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忘れられたロマンス(リスト) [リスト]

ご無沙汰しています。久々の音楽日記です。
いやあ、まいりました。
子供しかほとんどかからない「手足口病」になってしまいまして、
これって、大人がかかると、重度になるのですね。
まず、40度の熱が出て、喉が痛くなり、手足に発疹が出来て・・・
いやいや、まいりました。
日本のサラリーマンと言えども、さすがに会社を休みました。

で、熱が下がって、家にいたのだけど、
久々にピアノ(といっても、デジタルピアノですが)を弾いてみようかと
思い、手に取った譜面が、
春秋社の[リスト 大作曲家の小品集]

2017-09-01 17.55.09.jpg

この曲集の譜面いいのですよ。
もちろん、リストの超絶技巧や悪魔的な側面の曲達も魅力的なのですが、
それと真逆のシンプルな曲、宗教的な曲、など、別の想いがこもった曲ばかり
あつめた譜面で、なんと言っても自分で音が出して弾けるのがいい(笑)

ということで、今日の音楽日記は、
リスト作曲のピアノ独奏曲《忘れられたロマンス》です。

この曲は、元々「女の涙」という題名の歌曲(1843年作曲)
を1880年に、ヴィオラとピアノの為に書きなおし、
また、同時期にピアノソロバージョンも書いたそうです。

リストの晩年には、
「忘れられた・・・」という名前が付く作品がいくつかありますが、
どういう意味でつけたのかは、わからないそうです。
(ハワードというピアニストは、
 過ぎ去った時代や喜びの幻影を示唆する と言っています)
わからないということは、
いいですねえ、いろいろと想像できる喜びがあります(笑)。

さて、ピアノ独奏曲《忘れられたロマンス》ですが、
大きく2つの部分に分かれます
まず、とてもとても、ロマンテックな6/8の部分で
切なさが滲みでていますね。
そして、後半の2/4の部分は、響きのいいアルペジォで、
過去を思い出すような感じです。

この曲、人に聴かせるというより、歳をとって、自分の過去の恋愛を
思い出しながら、想いをこめて弾く曲かもしれません。

ということで、私は、「忘れられた・・・」の意味は、
自分自身の想いのことではないかと
勝手に想像しているのです。
(まあ、ただ、リスト晩年は、どの曲も人に聞かせようと、
あざとく書いていないのですが・・・)

関係ないけど、私も昔「忘れられた詩曲」という曲を作曲したことがあるけど
これは、完全に忘れられましたね ははは

とりあえず、忘れられたロマンス
デジタルピアノですが、ちと想いをこめて弾いてみますか・・・
なんてね。

うーん、でもね
やっぱり家で療養していると、外の空気が吸いたいな。

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即興ワルツ(リスト) [リスト]

さて、前回、ショパンのピアノ曲を久々に書いたのですが、
この音楽日記のカテゴリー分類を見ていただければわかりますが、
圧倒的に、ショパンとリストの曲は、多い。

ということで、ショパンを書いたら、
今日は、リストのピアノ曲です(笑)

で、今日の曲は、
すごくかわいらしいけど、表現は難しいと思う
リスト作曲のピアノ独奏曲 即興ワルツ(即興円舞曲)です。

リストのピアノ曲は、
バリバリの技巧曲か、技巧曲でなくても詩的な内容のものか、
晩年の音の少ない現代的な響きの曲
が多くて、チャーミングな小品は、思ったより、少ないです。

さて、この即興ワルツは、どうだろう
曲は、5~6分程度で、穏やかな前奏の後に続く
ワルツの主題のなんと、楽しくチャーミングなこと。
途中、穏やかな3拍子のワルツになったりするけど、
基本、最初に演奏される、3連符を持ったワルツの旋律が、
飛び跳ねます。
そして、軽く、終わります。

この曲、技巧バリバリの曲では決してないけど、
表現は、とっても難しいと思います
私の要望は、
・ワルツの旋律を軽くチャーミングに弾いて欲しい
・途中、いくつも入るカデンツァ的な動きをさりげなく弾いてほしい
・穏やかな部分と、盛り上がる部分の対比はしっかり弾いて欲しい
・最後の3つの和音は、ニコニコしながら、さりげなく弾いて欲しい
 (えっーとですね。個人的には、最後のペダルは長くしてほしくないです)
・全体的に、難しい曲という感じを表に出してはいけない(笑)
等々
(ははは、なんと、要望が多いんだ)

で、昔の大ピアニスト、ジョルジ・シフラの演奏が、
動画サイトで聴けるけど、この演奏は、ほれぼれします。

この曲、アンコールにいいとおもうのですが、
どうでしょうか?

こんなリストのピアノ曲もとてもとてもいいです。
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忘れられたワルツ 第2番(リスト) [リスト]

さて、前回、忘れられたワルツ第1番を書いたので、
今日は、第2番だ。

リストは、忘れられたワルツという題名のピアノ曲を4曲
書いているけども、
4曲とも、そんなに有名でないですよね。
(その中では、1番が一番有名ですが・・・)

でも、その中で、私は、第2番が、
4曲の中では、一番、面白く、ダイナミックで、
聴きどころ満載の曲ではないかと思う。

最初から、このワルツの主題の基本的なリズムで始まります。
一小節のリズムが
16分音符 16分音符 八分休符 八分休符 八分音符 八分音符 八分休符
で、とっても、特徴的です。
(文章で書いても、わからんですね(笑))

で、この主題が基に展開されるのだけど、
ピアノの技巧や、複雑さは、まったくといっていいほどないです。
三段譜の部分が多くあるけど、
左手は、ワルツのリズムだけだし・・・
最後は、ゆっくりとなって、とても印象的に
ワルツぽくなく、終わります。

でも、単純だけど、
この響きと、和声進行は、
メフィスト的なイメージがすごく濃い曲だと
私は、思うのです。
ワルツというより、夢と幻想の忘れられたメフィスト?という
感じですね。

この曲、確か、昔、名ピアニストのリヒテルの録音が
あったと思う。

しかし、忘れられたワルツの終わり方は、なんで、
すべて、あっけなく終わるのはどうしてなんだろう?

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忘れられたワルツ 第1番(リスト) [リスト]

さて、マンドリンの演奏会が終わって、
ちょっとだけ暇な時期になりました。

ということで、今日は、リストのピアノ小品を書いてみよう。

今日の音楽日記は、リスト作曲の
忘れられたワルツ 第1番 です。

この曲リストが、1881年に作曲した、ピアノ曲です。
曲は、3分程度で、
ちょっとした前奏の後に、ワルツが続き、
最後はあっさり終わります。

最初にこの曲を聴いたのは、ホロヴィッツの演奏だったのですが、
技巧的にバリバリの曲でもなく、
旋律がとっても美しい訳でもなく、
旋律は、ピアノソナタの主題みたいだし(笑)
(全然違うだろう・・・)
はっきりした、ワルツでもなく、
最後は、単音で、よくわからんうちに終わるし、
リスト晩年の無調みたいになにかあるという感じでもなく、
うーん、なんだかなあ・・・みたいな感想でした。

その後も、いろいろな人の演奏を聴いたのですが、
ゆっくりしたテンポの人もいるし、
結構、快速のテンポの人もいるけど、
まあ、名曲ではないなあ・・・と思っていました。

で、実は、随分前だけど、フランス・クリダのリスト全集のCDを買ったのですね
この「忘れられたワルツ」全部で4曲あるのだけど、
この4曲を続けて聴くと、なんとなく、いい曲に聞こえてきたのですね。

そう、メフィストワルツのイメージが重なってきたのですよ。
そう考えてきたら、
やっぱり、この曲は、リストしか書けない曲だなあ
と思ってきて・・・
メフィストの精神?をもった、ちょっとかわった和声と旋律のワルツ。
いいですよ。

第1番が4曲の中では、有名だけど、
4曲続けて聞く事を勧めます。

題名の[忘れられた]の意味は、よくわからないらしい。
昔の旋律を使用したとか、過去の時代のこと とか、いろいろ
あるみたいだけど、
忘れられた という題名をつけると、逆に
忘れることが難しいです(笑)

第2番 いい曲なので、次回続けて書こうかな・・・

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ハンガリー狂詩曲 第6番(リスト) [リスト]

この音楽日記、2005年から、書き始めたけど、
そのころと、今では、結構、聴いているクラシックの曲が違っている。
うーん、歳をとったのかなあ。

昔の記事でも何回か書いたけど、
私がクラシック音楽を好きになったのは、
中学生の時に、ピアノをかっこよく弾いて
女の子にもてたいという不純な理由だし(笑)
(ま、そんなもんです)
そんなことだから、最初に買ったレコード!は、
「ショパンのエチュード」と
「チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番」
という定番中の定番だし、高校のころなんて
当時、バリバリ系のピアニストの
ホロヴィッツとか、シフラなんて、毎日聴いていたなあ。

もちろん、今でも、
バリバリ系?のピアニストは好きだし、
技巧的なピアノ曲も好きだけど、
毎日聴くことはないし、歳をとって
落ち着いた曲を聴く方が多くなってきたなあ。

そんなんで、リストのハンガリー狂詩曲
も、昔はよく、全曲、聴いていたけど、
何年も全曲聴くということは、なかった。
今日、仕事で出張帰りの新幹線の中で、
音楽を聴いていたのだけど、
たまたま、リストのハンガリー狂詩曲の全曲を
ぼっーと聴いていた。
(聴いていたのは、クリダの演奏で、そんなにバリバリ演奏ではないけど)

今日の音楽日記は、リスト作曲のピアノ独奏曲
ハンガリー狂詩曲第6番です。

ハンガリー狂詩曲は、リストが書いたピアノ曲で、
ハンガリーの音楽(まあ、本当はジプシー音楽とのことだが)
とにかく、民族的で、ゆっくりした部分と速い部分の比較も面白く
全15曲?19曲?21曲?のどれをとってみても、
なかなか楽しめます。

いままで、この音楽日記では、ハンガリー狂詩曲は、

第2番⇒過去記事はこちら
第15番⇒過去記事はこちら

ついでに
スペイン狂詩曲⇒過去記事はこちら

を書いている。

さて、第6番のハンガリー狂詩曲です。
曲は、4つの部分からなって、
最初の部分は、ちょっと行進曲風の堂々とした部分
軽いスケルツォ風の部分。
ゆっくりした哀愁あふれる部分
そして、速いテンポで、弾きまくる最後の部分
と、とってもわかりやすい。

この曲、深遠さとは無縁の音楽だけど、
いい部分をいうと、
『かっこよく聞こえるけど、結構弾きやすい』
かな(笑)
でも、これって、とても重要で、
かっこいい曲でも、弾きにくいとちょっとという感じがしますが、
さすが、天才リストです。

かくいう私も、この最後の速い部分は、
ピアノで練習しました。
普通に弾いても、後半に向かって盛り上がるように書いています
右手は  単音→オクターブ→オクターブの連続→1オクターブ上
みたいになるし、
左手も、簡単な伴奏から、低音が ガンガン響く感じになっていく。

難しいのは、左手オクターブで、旋律をとるとこかな
ここで、スピードが落ちては絶対にいけないし、
でも、ここは、右手は、ちょっといいかげんでもいいかな。

最後の方の左手のBは、1オクターブ低く弾くととっても
きもちいいけど、スピードがおちないようにするのは大変だ。
(あと、途中の右手と左手の交差を1オクターブ上げるのもお約束)

まあ、この曲は、とっても楽しく、
とってもかっこよく弾きたい曲です。

この曲は、第2番についで、有名な曲で、
ちょっと動画サイトで見てみたら、
懐かしいなあ、
アルゲリッチ・シフラ・ランラン・ガブリリョフなど
いろいろなピアニストが弾いていて、
それは、それは、見事な演奏を聴かせている。

しかし、私の中では、録音の悪いホロヴィッツが最高です。
最後のテンポは、もっと速く弾く人はいるけど、
あの暴力的までのかっこよさと、改変は、真似ができません。

で、本当に何十年ぶりか、この曲、ピアノで弾こうとしたら、
右手がつった(笑)
やっぱり歳か・・・・
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十字架への道《ヴィア・クルチス》(リスト) [リスト]

さて、今日はラ・フォル・ジュルネ三昧でした。
地下の会場の様子
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外のバラライカの演奏
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今日、私が行った演奏会
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バラライカの演奏や
ペレゾフスキーのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番
もよかったけど、
やはり、リスト好きの私としては、
今日聴いた、ちょっと無名な曲の紹介をしないわけにはいかない。

ということで、
今日の音楽日記は、
リスト作曲の宗教曲【十字架への道】です。

この曲、知らない人が多いと思うので、ちょっと解説です。
・1879年作曲。リスト晩年の作品です。
・ピアノ(又はオルガン)と合唱の作品で、14の場面を
 ピアノ独奏、合唱、独唱など、いろいろな形で、演奏します
・十字架への道は、キリストが十字架を背負い、ゴルゴダの丘を歩き
 そして、亡くなるまでを描いている
・調性のある部分と、無調の部分があり、音は少ないです。
・40分程度の曲です

さて、作曲家リストというと、
もちろん、ピアノの魔術師、
超絶技巧を駆使したピアノ曲が代表だろう。
管弦楽も、交響詩の創設者として有名だ。

それにひきかえ、晩年の宗教音楽は、あまり知られていない。
ちなみに、過去、この音楽日記で紹介した
オラトリオ【聖エリーザベトの伝説】は、
私は、結構ききやすく、傑作だと思うのだけどなあ⇒過去の記事はこちら

さて、【十字架への道】はどうだろう。
この曲の評価は、私には難しい。
もちろん、あまりイエスキリストに関して、知らない
ということはあるとは思うのだけど、
この音楽は、とっても、厳しい音楽だと思う。

音はどのパートも少なく、シンプルなのだけど、
響きは、とっても厳しい感じがします。
決して、心休まる音楽ではないと思います。

今日、初めて実演でこの曲を聴いたのだけど、
最初のピアノの音、合唱が入ってくる場所から、
もう、音の一つ一つに何かがある感じなのです。
途中、ピアノの単音の旋律があるのだけど、
単音なのに、ゾクゾクします。
それゆえ、最後の方の美しい、ピアノのアルペジォパターンの上に
合唱が入る部分は、美しく印象的です。

この曲、リストの晩年の宗教曲の代表曲として、皆に勧めるかというと、
ちょっと ためらいます。

でも、ピアノの魔術師としてしかリストを聴いたことのない人は、
修行(笑)と思って、一回、聴いてみるのもいいかもしれません。
ちょっと、作曲家としてのリストを見る目が変わるかもしれません。

ちなみに、この音楽日記、リストの曲は、現在58曲書いている。
私、ピアノの魔術師としてのリストも、宗教音楽のリストも、
交響詩のリストも、リストの生き方も、結構 興味があって、
傑作・駄作 どれでも、愛着があるのです ハイ
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ポロネーズ第2番(リスト) [リスト]

さて、「ボロネーズ」とはなんですか?
という質問には、なんと、答えますか?

・ポーランドの舞曲
・ゆっくりした3/4拍子
・たんたたたんたんたんたん のリズム
・ショパンの曲が有名

こんな解答だと思いますが、
実は、どれも違います。

正解は、

・肉とトマトを主な材料とするパスタのソース
・ミートソース、ボロネーゼとも言われる
・イタリアのボローニャ地方が発祥

です。
(画面上では、ボとポは、間違えますよね。えっ?)

す、すいません、しょうもない文章で、
今日の音楽日記を初めてしまいました。
(こんなこと書いているから、おじさんなのですね(笑))

今日の音楽日記は、リスト作曲のピアノ曲「ポロネーズ第2番」です。

ピアノ曲のポロネーズというと、ショパンの曲が、
有名ですが、同時代のリストも、2曲作曲しています。

どの本にも、リストのポロネーズは、ショパンのそれと比べて、
かなり劣る。音楽性?も低い。など
結構、ボロボロですね。
でもね、リストのポロネーズには、
ショパンと違ったよさもあると思うのですよ。

第1番は、またの機会に書くとして、第2番です。

曲は、力強いリズムで始まり、
主題がすぐはじまるのですが、
これが、かっこいい主題かというと、微妙です。
ちょっと軽い感じなんです。
ところが、中間部の主題は、低音から始まるのですが、
これは、いい感じのポロネーズです。
リズムもはっきりしていて、両手オクターブの盛り上がりも、いいです。
さて、この後が この曲の好き嫌いの分かれる所だと思うのですが、
32分音符が続く、カデンツァと書かれた部分になります。
この部分、まったく、ポロネーズぽくなくて、キラキラしているのです。
リストらしいと言えばそうなのですが、
ショパンのポロネーズのような雰囲気を求める人には、
嫌いな部分でしょうね。
その後、主題が復帰して、最後は、力強く終わります。

ショパンのポロネーズと比較するということはしないで、
あくまで、リストのポロネーズとして聴くと、
こんなポロネーズのピアノ曲があってもいいと思うし、
この曲、よく出来ていると思います。

ちなみに、動画サイトでは、ジョルジ・シフラという昔のピアニストが演奏した
動画を観ることができますが、これは、なかなかの名演です。
途中のカデンツァの部分なんか、ほれぼれします。

とは言え、リストの曲の中では、そんなにアクの強い曲ではないので、
そんなに演奏される曲ではないてすよね。

さてさて、明日は、ミートソーススパゲッティでも食べるか・・・


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巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁(リスト) [リスト]

さて、今日の音楽日記は、
リスト作曲のピアノ独奏曲。
巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁 です。

なんで、この曲を書いているか、わかる人には、わかるかな。
ちなみに、ヒントは、
過去記事の
ヤナーチェクのシンフォニエッタ⇒こちらの記事
ベートーベンのピアノ三重奏曲 大公⇒こちらの記事
です。

って、もうわかりましたよね。
私、村上春樹さんの本は、ほとんど読んでいて、
今日、「色彩を持たない 多崎つくると、彼の巡礼の年」
を読み終わったのです。
本の感想は、まあ、いろいろあって長くなるし、
ここは、音楽日記なので、音楽の話を書こうと思います。

この本には、他の作品と同じくクラシック音楽が出てきます。
その中で、一番重要な曲。
それが、リスト作曲の
巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁 です。
(本の中では、ル・マル・デュ・ペイ となっています)

リストの巡礼の年という組曲は、第3年まであり、26曲もの大小の
曲があります。
いままでこの音楽日記でも 巡礼の年からは、

・エステ荘の噴水(涼しい音楽)⇒こちらの記事
・ペトラルカのソネット104番(これぞロマン派)⇒こちらの記事
・タランテラ(技巧的)⇒こちらの記事
・オーベルマンの谷(ピアノ曲の傑作)⇒こちらの記事
・泉のほとりで(キラキラしてます)⇒こちらの記事
・牧歌(ほのぼのです)⇒こちらの記事
・ソナタ風幻想曲【ダンテを読んで】(傑作)⇒こちらの記事

の7曲を書いてきた。

さて、[郷愁]です。
村上春樹さん、また、マイナーな曲を選びましたね(笑)
でも、この曲、私としては、第1年スイスの中では、
[オーベルマンの谷]や[泉のほとりで]に次いで、
結構、いい曲ではないかと思っています。
5~6分程度の小品です。

まず、単音で弾かれる最初の主題が、とっても印象的です。
で、とりとめもなく、調はいろいろ変化するし、
曲のイメージも いろいろ変化して、
でも、和声もちょっとワーグナー風で、あきさせません。
リストの精神状態が伝わってくるような曲です。
心象風景の曲かなあ・・・
最後の終わり方も、印象的です。
是非、一回聞いてみてください。

この曲、全然技巧的ではないです。
でも、リストですね。この響きと音の動きは。
(でも自分で、音を取ると、左手が届きません・・・)

この曲、そんな感じなので、弾く人によって、イメージが全然変わります。
ちなみに、私、ベルマンのレコードも持っていましたが、
この曲は、あまり、表情をつけない
フランス・クリダの演奏が一番好きです。
その方が、かえって、イメージが膨らむ気がします。

さて、「色彩を持たない 多崎つくると、彼の巡礼の年」
の中に、この曲が出てくるのだけど、
小説の物語の中では、この曲はぴったりです。

でも、私が思うに、この本の全体のイメージは、
巡礼の年 第3年のアンジェラス とか 心を高めよ
かな。

ははは、何言っているか、わからんですよね。

追記
ちょっと思ったのだけど、このブログの名前には、
ちゃんと 色彩がありましたよね。
ミスター グリーン か・・・・


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メフィストワルツ第2番(リスト) [リスト]

前回、メフィストワルツの3番を書いたので、ええい、この機会に
第2番も書いてしまおう。

で、前回は、悪魔というと・・・を思い出す。みたいなことを書いたのだけど、
今回は、メフィストというと、皆さんはなにを思いだしますか?
メフィストは、もちろん、ファウストに出てくる悪魔だけど、
個人的にメフィストというと、

・講談社のメフィスト賞
これ、知っている人は知っている有名な小説にあたえられる賞
なんだけど、コンセプトが「面白ければなんでもあり」
いいですよね。
たとえば、この賞を取った「6枚のとんかつ」という本なんか、あまりにバカバカしくて逆に、すごいです。
「Jの神話」も途中から、オイオイと思う展開がすごい
(もちろん、ちゃんと面白い?作品もあります)

・ウルトラセブンに出てくるメフィスト星人(正確にはメフィラス星人だな)
ははは、これは、私の世代でないとわからないですね。
この宇宙人 強いです。

まえがき?は、これくらいにして・・・

前回も書いたけど、リストは、メフィストワルツを4曲書いている。
で、4番は未完の作品なので、実質3曲ですね。

もちろん、第1番が一番有名で、出だしの和音連打から、
飛び跳ねるような主題、優しく歌うところ、豪快な聴かせ所
など、名曲にふさわしい。
で、前回書いた、第3番は、独創的な和声と旋律で、
メフィストをイメージして聴かせる曲です。

では、今日の「メフィストワルツ第2番」は、どうだろう。
ちょっと曲の解説です。
曲は、1番の序奏にも出てきた、上昇音階の断片で始まり、
16分音符の右手の速い主題で、ワルツが始まる
この曲、結構、16音符の場所多いです。
で、お約束の両手和音連打や、
ちょっと抒情的な部分もあって、
最後は、一気に終わります。

うーん、この曲、いい風に言うと、第1番と第3番の魅力が重なったとも言えるのだけど、
どちらかというと、1番や3番みたいに、突き抜けた所がないのが欠点かもしれない。

リストは、メフィストを題材としたピアノ曲をいくつか書いているけど、
舞曲の形のものばかりだ。
メフィストの姿を描いたリストの曲としては、ファウスト交響曲の第3楽章がある。
私、この方がなんとなく、メフィストぽい感じがするのですよ。
(ファウストの主題をおちょくって変奏していて、よくできています)
ファウスト交響曲の過去の音楽日記はこちら

さてさて、こんな音楽日記を書いているのだけど、
今のBGMは、先日録画したNHKのクラシック倶楽部のブラームスの弦楽四重奏曲です。
やっぱり、金曜の夜は、ブラームスですよねって、何の音楽日記だ(笑)

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メフィストワルツ第3番(リスト) [リスト]

『魂を売った演奏家(作曲家)』と聞いたら、どんな人を思い浮かべますか?

1.悪魔に魂を売って、技巧や作品を手に入れたとされる超絶技巧や天才肌の持ち主
2.お客が喜ぶ為に作品を書いたり演奏したりして、真の芸術から離れた人

1は、どちらかというと褒め言葉になるし、
2は、どちらかというと、蔑む言葉かな・・・

でもね、お客が喜ぶ音楽を書くというのは、とっても大変だと思うので、
『魂を売った芸術家』というのは、褒め言葉だと思うのだけどなあ・・・

なんて、書いたのは、私、時々自分のことを『魂を売った芸術家』と冗談で
よく言うのです。
えっ、どういう意味で言っているかって?
それは、秘密です。

さて、ハンガリーの大作曲家リストは、よく『悪魔に魂を売った・・・』
なんて、言われていますが、
これは、文句なく、褒め言葉ですね。
確かに、駄作も多いけど、当時としては、悪魔に魂を売ったとしか思えない
ピアノ技巧の曲や、ピアノソナタのような音楽史に残る傑作を残している。

で、悪魔と言えば、ファウストに出てくるメフィストフェレスですね。
(えっ、悪魔くん?連邦の白い悪魔?・・・古いなあ)

まえがきは、こんなところで、
今日の音楽日記は、
フランツ・リスト作曲の『メフィストワルツ第3番』です。
リスト作曲のメフィストワルツというと、
第1番が、飛び抜けて有名ですよね
この曲の過去の音楽日記はこちら

リストは、実は4曲もの「メフィストワルツ」を作曲している。
未完の4番を除けば、第2番も第3番も、
すごく魅力的で、悪魔的な曲ですが、ちょっと無名かな。

今日のメフィストワルツ第3番は、
第1番より、ある意味、悪魔的かもしれない。

開始は、とてもとても独創的です。
C#→E#→A#→D# この動きは、一回聞くと、もうとりこです(笑)
このモチーフが、何回となく、この曲には出現します。
で、リズムが特徴的な舞曲、そして、トリルが怪しい主部。
そして、3段譜での両手トリルもでてきて、盛り上がりもなかなかだ。

作曲書法は両手オクターブも多く、対位法も駆使せず、結構単純だけど、
和声の動きがなんか変わっていて、
人に訴えかけるイメージは、まさに
メフィストワルツというにふさわしい曲だと思います。

話によると、スクリャービンはこの曲が好きだったとか(本当?)

でもね、この第3番人気ないだなあ。
この音楽日記読んで、ちょっとでも興味のある方は、
是非聴いてみてくださいね
動画サイトには、演奏動画がいくつかあります。

メフィストフェレスは、人間の欲望と引き換えに、死んだ時に魂を奪うのだけど、
もし、眼の前に本当に現れたら、何を頼むのか難しいなあ、
何にしようかなあ。
やっぱり、作曲と演奏の才能をもらうか
あっ、ファウストと一緒で、まずは、若返りでもいいなあ(笑)

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ヘクサメロン変奏曲(リスト) [リスト]

さて、ちょっと、実家に車でいったのだけど、
高速が結構な渋滞で、車の中でいろいろな曲をかけていた。
昔は、カセットだったし、その後のCDでも、聞く曲は、車に積んで
ある音源だけだったけど、IPODになって、すごく増えて、
さらに、スマホがあると、なんでも聴ける
いやいや、便利なのだか、ふりまわされているのか・・・

で、こんな時でもないと、聞かないなあ、という曲を聴いてみた。

今日の曲は、6人の作曲家の合作(リストが最終的にまとめたらしい)
《ヘクサメロン変奏曲》です。
この曲、もともと、慈善演奏会のために、
ベルリーニのオペラ「清教徒」の中の行進曲をテーマとして、
タールベルク・リスト・ピクシス・ヘルツ・チェルニー・ショパン
の6人の作曲家が、合作したものです。

曲は、20分程度。リストやショパンも参加した曲で
さぞかし、素晴らしい曲と思うか?
だいたい合作の曲は、駄作に決まっている。と思うかは自由なのですが、
この曲の一般的な評価は、

 ・技巧だけの空虚な曲
 ・くそつまらない曲
 ・やる気がなかったのではないか

等、ははは、ボロボロですね。

まあ、確かにわからんでもないのだが、
渋滞した車の中で、聞く「ヘクサメロン変奏曲」は、
そんなに悪くなかったです。

ということで、ちょっと感想です

序奏(リスト)
 長いです。まとまりないです。
 ほとんど両手オクターブです。
 まあ、序奏ですから・・・

テーマ(リスト)
 またまた、両手オクターブ
 ノルマの回想 みたいです。
 内容がないというかもしれないけど、爽快です。

第1変奏(タールベルク)
 テーマが16分音符の細かい動きによって装飾されます。
 いやいや、音符の細かい動きがなかなかです

第2変奏(リスト)
 重たい感じなんだけど、やっぱりオクターブを多用
 主題は、はっきり聴きとれます

第3変奏(ピクシス)
 跳ねる感じの変奏です。こういう感じ大好きです
 単純だけど、とても気分が、楽しくなってきます。 

第4変奏(ヘルツ)
 優雅な16分の音の動きの中にテーマが入っています。
 当時のロマン派の作曲はこんな感じかなあ

第5変奏(チェルニー)
 技巧的な曲。まあ、音楽性がないとか、単純とか言われそうですが、
 いいんじゃないでしょうか

第6変奏(ショパン)
 旋律を右手に、左手伴奏のノクターン風に始まります。
 ただ、後期ショパンのような、和声の深みはありません。

フィナーレ(リスト)
 6/8のタランテラ舞曲のような感じで始まる
 次第に高揚して、第3変奏とかでてくるのだけど、
 最後、気持よくテーマが再現して、華麗に終わる。

うーん、確かに、もう一度聴いてみようとか、
これは傑作だ。という気は、ないけど、
当時の慈善演奏会のために書かれた曲だけあって、
テーマも変奏もわかりやすいし、盛り上がって終わるし、
渋滞の車の中では、20分程度のこの曲は、長く感じないし

もし、ロマン派のピアノ好きな人がいて、
車で渋滞したら、お勧めです(笑)
実際に演奏会で聴いても、面白いかも・・・・

でも、まあ、音楽に限らず、本にしても、合作(連作?)に傑作は
あまりないのも事実です。
間違えなく、全体構成が破綻しますよね。

えっ、この曲は、どうだって?
全体の構成 うんぬん なんて言って聴く曲ではないと思うのですが・・・

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ハンガリー狂詩曲第15番【ラコッツィ行進曲】(リスト) [リスト]

最近、なぜかピアノ曲をあまり聴かなくなって、
それも、技巧的と言われる曲もあまり聴かなくなってきています。
いやいや、全く興味がなくなったわけでもないのだけど・・・

今日も、車をちょっと長く運転するので、
車の中で、CDをずっと聴いていたのだけど、
その音楽は、ブラームスの3曲の弦楽四重奏曲と
ヴォルフのイタリアンセレナーデ という渋い?選曲だったし、

で、先日、かみさんが、台湾に行ってきたのだけど、
(とある団体で、演奏旅行だったのです)
おみやげを買ってきた。

なんかよくわからん、ノートや棒も、もらったのだけど、
CDを一枚買ってきた。
まあ、日本でも買えるCDだったのだけど、
それは、ランラン[郎朗]の弾く、リストのピアノ曲でした。
(台湾なら、台湾の作曲家のマイナーな曲の方がよかったなあ・・・
 って、かみさんには、買うのは無理ですね)

ということで、久々にリストのピアノ曲を聴いてみた。

ランランのピアノということで、
バリバリで、明るく、リズムが跳ねて、
すかっとするリストだと思ったのだけど、
なぜかテンポは、そんなに速くなく、
どちらかというと、しっかりしたリストという感じの演奏のCDだった。
もちろん、ピアノの音はしっかりしていて、技巧的にも問題ないし、
これはこれで、ランランも、技巧派から脱却か?
なんて、考えながら聴いていました。

で、ランランの話は、そのくらいにして、
このCDに入っているリストの曲は、ほとんどもうこの音楽日記に書いたなあ
ということで、書いていない曲。
今日の音楽日記は、リスト作曲のハンガリー狂詩曲第15番【ラコッツィ行進曲】です。

リストは、ハンガリー狂詩曲を全部で21曲(19曲という人も)書いている。
で、もちろん有名なのは、第2番、その次が第6番かな。
多分、次がこの第15番かもしれない。

リストのハンガリー狂詩曲というと、
ゆっくりした哀愁をおびた部分と
速い派手な部分が交互に演奏されて、
にぎやかな曲。というのが、お約束だけど、
この第15番は、冒頭の低音の前奏からして、
ちょっと違うし、
どちらかというと、ベルリオーズも用いた
有名な主題を用いた変奏かもしれない。
で、それもそんなに凝っていなくて、
オクターブの連打が多いとも思う。
ただ、でもこれはこれで、リストの独特な世界を作っていて、
リストにしか書けないピアノ曲です。
とはいえ、変化も深みもなく、駄作だ。と言う人も多いかもしれない。

リストは、多分、この曲、この譜面通り弾いていなかっただろうなあ

さて、この曲を弾く最近のピアニストは、
ホロヴィッツ編曲を使うことが多い気がする。
この編曲、徹底的に原曲を改変していて、
なんといっても、最後方の爆音の所は、
いったいどうやって、こんな音を弾いているんだ?
と誰もが、圧倒される編曲です。
ここまで、やると、もうあきれるしかない。

でもね、ピアニストのランランもヴォロドスも、
最近の技巧派ピアニストは、結構
この編曲で弾いているのだけど、どうしても
ホロヴィッツのあの圧倒される音に、ならない。
なんでだろう?
ちょっと正確に弾き過ぎるのかなあ・・・
この部分は、無茶苦茶にペダル踏みっぱなしで
叩かないといけないのだけど・・・

ということで、曲の音楽日記 久々にリストの曲なんだけど、
リストのハンガリー狂詩曲の中では、
私、最近、この第15番、ちょっと苦手なのです。
ちょっと、譜面もストレートすぎるからかもしれません。
ハンガリー狂詩曲の中では、第9番なんか、いいと思います。

最近、ピアノに向かうことも少なくなってきた。
時間がなく、忙しいからかもしれないけど、
ちょっと無理してでも、ピアノの時間を再開しようかな


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交響詩【人、山の上で聞きしこと】(リスト) [リスト]

おっと、昨日10/22は、フランツ・リストの誕生日だったのをすっかり忘れていた。
今年は、生誕200年なのに・・・

ということで、今日は、リストが始めたと言われている
交響詩というジャンルの最初の曲を紹介しよう。

今日の音楽日記は、リスト作曲
交響詩【人、山の上で聞きしこと】です。

で、交響詩というのは、どういうものかと言うと、
管弦楽曲で、標題を中に含んでいるのだけど、
川の情景とか、山の情景とかだけでなく、
絵画の印象や、文学や、詩などを音楽で表現したものです。

で、自然の描写音楽の交響詩なら、音楽を聞いて、
なんとなく、イメージ可能なのですが、

絵画や文学を音で表現するとなると、
これが、なかなか、音楽だけ聞いても、基になったものがわかるか
というと、これがなかなか、イメージできないのも事実で、
なかなか、難しいのです。

で、リストの交響詩第1作と言われる【人、山の上で聞きしこと】ですが
この曲、自然の声と悩める人間の声の二つを対比する音楽となっています。
演奏時間は、約30分。

リストの最初の交響詩だあって、とても、わかりやすい旋律で
構成されています。

最初のブルックナー開始のような、自然の描写。
自然の美しさと力強さを表した主題。
そして、人間の苦悩?を表した主題。
これらが、絡み合い、そして、
最後の部分は、本当に美しい浄化された音楽となって終わる
(この最後の部分は、好きです)

ただ、この曲、まったく人気はないし、
演奏会のプログラムにものらない。
多分、いまいち、途中の部分が地味だからじゃないかなあ
と思っている。
これで、途中の部分をリヒャルトシュトラウスのアルプス交響曲のような
響きにしたら、最後の部分が、すごく、引き立つのになあ・・・
なんて、勝手に考えているけど、
リストの管弦楽の響きは、これがまた特徴かもしれませんね。

リストの交響詩は、全13曲。
一応、交響詩全集のCDはもっているけど、
13曲を続けて聴こうという気分になることが、これから、
あるのかなあ・・・
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ハンガリー幻想曲(リスト) [リスト]

さて、今日もリストの曲です。

リストに限らず、音楽の論評に
この曲には、深みが無いとか、内容が無いとか、精神性が無い云々・・・
なんて、書かれる曲がある。
でもね、徹底的に、それならそれで、
エンターティメントにあふれた曲があってもいいと思う。
すべての曲に、深みや精神性を求めなくても、
それはそれで、それを追及するとひとつの芸術だろう。

シフラ編曲の「くまんばちの飛行」だって、
ホロヴィッツ編曲の「ハンガリー狂詩曲第2番」だって、
あそこまで、やると、もうこれは、芸術です。

で、今日の音楽日記は、リスト作曲の
ピアノと管弦楽の為の曲【ハンガリー幻想曲】です。

この曲、原曲は、リスト自身のピアノ独奏曲の「ハンガリー狂詩曲第14番」で
それをピアノと管弦楽の為に自由に編曲し直しています。
(これには、別の説もあり、ハンガリー幻想曲の方が先と言う人も・・・)
(まあ、その前にも、このハンガリーの旋律によるピアノ曲書いていますが・・・)

そんなことは、さておき、曲です。
最初は、堂々とした主題が明るく、重厚に演奏され、
途中、ハンガリーらしい、ゆっくりした部分もありますが、
後半は、楽しい舞曲風の主題が展開され、
最初の主題が輝かしく演奏されて終わり
という曲です。

いいですねえ、ハンガリー風の旋律は、
ゆっくりした部分も速い部分も、
なぜか、心に響くし、音楽に引き込まれます。

はっきり言って、この曲、精神性、深み、等まったくありません。
(もちろん、いい意味で書いてます。)
この曲は、出来るだけ、エンターティメントに徹して弾いてもらいたいものです。
そう、こういう音楽の楽しみがあってもいいです。

なので、この曲を演奏するピアニストには、もちろん、譜面どおりでなく、
いろいろと、音符を足して演奏してもらいたい所です
(その点、シフラの演奏は○ですね)

話変わって
ちょっと前のテレビ番組で、外国の番組の紹介だったのだけど、
プロになろうとする歌の審査の番組の中で、審査員が言った言葉
が結構印象的だった。
確か(ちょっと違うかもしれませんが)

三流は、歌う方だけ感動。
二流は、歌う方と聴く方の両方が感動。
一流は、聴く方だけ感動。

と言っていました。
ちょっと、普通に考えると、三流はそうだけど、
二流と一流は、逆じゃないか?
と思うかもしれません。

いやいや、プロとは、きっと、そういうものです。
どんな曲でも、どんな演奏でも、自分がどんな状態でも、
聴く方は感動させなければいけないでしょう。

一流になればなるほど、自分にストイックになるのかもしれません。
我々アマチュアも演奏に関しては、ちょっと考えさせられる言葉でした。

で、話をリストの曲に戻して、
こういう、【ハンガリー幻想曲】のような曲
プロのピアニストとプロのオケの方、
聴衆がうなるような演奏を是非してくれませんかねえ・・・。
えっ、曲が軽いし、浅い?
いやいや、それでも、聴く方を感動させられれば一流です
(ははは、なんか変な書き方だなあ)

最近、この曲、あんまり演奏会のプログラム載らないし・・・

追記
さてさて、明日から、ちょっと家族旅行に行ってきます
コメントの返信は、帰ってからになりますが、気にしないでくださいね

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超絶技巧練習曲より第9番【回想】(リスト) [リスト]

さて、今年は、リスト生誕200年 もっともっとリストの曲を書こうと思っていたのだけど、
なかなか、書いていない。
ということで、リスト嫌いには申し訳ないけど、
リストの曲を何曲か、続けて書いてみようと思う。

さて、作曲家リストである。
リストの音楽は、難しい。
と言っても、技巧的に難しいというのではなく、
本当にいろいろな要素が含んでいると思うので、
技巧・人生・文学・宗教・世界・芸術・・・等々
すべてをある程度、わかっていないと、なかなか、リストの音楽は表現できないと思う。
ただ、そんな音楽ばかりでなくて、
どうしょうもない駄作(結構こういうの私好きなのですが・・・)も多いのも確かだ。
そんな曲は、頭をからっぽにして、聴くのがいいかな
あと、後期の作品は、響きが独特だけど、よくわからん曲も多いし・・・

リストと言うと、やはりピアノ曲かな
もちろん、管弦楽や声楽曲、オルガン曲も面白い曲があるけど、
やはり、ピアノ曲は多彩かな

リストのピアノ曲の最高傑作は、もちろん、ピアノソナタだと思うけど、
今日は、練習曲の中から一曲書こう。

今日は、超絶技巧練習曲(全12曲)から第9番【回想】です。

超絶技巧練習曲 これは、日本語の訳で随分 得をしていますよね
この題名を見ただけで、興味がわく人が多いかもしれません。
(前にも書いたけど、もし上級練習曲なんて訳だったら、がっかりですね)

いままで、この日記では超絶技巧練習曲からは、下記の4曲を書いた
   第 4曲マゼッパ・・・・・派手な響き。かっこいい
   第 5曲鬼火・・・・・・・微妙な響きがいいです。でも難しい
   第11曲夕べの調べ・・・・この曲、12曲の中で私は一番好きです
   第12曲雪かき・・・・・・いやあ、譜面が細かい音符でいっぱい

ということで、全12曲をこの音楽日記に書くのは、いったいいつになることか・・・

さて、今日の音楽日記 第9番【回想】です。

超絶技巧練習曲の中では、一番ロマンティックな曲で、
甘く切ない気分が、全体を包んでいます。
後半の盛り上がりもなかなかです。

冒頭の旋律からして、もうぐっときます。
この曲、どうしても、装飾の細かい音符の速い動きに耳がいくけど、
ゆったりした落ち着いた演奏で聞くと、なかなかです。
この曲に限っては、超絶技巧という名称は、逆にじやまかもしれません。
ちょっと前に買った、フランス・クリダの演奏なんか、この曲にすごく合ってますよ。

で、自分で弾いて楽しむ時には、
この曲の原曲の「12の練習曲」の中の一曲はいいですよ。
雰囲気は、この曲だし、演奏は容易だし、短いし(笑)

さてさて、リストのピアノの為の練習曲は、練習というより、
どれもコンサートでの作品ですね

超絶技巧練習曲を弾くには技巧はもちろん必要だけど、
バリバリだけで弾くと、いいんだけど、ちょっと疲れる。
+αには何が必要なんだろう
 若さゆえの無鉄砲?
 大人の落ち着き?
うーん、きっと両方だな、だから難しいんだな きっと

とりあえず、この第9番【回想】は、超絶というイメージを捨てて聞くといい曲です。ハイ

つぎもリストの曲です。多分・・・

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詩的で宗教的な調べ より 第3曲【孤独の中の神の祝福】(リスト) [リスト]

さて、今年は、リスト生誕200年。
クラシック音楽界の中で、このことは、盛り上がっているのか?
うーん、微妙でしようね。
まあ、普段より、あきらかに、リスト関連の演奏会は、多いけど、
一般的なニュースになるほどのイベントはないなあ・・・
モーツァルトと違って、リストは万人に好かれる作曲家ではないし、
まあ、仕方ないか。
ということで、この音楽日記、今年は、リストを少しは、応援してみよう。
(と言っても、結構この音楽日記、いろいろなジャンルのリストの曲を書いています)

で、今日は、リストのピアノ曲集《詩的で宗教的な調べ》より
【孤独の中の神の祝福】です。

さて、このピアノ曲、リストのピアノ曲の中では、有名な部類に入るだろう。
よく単独でも演奏されるし、音源も多いと思う。
理由は、なんだろう?
 ・非常に分かりやすい旋律と和声進行。
 ・A-B-Aのわかりやすい構成で盛り上がりもある
 ・孤独の中の神の祝福 というイメージにあっている曲想
こんなところか

ただ、そこが、弱点なんだろうなあ
弱点を上げると
 ・あまりにわかりやすくて、アクの強さがない
 ・和声進行に微妙な色がない
 ・最初の部分のアルペジォパターンが弾きにくい(えっ、私だけ?)

この曲、ショパンが書いたら、
結構、和声が微妙な色彩の雰囲気の曲に仕上がっていたのかなあ
なんて考えています。

つまるとこ、リストは、アクの強い作品の方が
いいのかもしれない
《詩的で宗教的な調べ》の中では、【死者の想い】や【葬送曲】の方が、
アクがあって、毒があって、好きだなあ。

でもね、そんな中に【孤独の中の神の祝福】があると、
この曲、結構、いい感じに聞こえます。

結論
 この【孤独の中の神の祝福】は、単独ではなくて、
 リストのアクの強い作品と一緒に、弾きましょう。

って、いったい誰に向かっての結論なんだ(笑)

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【巡礼の年 第1年】より第7曲【牧歌】(リスト) [リスト]

今日は、朝から、東京フォーラムに出かけて、
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」を楽しんできましたよ。
来日予定の演奏家が多くキャンセルし、
演奏会の予定など、大幅に変更になったのですが、
無料のオケのコンサートで、ブラームスのハンガリー舞曲やワーグナー等を聴いて、
野外で、コーヒーを飲みながら、ビオラや管楽器の演奏を聴いたり、
出店で、食べて、ちょっとグッズを買ったり、
丸の内ビルで、リストの実筆書簡を見たり、ちょっとした演奏会をみたり・・・
もちろん、有料のコンサートも行きましたよ
よみうりホールでのブラームス作曲の【ピアノ五重奏曲】は熱気のこもった演奏でした。
(よみうりホール 結構古かったけど・・・)

まあ、良いところだけではなかったのですが、
こういう、クラシック音楽のイベントは、もっとあっていいと思う。
(結構、気軽に聴けるし・・・、それに今回は、前回と違って、入場券の半券がないと、
 いろいろなところに入れないということもなかったし・・・)

これからも、がんばってほしいところです。
しかし、結構な人ごみで、
クラシックファンって、結構いるんだなあ と思ったりして・・・

とまあ、そんな一日でした。

で、リストの楽譜の初版譜(表紙だけ)が展示してあったので、
(なんということはないのですが、これが、雰囲気があって、なかなか・・・)

今日の音楽日記は、リスト作曲のピアノ曲
【巡礼の年 第1年】より第7曲【牧歌】です。

リストのピアノ曲の中では、簡単でシンプルな譜面ですが、
こういう曲を、穏やかに、そして、3連符や8分音符を均一に弾くのは
難しいですし、ごまかしがきかないです。

特に、バリバリ盛り上がる場所は、皆無で、あくまで、牧歌のイメージを
そのままにした 4分程度の曲です。

まあ、リストも時には、こんなチャーミングな曲を書くものです。
これだけを聴くと、リストの曲には聞こえないですね

今日の音楽日記は、短くて、連休の近状報告みたいです。すいません
(ちなみに、私は、十連休です)
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ピアノ協奏曲 第2番 イ長調(リスト) [リスト]

その男は、くたびれていた。
仕事から、家に帰っても、「疲れた 疲れた」しか言わなくなっていた。
男は、ふと、独り言を言った。
「最近、ゆっくり音楽を聴く時間がないなあ・・・」
「演奏会も、ここしばらく行っていないなあ・・・」
そんな男を見て、その妻が言った
「疲れた ばっかり 言うと、ますます、疲れるわよ」
「5月の連休は、旅行もないし、思う存分、演奏会でも行ったら・・・」
男は、パソコンを立ち上げ、
5月の連休の演奏会を調べた。
「そうだ、東京では、あの演奏会があるではないか
 一公演の入場料は安いし、いろいろな演奏が聴けるし・・・」
男は、何公演かまとめて、チケットを取った。
そして、とても楽しみだった。
男は、元気をとりもどした。

数日後

その公演は、すべて中止。キャンセルとなった。
男は、ショボンとなった。

*********************************************************

ははは、上記は、すべて実話です。
そうなんですよ。
この5月の連休は、「熱狂の日」の東京公演の、
いくつかの演奏会を聴きに行く予定だったのですが、
この公演自体中止になってしまいましたね。

来日する演奏家がキャンセルが相次いだとのこと。
まあ、これは、仕方ないですね。
レベル7の危険性がある国への渡航は、やはり回避しますよね
(もし、逆に他の国で、レベル7の事故があったら、
 日本からその国への渡航は、やはり慎重になるだろうし)
まあ、ということで、今、ショボン となっています(笑)

で、今日の音楽日記は、その公演で聴くはずだった一曲
リスト作曲のピアノ協奏曲第2番です。

リストのピアノ協奏曲と名が付く曲は、普通には2曲ある
(もちろん、他にマイナーな遺作などありますが・・・)
第1番は、過去の音楽日記に書いた⇒こちら
さて、この第2番のピアノ協奏曲の特徴は、なんだろう?
・一番と違って、技巧が全面に出ていない
・一番と同じく、半音階を用いた主題だけど、こっちの方が深みがある
・一番と違って、幻想的な雰囲気
・一番より、管弦楽の書法が進歩?している
等々

そう第2番のピアノ協奏曲は、「交響的協奏曲」と最初は、名付けられただけあって、
とっても、幻想的だし、ひとつの主題が徹底的に、ロマン的に変奏される。

木管の最初の主題提示。
最初のピアノが、神秘的にアルペジォで入ってくる部分。
ピアノの低音の動き。
チェロのソロと、ピアノのアルペジォの響き(この部分、印象的です)
主題が、行進曲となり、堂々とした響き。
そして、コーダのグリッサンド。

そう、最初は、とっつきにくい曲だけど、
構成がわかると、ロマン派のピアノ協奏曲としては、なかなかの一曲です。


さて、リストのピアノ協奏曲
第1番 と 第2番 どちらが好きな人が多いだろう?
(まあ、両方とも興味無い人もいると思うけど・・・)

多分、最初は、一番が聴きやすくて、派手で、いいのだけど、
そのうち、二番の交響的、幻想的 雰囲気がいいとなってくる人が多いかもしれない。

えっ、私ですか?
もちろん、二番の雰囲気も好きだけど、
あの、一番の笑える半音階の主題。
そして、その主題で、ひとつの曲を作ってしまうリスト。
音楽的?には、第2番かもしれないけど、
ある意味、芸術という意味では、第1番だったりして(笑)

追記
 第1番の日記にも書いたけど、
 リストの2曲のピアノ協奏曲の演奏では、
 リヒテル(ピアノ)
 コンドラシン(指揮)
 ロンドン交響楽団
 の演奏が、私には、古いけど、一番、しっくりきます。
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【ランメルモールのルチア】の回想(リスト) [リスト]

さて、久々の音楽日記の更新です。
とは、いっても、やはり、今回の地震についてちょっとだけ。

私は、その時、ビルの一階で10名程度で、打ち合わせをしていたのですね。
(ちなみに、私の勤務地は東京都内です)
あの揺れはすごかったです。
生まれて初めて、自分の意思で机の下にペットボトルを持ってはいりました。
その後、都内は、交通機関がマヒして、私も帰宅難民になりました。
で、パソコンで調べると、家まで、直線で、約25km!!!
思いきって、会社から家まで歩いて帰ることにしました。
はい、6時間かかりました。しかし、帰れました。
なんとかなるもんだ。

しかし、被災地のニュースを見ると、自然(地震・津波など)のすごさに声もでません。
少しでも多くの人が、助かってほしいです。

さて、私とかに出来ることは、なんだろう?
テレビとかでも言っていたが、
最初は、救助の専門家に任せるのが良いらしい。
そして、ちょっと落ち着いて、ボランティアの人達の活動となる。

で、一般人がまず出来ることは、
 ・募金(とりあえず、やはり復興にはお金が必要です)
   ⇒コンビニのお釣りだけでも募金箱にいれようかな
 ・節電(今回は、とにかく電気が重要です)
   ⇒はい、結構、家でも徹底して電気消してます。
 ・情報に振り回されない(風評での物の買占め、チェーンメールなど)
   ⇒うちの周りではトイレットペーパーが無い。なぜだ・・・
みたいです。

で、地震の話は、このくらいにして、音楽の話をしよう。
フランツ・リストは、若い頃からピアニストとしてもちろん有名だけど、
1838年、故郷のハンガリーの大洪水の知らせを聞いて、ウィーンで演奏会を開き
その売上をすべて、寄付したらしい。
まあ、リストくらいになると、そんなこともできるのですが・・・

さて、1838年というと、あのタールベルクとのピアノの決闘の次の年だ。
この洪水の為の演奏会でなんの曲を弾いたかは、よく調べればわかるのかも
しれないけど、
当時、オペラのパラフレーズは、必ず弾いていたみたいです。
リスト作曲のピアノ独奏用のパラフレーズは、数多くあって、駄作も確かに多い。
そして、だらだらと 長い曲もある
しかし、1836年に作曲された、【ランメルモールのルチア】の回想 という曲は、
5分弱の曲だけど、なかなか、まとまっているし、
ピアノもよく響いて、結構、派手に聞こえる曲です。
(ちなみに、この曲を洪水の為の演奏会で弾いたかどうかは、さっぱりわかりません)

今日の音楽日記は、リスト作曲の【ランメルモールのルチア】の回想 という
ピアノ独奏曲です。

まあ、曲の構成としては
最初の序奏から、なにかあるかなという感じで、
その後は、左手伴奏、右手旋律という単純な感じです(でも 3段譜)
その後、少しづつ盛り上がり、オクターブになり、
細かい音符のカデンツァがあったり、
左手のアルペジォとトリルの上で、旋律が歌われたり
その後、大きなアルペジォの中で歌われ(定番の盛り上げ方法ですね)
最後は、ジャカジャカ派手に終わる。
これが、5分程度に入っているから、まあ内容は、あまりないにせよ、
結構お得な曲ではないかと・・・

この曲は、普通に弾いたら、多分なんにも感じさせることはできないだろう。
こういう曲は、ある程度、かっこつけて弾くことも必要だろう。
そのかっこつけの程度が難しい。あんまりやると、嫌味になるし・・・

まあ、なんにせよ、節電は、しようと思う。
(あれっ、いったい、私は、なにを書いているのだろう・・・)
すいません、ちょっと疲れているのです。ハイ
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「詩的で宗教的な調べ」より 第10曲 愛の賛歌(リスト) [リスト]

お久しぶりです。
最近、いつも、もう少し更新間隔を短くしたいとは、思っているのですが、
どうも、いつも忙しいですね。
そして、夜寝る前にパソコンに向かうと、すごく眠たくなるし・・・
まあ、最近の睡眠時間は、5時間程度だから、眠くもなるよなあ

さて、以前も何回か書いたけど、私、クラシック音楽に興味を持ったのは、
中学生の時で、最初は、ショパンとリストのピアノ曲に夢中になりました。
(でも、この歳になっても、ショパンもリストも まだ聞いているけど)
で、高校生の時には、NHK-FMのクラシック番組を聴く他に、
月に一回 レコードを買うのが楽しみだったなあ。

当時、リストのピアノ曲のレコードは、なかなかなくて、
「超絶技巧練習曲全曲」のレコードは確か数種類しかなかったし、
オペラのパラフレーズのリストのピアノ曲なんて、外盤のレコードを探して、
やっと、何曲か、知らない曲に出会ったりしたものだ。
リストの伝記の本を買って、知らない曲に思いをはせたり
いろいろ想像したものだ。(不便だけど、楽しかったなあ)

今でこそ、リストのピアノ曲の音源は、いろいろな曲が多数あるし、
究極は、ハワードの全集(断片・遺稿・異版まで)で、多分聞けない曲はない。
(ほとんどの曲は、聞いたなあ・・・)

でも、当時は、本当になくて、フランス・クリダという女流ピアニストが弾いた
全24枚のLPレコードのリストピアノ曲の全集が欲しくてたまらなかった。
(これ、全集と言っても、編曲物等はないし、正確には、全集ではないけど)
確か、4枚組のハードケースに入っていて、全6巻だったかな・・・
で、確か当時、1巻 9600円(多分)
全部 欲しかったけど、お金がなくて、買えたのは、
2巻だけでした。(巡礼の年が入っているのと、詩的で宗教的な調べが入っている巻です)
当時、「演奏会用独奏曲」や「ハンガリーの歴史的肖像」など、これでしか聞けない音源も多く
本当に、欲しかったです。

で、月日は、流れ、先日、この全集がCD14枚組のセットになって販売されているとのこと。
それも、なんと、3000円程度!!!
これは、すぐ 大人買いです
もう、すぐに買いましたよ。(この日記に書くのが遅くなったけど)

車の中で聞いたり、ipodで聞いたりしているのですが、
懐かしい響きが聞こえてきます。
もちろん、当時聞けなかった曲も聞いているのですが、
いいなあ、この演奏。

私、基本的には、リストのピアノ曲は、バリバリ系の方が好きです。
もたもたしているのは嫌いです。
もちろん技巧的でない曲も作曲していますが、
その場合でも、はっきりした演奏が好きです。

このフランス・クリダの演奏、全然バリバリ系ではないのですが、
安定した技巧と、安心感のある演奏で、リストのピアノの世界を素直に聞かせてくれます。
なので、このCD14枚を ずっと聞いていても疲れません。
久々だなあ、こういう演奏にあったの って感じです。

まあ、私にとっては、青春時代の思い出に浸れる演奏ですね

で、そろそろ、今日の曲です。
今日の音楽日記は、リストのピアノ曲
「詩的で宗教的な調べ」より 第10曲 愛の賛歌 です。
リストのピアノ曲の中では、そんなに有名な曲ではありません。

「詩的で宗教的な調べ」というピアノ曲集は、全10曲からなる曲集で、
リストのオペラのパラフレーズ等と違って、
どちらかと言うと、内面の詩的な感情をピアノで表現した曲ばかりです。
「孤独の中の神の祝福」や「葬送曲」などの傑作もあります。

その全10曲の最後が「愛の賛歌」という曲で、
甘い旋律が、何回も繰り返されるのですが、
繰り返されるたびに、技巧的に盛り上がって、
最後の部分の 和音での旋律とその後に続く、上りのスケールの部分は
とっても かっこいい。
まあ、深い内容は、正直言って、ないと思いますが、
リストの見せて聞かせるピアノ曲ではあると思います。

この曲、なんで選んだかというと、
私の数少ない、ピアノ演奏のレパートリーだったのですね。
えっ、なんで過去形かって?
ちょっと、今、ピアノに向かって弾いてみると、
アルペジォは、そろわないし、
和音は、うまく弾けないし、
最後のかっこいいスケールは、バラバラだし・・・
ははは、全然、指がついていけません。
(この曲の動画アップは、多分ないでしょう)

でも、ちょっと練習してみるかな

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交響詩【前奏曲】(リスト) [リスト]

さて、今年は、フランツ・リスト生誕200年というのに、
昨年のショパンとシューマンの時より、
まったく盛り上がっていないなあ。

まあ、リスト大好き人間の私が言うのもなんだけど、
リストの音楽には、駄作も確かに多いし、
技巧だけ という評価が、まだまだ多いし、
何度も聞いて、渋い味が出てくるという作品も少ないかもしれない。
(でもね、それでも私、リストの作品好きなのですよ)

さて、どんな本にも、音楽の歴史の上でリストは、
【交響詩】というジャンルを初めて作ったと書いてある。

ここで、音楽の問題です。
以下の言葉を説明しなさい。

1.標題音楽と絶対音楽の違い
2.音楽の表題と標題の違い
3.標題音楽と交響詩の違い

ちょっと自分なりの回答を書くと以下のようかなにあ・・・

1.標題音楽は、音楽以外になにかのイメージを描写した音楽ですよね
 絶対音楽は、そのようなイメージがなく、音楽だけで作曲されたもの
2.音楽のタイトルは、表題。
 音楽の表現内容は、標題
3.管弦楽の標題音楽の曲(すべてというわけではないでね)
 標題音楽は、管弦楽というジャンルの枠ではなく、すべてのジャンル

うーん、正確には、ネットで調べて下さいね。
上記を信じてはいけませんよ。上記の回答 自信がありません
特に、標題と表題の違いは、私ネットでしらべてもよくわかりません(笑)

で、なにかをイメージする曲を作曲することは、
ある程度できると思うけど、
その逆の
なんの説明もなく、曲を聞いて なにを表現しているかは、
なかなか難しいかもしれない。

特に交響詩のジャンルでは、どうだろう?

スメタナの交響詩モルダウを聞いて 川の流れをイメージすることは、
ひょっとしたら、説明なくても出来るかもしれない。
ドビュッシーの交響詩 海を聞いて、海をイメージすることは、できるかもしれない

でもね、リストの交響詩全13曲をなんの説明なく聞いて、
その音楽がなにを表しているか当てられるのは、なかなか難しいと思う。

今日は、そのリストが作曲した13曲の交響詩の中から
最も有名な曲【前奏曲】です。

さて、この表題、誤解されることも多いのですが、
決して、オペラ等の前奏曲の意味ではありません。
「人生は愛、闘争、自然の美しさがあるが、人生は死への前奏曲である」
という意味のラマルティーヌの詩を音楽で表現している管弦楽曲です。

ということで、この交響詩は、
人生の問いかけから始まって
自然の美しさ、愛を歌い、最後は、堂々たる行進曲となる。
(2ndバイオリンの旋律やホルンの旋律は、私、とても好きな旋律です。
 途中のティンパニーもかっこいいし、
 そして、最後の行進曲は、元気がでます)

ただ、純粋に音楽だけから、ラマルティーヌの詩を想像できるかというと、
それは、無理だな。
でもこれは、しかたないことです。
リストにしては、すごくわかりやすい主題で書いてあるし、
管弦楽の効果も素晴らしいので、人気のある曲となっていると思う。

この曲、皆さんは誰の演奏で聞いていますか?
私は、最初がフルトヴェングラーで、次がカラヤンという
鉄板演奏でしたが、
それ以外あまり聞かないなあ
まあ、フルトヴェングラーは、古い録音なので、
ちょっと音が悪いというハンディはありますが・・・
もうちょっと、私のイメージに合う演奏ないかなあ
と思っているのですが・・・

この交響詩【前奏曲】は、リストの編曲で、2台ピアノ用の編曲がある。
これがなかなかいいのですよ。

オケのスコアを見るとわかるのだけど、
この曲、弦楽器の大きなアルペジォや半音階スケールなど
どう見ても、ピアノの譜面だなあ と思う所が多い。
それを2台ピアノで演奏すると、これが、なかなか面白い。
ピアノの方がいいと思う場所もある。
でも、管弦楽の方がいい(ははは 何を書いているかわからなくなってきた)

交響詩というジャンルは、作曲者にとっては、やっかいのような気がする。
あまりに、描写的だと、表現が平凡になるし、
抽象的だと、なにをイメージしているかわからない

もし、私が作曲家なら、交響詩というジャンルは、作曲しないかも(笑)

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2つの演奏会用練習曲より【こびとの踊り】(リスト) [リスト]

新年明けましておめでとうございます。

本年も『みどりのこびとちゃんのクラシック音楽日記』よろしくお願いします。
今年も、いろいろな曲を書いていきたいと思っています。

昨日の大みそかの夜は、家族で、おそばを食べて、
で紅白を見て、のんびりしていたのですが、
なかなか、歌番組も楽しめましたよ。

でも、あまのじゃくな私は、紅白見ながら
うーん、なかなか、老若男女すべての世代に満足する歌番組を制作しようとすると、
これはなかなか大変だなあ・・・なんて、思ったり、
この曲の編曲は、ここでストリングスが入って盛り上げるのなら、半音上げて転調だろう、とか
ダンスの立ち位置が、それは、違うだろう、とか
あーあ、いやな見方ですね(笑)

で、そのあとは、東急ジルベスターコンサートをテレビで見ていたのですが、
この演奏会の目玉は、クラシックの曲を演奏して、ちょうど新年になったタイミングで
曲を終わらすというのがある。
過去、ラベルのボレロをやって、ジャストのタイミングで終わったのは、
おおっと 思ったけど(テンポが一定で15分ですからね)
今年(昨年?)は、復活の5楽章からだった。
でも、これは、いくらでも時間が、調整きくよなあ。
最後のオケだけのところの速度で、なんとでもなるじぁないか
なんて、思っていて新年を迎えた

で、ちょこちょこ他の番組を見て、寝て、新年の朝を迎えたのですが、
クラシック音楽の好きな人は、朝起きて、新年のはじめに、なんの音楽を聴くのだろう?

えっ、私ですか?
ここで、問題です。
私が今年、最初に聞いたクラシック音楽はなんでしょう?
答えは、このブログの最後にしましょう。
いくつかヒントを
 ・今年の記念の作曲家の曲ではない。(リストやマーラーではないです)
 ・ピアノ独奏曲ではない。
 ・管弦楽の曲でもない。
 ・過去、この音楽日記に登場している。
 ・この曲の休符のある流れるような第1主題、大好きです。
 ・3つの楽章からなっています。
ははは、これでわかるかな

まあ、そんな話題は、別として、今年最初の音楽日記です。

今年、2011年は、フランツ・リストの生誕200周年です。
ということで、リストの曲から始めよう。

このブログの題名にもなっている「みどりのこびとちゃん」は
私の想像上の小さな妖精で、いたずら好きです。
ふっと現れたり、消えたり、
踊っていたりするのです。

余談ですが、我が家の風呂場の操作盤に、
昨年から「みどりのこびとちゃん」がいます
写真は、こちら↓

20110101170307.jpg

ねっ、いるでしょう。(この、ボケた写真がミソですね(笑))
えっ、わからないですか、
ええい、今日は、クイズが2つです。
この「みどりのこびとちゃん」に見えるのはなんでしょうか?
よーく、みるとわかるかも
これも答えは、ブログの最後で、・・・

おっと、話が横道にそれてしまった。

今日の曲は、リストが作曲したピアノ独奏曲
2つの演奏会用練習曲より【こびとの踊り】です。

この曲、私にとっては、「みどりのこびとちゃん」の妖精が
気持よくリズミカルに踊っている曲なのです。

前打音が特徴的な主題からして、なかなかかわいい
(前打音の弾き方、難しいですねえ。私なんか、えいっと同時に弾く(ダメですよ))
16音符も、低音の同音連打も、つぶをそろえて弾くのは難しい。

この曲、アクロバテックに速く弾く人もいて、それはそれで、気持いいのですが、
私としては、「みどりのこびとちゃん」がリズミカルに踊っているイメージなので、
ちょっとテンポ落としても、楽しく弾いてもらいたい曲です。

しかし、同じ地下の妖精の「こびと(グノーム)」を描いた、展覧会の絵の中の曲とは、
イメージが180度違う曲です。
(展覧会の絵の中の曲は、不気味です)

この曲、リストのピアノ曲の中では、アクの強さがない曲なのですが、
なので、その分、特に人気のある曲でもないのですが、
それはそれとして、まあ、軽く聞くのにはいいです。

さて、いつものように、今年の抱負です。
・このブログをちゃんと書くこと。(短くとも、多く書きたいです)
・マンドリンオケの演奏会。(実は、今年2つに増えたかな・・・)
・趣味の作曲・編曲・演奏の別館ブログの立ち上げ(まあ、実現するかどうか・・・)
・でもやっぱり、健康第一(今年は、目を治します ハイ)

とにかく、皆様、今年もよろしくお願いします。

**************************************************************
さて、クイズ?の答えです。

・今年、私が最初にちゃんと聞いたクラシック音楽は?

 【答え】ブラームス作曲 ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」です。

 なぜか、朝起きたら、頭の中がこの曲の旋律になってしまって・・・
 でも、いつ聞いても、いい曲です。名曲です。


・お風呂場の「みどりのこびとちゃん」の正体は?
 これです↓

20110101170335.jpg

ははは、わかる人は、わかりますよね
(すいません、写真を拡大したら、さらにボケボケ)
「みどりのこびとちゃん」ではなく
ムーミンのキャラクターの一人「スナフキン」でした。
よくある、入浴剤のおまけだったので、ここに飾ってあるというわけです。

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愛の夢 第1番 (リスト) [リスト]

ちょっと違う曲を書こうとも思ったのだけど、
まあ、なりゆきにまかせて・・・

リストのピアノ独奏曲【愛の夢】は、全部で3曲あるのは、
知っている人も多いと思うけど、
第3番の有名さに比べて、第1番と第2番は、知られていないなあ。
確かに、2曲とも、3番に比べれば、ちょっと見劣りするかもしれない。
で、前回、第2番を紹介した以上、やはり、第1番も紹介しておかないと、
この曲を書くことが 今後無いかもしれない。

ということで、今日の音楽日記は、前回に続いて、
リスト作曲のピアノ独奏曲【愛の夢】から第1番です。

この第1番も、他の2曲同様、元々は歌曲で、詩がついている。
その詩の内容は、「崇高な愛」
よくわからないけど、天国での神の愛に導かれる・・・
という内容らしい。

で、このピアノ曲は、ゆっくりとした陶酔感ある主題が、
いろいろと、異なった伴奏で、それはそれはゆっくりと、演奏される。
派手さは皆無だし、最後の方にあるカデンツァ的な動きも、
これ見よがしな動きではない。
確かに、夢見るような曲とは、こういう曲だと思う。
ただ、そんなに一般的に受けない曲であることも確かだ。

さて、この3つの【愛の夢】は 3つの夜想曲とも言われる。
夜想曲というと、ショパンの曲を思い浮かべる人も多いだろう。
このリストの3曲は、どれも、ショパンの夜想曲のイメージとは違う。

ショパンの夜想曲が、夜の雰囲気とロマンティックなイメージなら、
(まあ、もちろん、それだけではないけど・・・)
リストのこの【愛の夢】は、どちらかというと、
夜想曲というより、どの曲も、愛の陶酔感をイメージさせる。

で、この3曲を弾くには、やはり、原曲の歌曲も勉強した方がいいのかなあ・・・

今日は、短い、音楽日記でした

追記
実は、ちょっと前まで、真面目に ラフマニノフの【鐘】をピアノで練習していたのだけど、
一応、【鐘】には、区切りをつけて
今度は、愛の夢第3番 を ちゃんと練習しようと思っています。
(ははは、メジャーな曲すぎるかな)
ちゃんと弾けるようになったら、動画アップするかも・・・
期待しないで、待っていてくださいな。
えっ、なんで、【愛の夢 第3番】かって、
そりゃあ、【鐘】の次は【愛の夢 第3番】でしょう。
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愛の夢 第2番 (リスト) [リスト]

全く音楽と関係無い話だけど、
泡坂 妻夫の推理小説に出てくる探偵役で、亜 愛一郎(あ あいいちろう)
という人物がいるのを知っていますか?
この変な名前、なんで、つけたかというと、
もし、推理小説の探偵一覧とかがあった時に、
最初に出てくるようにネーミングしたそうです。
まあ、電話帳の最初に電話がのるように、あ から始まる会社は、多い
いう話も聞いたことがあるけど、
作曲家は、誰が一番得?しているのかなあ・・・・

で、なんで、こんな話から始まったかというと、
左のサイドバーの作曲家別カテゴリー分けを50音順にしました。
これで、少しは、検索しやすくなったかも・・・
(でもね、このブログを読んでいる人で、作曲家別になったからといって、
 わかりやすくなったなんて、思う人いないかも・・・)
まあ、とりあえず、自分でも、こうした方が整理しやすいので・・・

で、とりあえず、この音楽日記では、得をしている?作曲家のは、アイヴスかあ・・・
ちょっと微妙な作曲家が一番上にきたなあ
全然、一般向けの作品書いてないし・・・(笑)

さて、音楽の話にもどりましょう。
「愛」という言葉が入る曲が2曲続いたので、今日も「愛」の曲です。

リストの「愛の夢」というと、もうこれは、第3番が有名だし、
今シーズンは、浅田真央もフリーの演技で使用していますね
そして、第3番は、過去記事にも書いています。⇒こちらの記事
で、3番があるのた゜から、当然1番と2番もあるわけでして、

今日の音楽日記は、リストが作曲したピアノ独奏曲【愛の夢 第2番】です。

この第2番も、第3番と同じく、リスト自身の歌曲を基にしたピアノ独奏曲です。

4小説の短い序奏の後、
甘い主旋律が現れる。
で、これが、伴奏形を変えて、何回か繰り返される。
リストのピアノ曲の中では、技巧的には、難しくないし、
盛り上がりもちゃんとあるのだけど、
第3番と違って、やはり、主題も展開も、ちょっと物足りない。

この曲の元になった詩は、「至福の死」という、愛の為に死、また愛で蘇る・・・
ちょっと恍惚的な内容だ。
きっと、ワーグナーとかが作曲したら、もう、ドロドロの曲ですね(笑)

さて、この曲、1850年に出版されたのだけど、なぜか、リストは、
1865年の「5つの小品」の第1曲目に、この曲と同じ主題で、簡単なピアノ曲を書いている。

私が、この曲弾くのなら、こっちの版ですね
だって、すごく簡単になっているし、ちゃんと盛り上がりもあるし、
時間は、半分ぐらいだし、徹底的に簡素化して中途半端さがないです。
(初見で音は、とれます ハイ)

ということで、リストの愛の夢第2番ですが、第3番にくらべれば、
ちょっと中途半端なので、無名曲なのも、しょうがないかなあと思っていたけど、
でも、1番・2番・3番と続けて聞くと、この愛の夢のピアノ独奏版は、
これまた、違った感じでなかなかいけます。

リストは、来年が記念イヤーだ。
うーん、来年は、昔よく聞いていたいろいろなリストの曲聞こうかなあ

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パガニーニによる大練習曲より第6番【主題と変奏】(リスト) [リスト]

ショパンの練習曲を続けて2曲、書いたけど、
最近、ピアノ曲を昔ほど、聴かなくなってきた。
まあ、理由は、いろいろあるのかもしれないけど、
一番の理由は、室内楽とか、声楽曲とか、聴くジャンルが、
増えたせいかもしれない。
しかし、たまに聴くと、ピアノ曲には、やはり、
ピアノでしか、味わえない魅力がある。

えっ、なんの考えもなく、そんな風に書いたけど、
ピアノ曲(または、ピアノ演奏)の魅力って、なんだろう?

一人で、低音から高音まで、旋律と伴奏と対旋律等々、
すべて、演奏できることだろうか?
弱音から強音まで、ダイナミックレンジが大きいことだろうか?
演奏家の解釈が、極端にでることだろうか?
グランドピアノと向かう姿、腕を動かす動作のかっこよさだろうか?

うーん、でも、ピアノには、
よく言われる欠点だってあるぞ、
例えば、音色が他の楽器に比べて、変化がないとか、
音をいったん出すと、減衰する一方だとか、

ある人は、ピアノは、人間と一体化する楽器というより、対決の楽器だとか・・・
(これ、なんとなくわかる気がします ハイ)

ははは、でも、こんなこと考えても、無駄だと思いますね。

どんな楽器でも、その楽器の作曲や演奏において、
なにかを表現したい、とか、こんなことをしたい、とか、
内側にでも、外側にでも、発する強い意志があれば、魅力は、ありますよね。
作曲や演奏においては、強い意志が必要なことは、多いんじゃあないのかなあ・・・
(まあ、作曲や演奏じやあなくてもですけど(笑))

で、いつものように、なにを書いているか、
よくわからなくなってきたので、曲の紹介に移りましょう。

今日の曲は、久々にフランツ・リストのピアノ曲です。

で、リストです。
この作曲家、私、好きです。
そして、作品は、傑作もあれば、駄作もあると思います。
ピアノの魔術師とか、魔神とか言われるけど、
でも、なんか、作品が、人間的なんだなあ。
決して、音楽の神髄ということでないけど、
無視できない存在ですね。

昔のこの音楽日記で、書いたけど、
推理小説作家に、カーという人がいます。
すごく、こけおどし風の文体だし、
駄作も多いのだけど、傑作もある。
私、この人のファンでもあります。
そんな感じかもしれない(ははは、わからんですよね)

さてさて、今日は、リストが作曲した
【パガニーニによる大練習曲】より第6曲の主題と変奏です。

この曲、もちろん、有名なパガニーニが作曲した、
無伴奏ヴァイオリンのたの奇想曲 第24番の曲に基づいているのだけど、
この主題をもとに、作曲した人は、ブラームス・ラフマニノフの超有名な曲から、
現代の無為な曲まで、すごく多い。
楽器もいろいろだ。
(実は、私も、ちょっと遊びで、この主題を基に曲を作ったことがあります。
 でも、なんか、イメージが限界でしたけど(笑))

リストの曲に話をもどそう。
リストの【パガニーニによる大練習曲】より第6曲の主題と変奏は、
ほぼ原曲のヴァイオリン曲をピアノに編曲したものになっている。

しかしですね、そこには、ピアノへの深い愛情と、
ピアノ音楽への強い意志と、
ピアノ技巧への挑戦などが、詰まっていて、
聞く人、弾く人に、あたかも、原曲がピアノであったようなイメージをさせる。

普通、編曲ものというと、原曲との比較という視点で、聞かれる場合も多いけど、
これは、違うなあ。

完全なピアノ音楽として、再構築されている。

まあ、ただ、技巧的な部分に耳や目がいってしまうけど、
それはそれで、いいでしょう。

現代のピアノ曲に比べると、ピアノ書法は、ちょっと単純かもしれない。
しかし、音楽に浸るというより、
リストが、ピアノの前に座り、
最初の主題をかっこよく、意気揚々と弾きはじめ、
第1変奏から第10変奏まで、
ヴァイオリンの技巧か、ピアノの技巧か
いったいなんだろうと思っている感に、
最後には、主題が、左右の大きなアルペジォの中で、響き渡り
雄大な音の洪水で、おやおやと思っているうちに、
うちのめされて、曲が終わる。

そんな感覚で、聞くのもいいかな。

技巧的なピアニストの演奏で、聴きたいな。

今日は、ちょっと支離滅裂な文章かな。
ま、いいか・・・




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アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダムによる幻想曲とフーガ(リスト=ブゾーニ) [リスト]

さて、今日は、名古屋に仕事で出張だった。
午前中に新幹線で、名古屋に到着し、午後から仕事と言う時に、
ちょっとした出来事があって、新幹線で、とんぼ帰りし、
午後は、仕事を休んで、実家にもどることになった。
まあ、そのこと自体は、たいしたことがなく、よかったのだが、
そんなことが、あって、今夜は、実家でゆっくりしている。

実は、実家には、レコードが山のようにある。
この音源をどうしたものかなあ・・・
私が、クラシック音楽を聴き始めたときは、
擦り切れる程聴いたレコード達だ。
まず、絶対に捨てないなあ・・・みんなどうしているのだろう
実家には、レコードプレーヤーもあるし、
自作のスピーカーも健在だ。
今夜は、ちょっと、レコードでも聞くか・・・
実家にあるレコードは、圧倒的に、ピアノ曲が多い。

あの曲、この曲・・・昔よく聴いた曲を聴くのは、すごく懐かしい
テレンス・ジャッドのイスラメイ
ルイス・ケントナーのリャプノフの超絶技巧練習曲
パデレフスキーの自作自演
フランス・クリダのリスト
等々・・・(最近、こんな曲あまり聞かなかったからちょっとだけ新鮮(笑))
いろいろ聴いていたが、1枚のレコードが目にとまった。
それは、モギレフスキーというピアニストが弾いたレコードで、
リストの曲と、ラヴェルの曲がカップリングされていた。

今日の音楽日記は、そのリストの曲
【アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダムによる幻想曲とフーガ】
という曲だ。

まあ、この曲、知らない人の方が圧倒的に多いですよね。
一般的には、まったく無名だし、
リスト好きな人も、あまり聞いたことのない曲だと思う。

この曲は、マイヤベーアのオペラ【預言者】の第1幕のコラール主題をもとにして、
自由に作曲されている。
実は、この曲は、最初にリストは、オルガン独奏曲として作曲し、
その後、リスト自身は、ピアノ4手用に編曲をしている。

私としては、このリスト自身の曲よりも、
ブゾーニがピアノ独奏用に編曲した版が、すごく好きだ。
モギレフスキーもこのピアノ独奏版を弾いている。

この曲をちょっと説明してみよう。
この曲は、幻想曲~コラール~フーガ という3部構成をとっている。
いいですねえ、この構成。
この構成だけで、勝負ありですね(そうか?)
第1部は、主題を徹底的に展開する。
低音のオクターブ奏法は、いかにもオルガン的
でも、最後の部分なんて、ピアノならでは・・・
第2部は、美しいコラール。もうお約束の中間の部分です。
第3部は、かっこいい序のあとに、フーガが始まります。
ちょっとぎこちなく聞こえるフーガですが、
聞き込むと、やみつきになる音楽です。ピアノの技法もすばらしい。
そして、音楽が、混沌として高揚していき、頂点で終わる
(最後は、コラールが堂々と演奏され、
そして、ピアノの技巧をこらした装飾・・・)

このピアノ独奏曲、テクニックがないと、まったくダメな音楽になってしまうと思う。
第3部のフーガなんて、ピアノを鳴らしきらないと、音楽にならない。
モギレフスキーは、すごいなあ・・・

この曲、今でも、あまり、プロのコンサートプログラムに載る曲ではない。
うーん、なんでだろう
結構、演奏効果もあるし、ピアノは、思う存分鳴らせるし
現在のプロレベルのピアニストなら、十分弾けると思うし
無名だからかなあ・・・(そうかも)
疲れるからかなあ・・・(そんなことはないよね)
題名が、いいにくいからかなあ・・・(あんがいそうだったりして(笑))

でも、無名の曲でも、弾きましょうよ。

この曲、リスト作曲でブゾーニ編曲の中では、一番ではないかなあ
まあ、リストの曲が好きな人は、1回は聞いても損はないかも
でも、リスト嫌いの人は、多分、まったくダメだろうなあ・・・
でも、こんな1曲があってもいい。
ピアノの響きが、底から響いて、それはそれはいいのです。

あーあ、また、無名な曲を書いてしまった。
次回は、有名曲、書きますよ・・・本当か

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泉のほとりで(リスト) [リスト]

さて、先日まで、湯沢高原へ家族旅行に行って、
いろいろと、遊んできた。
私としては、ゆっくり温泉に入って、
高原の空気を吸いながら、
窓の外に、山の景色と緑を見ながら
優雅に、楽譜を書くという生活をしたかったのだが(笑)
実際には、プールだ、フリスビーだ、川遊びだ・・・
などと、暑い中、外で、遊んで、体中日焼けで、まっ赤になり、
首なんか、ひりひりして、痛いです。
だいたい、私、アウトドア派じゃあ、ないんだよなあ・・・
体は、バテバテです。ハイ
(それに、オリンピックに感化されて、
 バトミントンもどきを外で、延々と子供としていたし・・・バテバテ)

ということで、今日の音楽日記は、
いつものように、夏なので、涼しくなる音楽を書いてみよう。
いままでに、涼しくなる音楽として、
この音楽日記に登場した曲は、
 フルートとハープの為の協奏曲(モーツァルト)・・・これ涼しい音楽、一番のお勧め
 水の戯れ(ラヴェル)
 水上の音楽(ヘンデル)
 エステ荘の噴水(リスト) 
水の精(ラヴェル) 
 等ですね。

涼しくなる音色としては、ハープやチェンバロかな?
そして、ジャンルは、バロック音楽かな?

今日は、テレマンなんかも書こうかなあ、と思ったけど、
ピアノの曲を一曲紹介しよう。

今日の音楽日記は、リスト作曲のピアノ曲【泉のほとりで】です。
この曲は、ピアノ組曲【巡礼の年スイス】の中の一曲で、
3分程度の小品です。

この曲、譜面を見ると、ちょっと旋律がわかりにくいけど、
旋律自体は、単純です。
でも、それを取り囲む、高音の装飾が、キラキラしていて、
本当に、泉のほとり にいる感じですね
リストの曲の中では、技巧バリバリの感じは、ないけど、
こんな曲を、かっこよく、キラキラした音色で、
リズム感よく弾くのは、難しい。

ただ、こんな曲をさらりと弾くピアニストに、あこがれるなあ

リストのピアノ曲の中で、一番涼しくなれるのは、
【エステ荘の噴水】だけど、この曲も聴いてみてください。
まるで、水しぶきが、降りかかってくるみたいですよ(ちょっとほめすぎ?)

水をテーマにしたピアノ曲は、結構多いです。
いろいろと、夏に、聴き比べるのもなかなかだ。

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オラトリオ【聖エリーザベトの伝説】(リスト) [リスト]

「リストという作曲家は、技巧的なピアノ曲だけの作曲家ではない。
 最近、ピアノ曲以外の作品にも、注目が集まってきている・・・」

という、言葉(文章)は、いったい、いつから、ずっと言われ続けているのだろう?
少なくとも、すでに、20年前にも、同じことを言われていたし、
また、つい最近も、同じようなことを書いた文章を見たことがある。

(ところで、これって、「今年は、異常気象だ・・・」と言うのに似ているかも知れない
 そう、過去の雑誌を見ると、わかるけど、20年前も、10年前も、
 毎年毎年、「今年は、異常気象」と言っているのです(笑))

そう、リストは、昔から、いつもいつも、そんな風に言われているけど、
結局は、「ピアノの魔術師」という、イメージがありすぎて、
CDやネットで、音源は、増えたけど、
どうしても、ピアノ曲以外の作品の演奏は少ないし、聴く人も少ないと思う。
でもですね、本当に、一回ぐらい、ピアノ曲以外を聴いてみましょうね。

リストのピアノ曲以外の作品は、多種多様にわたっている。
2曲の交響曲、13曲の交響詩、室内楽曲、声楽曲、合唱曲、等々・・・
なかでも、宗教的合唱曲は、音楽的にも聴き応えある、すばらしい作品だと思う。

リストの「ピアノの魔術師」という先入観のイメージをまず、捨ててみよう。

今日の音楽日記は、リストの宗教的合唱曲の中では、大曲で、
リストが作曲した当時は、かなり人気のあった作品だ。
オラトリオ【聖エリーザベトの伝説】です。

オラトリオとは、宗教的内容の大規模な声楽曲で、
リストは、「キリスト」と「聖エリーザベトの伝説」の
オラトリオを2曲完成しているが、どちらも、大曲だ。

さて、【聖エリーザベトの伝説】である。
聴いたことがない人も多いと思うので、ちょっとだけ、真面目に解説だ。

   ・リストは、人生の後半をローマで過ごし、聖職者なり、
    宗教的な曲を数多く作曲した。
   ・そんな中、音楽的には、チェチーリア運動にも共感し、
    かなり、古い様式での楽曲も作曲している。
   ・【聖エリーザベト】がどんな話かは、ネットで調べてくださいね(笑)
    この話を知って、聴くと、とても分かりやすい曲に聞こえます。
    (パンが、薔薇に変わるとか・・・)
   ・この曲は、管弦楽、混声合唱、4人の独唱、児童合唱、オルガンの大編成で、
    1時間以上かかる。

とにかく、リストのイメージを頭から、離して、素直に、聴いてもらいたい。
そこには、神を讃える、神父リストがいる。
そして、神父リストが、素直に音楽を作った音がある。
安らかな音楽、敬虔な音楽、劇的な音楽、などが、渾然一体となって、
すばらしい、オラトリオとなっている。

1時間を超える大曲で、すべてを書けないが、
私の好きな部分だけちょっと書いてみよう。

前奏曲
   最初のフルートの旋律は、なんて、やさしい旋律だろう。
   そして、木管の合奏、弦合奏へと続く。そして、劇的さと静かさの対比。
狩の歌
   狩のホルン。そして、力強い男性の歌声。
   ここには、古典的なロマン派の音楽がある。
薔薇の奇跡
   美しい音楽。一瞬、マーラーの音楽かとも思われる、甘美で、陶酔的な音楽
十字軍の行進
   描写的な音楽。単純な旋律だが、行進曲としては、とても聴きやすい。
   ティンパニーが効果的。
間奏曲
   鐘が効果的に使用される、
ハンガリーとドイツのビショップ
   このオラトリオの終曲にあたる。
   クライマックスとして、とても力強い合唱と、オルガンの響きの中で、
   この長い物語は、閉じる。

リストのピアノ曲が、
オペラのパラフレーズのような、外面的技巧曲から、無調音楽まで、
様々な音があるように、
リストの宗教音楽も、実は、いろいろな面をもった音楽がある。
この曲以外の宗教曲では、もっと、簡素な曲もあるし、
とても、前衛的な音楽もある。

どれが、リストの音楽の本質だろう、とかは、考えてはいけないと思う。
リストの音楽は、リストの波乱万丈の人生・思想、をひっくるめて、
私は、実は、とても、人間的な音楽だと思う。

さてさて、この音楽日記、連続で、リストの音楽を紹介してきたが、
ひとまず、次回からは、いつもの、音楽日記にもどろう。
次は、なんの曲を書こうかなあ・・・

まあ、でもまた、リストについては、いつか書こうと思う。

追記

 しかし、【聖エリーザベトの伝説】を書くのに、何回か、この数日、全曲を聴いた。
 いやいや、大曲は、聴きごたえあるけど、疲れも・・・ははは


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Du bist wie eine Blume【君は花のごとく】(リスト) [リスト]

さて、今日はリストの歌曲を書いてみよう。
リストというと、技巧的なピアノ曲、
ちょっとひねって、交響詩の創始者、
というイメージがあるが、
実は、リストは、歌曲を数多く作曲している。
(それどころか、大規模なオラトリオ、ミサ曲、カンタータなども結構、作曲している)

同じ、ロマン派を生きた作曲家でも、
シューベルトは、別としても、
シューマンや、ブラームスの歌曲は、結構有名なのに、
なんで、リストの歌曲は、有名でないのだろう?

ちょっと理由を考えてみた。
 ・リストと言うと、いかんせん技巧的ピアノ曲のイメージが強すぎる。
 ・それと同じような 技巧的な歌曲かというと、全く違う。
 ・リストの歌曲は、ロマン派特有の叙情あふれる、素直な作品が多い
 ・きっと、ピアノ曲とのギャップが大きい。
まあ、そんなところかなあ・・・
(あっ、これ、もちろん、いいかげんな私の考えですよ)

リストの歌曲は、あまり有名ではないと思うけど、
「3人のジプシー」
「ローレライ」
「ペトラルカの三つのソネット」(ピアノ独奏曲としては有名)
「愛の夢」(ピアノ独奏曲としては有名)
「夢に来ませ」(なかなか、甘い感じがいいです)
等は、それでも、聴かれる機会は、多いかもしれない。

今日の音楽日記は、どの曲にしようか、迷ったが、
シューマンも同じ詩に曲を書いているので、比較に丁度いい と思い、
この曲にした。

今日の音楽日記は、リストが、ハイネの詩に曲をつけた歌曲
Du bist wie eine Blume【君は花のごとく】です。

このハイネの詩ですが、
「君は、花のごとく美しい・・・」
と、女性を賛美する内容です。

さて、早速、リストの曲を聴いてみよう。
曲は、3/4拍子。
4小節の単純な前奏に続いて、
清らかに、歌われる。
最初の6度の跳躍が、特徴的だが、全体的には、優しいイメージの曲だ。
ピアノ伴奏も、リストとは、思えない程、単純な書法をとっている。
(本当に単純です。私でも弾けそうです)
この曲、素朴な歌というイメージだ

さて、同じハイネの詩に、シューマンも歌曲を作曲している。
【ミルテの花】の中の第24曲である。
こちらは、2/4拍子、
どちらかというと、シューマンの方が、
情熱的な曲で、
ピアノ伴奏も、ちょっとだけ難しい。
ロマン派というイメージだ

さて、Du bist wie eine Blume【君は花のごとく】での
リストvsシューマン
どっちが、すぐれているか?

ははは、こんな勝負は、無意味です。
どっちも、いいです。
(でも個人的には、7:3で、シューマンかな(笑))

でもですね、
この曲だけで、リストの声楽曲を判断しないでくださいね。

「3人のジプシー」では、リストならではのイメージがあるし、
「夢に来ませ」では、甘美な旋律が、ちょっとだけ後期ロマン派を連想するし
「愛の夢」「ペトラルカのソネット」では、ピアノ書法も凝っている。

やっばり、リストの声楽曲は、ピアノ曲と同じで、いろいろと聴いてもらいたいなあ。
いろいろな顔がある。
まあ、機会があれば、別の曲も紹介しよう。
(って、私も、そんなにリストの歌曲聴いてないので、実は、これから勉強です)

ちょっと、話が、それますが、このハイネの詩を基に作曲された歌曲は、
結構、数多くあるそうだ。
(アントン・ルーヴィンシュタインの作曲したのも聴きました。これは、また
 わかりやすい、とても単純な書法で、賛美を歌っています)

さて、今日の曲名の
Du bist wie eine Blume である。
いやいや、いろいろな訳があるんだなあ
「君は花のごとく」
「君は花のようだ」
「花かそもなれ」
「花の少女」
 等々・・・・
なんか、題名だけでも、イメージが違ってきませんか?

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コンソレーション【慰め】(リスト) [リスト]

さて、趣味で、クラシックピアノを弾く人の中で、
習い始めの、最初のころ、
「リストのピアノ曲が弾ければ、かっここいのになあ・・・」
と、思った人は、結構、多いと思う。
そして、リスト=超絶技巧 と結びつける人も多いだろう。
(まあ、リストより技巧的に難しい曲は、リスト以後、星の数ほどでてきていますが、
 でも、リストのピアノ曲は、実に、本当にピアノを知り尽くした技巧ですね)

私のピアノの趣味は、完全な独学で、
最初は、中学生の時に、音楽室で、ショパンを弾いて、女の子にもてたい。
と思ったことから始まる。
(ははは、なんという、不純な動機だろうなあ・・・(笑))
そんなとき、やはり、
リストのピアノ曲が一曲でも弾けたらいいなあ・・・
と思っていた。

しかし、リストのピアノ曲の譜面をいくつか、楽器屋で見たものの、
(当時、譜面だって、そんなに買えなかった。)
独学で、最初から弾けるような曲は、なかった。
そんなとき、リストのある曲集に出会った。
そして、その第1曲目の譜面を見て
「おっ、これなら、自分もリストが弾ける。と言える。決してウソではない」と・・・
そして、無理して、その譜面を買った記憶がある。

今日の音楽日記は、私とは、そんな出会いの曲
フランツ・リスト作曲の、6曲からなるピアノ曲集
【コンソレーション(慰め)】である。

この曲集、1849年~1850年にかけて
リストが、作曲した、6曲のピアノ小品で、
一曲が、数分の曲だ。
そして、リストが、ワイマールに定住し、結構幸せな時期に書かれた曲達だ。

演奏技巧的には、易しいし、ロマン派ピアノの気品ある小品集として、
もっと知られてもいい曲集だと思う。

さて、では、まじめに、この曲集の紹介をしよう。

 第1番・・・静かな気品ある和音で始まる。夢、ため息が混ざった、ロマン的小品。
       私は、この第1曲を、ピアノを独学で始めた頃、よく弾いていました。
       ピアノを習った人は、多分、初見で弾けると思います。

 第2番・・・単純で素朴な旋律が、優しく、ちょっと情熱的に歌われる。
       この旋律結構、好きです。

 第3番・・・この曲集で、最も有名な曲。リストのノクターンと言うべき曲。
       この曲、私は、弾けません。
       左手3連符、右手が八分音符は、苦手です(笑)
       全然関係ないけど、ホロヴィッツは、最初の低音を右手で弾いている・・・

 第4番・・・敬虔なコラール。オルガン風で、自分で弾いても、気持ちが落ち着く。
       この曲は、よく弾きました。
       聴かせるためでなく、自分自身の為に弾く。そんな感じです。

 第5番・・・ちょっと民謡風の楽しい歌。

 第6番・・・ギターのような伴奏にのって、歌われる歌がなかなか。
       でも、途中は、ちょっと技巧的に早い部分が・・・


さて、この曲集の第1番と第4番は、自分でもよくピアノで弾いていた。
ただ、楽譜を買って、勝手に弾いていたのですが、
当時(かなり古いです)、レコードでは、有名な第3番があるだけで、
この全6曲の入った、レコードは、4枚組で、
クリダという女流ピアニストの音源しかなかった。
確か、9000円位したのだが、
どうしても、この曲がどんな風に弾かれるか知りたくて、
泣く泣く、小遣いをはたいて、買った記憶がある。(懐かしい・・・)

今だと、ナクソスライフラリーでも聴けるし、
CDでも、いろいろな演奏があるし、夢のようだなあ・・・

さて、ピアノは、完全に独学の私だが、
そんな私がリストの曲を今でも練習している。
その曲達は、

コンソレーション第1番・・・これは、弾けます
コンソレーション第4番・・・これも、なんとか弾けます。
愛の賛歌・・・・・・・・・・リストがよく弾いたと言われているので、挑戦中
              最後の両手スケールはいい加減だし、
              和音は、ちょっと音を省略するし、・・・・まだまだ
              というより、この曲、技巧的で難曲です。
愛の夢第3番・・・・・・・・かっこよく弾ければいいのだが、
              中間部の速度が、がくっと落ちる(笑)
暗い雲・・・・・・・・・・・弾けるけど、内容は???
本当は、まだまだ、手を出している曲がいっぱいあるのです(全然弾けないけど・・・)

リストのピアノ曲達は、私にとって、弾く楽しみには、憧れの存在ですね。
そして、青春時代も思い出すし・・・
(いつか、マゼッパに挑戦だあ・・・なんてね)

まあ、でも最近は、シューベルトやメンデルスゾーンのピアノ曲も好きですね。
ははは、節奏がないです

さて、次回は、リストの声楽曲を書いてみよう。
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