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ヘリコプター四重奏曲(シュトックハウゼン) [シュトックハウゼン]

その男は、某CDショップに入った。
「さて、1000円程度の安いCDを一枚買おうっと」
もちろん、男は、クラッシック売り場に入っていった。
「さてと、いつものようにピアノ音楽でも買おうかな。」
そして、
「そうだ、日本の作曲家のピアノ音楽のCDはあまり持っていないなあ」
と思った。
それが、今回の間違いの元だったとは、その時は、気づかなかった。
男は、邦人作曲家のCDが置いてある場所に行った。
某CDショップは、たいてい、邦人作曲家の隣には現代音楽のCDが置いてある。
ふと、その場所を男は、見た。
「しまった。」男は思った。
そこには、シュトックハウゼン作曲のヘリコプター四重奏曲のCDが、
なんと、1190円で置いてあった。
(ここで、現代音楽は聞かない人に説明しよう。このヘリコプター四重奏曲は、
 ドイツの現代作曲家、シュトックハウゼンが作曲した、いわゆる現代系の音楽
 で、ヘリコプターの中で、バイオリンやチェロを弾き、ヘリコプターの騒音と
 四重奏団が競演(?)する、現代音楽の中では結構有名な作品である。
 ちなみに、四重奏団の4人は、別々の4台のヘリコプターに乗るらしい。)
男は、思った。
「確か、昔この音楽の入ったCDは、5000円ぐらいしたはずだ。これは、安い。
 それに、最近この手の音楽は聴いていない。」
耳元で、みどりのこびとちゃんが囁いた。
「どう考えても、やめとこうよ。騒音だけのCDかもしれないよ。
 シュトックハウゼンはきっと買ったら後悔するよ。
 それに、多分、一回聞いたら、きっと何年も聞かないよ。
 リストやショパンやシューマンにしようよ。」
男は、迷った。
しかし、男は、ヘリコプターの中で四重奏団が演奏すると、どんな音がするのか
どうしても聞いてみたかった。
そして、その誘惑に負けてしまった。
それに、この機会を逃がしたら多分このCDは、永遠に買わないような気がした。
なけなしのお金で、CDを買った。
そして、家への帰りの電車で、この曲を聞き始めた。

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さて、上記は、今日の実話である。
そして、今日の日記は、この曲である。(明日は、きっと普通の曲の日記です。)
自分でも、よくわからないが、時々こういう現代曲のCDを買ってしまう。
(そして、たいてい一回だけ聞いて、お蔵入りである。なんで買うのだろう(笑))

さてこの曲だが、どの部分を聞いても
ヘリコプターのローターのエンジン音が変化する中で、
バイオリンとヴィオラとチェロの音色が重なる。(時々、何かしゃべっている)

この曲、この音色のマッチングがすごいと思うか、
なんじゃこりゃ。と思うかは、微妙なとこである。(笑)
(旋律は、無いに等しい曲ですよ)
年に一回程度は、こんな突飛な音楽を聴くのもいいかもしれない。
(普通には絶対お勧めしません。興味のある人は、買うのもいいかも・・・)
(こういう曲を音楽と呼ぶのか、芸術と呼ぶのか私には、わかりません。)

しかし、CDの解説(英文なのでよくわからんのですが)の中の
ヘリコプターの中に譜面台を立て、窮屈そうに、真剣に楽器を弾いている写真には、
ちょっと笑ってしまう。

家に帰ってから、夜にピアノをちょっと弾きたくなった。
この曲を聞いた反動で、バッハやギロックがすごく、新鮮に聞こえた。
ヘリコプター四重奏曲も捨てたもんじゃないな。(笑)

このCDを次に聞くのは、いったいいつだろう????


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