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巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁(リスト) [リスト]

さて、今日の音楽日記は、
リスト作曲のピアノ独奏曲。
巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁 です。

なんで、この曲を書いているか、わかる人には、わかるかな。
ちなみに、ヒントは、
過去記事の
ヤナーチェクのシンフォニエッタ⇒こちらの記事
ベートーベンのピアノ三重奏曲 大公⇒こちらの記事
です。

って、もうわかりましたよね。
私、村上春樹さんの本は、ほとんど読んでいて、
今日、「色彩を持たない 多崎つくると、彼の巡礼の年」
を読み終わったのです。
本の感想は、まあ、いろいろあって長くなるし、
ここは、音楽日記なので、音楽の話を書こうと思います。

この本には、他の作品と同じくクラシック音楽が出てきます。
その中で、一番重要な曲。
それが、リスト作曲の
巡礼の年 第1年スイスより第8曲 郷愁 です。
(本の中では、ル・マル・デュ・ペイ となっています)

リストの巡礼の年という組曲は、第3年まであり、26曲もの大小の
曲があります。
いままでこの音楽日記でも 巡礼の年からは、

・エステ荘の噴水(涼しい音楽)⇒こちらの記事
・ペトラルカのソネット104番(これぞロマン派)⇒こちらの記事
・タランテラ(技巧的)⇒こちらの記事
・オーベルマンの谷(ピアノ曲の傑作)⇒こちらの記事
・泉のほとりで(キラキラしてます)⇒こちらの記事
・牧歌(ほのぼのです)⇒こちらの記事
・ソナタ風幻想曲【ダンテを読んで】(傑作)⇒こちらの記事

の7曲を書いてきた。

さて、[郷愁]です。
村上春樹さん、また、マイナーな曲を選びましたね(笑)
でも、この曲、私としては、第1年スイスの中では、
[オーベルマンの谷]や[泉のほとりで]に次いで、
結構、いい曲ではないかと思っています。
5~6分程度の小品です。

まず、単音で弾かれる最初の主題が、とっても印象的です。
で、とりとめもなく、調はいろいろ変化するし、
曲のイメージも いろいろ変化して、
でも、和声もちょっとワーグナー風で、あきさせません。
リストの精神状態が伝わってくるような曲です。
心象風景の曲かなあ・・・
最後の終わり方も、印象的です。
是非、一回聞いてみてください。

この曲、全然技巧的ではないです。
でも、リストですね。この響きと音の動きは。
(でも自分で、音を取ると、左手が届きません・・・)

この曲、そんな感じなので、弾く人によって、イメージが全然変わります。
ちなみに、私、ベルマンのレコードも持っていましたが、
この曲は、あまり、表情をつけない
フランス・クリダの演奏が一番好きです。
その方が、かえって、イメージが膨らむ気がします。

さて、「色彩を持たない 多崎つくると、彼の巡礼の年」
の中に、この曲が出てくるのだけど、
小説の物語の中では、この曲はぴったりです。

でも、私が思うに、この本の全体のイメージは、
巡礼の年 第3年のアンジェラス とか 心を高めよ
かな。

ははは、何言っているか、わからんですよね。

追記
ちょっと思ったのだけど、このブログの名前には、
ちゃんと 色彩がありましたよね。
ミスター グリーン か・・・・


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コメント 2

soumon-kaden

私は村上春樹の小説は全然読んだことがないので、ここに書く資格はなのですが、その題材に「巡礼の年報」の「郷愁」が使われていることには驚きました。どんな曲だったか忘れていたので、聴いてみましたが、確かにマイナーな曲ですよね。(悪い曲ではありませんが。)天才小説家の曲に対する感性って、普通の人とは多分違っているのでしょうね。
マイナーな曲で言うと、私は、次の第9番の「ジュネーブの鐘」は結構好きでよく聴きます。長女のブランディーヌが生まれた喜びをリストが表した曲です。次女のコジマは容姿はリストにそっくりですが、姉のブランディーヌは愛人のマリーダグー似で女性らしくコジマより美人だったらしいです。
by soumon-kaden (2013-04-23 13:00) 

みどりのこびとちゃん

soumon-kaden さん、コメントありがとうございます。
「ジュネーブの鐘」いいですよね。リストらしい派手派手にはならず、
明るい曲想で、素直で、盛り上がりもあって、いい曲です。
この曲、この村上春樹の小説に、一瞬でてきます。
確か、レコードで「郷愁」を聴いていて、
次の曲にいったという部分だけだけど・・・

ブランディーヌは、コジマより、美人!!!
初めて知りました(笑)

by みどりのこびとちゃん (2013-04-23 23:13) 

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