前奏曲 嬰ハ短調 作品45(ショパン) [ショパン]
夜遅くまで、編曲をやっていても、すごく眠くなったり、
集中力が、なくなったり、
いやいや、歳をとったなあ、と思うことが多くなってきた。
まあ、音楽に関しては、まだまだ、やりたいことがあるので、
がんばって、体力をつけなければ・・・
で、最近、昔よく聴いたピアノ曲を聴くと、
イメージがすごく変わる曲がある。
今日の音楽日記は、ショパン作曲の前奏曲 嬰ハ短調 作品45
です。
この曲、レコードやCDでは、よく24曲の前奏曲集の後に
入っていることが多い。
24の前奏曲は、傑作で、これはこれで、24曲でまとまっているとも
思うので、昔は、この作品45の前奏曲は、なんだか、蛇足のような気がして、
それほど、気にかける曲ではなかったです。
でも、この曲だけを歳をとって、じっくり聴くと、
なかなか、ショパンのピアノ小品の中では、聴きごたえのある
曲だと思います
4小節の前奏に続いて、下から上への静かなアルペジォの中で、
旋律が歌われます。
これが続くのですが、和声の変化がすばらしい。
この変化だけで、前奏曲ではなく、バラードのように物語のイメージ
が浮かびます。
そして、カデンツァが色どりを添えて、あくまで、静かに終わります。
この曲、24の前奏曲とセットというのが、イメージ的に損しているかもしれません。
単独で、ゆっくり聴くことをお勧めしますよ。
関係ないけど、譜面をみると、ゴドフスキーだったら、左手用に編曲しそうだなあ
なんて、思ったりして(笑)
エチュード作品25-5 (ショパン) [ショパン]
頭の中で鳴っている 決まった音楽がありますか?
私もそんな音楽が何曲もあるのだけど、
あまり、有名曲でない場合もあります。
今日は、その中の一曲
ショパン作曲のピアノ曲
練習曲集作品25から第5番です。
この曲、ショパンのエチュードの中では、
そんなに有名ではありません。でも、私、
会議中で、ぼっーとしている時に、なぜか、
頭の中で、鳴る曲なのです。
で、右手が、なんとなく、
この曲を弾く形で、机の上を軽く叩いています(笑)
さて、曲です。
基本的に、A-B-A-コーダの3分半程度のピアノ曲で、
Aの部分は、スケルツォ風
Bの部分は、左手に旋律
またAにもどって、印象的な短いコーダ
確かに、Aの部分が、飛び跳ねるような感じで、
面白いし、AとBの対比もあるし、コーダはちょっと違う感じで、
印象的です。
でも、他のショパンの練習曲に名曲はいろいろあるし、
それと比べると、いまいち無名です。
さて、私が、なぜ、この曲に惹かれるかというと、
やはり、Aの部分の右手の形だろうなあ。
この曲、常に、右手の親指が、人差し指の下にいるのです。
(指の番号を下から書くと、だいたい、いつも
2-1-5で、和音を弾いている感じです。)
そう、これは、面白い。ということで、
昔、ちょっとピアノで練習したことがあります。
それ以来、その時の右手の感覚が、面白くて、
今でも、退屈になった時に、
時々、机を右手で、この曲を叩いている時があります。
(そんな人いないですよね)
さて、私が勝手に思っている この曲の疑問が、あります。
それは、コーダの右手です。
最後から、9小節目からなのですが、
右手は、下から、ミ-ラ(ソ♯)-ミで、
ラとソ♯のトリルを3と2の指で弾きます。
これがね、
下のミが無かったら、
ラ(ソ♯)-ミ だけなので、
ラとソ♯のトリルを1と2の指で弾くことが出来て
右手の形が、旋律と同じになるのになあ・・・
そうすると、結構終わりまで、右手の感覚が同じなのに(笑)
ははは、そんな音楽的でないことを 勝手に考えているのは、
楽しいです。ハイ
そんなことで、この曲、私の頭の中では、結構、鳴ることの多い曲です。
いないですよね、そんな人・・・
追記、
退屈な会議で、右手は、この曲なのですが、
左手の場合は、スクリャービンの作品9-1を軽く、机の上で弾いてます(笑)
3つのエコセーズ 作品72-3(ショパン) [ショパン]
いつものように、片隅にシクラメン?らしき花が咲いていた。
我が家には、ちいさな庭があり、
春になると、手入れもしていないのに、
片隅に、シクラメンらしき花が咲くのです。
で、随分前に、この花の写真、
この音楽日記にアップしたなあ、と思って、調べてみたら、
4年前に、写真をアッぷしていました。
この記事でした。⇒こちらの過去記事です。
過去記事を見ればわかるのですが、
4年前は、花が白色だ。
ちなみに、今年の写真は、赤い花です。
うーん、シクラメンの花の色は、どうやって決まるのかなあ・・・
なんて、考えていた一日でした。
(ちょっとネットで調べたら 紫外線や肥料によるらしいけど
よく、わかりませんでした。それにこの花 シクラメンかわからないし)
ということで、前回、写真をアップした過去記事が、
ショパンの、あまり知られていない曲だったので、
今回も、あまり演奏会では弾かれない曲を紹介しよう。
今日の音楽日記は、ショパンのピアノ曲
3つのエコセーズ 作品72-3です。
エコセーズは、スコットランドの舞曲。
ショパンのエコセーズは、3曲あり、
作曲年は 1826年
ショパン 16歳の時の作品と言われています。
まあ、どれも、1分程度の短い曲で、3曲とも
あっと言う間に、終わってしまいます。
第1番
符点で飛び跳ねる旋律が特徴的です。
中間部の6連符の流れるようなフレーズは、
ショパンならでは。
3曲の中では一番印象的かな。
第2番
3連符のリズムが特徴的な舞曲。
中間部(といっても4小節だけど)が3曲の中で、
唯一、左手が16分音符。
第3番
これも、3連符のリズムが特徴的な飛び跳ねるような舞曲。
中間部の16分音符の流れは、単純なスケールだけど、
やっぱり、ショパンです。
この曲、きっと、上手く弾けると、楽しいけど、
リズム感よく、右手をかっこよく弾くのは、難しいかも。
で、あまりにも短いので、演奏会には向かないかなあ。
でも、ショパンの曲のリサイタルで、
アンコールにはいいかもです。
もちろん、ショパン後期の色彩は、皆無だけど、
若々しい曲で、なかなかいいです。
短いというのも、ポイント高いなあ(笑)
ポロネーズ 第2番(ショパン) [ショパン]
ポロネーズの本家?のショパンのポロネーズのことを書かなくてはいけないかな(笑)
ということで、今日の音楽日記は、ショパンのポロネーズ第2番です。
さて、ショパンのポロネーズは、若い時の作品も含めて、
ピアノ独奏用としては、全部で、16曲作曲されています。
で、有名なのは、1番~7番のポロネーズで、
これまで、この音楽日記でも、
第3番【軍隊】→過去記事はこちら
第5番→過去記事はこちら
第6番【英雄】→過去記事はこちら
第7番【幻想】→過去記事はこちら
を書いてきた。
今日のポロネーズ第2番は、1番から7番の中では、ちょっと無名です。
曲は、暗い響きで、静かに始まり、盛り上がって
例のポロネーズのリズムの上に、悲壮感ただよう主題が歌われる。
曲の構成は、A-B-A-C-A-B-Aで、単純だけど、結構劇的な曲です。
終わり方が結構独特で、私は、この終わり方好きですね。
今回、久々にちゃんと聴いたのですが、
確かに構成は、単純だし、わかりやすい曲と言えばそうなのだけど、
ショパンのポロネーズという曲に対しての
意気込みや勢い?が感じられて、なかかなだと思います。
この曲、本などには、「シベリア」や「革命」などと呼ばれることがある
と書いてあるけど、私は、聞いたことないなあ。
確かに「革命のポロネーズ」という名称がはやっていたら?もっと有名に
なったかもしれないけど、
私としては、この曲の俗称は、なにも無い方がいい。
その方が、ショパンの意気込みが率直に感じられそうな気がします。
演奏としては、Aの部分の弾き方より、Bの部分とCの部分をどんな風に
弾くかで、雰囲気がちょっと変わると思いますね。
特にCの部分をちょっとだけ遅くするのか、結構遅く弾くのかだけでも、
変わってきます。
私、同じテンポで弾くのが好きかな、でも表情は変えて・・・
リストとショパンのポロネーズ第2番を続けて書いたけど、
第1番も聴いたので、それも書こうかな・・・
エチュード作品25-2 (ショパン) [ショパン]
その人は、
「ピアノをずっと習っていたんですよ」
「ピアノのクラシック音楽好きなんですよ」
という話になった。
おっ、同じ会社の人で、クラシック音楽が好きな人に
会ったのは、2人目だ。
話を聴いていると、結構な腕前みたいだ。
で、どの作曲家が好きかと聞くと、
「ショパン」
まあ、ここまでは予想通り。
でショパンの何の曲が好きかと聞いたら
「スケルツォ1番」などの有名曲も好きだけど、
一番好きなのは、無名なんだけど、
エチュードの えっーと何番だったかなあ・・・
と言って、口で歌いだした。
はい、それは、作品25の2番ですね
とすばやく、つっこみをいれる私(笑)
しかし、ショパンの曲で一番好きなのが、
この曲という人も珍しいです。
ということで、今日の音楽日記は、
久々に ショパンのエチュードで作品25の2番です。
この練習曲、速度はブレスト
右手と左手がクロスリズムで、
モルト・レガートと指示されている。
弾くだけなら、なんとななるかもしれないけど、
この右手の動きをスムーズにレガートにそして、
単純に機械的な動きではなく演奏するのはとっても難しい。
風が駆け抜けるように、自然なクレッシェンドとデクレッシェンド
も難しい。
で、久々にいろいろな演奏を聴いたのだけど、
確かにこの曲、ふわっと綺麗に 聴かせる演奏はなかなかないかもしれない。
そうして聞くと、いい曲なのだけど、難しいなあ。
まあ、私の頭の中は、ショパンのエチュードに関しては、あいかわらかず、
基準は、アレクサンドル・スロボジャニクの演奏なのですが(笑)
で、話をもとにもどすと、営業車の中で話をしていたのだけど、
その人は、この曲にはこだわりがあって、
最後から、13小節前の一瞬ritがかかって、レガートでなくなる場所
をちょっと表情をつけて演奏してもらいたいそうです。
うーん、ここにこだわりを持つとは、なかなかです。ハイ
(しかし、会社の中にもいるんだなあ、こういう人)
追記
ショパンのエチュードは、24曲+3曲あるけど、
この音楽日記で、紹介したのは、いままで、13曲。
はたして、エチュード全曲紹介できるのかな?
(でもショパン、いいまで、66曲も書いているんだなあ)
ノクターン 作品62-1(ショパン) [ショパン]
残念ながら、今年は、書きそびれてしまいました。
そう、12/14は、このブログ『みどりのこびとちゃんの音楽日記』
の誕生日(書き始めた日ですね)だったのですね。
そして、もう、7年目に入りました(パチパチパチ)
ちょっと、思っているのだけど、いままで、725曲書いてきたのだけど、
そろそろ、同じ曲を書いてもいいかなあ なんて思っています。
確かに7年前と、ちょっと考えも、聞き方も、よく聞く曲も、変わってきている。
でも、
まあ、がんばって、1000曲までは、違う曲を書こうかなあ、なんても 思っています。
(えっ、どっちなんだ)
まあ、よろしくお願いします。
で、この音楽日記で、一番多く書いた作曲家って、わかりますか?
答えは、ショパンです。
といいつつ、最近は、あまり、ショパンの曲を書いていない。
ということで、
今日の音楽日記は、ショパンの晩年の作品
『ノクターン 作品62-1』です。
ショパンのノクターンというと、初期の作品9-1や9-2。
円熟期の作品48-1 などが、一般的には、人気かなあ。
でも、晩年(といっても、36歳の時の作品だけど)
の作品62の2曲のノクターンは、人気はない?けど、
私は、好きだなあ。
特に作品62-1 のノクターンは、素晴らしいと思いますね。
作曲は、1846年。傑作の舟歌 や 幻想ポロネーズと同じ作曲年です。
曲は、印象的な2小節の和音で始まり、
すぐに、優雅なノクターンの主題となります。
内声部の旋律も効果的で、とっても美しく神秘的な響きです。
中間部は、左手の伴奏のリズムが、結構面白いです。
そして、和声進行も、面白い。
中間部のあとは、お約束で、最初の旋律に戻るのですが、
これが、ずっーと トリルで演奏されるのです。
このトリルをやさしく弾くと、なんともいえない情感が出てきます。
そして、最後のページは、右手で16分音符がゆっくり演奏されて、静かに終わる。
この曲の美しさは、結構いいと思うのですが、
一般的な評価は、どうなのかなあ。
ショパンの後期の作品の中では、短いけど、絶品だと思います。
是非 お勧めです
さてさて、これからも、この音楽日記続けていきますので、
よろしくお願いします。
次は、クリスマスの曲かな?
序奏とロンド 作品16 (ショパン) [ショパン]
ここらで、ちょっと有名な作曲家を・・・
ショパンは、この音楽日記では、一番数多く書いています。
ソナタ、バラード、スケルッオ、前奏曲、エチュード等々
おなじみの曲は、結構書いたので、
今日は、ちょっとあんまり いいことを書かれていない曲達を書いてみよう。
ショパンは、若い時期にロンドという曲を4曲書いている。
・ロンド 作品1
・マズルカ風ロンド 作品5
・序奏とロンド 作品16
・2台のピアノのためのロンド(1台用もあり)
このうち、作品1は、その作品番号から時々話題になるし、
マズルカ風ロンドは、マズルカ風という特徴があるし、
2台ピアノ用ロンドは、2台用という数少ない作品で時々弾かれるかな
(この曲、この音楽日記でも過去に書いています→こちら)
ということで、今日は、最もあまり演奏されないと思われる
『序奏とロンド 作品16』です。
この曲、本やネットで調べるとわかるのですが、
本当に評判悪いです(笑)
私がもっている本には、以下のように書いてある
・くどくど長たらしいだけ
・詩的、音楽的内容が乏しい
・序奏は無意味
・主題は幼稚
・騒ぎまわるだけで計画も秩序もない
・外面的で演奏効果だけねらっている
・この曲を書いてショパンはロンドという形式に見切りをつけた
いやいや、こんな風に書かれたら、
聴こうと思っていても、聞かない人はいると思うし、
聴いても、そう思ってしまう人がいるかもしれません。
(しかし、ここまで書くかなあ・・・)
ということで、今日はこの曲をほめて見ようと思います。
(それに私この曲、そんなに悪い曲ではないと思うのですよ)
さて、ちょっと極端にほめてみよう。
************************************************
「序奏とロンド 作品16」この曲は、若いショパンの
傑作である。
この曲は独創的な序奏で始まる。
この序奏は、一見、支離滅裂に聞こえるが、
後に続く、優雅なロンド主題との対比に大変効果的だ。
そして、長い序奏の後に、
ロンドが始まる。
最初のロンド主題は、聞きやすく優雅だし、
三連符の特徴的な伴奏でのロンド主題も、ちょっと変わってなかなかよい。
途中の展開は、2つのピアノ協奏曲の最終楽章を思わせるが、
それよりも、もっと、華麗で聴きごたえがある。
この曲の作曲は、ピアノ協奏曲より後で、
ショパンのロンド形式の作品の中では、最も充実している
後のトリルも、印象的だ。
この曲、20世紀の名ピアニストのホロヴィッツも愛奏している。
(珍しく、演奏の映像もありますね)
この曲を、聞かせるピアニストは、一流かもしれない。
名曲です。聞いて損はありません。
*************************************************
ははは、こんな風に書いたら、きっと聞く人が増えるかもしれません。
まあ、ちょっとだけ極端に書いたけど、
本当に、私は、
序奏の部分は、効果的だと思うし
ロンドの部分も、ピアノ協奏曲の最終楽章と同じ程度には、楽しめる
と思っています。
ショパンのロンドは、確かに他の作品に比べて人気がない。
そんなに悪い曲ではないと私は思っているので
(というより、楽しく聴けると思っています)
ということで、この音楽日記、あと書いていないロンド2曲も
書いてみようかな。
あっ、ちょっと無名だけど、ピアノと管弦楽のための「クラコヴィアーク風ロンド」
もいいですよ⇒過去記事はこちら
エチュード作品10-9 ヘ短調(ショパン) [ショパン]
と書いているのに、最近、全然書いていない。
たまには、ピアノ曲です。
ショパンのエチュードは、いうまでもなく
普通には、作品10の12曲と作品25の12曲の全24曲ですね
(新練習曲の3曲の小品があるけど・・・)
もちろん、24曲全曲をまとめて演奏したり録音したり
することも多いけど、
単独で演奏される曲も多い
ちょっとグループ分けしてみよう(なんの意味もないけど・・・)
第1グループ(有名で単独で演奏される場合の方が多い曲)
作品10では 3番「別れ」,5番「黒鍵」,12番「革命」
作品25では 1番「エオリアンハープ」,9番「蝶々」,11番「木枯らし」
第2グループ(単独でも演奏される場合がある曲)
作品10では 1番,2番,4番
作品25では 2番,6番「三度」,12番「大洋」
第3グループ(単独ではまず演奏されない曲)
作品10では 6番,7番,8番,9番,10番,11番
作品25では 3番,4番,5番,7番,8番,10番
まあ、第1グループは、俗称が付いている曲で、
やはり、名曲ということで・・・
第2グループはというと、
派手な曲
指使いに特色がある曲
変わった魅力がある曲
問題は、第3グループですね
なんだろう、ちょっと不運というか、
まあ、魅力がない訳ではないのだけど、
単独で演奏するほど・・・ということなのかなあ。
(25-7の旋律や25-10の力強さは結構好きなのですが・・・)
(あと、25-5の指使い面白いです)
ということで、今日は、その第3グループ
(といっても、勝手に私が分類しただけだけど)
の中で、私が気に入っている曲を書いてみよう。
今日の音楽日記は、
ショパンのエチュード作品10-9です
この曲、実は、初めてショパンのエチュード全集を買って聴いたとき
(中学生の時です。アレクサンドル・スロボジャニクのピアノのレコードです)
(ははは、マイナーなピアニストのレコードですよね)
結構、気に入った曲です。
もちろん、革命などの曲を当時はよく聴いたけど、
この作品10-9は、当時の中学生の時の感情に合っていたのかもしれません。
この作品10-9ですが、
左手は、16分音符の伴奏
旋律は、右手
という単純な構成で、
ちょっと感傷的な主題が、とぎれとぎれに歌われます。
和声もそんなに凝ってないのですが、
旋律が、時には甘く、時には強く、時にはけだるく
聴こえ、最後の数小節のコーダで はかなく消えていきます。
練習曲としては、メゾスタッカートで旋律を歌わせることと、
左手の手を広げての均一の音での伴奏に主眼を置いているようです。
ちょっと話変わりますが、
メゾスタッカートでの指示の演奏
ちょっと難しいですよね
結構、演奏者の自由になるのですが、
どの程度にするか、迷ってしまいます(笑)
話もどって、ショパンの練習曲でこの作品10-9が好きな人いるのかなあ
私も、大人になって聴かないなあ・・・
で、この曲、ちょっとピアノで弾いてみたけど、
右手はいいけど、左手がちょっと厄介だ
ええい、ちょっと音型変えてみよう
最初の一音をオクターブ上げてみよう
ははは、弾きやすいけど、なんか、曲にしまりがなくなる
(ショパンさん、すいません、ちょっと遊んだだけです ハイ)
チェロ ソナタ ト短調 作品65(ショパン) [ショパン]
今年最後の音楽日記です。
で、恒例?の「今年一年を振りかえって」から、書いてみよう。
(実は、この企画、2年前からやっているのですね。過去2年のこの企画は、
2009年12月30日の記事⇒こちら
2008年12月30日の記事⇒こちら
久々に、この過去の記事を読んでみたけど、なかなか懐かしくておもしろい)
さて、今年の音楽日記は、シューマン作曲の【ショパンの夜想曲による変奏曲】で始まりました。
(シューマンとショパンは、今年、生誕200年でした。で、両方の作曲者にかかわる曲
を書いたのですが、これは、始まりにしては、ちょっとマイナーな曲でしたね(笑))
で、今年は、やはり、生誕200年のショパンとシューマンの曲が多かったです。
・シューマン(ピアノ五重奏曲、ファウストの情景、マイナーなピアノ協奏曲ニ短調など 計8曲)
・ショパン(前奏曲集、珍しいピアノ三重奏曲、歌曲、など計6曲)
そして、シリーズ物?は、
・サッカーワールドカップ出場国にちなんだシリーズ(以前も書いたけど・・・)
・一曲しか書いていない作曲家を2曲にするシリーズ(すいません、いまいちのシリーズでした)
を書いてみたり、
ちょっと変わった選曲では
・グラナドス作曲の【星々の歌】(この曲知りませんでした)
・グレングールド作曲の【じゃあ、フーガを書きたいの?】(面白い)
・ケージ作曲の【ASLSP】(ネットで聞くと、音は、あいかわらず、鳴っています(笑))
・フランセ作曲の【ピアノと管弦楽のコンチェルティーノ】(あいかわらず、フランセさん、粋です)
等々
最近は、ホロヴィッツ や アルカン や カプースチンの技巧的ピアノも書いている。
そして、サイドバーのカテゴリーを作曲家別にしたのも、今年だ
(見やすくなったのか、わかりにくくなったのか、わからないけど・・・)
ただ、今年最大の記事(ちょっと大げさだな)は、
過去記事のラフマニノフの前奏曲【鐘】の記事に私のピアノ演奏動画をアップしたことですね。
まだ見ていない人は、まあ、怖いものみたさでどうぞ。
まあ、Y0UTUBEと違って、マイナーなブログだし、世界に向けて発信というわけではないし、
たまには、いいのかなと。
来年は、自分の作曲作品でも、アップしようかと、
ははは、誇大妄想ですね。いかんいかん・・・
今年もいろいろな曲を書いて、支離滅裂だけど、まあ、いいか。
ただ、もう少し、来年は、
更新間隔を短くして、数多くの曲の日記をつけたいと思います(本当)
では、今年最後の曲です。
最初が、シューマンだったから、最後は、ショパンで締めくくろう。
今年最後の音楽日記は、ピアノ曲ではありません。
【チェロ ソナタ ト短調 作品65】です。
この曲が作曲された年には、ピアノ曲として、
【舟歌】【幻想ポロネーズ】などの傑作がある。
友人にチェリスト(フランショーム)がいたことで、出来た曲ということですが、
これがなかなか、すばらしい曲です。
4楽章からなり、
演奏時間 約20分。堂々たる大曲で、内容もすばらしい。
(追記→す、すいません、普通、この曲、演奏時間は、30分程度です。)
第1楽章
チェロとピアノの両方のからみが、すばらしい。
そして、符点のある特徴的な主題がいろいろ展開される変化のイメージがいいです。
ピアノも活躍するけど、チェロの音色とあっている
ショパン後期の作品らしい雰囲気です。
この第1楽章が4楽章の中では、一番、凝っているかな
第2楽章
わかりやすい、スケルツォです。
ロマン派の室内楽曲として、十分に内容をもっています
第3楽章
これは、美しい。4分程度だけど、
ショパンにしかかけない、微妙な美しさと旋律です。
第4楽章
半音階がちょっと不思議なリズムをもった主題ではじまり、
情熱的な音楽が続きます。
この楽章もピアノとチェロはのからみがおもしろいです。
最後は、なかなか、情熱的に盛り上がります。
そう、結構、チェロソナタとしては、すばらしい曲と私は、思いますが、
あまり、演奏会にのることもなさそうですし、
ショパンの代表曲としては、まず、上がらない曲です。
確かに、チェロの高音の派手なカデンツァとか、走句とかは、全然ないけど、
ロマン派のチェロソナタとして、もう少し 陽があたってもいいのではないかと・・・
さて、もう一回、聴いてみよう。
では、皆様、今年一年 ありがとうございました。
来年も、よろしくお願いします。
(来年は、リスト生誕200年か・・・・)
エチュード 作品10-4 嬰ハ短調(ショパン) [ショパン]
この連休は、合宿をしていました。
えっ、なんの合宿かって?
それはですね、知っている人は、知っているのですが、
私、社会人のマンドリンオーケストラに入っているのです。
ということで、演奏会が、来月にあるので、強化練習をかねて合宿だったのです。
千葉の岩井海岸で、合宿練習だったのですが、
歳をとると、朝から夜まで、練習すると、さすがに体が疲れます。
ということで、左のサイドバーをちょっと見てください。
この時期になると、必ず宣伝するのですが・・・
今年の演奏会は、来月です。10月17日(日)に練馬文化センター大ホールで、
行います。
今年も、いろいろな曲をマンドリンオーケストラで、演奏します。
ちょっとでも、興味のある方は、是非お越しください。
生の みどりのこびとちゃん が見られますよ(笑)
そして、クラシック音楽の編曲物も何曲か演奏します。
カッチーニのアヴェ・マリアは、マンドリンオケでも、とても美しいし、
バッハのトッカータとフーガは、
難しいけど、弾いていて、壮大な構築物のような感じに圧倒されます。
ショパンの革命のエチュードをマンドリンオケでやると、
B級作品かもしれませんが、なんか、聴きものです(本当か?)
グラズノフの秋は、なかなかいい感じです。
宣伝はこのくらいにして、
今日の日記は、ショパンのエチュードにしてみましよう。
ショパンの練習曲(エチュード)というと、
ピアノ愛好家では、よく聞かれているし、
で、愛称がついている「別れ」「革命」「蝶々」「木枯らし」など
は、すごく有名だけど、今日の曲も、ずいぶん前だけど、
「のだめ」で使用されたので、少しは、練習曲の中では、有名になったかな?
今日の音楽日記は、ショパン作曲の
【エチュード 作品10-4 嬰ハ短調】です。
さて、この曲、普通に解説すると、
・速度は、ブレストで、右手も左手も16分音符のすばやい動きを
狭い範囲と広い範囲で、均等に弾く練習曲。
という曲です。
まあ、どちらかというと、純粋に技巧的な練習曲で、
深みを求めるとかよりは、スピードにのって、音を均等に、かつ、
バリバリと、アクセントをつけて弾く曲で、
ただ、16分音符以外も、スタカートだったり、して、これが難しい。
なんか、ちょっと音をとっても、すごく弾きにくいし・・・
で、こんな曲は、プロのピアニストにまかして、華麗なテクニックの音に
酔いしれるのがいいかも知れない。
そんな曲です。
でもね。アマチュアの演奏でも、いい時があるのです。
テクニックではかなわないけど、
音楽のイメージを訴えかける演奏というのは、テクニックだけではないのです。
(って、テクニックがあった方が伝えられるだろう・・・確かになあ)
アマチュアでも、お客様に何かを伝える演奏が出来るといいなあ・・・
あれっ、なにを書いているのだろう
ということで、今日は、ショパンの曲の紹介というより、
演奏回の宣伝ですね。失礼しました。
では
追記
演奏会が終わるまでは、なかなか、この音楽日記、更新できないかもしれません。
お許しを・・・
結構いそがしいのです。
あっ、まだアンコールの編曲が・・・
あっ、二部の衣装も買わなくては・・・
子守唄 作品57 変ニ長調(ショパン) [ショパン]
クラシック音楽に興味がない人は、大抵、眠くなると言うけど、
普段、クラシック音楽を聴いて、好きな人でも、眠くなることはあると思う。
そんな経験、ありますよね。
で、その理由は、いろいろあるだろう。
例えば
・演奏会前に飲んだアルコールが程良く、静かな曲が子守歌に聞こえる
・演奏が普通で、どの曲も単調で、つまらない時、これまた、ホールの温度がちょうどよかったり・・・
・演奏曲目が、サティの「ベクサシオン」だった(笑)
等々・・・
逆に、眠たくならない演奏は、
・演奏がすばらしく、もう、聞きいってしまう
・演奏が下手すぎて、ハラハラして、寝られない(笑)
等々・・・
で、眠たいときにはどうするか?
これは、人によって、違います
・飴などを なめて、眠気をとばす
・音楽を聴かず、奏者の顔のおもしろいとこを見つける
・休憩時間中に、顔を洗う。
・気にせず寝る(寝息は気をつけましょう。あと、チラシは落とさないように・・・)
等々
まあ、私なんかは、クラシックの演奏会で、
眠たくなったら、他人に迷惑かけないよう寝ればいいと思うのですが・・・
ただ、演奏する方は、コンサートホールで、お客様に音楽を聞かせる場合、
やはり、お客様を寝させない演奏を心がけなければいけませんね。
(決して、奇をてらった演奏をしろというわけではありません。)
で、音楽には、「子守唄」というジャンル(?)がある。
シューベルトやブラームスなど、数多くあり、
いずれもゆっくりしていて、眠気を誘う音楽なのだけど、
ショパンもこの題名で、ピアノ曲を作曲している。
今日の音楽日記は、ショパン作曲の【子守唄 作品57 変ニ長調】です。
この曲も、子守唄だけあって、
ゆっくりしたリズム、そして、単純な主題から、作曲されています。
普通に聞くと、美しいリズムと和声の上に、主題の変奏が美しく、とても気持ちのいい音楽です。
でも、この曲、結構、すごいのです。
まず、どの解説にも書いてあることですが、左手の伴奏は、和声的にほとんど変化しません。
で、この単純な伴奏の上に、主題が変奏されるのですが、
ショパンの初期に見られる華麗な変奏ではなく、すごく繊細なピアノのパッセージの変奏なのです。
譜面を見ると、一見 華麗なのですが、実際の音は、夢みるような音にあふれています。
これは、なかなか出来るものではありません。
この繊細で、絶妙な子守唄。ショパンの作品の中では、異色の作品と思うのですが・・・
最近、夜寝ても、夢を見ることがなくなった。
(夢を見ても、覚えていないということか)
ちよっとばかり、つまらんなあ。
怖い夢はいやだけど、
夢は、結構、おもしろいし・・・
さてさて、そろそろ寝る時間だ。
今日は、いい夢が見れるといいなあ。
追記
次回は、600記事目です。さてなにを書くか
演奏会用アレグロ 作品46(ショパン) [ショパン]
ショパンとシューマンの生誕200年ですよね。
でも、どうも、この音楽日記、今年に限っては、ちょっとシューマンに肩入れしている。
ということで、ショパンの曲も書かねば・・・
しかし、左のサイドバーを見ても、ショパンの曲って、
いままで 58曲も書いて来たんだなあ。
結構、有名どころは、書いてきたつもりだ。
(それどころか、かなり無名なものまでですけど・・・)
で、まだまだ、マズルカの傑作や、ポロネーズやエチュードで
書いていない曲があるのだけど、
今日は、全然と言っていいほど、コンサートには登場しない曲を紹介してみよう。
今日の音楽日記は、ショパンのピアノ独奏曲【演奏会用アレグロ 作品46】です。
この曲を知らない人の為に、この曲の紹介です
・作曲は、1940~1941年、ショパンが最も油ののきりった時期の作曲で、
バラード第3番 幻想曲 等 と同時期の作曲です。
・この曲、ショパンのピアノ独奏曲で、最も難しいと書いてある本もあります。
・演奏時間 12分程度という、聞きやすい時間ですね。
・もともと、ピアノ協奏曲第3番にする予定だった曲です。
・シューマンは言っている「カンティレーナは、輝かしい音楽で満ちている・・・」
・序奏~第1主題~ロマンティックな第2主題~華麗な展開部~再現部~華麗なコーダ
という構成。
ははは、こう書くと、この曲、聞いていない人は、聞きたくなるかもしれません。
ただ、上に書いたことは、本当のことだけど、はっきり言ってしまいましょう。
この曲、私は、全然ダメです。
(というより、世間一般の評価も、駄作ということになっています。)
この曲のどこが、問題か? ちょっと考えてみよう。
・第1主題に魅力がない(第2主題は、いいのだけど・・・)
・音楽に流れがない(つなぎの部分が、ぎこちないのです)
・演奏技巧が難しいと思うのだけど、生かされていない。
(派手なら派手で、もっとやればいいのに・・・ちょっと中途半端)
この曲、作曲は、1940年ごろなのだけど、
実は、ショパンがお金に困って、若いころの作曲スケッチを
取り出して、ピアノ独奏曲にしたとの話だ。
作曲という行為は、難しい。
このショパンの【演奏会用アレグロ】
だれか、歌うとこは、極端に歌わせて、
技巧的な部分は、ガンガンに派手に早いテンポで、低音響かして、
弾いたら、結構、聞きごたえのある曲になるかも知れないけど、
ショパンの一曲としては、どうしても、ダメだろうなあ・・・
これが、リストだったら、駄作は、駄作として、結構 楽しめるのだけどなあ(笑)
えっ、なんで、この曲を今日、選曲したかって?
いやいや、特に理由はないのですが、たまたま、ショパンの曲を聴いていたら、
この曲を本当に久々に聞いたのです
そしたら、感想は、初めて聴いたときと同じだったので・・・
追記
この曲は、もともと、ピアノ協奏曲として構想されたので、当然、
ピアノ協奏曲にしてみようと思う人がいても、不思議ではありません。
もちろん、そんなゲテモノCDもあって、ポンティがピアノを弾いているのを
聞いたのですが、うーん、これまた、ショパンの第3協奏曲というには、まだまだ・・・
というより、ショパンだったら、そんな風にピアノがはぃってこないだろうなあって・・・
では、次回も、ちょっとショパンの曲を書いてみましょう
もうちょっとで 600記事
前奏曲集 作品28(ショパン) [ショパン]
なぜか、最近、ショパンのピアノ曲を聴いていなかった。
ただ、今年のショパンのイベントの記事なんかを読んだりしているうちに、
やっぱり、ちょっと聴きたくなって、
ははは、流行に乗り遅れまいと必死だったりして(笑)
この音楽日記、最初のころの記事は、ショパンとリストが多くて、
ショパンの曲の記事を読み返すとショパンでは、すでに、
ソナタ全曲・バラード全曲・スケルツォ全曲・即興曲全曲・ピアノと管弦楽の曲全曲
エチュード10曲・ワルツ5曲・ポロネーズ5曲・マズルカ3曲・夜想曲2曲・前奏曲4曲
幻想曲に、フーガから、多分すごく無名なスケッチまで
いやいや、我ながらよく書いたものだ。
で、今日は、マズルカでまだ書いていない曲や、子守歌でも書こうかとも思ったけど、
とどーんと、一気に前奏曲集(全24曲)を書いてみよう。
(そりぁ、そうだ、この音楽日記、最近、一週間に一回の更新ですから、
書くときは、書かなくては・・・)
今日の音楽日記は、ショパン作曲の【24の前奏曲集】です
いままで、第4番 第7番 第15番 第23番 の4曲を書いてきました。
もちろん、一曲一曲、独立して聴いてもいい曲はあるのだけど、
この前奏曲集は、24曲を通して聴くと、
すごく、イメージが広がる。
またそれが、ピアニストによって、全然違うから
すごくおもしろい。
この前奏曲集、本でいうなら、ショートショート集かもしれない。
一つ一つが、印象的で、ぴりりとくるものがある。
この前奏曲集、
ショパン自身は、一曲一曲にイメージする題名を書いていないのだけど、
名ピアニストのコルトーや
名指揮者のビューローが、
自分自身なりのイメージを
全24曲、一曲毎に短い言葉で、書いているのを知っていますか?
これがなかなか、面白いです。
ということで、私もやってみよう。
(はたして、コルトーやビューローより、的確なイメージが書けるか???)
番号の後の()内は、最初がコルトー、次がビューローのイメージです。
(ちょっと、短くしてありますが・・・)
そして、その後は、私の個人的なイメージを
第1番(愛人への熱い恋・再開)
この曲、淡々と弾いて和声の変化を楽しむ演奏と、
テンポを動かしたり、内声部の旋律を浮き上がらしたりする人と、いろいろですね。
私のイメージは「扉が開かれる時」
この曲で、愛人とは、コルトーのイメージもすごいです
第2番(悲しい思い・死の予感)
すごく変な曲です。とてもショパンの曲とは、思えません。不気味です。
どうせなら、最後も変な終わり方にしてほしかったなあ
私のイメージは「静かな怒りの日」
第3番(小川の歌・君は花のよう)
「春のさわやかな花粉が飛んでいる日」(個人的に花粉は嫌いです)
第4番(墓・死)
前の記事を参考にしてください。
私のイメージは「ちょっと憂鬱だけど、いつかは良い日が来るさ」
第5番(歌心・疑い)
「気まぐれな心、かみさん、いったい何を買いたいの?」
第6番(旅の思い・弔いの鐘)
この曲が、実は雨の描写と言う人もいる
私のイメージは「給料日前の沈んだ心と財布」
第7番(楽しい思い出は香水のように・ポーランドの踊子)
前の記事も参考
この曲、日本人は、誰が聴いてもイメージは「胃が爽快」ですね(笑)
本当は、マズルカだから、ゆっくり、さわやかに弾いてはまずいかも・・・
第8番(雪と風と嵐それを凌ぐ心の風・絶望)
実は、私、前奏曲集の中で、マジョルカ島の雨の風景の曲は、
第6番でもなく、第15番でもなく、この曲だなあと思っていたのです。
そしたら、最近知ったのですが、リストもそう考えていたとか
ということで、私のこの曲のイメージは、「マジョルカ島の大粒の雨だれ」
第9番(予言の声・まぼろし)
「威張った将軍の行進」
第10番(花火・夜の蛾)
「蝶々」
第11番(乙女の願い・とんぼ)
「子供のほほえみ」
第12番(夜・決闘)
韓国ドラマで、イケメン俳優が、会社の乗っ取り計画をして、
その計画がどうなるか、逆転また逆転のサスペンス・・・「野望」
(ははは、長いイメージだな)
第13番(星空での愛人への思い・喪失)
うーん、愛人のイメージじゃあないなあ。
普通に「優雅」かな
第14番(嵐の海・心配)
「不安」
第15番(死の影・雨だれ)
前の記事も参考
この曲、何故か、第7番の曲の暗いバージョンのイメージなのです。
ということで、こちらは「胃もたれ」(笑)
第16番(混沌・死者)
アルゲリッチの演奏を聴く前は、違うイメージだったのですが、
もうこれは、「疾走」
第17番(あなたを愛します・ノートルダムの風景)
この曲、素敵です。無言歌です
私のイメージは平凡ですが、「愛の歌」
第18番(呪い・自殺)
「いらだち」
第19番(翼があれば君のもとへ・至福)
「幸福の時」
第20番(葬送・葬送)
この主題で、ラフマニノフやブゾーニは、変奏曲を作曲しています。
短いですが、印象に残る主題です。
コルトーもビューローもイメージは、一緒。
それなら、意地でも私のイメージは、変えないと・・・(笑)
私のイメージは「海に沈む壮大な構造物」
第21番(愛の場所に淋しく戻る・日曜日)
「ショパンのバラード第5番」短いけど・・・
第22番(反乱・焦り)
「暴れ馬」
第23番(水の精・遊覧船)
前の記事を参考
コード進行がずく気持ちいい。
私のイメージは「妖精達の踊り」
または、「エステ荘の噴水の横でたたずむショパン」
第24番(血と熱情と死・嵐)
最近は最後のD音の「げんこつ落とし」ばかり言われるけど、
最後をかざるすごく情熱的な曲です。
上昇音階・下降音階が、色をそえます。
どうしても、革命のエチュードのイメージが強いけど
私のイメージは ちょっと違って、希望が見える曲なのです。
「嵐の中での、希望への船出」
ショパンさん、勝手なイメージで、すいません。
今となっては、ショパンが、何をイメージしていたかわからないし、
ショパンは、実はイメージは演奏者にまかしていたかもしれないし、
わからないです。
こうやって、イメージが膨らむのも短いけど、
一曲一曲が、すばらしいからです。
みなさんも、是非、24曲を聴いて、イメージを考えることをしてみませんか?
前記したように、一曲一曲もピアノ曲として、すごく特徴あるのだけど、
全体として聴いた時に、この曲集は、
暗く聞こえたり、明るく聞こえたり、技巧的に聞こえたり・・・
ピアニストによっていろいろです。
これは、すごく不思議な曲集です。
まとまりがないのに、なにかしらの統一感がある。
うーん、なんでだろう?
最後にお勧めのCDです。
この曲集、もちろんピアノ曲なのですが、
フランスのフランセと言う人が、管弦楽に全曲編曲しています。
ゲテモノと言う人がいるかもしれませんが、
なかなか、面白くイメージできる曲に仕上がっています。
これを聴いて、ピアノを聴くと、又、違った音色に聞こえますよ。
さて、今日は、ちょっと長い音楽日記たったかな
17のポーランド歌曲より【春】(ショパン) [ショパン]
いよいよ、春になってきたなあ・・・
でも、私も花粉症は、ますます、ひどくなってきている
これが、だいたい、5月ぐらいまで続く。
私にとって、実を言うと、春は苦しいのです(笑)
で、今日、我が家(マンションの一階なので小さい庭があるのです)
の庭の片隅を見たら、なんと、綺麗な花が咲いている。
ところで、これなんの花なんだろう?
一見して、シクラメンのような気もするけど、
庭にシクラメンが勝手に育って咲くとは、思えないし、
イモの花のような気もするし(笑)
で、春の話題が出たところで、
今日は、今年、生誕200年で盛り上がっているショパンの曲です。
といっても、ピアノ曲ではありません。
ショパンは、全部で19曲の歌曲を作曲しています。
今日は、その中から【春】という曲です。
この曲は、6/8で、2分程度の短い曲です。
また、ピアノも歌もそんなに凝ったことはしていない
皆さんは、春のイメージは、どんな風に感じていますか?
多くの人が、「喜ばしい」とか「暖かい」とか「うららか」とか・・・
それとも「桜」とか「卒業式」とか・・・
それとも「春はあけぼの・・・」(笑)
そんなイメージでこの曲を聴くと、ちょっとイメージが違う。
このショパンの歌曲【春】は、どちらかというと、
静かに、物思う感じがする。
ちょっと歌詞を見てみよう。
この歌詞は、要約すると
牧場の春の景色を見ながら、
孤独と静寂を感じ、
大地と点を思う。
みたいな歌詞らしい。
なるほど、それなら、納得です。
短く、単純な曲ですが、この詩の雰囲気は、よくでている曲でだと思います。
6/8のゆっくりしたリズムが気持ちいい曲です。
で、この曲には、ピアノ独奏用の編曲として、
ショパン自身の作品と、リストが編曲した作品があります。
(もっとあるかも知れないけど・・・)
ショパン自身のピアノ独奏用編曲は、
原曲をそのままという感じで、とても弾きやすい編曲です。
リストの方も、派手なパラフレーズにはせず、
原曲のイメージから離れない感じの編曲で、
低音の使い方や、途中の旋律をオクターブにするなど、
ピアノ曲としても、聴ける編曲です。
面白いのは、最後のところですね。
和声や旋律をちょっと変更しています。
リストが感じとった この曲のイメージがわかります。
(特に最後が、原曲がGmに対して、リストはGで終わります)
さて、次回は、たまには、ショパンのピアノ曲でも、書こうかな
ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8(ショパン) [ショパン]
で、この音楽日記としては、ショパンのピアノ曲は、今まで結構書いてきたし、
もちろん、まだ、マズルカやノクターン等の中にも、傑作は、あるけども、
今日は、ショパンの室内楽曲を書いてみよう。
ショパンの室内楽曲は、数曲あるのだけど、
その中で、一番の傑作といえば、晩年の「チェロ・ソナタ」という人が多いだろう。
で、それには、私も異論は、全然ないのだけど、
(この曲は、別の機会に書くことがあるでしょう。)
お正月に実家に帰る車の中で、ショパンの室内楽曲全集のCDを聴いていて、
あれっ、ショパンの【ピアノ三重奏曲】も、なかなか、いいんじゃないか
と思ったのです。
(そう、なんか、車の中が、ちょっとだけ上品な空間になったような気がして・・・(笑))
ということで、今日の音楽日記は、
ショパン作曲の【ピアノ三重奏曲 ト短調 作品8】です。
この曲、ショパンが、まだワルシャワ音楽院の学生の時の作品です。
やっぱり、若い時の作品には、音楽に つやがあるなあ。
この曲も、深みが無いとか、
サロン風の作品だとか、
ヴァイオンの使い方が、幼稚だ
なんて批評もあるけど、
ロマン派初期の作品としては、なかなかだと思うけどなあ。
上品だけど、若き日のショパンの情熱も感じる曲だ。
第1楽章・・・始まりが結構重厚。この楽章は結構、時間かけて作曲した感じです
第2楽章・・・こういう、流れるような、軽やかな音楽は、いい感じに空気を変えます。
第3楽章・・・美しい歌なんだけど、いつものピアノ音楽の歌とは、ちょっと違う雰囲気です。
第4楽章・・・ショパンのピアノ協奏曲の終楽章の雰囲気です。のびのびして自由です。
全体を通して、やっぱり、ピアノの動きが目立つ曲だ。
三つの楽器のバランスも、ちょっとかな、と思うとこもある。
でも、そんな欠点より、素直に聴きましょう。
とはいえ、なかなか、いつも聴く室内楽の曲でもないかもしれない。
ということで、ショパンイヤーの今年ぐらいは、是非。
(きっと、今年は、ショパンの室内楽曲の実演も多いのだろうな)
さて、次回も、今年記念の作曲家です。
誰にしようかな・・・
エチュード作品10-12【革命】 (ショパン) [ショパン]
最近は、ピアノ独奏曲をあまり書いていない。
(決して嫌いになった訳でないのですが・・・)
話変わって、
昨日の金曜日は、私、会社を一日休んで、
午前中は、運転免許の更新に行って、ちょっと役所にも行って、
午後は、眼の病院に行って忙しかったけど、ちょっとゆっくりできたのも事実かな。
で、昨日の朝は、久々にテレビのNHKBSで、現代音楽を聴いて
(作曲コンクールの室内楽をやっていたけど、おもしろいのかそうでないのか、微妙かな(笑))
昼はipodでバッハのオルガンなんかを聴いて
(バッハのオルガン曲、無名な曲も結構いいです。)
夜は、車をずっと運転していたのだけど、ブルックナーの交響曲第9番が、
ずっとFMで流れていたので、それを聴いていたのです。
(ブルックナーの第9番は、第5番の次に好きですね、これは未完のままの演奏がいいなあ)
そして、夜中は、NHKで、レオン・フライシャーのピアノを聴いていました。
そんなことが、昨日で、
今日の土曜日も比較的、暇だったので、この音楽日記
現代音楽かバッハのオルガン曲かブルックナーの第9番を書こうと思ったのだけど、
うーん、またまた、ピアノ曲でなくなってしまう。
ということで、私の好きなピアノ曲の為に、ちょっとピアノ曲を書いてみよう。
(あーあ、なんだかなあ)
いままで、ショパンのピアノ曲は有名曲から無名曲まで結構書いたので、
代表的な曲は、結構書いてきたつもりだったのだけど、
すごく有名な曲が一曲抜けているの知っていましたか?
そうなんです。ピアノ名曲集には欠かせない【革命のエチュード】を書いていなかったのですね。
(ゴドフスキーが左手一本でこの曲を弾く編曲版は、
過去に記事にしているのに(→ここ)、原曲はまだ書いていなかったのですね)
今日の音楽日記は、多分、クラシックのピアノ音楽を聴き始めた時には、
誰もが聴いたと思う、名曲
ショパン作曲の練習曲集 作品10の12番
俗称【革命のエチュード】です。
この音楽日記を読む人で、この曲知らない人は、いないので、詳しい説明は、省きますが、
左手の早い動きの上で、右手が情熱的な旋律を弾く、ピアノでなければ、表現できない曲です。
ちなみに、革命というのは、俗称でショパンがつけた題名ではありません
(題名が【熱情】とか【激情】とか【炎】とか【狂気】などでも有名になっていたのかなあ・・・)
ただ、この曲、有名な曲だけにクラシック音楽を聴いて何年もたってくると
なんとなく、あまり聴かない曲になるかもしれない。
でも、いつ聴いても、おっ!と思う情熱的な曲だ。
それに、短い曲だから、あっという間に終わりますし・・・
で、今回は、いろいろ思いつくままに、この曲に関して書いてみよう。
・テレビドラマなんかで、ピアニストがでてくるドラマがあると、
結構この曲、使われるような気がします。なんせ、始まりがドラマティックですからね
・この曲の編曲と言えば、ゴドフスキーが左手一本で弾くように編曲したバージョンと、
左手のあの早いパッセージをすべてオクターブ!で弾いたと言われるドレイショック(本当か?)かな。
しかし、よくやりますね。
ゴドフスキーバージョンは、動画サイトで見られます
・私はCD持っているのだけど、この曲を管弦楽に編曲したバージョンがある。
これは、これで、結構ゲテモノです ハイ
(このCD ブゾーニ編曲のピアノ協奏曲風リストのスペイン狂詩曲も入っている
これも、おもしろいです)
・この曲を実際に練習した人は、知っていると思うのですが、
この曲 ハ短調の曲なのに、実は、最後の和音は、ハ長調の主和音(ドミソ)なんです。
短く弾かないで、最後の音を延ばすと、おもしろいですよ
(この話は、「名曲ミステリーゾーン」という本にものってます。)
・全然、この曲の音楽性という話からは、はずれるけど、
この曲の最も速い演奏って、誰だろう。
私が聴いた中では、日本でのライブのスルタノフの演奏かな
これは、速いです
皆さんも、この曲には、なにかしら話は、あるのかなあ
さて、今日は、長い音楽日記になったけど、
もう少しつきあってくださいね。
実は、私の所属する「さくらマンドリンオーケストラ」の来年の演奏会が決定しました。
2010年10月17日(日)に練馬文化センター 大ホールです。
なんの曲を演奏するかは、このオケのホームページを見てもらえばわかるのだけど
来年は、ショパンの生誕200年なので、ちょっと、ゲテモノになるかも知れないけど
実は、マンドリンオーケストラの合奏で、この革命を演奏する予定・・・(笑)
さてさて、どうなることか
他の曲は、ちゃんと まともな曲を選曲しています。
(まだ二部の曲は、決まっていないけど・・・)
暇な人は、是非 来年、演奏会に来てくださいね。
って、あまりに先なので、また、演奏会が近くなったら宣伝します
エチュード作品25の7 嬰ハ短調(ショパン) [ショパン]
ご来場の皆様、ありがとうございました。
で、演奏会が終わったので、気分は実は、もう次回の演奏会の選曲に頭がいっているのです。
(うーん、ちょっと早いぞ)
来年は、ショパンの生誕200年だけど、
ショパンのピアノ曲をマンドリン合奏用に編曲したら、どんな風になるんだろう?
とか、
シューマンも生誕200年だ
とか、
いやいや、マイナーなところで、・・・もだ。とか
まあ、こうやって、いろいろ考えるのも楽しい。
で、ショパンのピアノ曲なんだけど、
どれもこれも、やはり、ピアノの為に書かれた曲が多く、
ピアノの特性を生かした曲想ばかりで、
他の楽器、特にマンドリンオーケストラでの演奏となると、
これが、なかなか、イメージできない。
(ポピュラー系の編曲は、出来そうだけど・・・)
マンドリンオーケストラの響きで、イメージできそうな曲・・・
で、ふと思ったのが、今日の音楽日記の曲。
ショパン作曲のピアノの為のエチュード作品25より第7番です。
ショパンのエチュードには、「別れ」「黒鍵」「革命」「木枯らし」等有名な曲も多いけど、
この作品25の第7番は、とても美しい曲なのだけど、ちょっと地味なので、
エチュード集の中では、人気がない曲かもしれない。
曲は、左手だけで、始まり
その後、右手と左手の二つの旋律が、ときには重なり、ときには対立し、
とても美しく、演奏される。中声部(右手)の伴奏も、どことなく神秘的だ。
所々に入る、左手の早いパッセージも静かな曲の中では特徴的だ
全体的に最初聴くと、暗いイメージだけど、
何回か聴くと、暗いイメージではなく、神秘的で美しいイメージが浮かぶ。
こういう練習曲は、難しいなあ。
両手オクターブで、バリバリ弾くような曲は、ごまかせるけど、
右手は、旋律と伴奏を引き受けて、左手は、独立した旋律で弾き分ける。
そして、ペダリングもけっこう重要だ。
そうなってくると、ゆっくりな曲だけど、
私のようないいかげんピアノ愛好家は、お手上げですね。
で、この曲、もちろん打楽器なんか入れないで、
マンドリンオケとかに編曲したら、結構、いい響きになるかもしれないなあ
なんて、思ったりしていたところです。
こんなことを考えるのも楽しい一時です。
でも、原曲のピアノを何回か、聴いたのですが、うーん、やっぱり、
ショパンのピアノ曲は、ピアノで聞くのが一番ですな ハイ
ゴドフスキーという名ピアニストが、ショパンのエチュードをこれでもかというほど、
ピアノの為に再編曲した「53のショパンエチュード」は、ピアノ好きの中では、
有名だけど、
この曲、そういえば、唯一、ゴドフスキーが再編曲していない曲でもありますね。
なんでなんだろうなあ?
一説には、この曲、あまりにも美しくて、ゴドフスキーは、再編曲をためらった。なんて、説もありますが、
多分違うと思うなあ。他の曲の編曲も、やりたい放題ですから(笑)
どちらかというと、左手一本で、この曲を編曲した楽譜がどっかにあったりして・・・ははは
練習曲 作品10-1 ハ長調(ショパン) [ショパン]
もうちょっと、がんばらなくては(えっ、なんで?)
で、今回も、ショパンの曲なんだけど、
その前に、【ハ長調】の話です。
ハ長調、音楽をそんなに勉強していない人でも、わかると思うけど、
ピアノでいうとこの、白鍵だけのドレミファソラシドを基本とした音楽ですね
もともと♯も♭もつかないし、
簡単というイメージがあるのですが、
もう、これは、いろんなとこで言われたり、書かれているし、
ピアノをちょっと練習すればわかるのだけど、
実は、ピアノでは、ハ長調の指使いは、難しいのですよね。
そう、当然、5本の指の長さが違うので、
短い指が白鍵、長い指が黒鍵の方が弾きやすい。
ピアノでは、スケールは、♯4つ(ホ長調)や♯5つ(ロ長調)の方が圧倒的に弾きやすい。
(もちろん、楽器によって、弾きやすい調は、違いますね)
慣れてくると、♯や♭がいくつ、ついていても、全然関係ないのだけど、
やっぱり、なにも付いていない方が、譜読みは、しやすいのかなあ・・・
私は、最初から、いいかげんに独学で、ピアノを練習したし、
音楽の勉強なんて、まともにしなかったから、
ハ長調とか、調について、まったくむとんちゃくだったので、
あまり感じなかったなあ。
でも、世の中には、
「ハ長調で弾ける簡単クラシック」など、
そういうタイトルの楽譜がいっぱいある。
わざわざ、ハ長調に移調した譜面もありますね。
こういう楽譜って、弾きやすいのかなあ・・・
でもやっぱり、教えるのには、最初は、わかりやすく、ハ長調、白鍵の方がいいのかなあ・・・
うーん、ここまで書いてきたけど、これ以上、深く書けないので(笑)
曲の紹介に移ろう。
今日の音楽日記は、ショパンの練習曲の最初を飾る
作品10の第1番のハ長調の曲です。
曲は、右手の幅広い16分音符の波のようなアルペジォと、
左手のオクターブの低音の旋律からなる。
まあ、単純と言えば単純で
左手なんか、誰でも、きっと初見で、音は、取れるし、
右手も重音も一カ所もない
(もちろん、幅広い分散和音を早く均一に弾くのは、すごく難しいけど・・)
でも、バッハの平均率の第1曲もそうだけど、
この曲、和声の響きの動きの美しさが、すばらしい。
練習曲の第1曲としては、すごく、ふさわしい曲だ。
中学校の時に、ショパンの練習曲全曲のレコード
(初めて買ったクラシックのレコードですね)を買ってきて、
この第1曲から、心を奪われたなあ・・・・
うーん、そう思うと、なかなか感慨深い曲だ。
練習曲 作品10の2 イ短調(ショパン) [ショパン]
さて、あなたに質問です。
右手でも、左手でも、いいのだけど、
一番、いうことをきかない指は、なんですか?
やっぱり、薬指ですよね。
ピアノをちょっとでも練習したことのある人には、
身に覚えがあるかもしれない。
右手でも左手でも、指の中では、薬指が一番いうことをきかないと思う。
(まあ、ピアノに限らず、楽器を弾く場合、指がいうことをきかないのは、イライラします(笑))
で、今、パソコンを動かしているマウス、
普通は、人差し指 と 中指で、クリックするのだけど、
これを、ちょっと、薬指 と 小指 にしてみよう。
ははは、すごく、使いにくいと思いませんか?
そう、こんなこと、普通は、しないし、わざわざ、使いにくい指を使う必要は、ない。
でもね、ピアノに限らないのですが、
楽器演奏の為には、どの指も同じように、動くと、すごく、いいのですね。
そうすると、いろいろな表現力ができるのですね
で、その為に、薬指や小指を鍛える練習曲が、結構世の中にあるのです。
(鍛えるというより、苦痛なものもありますが・・・)
今日は、そんな中でも、
右手の中指・薬指・小指を徹底的に鍛えるピアノの有名な練習曲。
ショパン作曲の12の練習曲 作品10の第2番です。
まず、譜面を見て、音をとってみよう。
右手の中指・薬指・小指で、半音階のスケールをなめらかに弾き続けなくてはいけない。
そして、それが、ピアノ(小さい音)なのですね。
で、これが、絶対に別の運指ができないように、
右手の親指と人差し指は、和音を押さえるようになっている。
曲としては、ショパン特有の微妙な和声て、不思議な雰囲気をかもしだしているけど、
どちらかというと、これは、完璧な指の練習の為の練習曲ですね
これを、完璧に弾くの無茶苦茶難しいですよね。
練習には、いいけど、
これをコンサートプログラムで、弾くのは、誤魔化しがきかないので、
弾く人は、すごいなあ・・・
私なんか、もちろん、まったく、歯もたちませんね
えっ、なんで、こんなこと書いているかって・・・
実は、次回のマンドリンの演奏会の曲を編曲したりしているのです。
まあ、ピアノの前で、音をとりながら、編曲とかするのだけど、
やはり、弾きやすい編曲にしようとして
自分でも、マンドリンを弾きながら、音をとって、編曲するのだけど、
私、マンドリン下手なのですね。
あまりに、左手のフレットの押さえの指が、早くうごかないので、イライラしていたのです。
「あーあ、なんで、薬指と小指が動かないんだろう・・・」
なんて考えていたら
ちょっと、この練習曲を思い出しただけでして・・・
最近、ショパンやリストのピアノ曲を昔ほど、聴かなくなった。
でも、たまに、ショパンのエチュードとか聴くと、やっぱり、いいなあ・・・・なんて思ってしまう。
最後に、ショパンのエチュードを基にした、ゴドフスキー編曲の練習曲は、
ピアノマニアの間では、すごく有名だけど、
この作品10-2の練習曲は、右手の中指・薬指・小指の訓練の曲ですが、
なんと、これを左手の中指・薬指・小指の練習曲に編曲している。
もう、これは、練習というより、拷問ですね(笑)
追記
薬指って、「お姉さん指」って言うの知ってました?
私、昔は、知っていたのですが、そんな言い方、ずっと、しなかったから、忘れてましたよ。
即興曲 第3番 変ト長調(ショパン) [ショパン]
これで、
幻想即興曲(これは、ずいぶん前に書いたなあ・・・)
即興曲 第1番
即興曲 第2番
といままで、3曲書いてきたので、
ショパンの即興曲全4曲コンプリートである。
(本当は、全曲ピアノで、弾けるようになった、なんて、言ってみたいですよ。ハイ)
まあ、そんなことは、置いておいて、
今日の音楽日記は、ショパンの即興曲 第3番 変ト長調です。
第4番の「幻想即興曲」は、若いときに書かれたものなので、
実質、第3番は、ショパンの即興曲としては、作曲年代は、一番遅い。
作曲は、1842年
同じ年には、【バラード第4番】や【スケルツォ第4番】などの
傑作と呼ばれるピアノ曲も作曲されている。
この第3番は、形式的には、A-B-Aで、
Aの部分は、ちょっとエチュード風だけど、なかなか魅力的だ。
個人的には、ちょっと止まって、スケールで上昇するとこが、好きですね。
Bの部分は、左手で、演奏される、ちよっと暗い感じの旋律が、これまた魅力的。
個人的には、これを神秘和音にすれば、
スクリャービンの詩曲風になるかも、なんて勝手に考えている。
ショパンの即興曲は、4曲あるけど、作曲年代が、
1834年~1842年まで、バラバラだ。
マズルカや、夜想曲など、作曲年代、によって、特色が異なるけど
ショパンにとって、即興曲というジャンルは、
これは、自由な曲を書こうという本質において、
ショパン自身の本質は、年月で変わることなく、
やはり、ピアノを自由に操る、ロマン派の「ピアノの詩人」なんだなあ
と改めて、思ったりしますね
バラード全4曲、スケルツォ全4曲、に比べて、
聴かれたり、弾かれたりすることが、少ないけど、
ショパンの即興曲全4曲も、ロマン派ピアノ曲の中では、
サロン風だけど、可憐な響きで魅力的な音楽だと思う。
追記
多分、この曲の譜面を持っていて、ちょっと、音を取ってみようと思った人か、
楽譜によっては、譜面の下に、ちょっと解説が書いてあるのを読んだ人しか、
知らないとは、思うけど、
この曲の37小節目と38小節目の右手に半音階で、
ミからシの下降音型があり、
それを全部、親指(1の指)で、弾く指示になっている。
解説によると、これは、ショパンの指示らしい。
特殊な練習曲でもないのに、なんで、こんな指使いを指定したのだろう?
・親指で取ることで、はっきりと、ぎこちない感じを出す?
これは曲想から言って、違うな
・ショパンが、弾く人をいじめようとして、書いた?
うーん、ショパンって、そんなにいじめっ子ではないはず
・実は、指使いの111111ではなく、/////みたいな、ペンのあとだった?
実筆譜を見ていないので、わからんけど、あんがいそうだったりして
まあ、興味のある人は、譜面を見てくださいな。
(この運指は、変えてもいいですよね)
即興曲 第2番 嬰ヘ長調(ショパン) [ショパン]
即興という言葉から、
皆さんは、なにを想像するだろう?
音楽では、やっぱりジャズですね。
テーマがあって、それを自由に、展開して演奏していく。
それは、100%、演奏者のそのときの感情にまかせる場合もあるだろう。
でも、ある程度、緻密に計算された即興演奏も、もちろんあるだろう。
このバランスが難しい。
ある程度、計算され、組み立てられた即興は、つまらないし、
感情のおもむくまま、に本当に演奏したら、バラバラになってしまう。
ただ、ジャズの即興の部分は、骨格はあるけど、
こういう風に、弾け、という譜面はない。
さて、クラシック音楽では、即興曲と名前の付いたピアノ曲は、
いろいろな作曲家が、作曲している。
(ショパン以外では、シューベルトやフォーレやプーランクなど有名ですよね)
でも、一応、譜面があるのですね。
クラシック音楽の場合は、
作曲者が、自由な形式で、気のおもむくままに、
譜面にしたもので、どちらかというと、計算もされた曲かもしれない。
でも、感情も多く、作曲の時間は、少ないはずだ。
間違えなく、構想10年、なんていう、即興曲は、ないな(笑)
なんて、ばかなことを考えている
ははは、という訳で、今回は、ショパン作曲の即興曲第2番ですね
この即興曲は、傑作とは、言えないかもしれないけど、
そして、自由な即興曲なんだけど、
なかなか、味わいも深いし、聞き所もある。
曲は、ノクターン風の主題で、始まる。
単純だけど、なぜか、ちょっと懐かしいし、趣きがある。
そして、突然の行進曲風の中間部。
そして、最初の主題がもどる。
これだけなら、普通だけど、
その後、32分音符のすばらしい、ピアノの走句がある。
この部分は、この曲のもっとも、印象的な部分かな。
この曲、小粒なショパンのバラードや舟歌と言ってもいいと思う。
自由なショパンの世界を小さく味わうには、
この曲が一番かも知れない。
そんなに有名でないけど、そんな曲です。
話変わって、「名曲ミステリーゾーン」という本があって、
ショパンの即興曲 全4曲を譜面付きで、
全4曲のテーマの結び付きと、どのへんが、関連しているのか、
考察して書いてある。
とてもおもしろいし、すばしいけど、
この2番の主題と、他の即興曲を関連するのは、
ちと、強引かなあ・・・あまりに、似ていない気がするのですが・・・
さてさて、次回は、即興曲3番です。(まあ、当然かな(笑))
即興曲 第1番 変イ長調(ショパン) [ショパン]
この音楽日記、副題? にも書いてあるけれど、
「ピアノ音楽を中心として・・・」だったのですが、
最近、いろいろなジャンルに手を出してきたので、
必ずしもピアノ音楽中心でなくなってきている。
それは、それでいいのだけど、
まあ、ちょっとこの辺で、ピアノ曲のシリーズ?でも続けて、
書いてみようかと・・・
とは、言っても、何々シリーズとなると、
すぐに思いつかないので、
まずは、今日は、ピアノと言えば、まず、この人。
ショパンの作品を書いてみよう。
左のサイドバーをみてもわかる通り、いままで、この音楽日記では、
ショパンのピアノ曲は、43曲書いてきたし、
(バラード全曲・スケルツォ全曲・ソナタ全曲 等々)
ピアノと管弦楽の曲は、全6曲すべて書いてきた。
まあ、でも、エチュードにしてもポロネーズにしてもマズルカにしても、
まだまだ、いろいろな曲が残っている。
なんか、前書きが、長くなったけど、
今日は、即興曲だ。
ショパンの即興曲は、全部で、4曲ある。
(第4番の【幻想即興曲】が、飛びぬけて有名だけど、
実はこの曲、4曲の中で、一番作曲年代が、早いのです。)
昔、クラシックのピアノ音楽を聴き始めた頃、
幻想即興曲のレコードは、いっぱいあったけど、
他の3曲の即興曲がどんな感じだろう?とすごく聴きたかった。
当時、CDは無く、レコードが、一枚2500円位していたのだけど、
なかなか、ショパンの即興曲が全4曲入ったものがなくて、
いろいろ探した記憶がある。
そして、探しあてて、レコード針を下ろす瞬間!・・・・
ははは、すいません、青春の思い出に浸ってしまいましたね。
今のCD時代、いやネット時代では、すぐ聞けるし、
ネットで試聴もすぐできる。
便利だけど、ちと、寂しい(こんなこと書くのは、歳のせいです。)
さて、そんな話は、置いておいて、
今日の音楽日記は、ショパン作曲のピアノ曲。
即興曲第1番です。
この曲、初めて聴く人のイメージは、多分、下記のようなものだろう。
「幻想即興曲によく似ているね。」
「幻想即興曲を明るくしたら、こんな感じかも」
「幻想即興曲の幻想をとって、現実にしたような曲」
等々
あーあ、やっぱり、有名曲が基準なんだよなあ。
それに、この4曲の即興曲は、すべて同じモチーフ(動機)からの派生で、
作曲されたという説もあり、
私が読んだ本では、作曲年が最初の幻想即興曲を基準として書いていた。
(うーん、この説、個人的には、同意できないのですけど・・・でもなかなかおもしろい。)
まあ、とにかく、どうしても、
幻想即興曲と比較されがちなのですが、
今回は、それを横に置いて、聴いてみましょう。
まあ、聴いてみてください。
この軽やかな雰囲気。
ピアノのさらっとした美しい響き
押し付けがましいところのない、音楽
中間部の叙情性
ピアノの華麗な音の粒
純粋に、ロマン派のピアノ小品として聴くのには、
とても、いいと思いませんか?
この曲の作曲年は、1837年、
ショパン27歳の作品だ。
深みが無いなんて、いう評論は、どこかに置いておいて、
さらっと、聴きましょうよ。
ピアノの楽しさが、わかる曲です。
即興曲は、文字通り、感じたことや、あるテーマを基に、
思いつくままに書く自由な曲だ。
ショパンがどんな風にこの曲を書いたかは、わからないけど、
ピアノの前に座って、
「ちょっくら、ピアノでも弾いてみるか」
と言って、こんな曲をサロンで弾いたら、当時のご婦人達は、メロメロかも(笑)
さてさて、即興曲の1番を書いたら、2番も書きたくなった。
(多分、3番も書くな きっと)
ピアノソナタ第2番 変ロ短調 作品35(ショパン) [ショパン]
最近は、あまりそういう雑誌を買うことがないなあ・・・
(立ち読みは、よくするけど(笑))
ちょっと前だけど、「音楽の友」という雑誌の表紙にピアニストのランランが、
とても、おもしろい?格好をしてのっていたのだけど、
その特集が、
「日本のピアニスト50人が選ぶ究極のピアノ名曲50」
というもので、
まあ、よくある企画ではあるけれど、
そして、もちろん、これで、曲の価値が決定する訳でないのだけど、
ちょっと、立ち読みして、いろいろなピアニストのコメントがおもしろかったので、
ついつい買ってしまった。
あらかじめ厳選した、ピアノ独奏曲124曲から、50人のピアニストが、
20曲を選んで、順位をつけるのですが、
(まあ、124曲の選び方が、ちっょと変で、ブラームスのピアノソナタ第1番(いい曲ではありますが)が入っていて、シューマンの幻想曲が入っていなかったりして・・・)
で、ちょっと、その本の結果を紹介すると
第1位が2曲あって、ピアノソナタ(リスト)・夜のガスパール(ラヴェル)
第2位が2曲あって、平均率(バッハ)・クライレリアーナ(シューマン)
第3位が4曲あって、ピアノソナタ第32番(ベートーベン)・24の前奏曲(ショパン)
前奏曲集(ドビュッシー)・ピアノソナタ第21番(シューベルト)
まあ、この後も、ピアノの名曲が続く訳だけど、
結果を知りたい人は、本を見てくださいな。
しかし、妥当といえば、まあ、妥当な結果かもしれないなあ。
などと、考えていたら、
今、自分が、ピアノ独奏曲の名曲を10曲選ぶとしたら、
なんの曲になるのか、考えてみた。
以下に、考えた結果を書きますが、
あくまで、今の自分の気持ちです。
ピアノ名曲は、それこそ、星の数ほどあるし、
明日になれば、きっと、違った答えになりますね(笑)
では、今、考えた10曲の結果は、(順位はありませんよ)
・イタリア協奏曲(バッハ)
・ピアノソナタ第8番(モーツァルト)
・ピアノソナタ第32番(ベートーベン)
・ピアノソナタ(リスト)
・バラード第4番(ショパン)
・ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ(ブラームス)
・プレリュード コラールとフーガ(フランク)
・ピアノソナタ第7番(プロコフィエフ)
・シャコンヌ(バッハ=ブゾーニ)
・叙情小曲集(ギロック)
ははは、決して、シューマンが入っていないじゃないか、とか
シューベルトは、どうした なんて言わないでくださいね
所詮、10曲を選ぼうなんて、無謀なことなんですから・・・
まあ、でも、妥当といえば妥当で、クセのない結果かな、なんて思ったりして
(そのうち、タールベルク等を入れた、裏10曲なんかも考えてみようかな)
しかし、今日は、前置きが長くなってしまった。
ここからが、いつもの音楽日記です。
今日の音楽日記は、ショパン作曲の【ピアノソナタ第2番】です。
ショパンのピアノソナタは、全部で、3曲あり、
若いころの作品で、結構、情熱的でピアニステックな第1番。
わかりやすい旋律と、しっかりとした構成の第3番。
は、これまで、この音楽日記で書いた。
ショパンのピアノソナタ第2番は、しかし、すばらしく独創的なピアノソナタで、
4つの楽章が、一見、なんの脈絡もなく書かれている。、
第1楽章
始まりからして、異様ですね。
落ち着かない第1主題。コラール風の第2主題。でも、この2つの主題が、
へんな風に、展開される楽章です。
第2楽章
感情のおもむくままに、作曲したスケルツォかな
第3楽章
有名な「葬送行進曲」です。
あまりに有名になりすぎて、ちょっと損をしていますね
中間部の天国のような清らかな旋律と、あの葬送の主題の対比が、
あまりに、かけはなれていて、ぎこちない
第4楽章
おいおい、どこが旋律なの?
風が、通り過ぎる・・・
この楽章をどう弾くかは、ピアニストの考えにかかっている。
うーん、難しいなあ
シューマンが言わなくとも、このピアノソナタの4楽章は、
本当に、支離滅裂だ。
でも、このピアノソナタの独創的なところは、支離滅裂なんだけど、
全4楽章を続けて聴くと、不思議な気分になるところだと思う。
そう、感動とかではない、充実感でもない
でも、ショパンのピアノソナタなんだなあ・・・・
この曲、ピアニストが弾くのには、変人がいいと思う。
そんな聴くかも・・・・ははは
ショパンの曲の中では、傑作だと思いますよ
英雄ポロネーズ(ショパン) [ショパン]
昔ほど、有名でみんなが知っているピアノ曲というものを書いてないかもしれない。
すいません、まだまだ、有名な曲は、星の数ほどありますね。
ということで、今日は、ショパンの曲の中では、とても人気のある曲、
いやいや、ピアノ曲の中でも人気投票をしたら、結構、上にいくとおもう曲、
ショパン作曲のポロネーズ第6番
【英雄ポロネーズ】です。
ところで、
この曲を弾きたいと思って、ピアノを始めた人もいるかも知れない。
カレーのCM(だったかな?)で、聞いて、好きになった人もいるかも知れない。
テレビドラマ「赤い激流」(おっと、古い)で、好きになった人もいるかも知れない。
というより、ピアノ名曲集みたいなアルバムには、まず入っていて、かっこいい曲なので、
みんな、あこがれると思う。
この曲、説明しなくても、皆さんご存じでしょう。
力強く、輝かしい主題。
低音の音型が印象的な中間部。
そして、主題の再現と、堂々たるコーダ。・・・
というように、この曲を解説すると、たいてい以下のような言葉がならぶ。
堂々とした・華麗な・明るい・力強い・輝かしい・かっこいい・最高傑作・・・等々
でも、これだけだと、いかにも、外面的で、中身がないような気がしますよね。
本当は、どうなのだろう?
その前に、この曲と私の聴き方の変遷について、書いてみよう。
さて、この曲と私との出会いは、多分、ほとんどの人と同じかもしれない。
中学生の時、クラシック音楽を聴き始めたのだけど、
ハンス・カンというピアニストの「乙女の祈り ピアノ名曲集」という
2枚組のレコードの中に、この「英雄ポロネーズ」が入っていて、
とても、とても、かっこいいので、ものすごく気に入った。
楽譜も買ったけど、とても太刀打ちだきないので、
「軍隊ポロネーズ」の方を練習したんですよ・・・
(だいたい、英雄ポロネーズって、手が広くないと、絶対弾けないかも・・・)
そのうち、いろいろなピアノ曲を聴くようになったのだけど、
ショパンのポロネーズとしては、
「幻想ポロネーズ」や「第5番」の方が、断然好きになって、
なんか、英雄ポロネーズは、なんか、空虚な音楽のように、思えてきて
あまり、聞かない音楽になっていたのです。
そう、技巧だけなら、リストのオペラパラフレーズなどの方が、華やかだし、
ちょっと、中途半端だし、
ショパンのポロネーズという音楽に求めるものが、
明るさや、豪華さ、ではなかったのかもしれない。
ただ、ここ何年かは、また違ってきているのです。
この曲は、ショパンの曲の中では異色です。
ショパンの音楽が明るくないなんて決めては、いけない。
ショパンが、ピアノの五線紙の中で、
華やかなポーランドの時代を、広大なイマジネーションで、
書いた音楽と思う。
ショパンが、書きたかった曲想かもしれない。
そう、決して、内容の無い曲ではない。
すばらしい曲だと思う。
ただ、私のイメージする演奏には、どうしても出会わない。
この曲、みんな、速く弾きすぎる。
ちょっとかるい感じがする。
(自分で、弾けないのに、勝手に、こんなこと書けるのは、素人の強さだな・・・ははは)
私は、もっと、遅く、堂々たる音で、豪快に弾いてもらいたい。
(遅くても、よろよろ弾くのは、問題外かな)
大ピアニストのコルトーの校訂した楽譜には、
「マエストーソなのだから、ゆっくり弾くこと・・・」
みたいに、書いてあるのに、
私には、コルトーのテンポも速いと思うのです。
そして、左手オクターブの連続の中間部。
ここも、ゆっくり、しっかり、堂々と弾いて欲しいなあ・・・
みんな、音が、きらきら、しすぎのような・・・
ははは、自分が弾けもしないのに、
イメージだけは、頭の中で、ふくらんで、
その音楽の中では、この曲、私の中では、名曲なのです。
ただ、頭の中なので、いろいろな版がごっちゃまぜの演奏ですけど(笑)
(後半、主題再現前がスケールだったり、低音にオクターブ追加したり、
中間部オクターブが、切れ目無く、途中も続いていたり・・・自由です)
とにかく、【英雄ポロネーズ】技巧的にも難しいけど、
外面的な音の響きだけでなく、
音楽を聴かせるには、とても難しい曲だと思う。
この曲、そこまで、やって、名曲だと思うのだけどなあ・・・
とは言え、この曲にあこがれる人は、多いと思う。
それだけ人を惹きつける曲というのは、それだけでも、きっとなにかある。
時間があれば、この曲
もう少し、いろいろな演奏を聴いてみるか・・・
マズルカ 第23番 ニ長調(ショパン) [ショパン]
ここでは、そのお勉強は、ひとまず、置いておこう。
(興味がある人は、なかなかおもしろいです。マズルカにもいろいろ種類があって・・・)
さて、全然違う話題だ。
私と、ショパンのマズルカの最初の出会いの曲は、どの曲だったか?
それが、今日の音楽日記の曲
第23番 ニ長調 のマズルカだった。
中学生の時に、クラッシック音楽に興味を持った私が、
最初に買ったレコードは、
ショパンの練習曲集と、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番だったことは、
以前、この音楽日記でも書いたことがある。
しかし、それ以前に、我が家には、
ピアノの名曲を集めた2枚組のレコードがあった。
これは、【乙女の祈り】というタイトルで、
ハンス・カン(多分)というピアニストが弾いたレコードだ。
(両親が、なぜか買ったレコードでしたが、中学当時は、私は、よく聞いたものです。)
乙女の祈り・かっこう・春の歌・ハンガリー舞曲第5番などの
有名曲ばかり集めたもので、
ショパンの作品も、
別れの曲・ノクターン第2番・英雄ポロネーズ等、有名曲がかなり入っていた。
そんな中、ショパンのマズルカがあった。
それが、第23番 ニ長調のマズルカだった。
(有名な作品7-1は、入っていませんでした。)
当時は、マズルカのことも、ショパンのことも良く知らないで、
この曲を、聴いていたので、
ああ、ショパンのマズルカは、すべてこんな感じで、明るく楽しい舞曲なんだなあ、・・・
と、勝手に思っていたのです。
確かに、この曲は、ショパンのマズルカの中では、
民族舞踊的で、楽しく、踊るような曲だ。
きらめくように弾こうと思えば、弾ける。
まあ、それは、それでいいのだけど、・・・
でもですね、ショパンの他のマズルカを知ってしまった今では、
なんとなく、そういうイメージがわかないのです。
なんというか、ショパンのマズルカのイメージが、
とても、繊細で、微妙で、
そして、ショパンの精神の揺れ動きを、
直接表現しているみたいな感覚になってしったので、
この明るい23番のマズルカも、
どことなく、かげがあるような、気分になってしうのです。
もちろん、ショパンは、そんなこと関係なく、作曲したのかもしれない。
あーあ、もっと素直に聴きたいなあ。
当時みたいに、楽しく、この曲を聴きたいなあ
と思っていたら、
なにかの本にこの曲は、歌詞を付けて歌われて、有名になったと書いてあった記憶がある。
さてさて、結構、駆け回るような旋律なのですが、歌えるのかなあ・・・
残念ながら、いままで、聴く機会は、なかった。
こんな時こそ、ナクソス・ミュージック・ライブラリーだ。
ちょっと検索したら、
ソプラノで歌詞をつけて歌っている盤があった。
(なんと、別のマズルカも歌っている! それも4曲も!)
うーん、原曲主義の人は、嫌いかもしれないけど、
なかなか、ソプラノの伸びやかな明るい声で、
楽しくなってきた。
よかったです。ハイ
マズルカ 第11番 作品17-2(ショパン) [ショパン]
一時期は、ショパンをまったく聴かない時も何十年も前にあったが、
今では、まんべんなく聴いている。
なんやかんや言っても、
この音楽日記で、取り上げられる作曲家の中では、一番多い。
さてさて、ショパンのピアノ曲は、ちょっと前の
【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズで、5回連続して、
書いて以来、全然書いていない。
ということで、今日は、久々にショパンの曲だ。
まだ書いていない曲で有名な曲では、
【ピアノソナタ第2番】や【英雄ポロネーズ】等があるし、
エチュードも全曲書いていない。
なんにしようかなあ、と思っていたけど、
ちょっと考えて、マズルカにしてみた
よくよく、考えたら、この音楽日記、ショパンの曲でマズルカは、
最晩年の第49番しか書いていない。
ショパンの曲では、バラードやエチュードやスケルツォに比べて
マズルカの人気、今一つかもしれない。
魅力的な曲が詰まっているのだけど、ただ、あまりに曲数が多いので、
自分が好きな曲を探すのに、難しいのかなあ・・・
今日の音楽日記は、ショパンの58曲?(遺作含む)のマズルカの中から、
私の好きな曲第11番 作品17-2です。
マズルカは、ポーランドの3拍子の舞曲だが、
ショパンのマズルカは、舞曲というより、ショパンの人生だ。
特に後半に書かれたマズルカは、なにか、不思議なイメージもある。
今日紹介する 第11番は、聴きやすいが、とても魅力的な曲だ。
曲は、2分程度の短い曲です。
冒頭の旋律(3小節目の音が、上に飛ぶとこがいいです。)からして、
引き込まれること間違いなしです。
和声の展開もおもしろい。
ワルツのように弾きたくなるが、これは、マズルカです。
明るいイメージか、暗いイメージかは、聴く人によってわかれるだろう。
結局、ふっと、軽く終わる。
こんなマズルカは、ショパンにしか作曲できないだろうなあ。
短いながらも、とてもとても魅力的なピアノ曲です。
では、次もショパンのマズルカの中で、私の好きな曲を書いてみよう。
皆さんは、58曲の内、どの曲が好きですか?
イ短調の学習対位法 5声6声7声(ショパン) [ショパン]
【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズの第5回目、
いよいよ最終回です。
えっ、なんで、こんなシリーズを書いているかって?
それは、第1回(こちら)を読んでくださいな。
第1回は、クラッシックのピアノ音楽ファンで、ショパンの曲の中で、
100人中100人は知っていると私が思っている曲として、
【別れの曲】を書いた。
第2回は、100人中50人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ポロネーズ 嬰へ短調 作品44】を書いた。
第3回は、100人中10人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4】を書いた。
第4回は、100人中1人しか知らないだろうと私が思っているショパンの曲で、
【フーガ】を書いた。
さてさて、今日は、100人中0人、
すなわち、ほとんど誰も知らないショパンの曲
を書かなくてはならない。
ピアノファンを100人前にした姿を想像してみよう
困った、困った、困った。
だいたい、前回で、【フーガ】なんて書いたから、書く曲ないじゃあないか・・・
【トリル前奏曲】なんて、無名だが、その筋では、ちょっと話題になった曲だし、・・・
(楽譜が破れていて、誰かが、復元した曲ですよね)
演奏会用アレグロの協奏曲バージョンは、知っている人いそうだし・・・
(VOXレーベルでポンティの演奏でも聴けます)
異版や異稿は、おもしろいが、ありすぎるし、最近本も出て、興味ある人いそうだし・・・
(幻想即興曲の自筆譜バージョンなんて、変わっていてかなり、面白い)
【エオロパンタレオンの為の2つの作品】なんて曲もあるらしいが、
いかんせん、楽譜が消失して、どんな曲かも誰もわからない
(ちょっと調べたら、ショパンの消失作品は、多いみたいですね)
うーん
ここで、ちょっと話題を変えよう。
レスリー・ハワードというピアニストを知っていますか?
一部のピアノ曲ファンでは有名だろう
この人、リストのピアノ曲全集というCDを出している。
このなにがすごいって、この全集、普通にリストが作曲して出版した曲は、もちろん、
その曲の初版や異稿等をすべて録音している。
そして、最後の方のCDでは、リストが書いた、曲の断片(数秒ですね(笑))
も録音している。もはや、マニア以外聴く人はいないだろう
いやはや、これには頭が下がりますね。
(ちなみに、私は、この全集のCD全部は持っていません。なんか貧乏になりそう・・・)
(演奏自体は、可もなく不可もない演奏だと思います。)
おっと、曲の断片!!!
それがあったか・・・ショパンが書いた曲の断片があるはずだ。
早速、ワルシャワの博物館へ行って、見てこよう・・・えっ
うーん、そんな金も時間もない。
では、私の持っている文献や本を片っ端から、調べてみよう。
このブログを読んでいる人で、
1988年に、東京のサントリー美術館で、ショパンの展示会があったのを
知っている人は、はたして、何人いるだろうか?
私は、その展示会に行った。
当時、ショパンのいろいろな自筆譜があったのを覚えている。
ワルシャワの博物館からかなり、めずらしい、ものが、いろいろ来ていた。
その展示会の当時の分厚いカタログがある。
そのカタログをひっぱりだして、見てみる。
おっと、いろいろな有名曲の自筆譜の他に、みたこともない曲の断片があるぞ
(しかし、もうちょっと丁寧に書いてくれればいいのに・・・)
曲のスケッチ(6/8拍子 変ホ長調 8小節)
うーん、かろうじて、音がわかるかな・・・でも、きたないなあ
曲のスケッチ(3/4拍子 フィギュレーション)
うーん、あまりのきたなさに、音がなんだかわかりません はい
ドンブロフスキのマズルカのピアノ編曲(1835年)
ポーランドの国歌にショパンが和声を付けたものですね
うーん、きたないが、なんとか、音はとれそうだ。でも編曲ものだし・・・
ということで、上記の内の一曲(断片?)でもよかったのだが、
そのカタログには、もう一曲(断片?)あった。
これは、結構丁寧に書かれているので、音はとれそうだ。
それが、今日の曲、
私が、勝手に、100人のピアノファンでは、誰も知らないと思っている曲
【イ短調の学習対位法 5声6声7声】である。
(ちなみに、ポーランド・ワルシャワ・ショパン博物館にあるそうです)
というより、これ曲ではないです。すいません。
どちらかというと、ショパンが和声進行を考えていたスケッチみたいです。
さて、知らない人だらけ(笑)と思われるので、曲の解説です。
曲?は、3曲からなり、
上から、5声、7声、6声の曲で、すべて10小節程度です。
3曲とも、コラール風の和声で、イ短調の主和音ですべて始まり、
7声と6声は、イ長調の主和音で終わる。
ちょっと、ピアノで弾いてみたが、
これを弦楽合奏でやれば、かなり気持ちいい和声進行だ。
低音の四分音符の進行も普通だか、気持ちがいい。
まあ、こうやって、ショパンも勉強していたのかもしれないなあ。
そんな想像ができるスケッチだ。
ショパンの自筆譜は、確かにきたない。
でも、見ているだけで、なにか、想像できて、楽しいなあ
ということで、5回にわたって、書いてきたこのシリーズも終わりだ。
最後の曲?は、みなさんの期待を裏切ったかもしれない。(す、すいません)
しかし、ショパンの曲にもいろいろあるものだ。
今回、ちょっとばかり、ショパンの作品を勉強した、みどりのこびとちゃんでした。
次回からは、普通の音楽日記に戻ります。はい
【追記】 さて、こんなマイナーな曲?断片?に追記です。 この曲を聴きたいというすごくマイナーなリクエスト(本当)があったので、 自分がピアノを弾いて録音してもよかったのですが、 パソコンで演奏させてみました。 まあ、聴いてみてください。再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
フーガ イ短調(ショパン) [ショパン]
【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズの第4回目です。
この連休は、マンドリンオケの合宿だったので、
またまた、ちっょと時間が空いてしまった。まあ、とにかく、第4回である。
なんで、こんなシリーズを書いているかは、
第1回(こちら)を読んでいただくとして、
第1回は、クラッシックのピアノ音楽ファンで、ショパンの曲の中で、
100人中100人は知っていると私が思っている曲として、
【別れの曲】を書いた。
第2回は、100人中50人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ポロネーズ 嬰へ短調 作品44】を書いた。
第3回は、100人10人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4】を書いた。
さてさて、今日は、100人中1人しか知らないと勝手に思っているショパンの曲だ。
うーん、難しい。
ここまでくると、
作品番号は、無い曲だな。
そして、普通のCDには、入っていない曲で、ショパン全曲集とかしか、
入っていない曲だな。
それに難しいのは、曲によっては、
ショパンの曲では無いと考えられている曲もあるということだ。
結局、その中でも私が結構おもしろいと思った曲
(と言うより、ショパンらしくない曲だな)を選んだ。
今日の音楽日記は、私が、ショパンのピアノ曲の中で、
100人中1人程度知っていると勝手に思っている曲
【フーガ イ短調】である。
(実は、他の候補曲は、ギャロップ・マルキ、2つのブレ、トリル前奏曲、 等でしたね)
さて、ショパンの【フーガ】である。
だいたい、ショパンのピアノ曲のフーガというと、どんなイメージがありますか?
うーん、私には、イメージできせんね。
バラード第4番の最後の方の対位法的な部分をイメージするかもしれない。
さてさて、まずは、曲を聴いてみよう。
(知らない人は、ナクソスミュージックライブラリで試聴できますよ)
曲は、左手のフーガ主題で始まる。
うーん、いかにもフーガという主題だ。
そして、右手が入ってくる。
そして、二声のフーガとして、曲は、淡々と進行する。
しかし、トリルがピアノの音色に変化を与え、
和声も単純だが、しかし、どこか、そう単純でもない。
ショパン風と言えば、そう聞こえないこともない。
まあ、3分程度の曲なので、ショパンは、こんなフーガも作曲している
というように聴くのもいいだろう。
この曲、勉強用に作曲したとの話もある。
ベートーベンやブラームスは、ピアノで、すばらしいフーガを書いている。
ショパンは、フーガという作曲法が合わなかったの、それとも興味がなかったのか・・・
残念だ
私、個人的には、ショパンの作曲技法で、フーガの大曲を書いて欲しかったです。
なんとなく、ドイツ人には書けない曲が書けたような気がするのです。
あの陰影のある和声と、甘美な旋律と、独特なピアノ書法に、フーガの技法が、
組合わさったら、さぞ独特なピアノ曲が出来ていたような・・・
まあ、そんな想像をするのも、アマチュアの特権ですね(笑)
さてさて、次回は、このシリーズの最終回
普通のピアノのクラッシックファンの100人に聴いたら、
知っている人は、0人(皆無)であろうと思われる、ショパンの曲だ。
さてさて、どんな曲がでてくるか、乞うご期待。
(しかし、最近は、インターネットで、いろいろ検索できるしなあ・・・)
ちょっと、反則技使うしか、手がないのかなあ・・・ははは
(反則技と言っても、演奏会用アレグロの管弦楽とピアノバージョンとか、
未発見の曲や、原稿消失作品ではないですよ(笑))
ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4(ショパン) [ショパン]
さて、【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズの第3回目です。
ちっょと忙しいので、時間が空いてしまったが、とにかく、第3回である。
なんで、こんなシリーズを書いているかは、お約束で、
第1回(こちら)を読んでいただくとして、
第1回は、クラッシックのピアノ音楽ファンで、
ショパンの曲の中で、100人中100人は知っていると私が思っている曲として、
【別れの曲】を書いた。
第2回は、100人中50人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ポロネーズ 嬰へ短調 作品44】を書いた。
さて、今日は、100人中10人知っていると勝手に思っているショパンの曲だ。
うーん、さらに、難しくなってきたぞ・・・
ここまで、くると、
「エチュード全曲」「バラード全曲」「スケルツォ全曲」「ワルツ全曲」「ポロネーズ全曲」
「マズルカ全曲」「ノクターン全曲」「前奏曲集」「即興曲全曲」
の曲ではない曲だろう。
そして、単独曲でも「幻想曲」「舟歌」「子守歌」などのように、録音が多いのは除こう・・・
うーん、作品番号は、あっても、無名な曲かなあ。
結局、その中でも私が結構好きな曲を選んだ。
(決してショパンの曲の中では、傑作だとはいいませんが・・・)
今日の音楽日記は、私が、ショパンのピアノ曲の中で、
100人中10人程度知っていると勝手に思っている曲
【ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4】である。
(うーん、知っている人は、もっと少ないかも・・・)
ショパン17(18?)歳の時の作品だ。
この曲、個人的には、すごく不遇だと思っている。
本などの評論には、
「若き日の習作」「他のソナタに比べ魅力がない」「個性も無く重要でない」等々
散々に書かれているし、
CDにしても、第2番と第3番のカップリングが圧倒的に多い。
この曲を単独で、録音するピアニストは皆無のような気もする。
でも、そこまで、ひどい曲かなあ・・・
さて、知らない人もいると思うので、ちょっと紹介です。
第1楽章
半音階の主題は、ロマン派特有の雰囲気だ。確かに、繰り返しが多いかもしれないが、
いろいろな、イメージの楽想が出て、あまりあきない。
深みはないが、ロマン派初期のピアノソナタの第1楽章としては、とても面白いと思う。
第2楽章
ショパンには、めずらしい、メヌエットと書かれた楽章。
これといった特徴はないが、簡潔にまとめられて聴きやすい。
第3楽章
ショパンの2曲のピアノ協奏曲の第2楽章を思わせるラルゲットの楽章。
珍しく5/4拍子で書かれていて、雰囲気がとてもいい。
ショパンの5拍子を聴きたい人は、是非聴いてね
第4楽章
始まりは、シューベルトの「さすらい人」のように、力強くはじまり、
ピアニスティックな楽想にあふれている。
確かに、長い気はするが、流れに身をまかせて、ピアノの走句を感じとると、
結構いける楽章だ。
ショパンのピアノソナタは、第2番は独創的で、第3番は、充実した内容で、
どちらもすばらしい作品だ。
そのせいもあるのかもしれない。
第1番は、初期ロマン派の流れの中では、聴きごたえのあるピアノソナタなのに、
普通の曲だけに、ショパンとしては、物足りない。ということかもしれない。
ショパンの若い作品と言えば、ハツラツとした、ロンドも有名だが、
このピアノソナタ第1番も、聴いてみてくださいな
若きショパンのピアノにかける情熱が、伝わってくる曲だと思う。
ということで、この曲、確かに、ショパンの傑作ではないけど、
私は、個人的には、いいなあ、と思っている曲なのです。
(でも、めったに聴かないけど(笑))
さて、この曲は、だいたい、ショパンのピアノが好きな人なら、
10人/100人中 程度は、知っていると思うけど、
もっと少ないかなあ・・・そうかもしれないなあ・・・なんとなく・・・自信がないなあ・・・(笑)
さてさて、次回は、1人/100人中知っている曲だ。
いよいよ、作品番号無し、遺作、等々、どんどんマイナー作品になっていくなあ
ポロネーズ 嬰へ短調 作品44(ショパン) [ショパン]
さて、【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズの第2回目です。
なんで、こんなシリーズを書いているかは、第1回(こちら)を読んでいただくとして、
第1回は、クラッシックのピアノ音楽ファンで、ショパンの曲の中で、
100人中100人は知っていると私が思っている曲として、
【別れの曲】を書いた。
そして、今回の第2回は、
100人中50人程度知っていると私が思っているショパンの曲である。
(ちなみに、このシリーズ、10人/100人中、1人/100人中、0人/100人中
と続いていきます。)
うーん、今回は、ちょっと難しいぞ
たいていの、ピアノ名曲集に入っている、ショパンの曲、
「英雄ポロネーズ」「幻想即興曲」「革命のエチュード」「雨だれ」等々を聴いたら、
みんなは、次は、なにを聴くのだろうか?
多分、
「エチュード全曲」「バラード全曲」「スケルツォ全曲」「ワルツ全曲」「ポロネーズ全曲」
「マズルカ全曲」「ノクターン全曲」「前奏曲集」「即興曲全曲」
のどれかを聴くのではないだろうか?
ということは、これらの曲の中で、ピアノ名曲集に入っていない曲は、
100人中、50人程度は、知っている(聴いたことのある)曲だろう。
ということで、数多くの曲が思い浮かんだのだが、
(マズルカの無名曲とも思いましたが・・・)
結局、その中でも私が結構好きな曲を選んだ。(傑作だと思うのだけどなあ・・・)
今日の音楽日記は、私が、ショパンのピアノ曲の中で、
100人中50人程度知っていると勝手に思っている曲
【ポロネーズ 嬰へ短調 作品44】である。(えっ、違う?)
まずは、曲の紹介だ。
曲は、少し不気味だが、ダイナミックな序奏で始まる。
主題は、短調の決然とした主題だ。
ポロネーズの主題としては、申し分ない感情のこもったものだと思う。
しかし、この曲の特徴は、途中に、ショパンの精神とでもいうべき
マズルカが入っていることだろう。
ポロネーズとマズルカ このポーランドの舞曲の合体が、すばらしい音楽となっている。
そして、コーダもすばらしい。
【英雄ポロネーズ】が表の傑作ポロネーズとすると、
このポロネーズは、裏の傑作ポロネーズと勝手に思っている。
副題のある【軍隊】【英雄】【幻想】は、
100人/100人中は、聴くと思うが、
この曲は、50人/100人中程度しか知らないのてはないか?
ということで、残りの50人には、是非とも聴いてもらいたい曲なのです。
えっ、もっと知っている人は、多い?(または、少ない?)
ははは、まあ、私の勝手な考えですから、かんべんして下さい。
私の頭の中では、もう、第3回、第4回、第5回の曲は決まっているのです。