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交響曲 第101番 ニ長調【時計】(ハイドン) [ハイドン]

さて、ちょっと理由があって、ハイドンの交響曲をいくつか聞いた。
ハイドンは、104曲もの交響曲を書いたので、
もちろん、全部を聞いた訳ではなくて、有名どころを聞いたのだけど、
その中で、久々に聞いて、「ああ、懐かしいなあ・・・」
と思った曲があった。

今日の音楽日記は、ハイドン作曲の交響曲第101番【時計】です。

もちろん、「懐かしい」と感じたのは、
有名な、第2楽章で、
この主題、昔、とあるラジオ番組のテーマでした。
わかる人いるかなあ・・・・

百万人の英語という番組ですね。

で、この曲を聞くと、なぜか、ブラームスの大学祝典序曲も
思い出されるのです。・・・ははは わかる人は、私と同じ歳か?

ただ、この曲、第2楽章だけでなく、
結構、他の楽章もいい感じです。

第1楽章
ゆったりした序奏の後のブレストは、
最近の古楽演奏では、くっきり、はっきり、して
気持ちいいです。

第2楽章
有名な、時計のリズムにのって、優雅に符点付の旋律が流れます。
で、思ったのですが、最近の演奏は、結構 速いテンポなのですね
私は、ラジオ番組のテーマの音楽に慣れているので、
この楽章だけは、最近の演奏テンポには違和感を感じます。
それに、せっかちな時間はいやだなあ・・・音楽とは関係ないか。
それに、時計と名付けたのは、ハイドンではないらしいし。
当時は、速いテンポだったのかも
それから、この楽章、結構 最後の方 盛り上がります

第3楽章
堂々としたメヌエットです。
とってもハイドンらしく、聞きごたえあります

第4楽章
フィナーレらしく、とっても聞かせる音楽です。
途中、対位法的な部分もあって、飽きさせません
まあ、速いテンポで演奏すると、演奏者も大変だけど、
ちょっとスピードを落とすと、演奏する方も楽しいなあ、と思います。

たまには、ハイドンの交響曲もいいもんだ。

いつも時間に追われている感じがするので、
古楽スタイルのみなさん、第2楽章は、ちょっと遅めのテンポで演奏お願いします(笑)

実は、今回は、珍しい 交響曲第60番を聞くのが目的だったのだけど、
ついでに、有名どころを何曲か聞いたのです。
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弦楽四重奏曲 ハ長調【皇帝】(ハイドン) [ハイドン]

今年、最後の音楽日記です。
最近は毎年、今年の音楽日記の総括をするのだけど、
その前に、
いままでの音楽日記、年ごとの最後になにを書いたか
を振りかえってみよう。

2005年最後の日記・・・メープルリーフラグ(スコットジョブリン)
2006年最後の日記・・・ピアノソナタ第15番(モーツァルト)
2007年最後の日記・・・コルニドライ(ブルッフ)
2008年最後の日記・・・アヴェマリア(シューベルト)
2009年最後の日記・・・歌の翼に(メンデルスゾーン)
2010年最後の日記・・・チェロソナタ(ショパン)

うーん、もののみごとに統一性がないなあ(笑)
で、ついでに年毎の日記数も書いてみよう

2005年の日記数・・・ 16(この年の12/14スタートですから)
2006年の日記数・・・210(ほとんど毎日書いていた気が・・・)
2007年の日記数・・・151(二日に一回のペース)
2008年の日記数・・・103(三日に一回のペース)
2009年の日記数・・・ 88(ちょっと少なくなってきたぞ)
2010年の日記数・・・ 52(約一週間に一回に減少)
2011年の日記数・・・ 57(昨年より、多くなったのでよかった)

来年の目標管理(笑)としては、100記事/年を目指します。
で、5カ年の中期計画は・・・・やめておきましょう。

ということで、最後の日記の前に、今年の総括を・・・

さて、今年の音楽日記は、
今年は、リスト生誕200年ということで、
演奏会用練習曲[小人の踊り]で始まった。
ということで、今年は、ちょっとリストを多めに書いたかな
全部で11曲/57曲中です。
(まあ、リストさん駄作も多いと思うけど、そこがまた魅力なんだなあ)

今年も、ピアノ曲の日記は多かったけど、
ピアノ曲だけでなく、いろいろなジャンルの曲を書きました。

ピアノ協奏曲では、
ちょっと珍しい 
マクダウェルの
[ピアノ協奏曲第1番]・・・いい曲なんだけど

[ピアノ協奏曲第2番]・・・もっと知られてもいいかも
さらに珍しい
シューマンの未完の[ヘ長調のピアノ協奏曲]・・・まあ評価は人それぞれ
も書いたし、
変わったところでは、
クラシックといえるかどうかわからんけど、
アディンセルの[ワルソーコンチェルト]・・・最近の人は知らないですよね
なんかも書いた。

この音楽日記ではめずらしく、交響曲もちょっと多かったかな
有名どころを結構書いている
[ジュピター][ロマンティック][英雄]等々・・・このあたりは説明不要

作曲家では、途中3曲連続して、
フランクの音楽
を書いたりして
[交響的変奏曲][天使の糧][交響曲]
・・・フランクの音楽いいです。最近の気分にぴったり

で最近は、派手で革新的な曲なんかより、
[インメモリアム]・・・この曲はすばらしい。ブルッフ再認識
[スターバトマーテル]・・・この響きもいいです
[クリスマスカンタータ]・・・感動的
みたいな曲をよく聞きます。


さて、曲とは関係ないけど別の意味でおもしろいのは
[テデウムより前奏曲]・・・マンドリン演奏が聴けます
[SF交響ファンタジー]・・・旅行写真が・・・
[フランクの交響曲]・・・この問題、結構気に入っているのだけど(笑)
[ダヴィット同盟舞曲集]・・・この最後の問題解決編書いてないし
[画家マチス][ブランデンブルク2番]・・・私の好きなケーキがのっている

さてさて、来年は、どんな曲を書いているのだろうか?
昔の音楽日記にあった
『ある作曲家のシリーズ』や『100人に聞いたら1人知っている曲』や
『一曲しか書いていない作曲家を二曲にしようシリーズ』等々
復活させていきたいかな

そろそろ、今年最後の音楽日記です。
曲は、ハイドンの『弦楽四重奏曲 皇帝』です。

バリバリの技巧的なピアノ曲や
痛快無比の大音量の管弦楽曲も、もちろん好きなのですが、
なぜか最近は、歳をとったせいか、落ち着いた音楽をよく聴きます。
このハイドンの弦楽四重奏曲は、有名な曲だけに、
昔から知っていましたが、
本当にいい曲です。

有名な曲だけに、解説はネットで調べていただくとして、
私の感想は、

第1楽章
 符点リズムが楽しそう
 でも1stの高音大変かな。
(勝手な解釈かもしれないけど、最後のコーダの前に
 103小節~114小節の落ち着いた部分があるので、
 私、繰り返しは、無い方が曲がひきしまると思っています)

第2楽章
 有名な皇帝をたたえる歌の変奏曲ですね
 言うことはありません。
 私は、ゆっくりした対位法的な動きの第2変奏が好きです
 (第3変奏のオブリガートも捨てがたいけど)

第3楽章
 メヌエットです
 音の動きが、ロッシーニの弦楽ソナタを思い起こさせるのは、私だけ?

第4楽章
 ちょっと劇的にハ短調の和音で始まるので意外です。
 三連符の速い動きがなかなか聴きごたえのある楽章ですが、
 ハ長調で終わるのが、私には、ちょっと違和感あります。
 あっ、でもいい楽章ですよ。

この曲、あまりにも、第2楽章が有名すぎるけど、
他の楽章もいいです。是非、全曲聴きましょう。

ハイドンの弦楽四重奏曲は、 
まあ、すべて聴いている訳でないのだけど、
(というより、標題のある数曲かしか聴いたことはないです)
安定感のある安心の曲です。

「変革だ」「改革だ」などもいいけど、
ゆったりした、そのままも、いいかなと思っています。
でも、それも難しいのですよ。
なんて思っています。

さてさて、皆様、今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。

よいお年を

来年の抱負は、次回に
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びっくり交響曲(ハイドン) [ハイドン]

さて、今年記念の作曲家シリーズ第2弾です。
今日は、今年、没後200年にあたる作曲家ハイドンの作品を書いてみよう。

ハイドンって、すごいです。なにがって、
やはり、その作品の数ですね。
歌劇 約32曲
交響曲 約104曲
弦楽四重奏曲 約68曲
ピアノソナタ 約60曲
等々・・・

いやいや、きっと、せっせと、王様や貴族の為に、
五線紙に書いて、書いて、また書いていたんだろうなあ・・・
当然、私は、全部の曲を聴いていません。

さて、こんな多くの曲があるけれども、
ハイドンの曲で、有名な曲は、なんだろう?
うーん、少なくとも今日の音楽日記の曲は、有名だろう。
今日の音楽日記は、【びっくり交響曲】です。
そう、眠っている聴衆をフォルテの和音の一撃で、
びっくりさせて、起こす場所があるので有名な曲です。
ドドミミソソミ・ファファレレシシソ・・・・・
の曲ですね。

この曲、知っている人、手を上げてください。

さて、手を上げた、あなた、
本当に、この曲知っているのですよね。

では、ハイドン作曲の【びっくり交響曲】に関するクイズです。
さてさて、何問正解できるかな?
******************************************************************************
問1 この交響曲は、第何番でしょう?

問2 この交響曲は、ハイドンが、どこの国に居た時、書かれたのでしょうか

問3 第2楽章が有名ですが、第1楽章、第3楽章、第4楽章 の主題がわかりますか?

問4 有名な第2楽章ですが、拍子は、2/4 それとも 4/4 ?

問5 ドドミミソソミ・ファファレレシシソ・・・の主題は、最初は、ピアノで、
   2回目は、ピアニシモで繰り返します。主題は、ヴァイオリンで演奏ですが、
   さて、1stだけでしょうか、 2ndだけでしょうか、1stと2ndの両方でしょうか?

問6 有名な第2楽章(ハ長調)で、眠っている聴衆を起こすためといわれている
   和音の一撃ですが、和音(コード)は、なんでしょう?
   (ドミソ・ファラド・ソシレ の3択です。さあ、どれ)

問7 モーツァルトの有名な交響曲第41番【ジュピター】とこの【びっくり交響曲】、
   作曲年を比べると、どちらが、先に作曲されたでしょうか?

さて、ちょっとマニアックな問題も・・・

問8 ピアノの名手アムランが、この第2楽章をピアノ編曲で弾いています。
   それは、誰の編曲でしょうか?

問9 ホフナング音楽祭という冗談音楽で、【びっくり交響曲】が演奏されていますが、
   どんな冗談演奏で、聴衆を笑わせているでしょうか?

最後は、真面目にこんな問題です。

問10 眠っている聴衆を驚かすために書いたという話は、本当でしょうか?
*******************************************************************************
では、解答です。

答1 第94番ですね

答2 イギリスです。

答3 ははは、わからない人、多いと思います。
   みんな、実際に、聴いて確認してくださいね。
   (ちなみに、この記事を書くまで、私も、他の楽章は記憶にありませんでした)

答4 2/4拍子です。

答5 一回目のピアノの演奏は、1stと2ndヴァイオリンの両方で弾き、
   二回目のピアニシモの演奏は、1stだけになります

答6 もちろん、この和音では、終止しないので、ソシレの和音です。

答7 【ジュピター】は、1788年作曲。
   【びっくり】は、1791年作曲。なので、【ジュピター】の方が早いです。
   ちょっと意外かも・・・

答8 アルカンですね(でも、ちょっと今ひとつの編曲かも・・・)

答9 音の調子が狂ってきて、合わせようとすればするほど狂うという演奏です。
   (これ、笑えます)

答10 いろいろ説があって、本当の所、わからない。かな?
****************************************************************************

ははは、難しすぎましたか?
これが、全部わかった人がいたら、すごくマニアックな人かも・・・・
まあ、こんなことも知っていなくても、音楽は、楽しめますね。

さて、最後に、まったく根拠もないけど、
問10に対する、みどりのこびとちゃんの考えを書いてみよう。
(眠っている聴衆を起こすために、ハイドンがこの第2楽章を書いたか?)

本によると、ハイドンの最初の下書きには、このびっくりする和音は、なく、
あとで、思いついて、入れたらしい。
そして、ハイドンは、この2楽章を気に入っていたらしい。

うーん、私はですね、眠りから起こそうという意図は、なかったのではないかと、
思うのです。
それより、この2楽章全体が、人を楽しませようと書かれたような気がするのですよ。
だいたい、あのドドミミソソミの主題からして、冗談としか思えない。
そして、後に続く変奏も、なかなか、茶目っ気たっぷりの音楽ですしね。
そう、あの、びっくり和音も、思いつきで、入れたのであって、
眠りから起こそうとは、考えていなかったんじゃあ、ないのかなあ。
眠りから起こそうと、最初から考えたら、
第2楽章をもっとゆっくりな音楽にして、最後の方で、突然、一撃を加えた方が、
効果的だし・・・

なんて、勝手に根拠なく、想像するのもいいものです。

ハイドンの曲、最近の演奏は、刺激的な演奏も多い。
たまには、交響曲から、一曲、通して聴いてみましょう。
ピアノソナタも聴いてみようかな・・・

なんか、今日は、変な音楽日記になったなあ・・・・
まあ、そういう日もあるし

さて、次回も、今年記念の作曲家シリーズです。
誰かな???



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チェロ協奏曲 第2番(ハイドン) [ハイドン]

あらら、一週間もこの日記の間隔が空いてしまった(笑)

あーあ、この日記に、書きたい音楽は、溜まる一方だし、
「今度、書きます」 なんて、言って、書いていない曲もあるし、
いやいや、どうなることか・・・

いろいろと、いそがしくて・・・・

最近、時間がないから、電車の中でも、書けるような、
最近話題の5万円程度の安価な小型のノートパソコンが欲しいなあ・・・
みたいな記事を前回書いた。
そしたら・・・・
************************************************************************
その男の会社は、都内にある。
そして、その男は、時々、郊外にある研究所に仕事で行くことがある。
先日、その男は、その研究所に行った。
そして、二人から、
話かけられた。
I君「いやいや、私ですね、先日、みどりのこびとちゃんが欲しがっていた、
   ノートパソコン買ってしまいましたよ。
   これ、いいですよ。キーボード打ちやすいし・・・」

(オイオイ、なんで、クラシック音楽に興味のない君が、私のブログ読んでいるんだ?
 それに、これは、ひょっとして、自慢か?)

T君「あっ、私もですね、先日、みどりのこびとちゃんが欲しがっていた、
   ノートパソコン買ってしまいましたよ
   これ、いいですよ、バッテリー駆動時間長いし・・・」

(オイオイ、なんで、君まで、私のブログ読んでいるんだ?
 それに、二人して、自慢か?)

I君・T君、二人同時に
「丁度今、持ってきているのですよ。さわってみます?」

(オイオイ、そこまで、自慢するか?)

そして、二人は、それぞれ、パソコンを持ち寄り、
話始めた
T君「いやいや、こっちの方が、キーボードの幅が大きくて打ち安い・・・」
I君「こっちは、ハードディスクでないので、バッテリーのもちが・・・」
T君「いやいや、ハードディスクが大きいので、ソフトが・・・」
I君「こっちは、起動が早くて・・・」
T君「そっちより、こっちの方が、高さがないので、カバンに入りやすい・・・」

自慢ではなく、二人は、真剣に、みどりのこびとちゃんの使用実態にあった、パソコンは、
なにかを議論している。技術屋とは、そういうものだ。
そして、機能や性能を、さんざん説明して、その二人は、男に言った。

「どちらのパソコンが欲しいですか?」

その男は、言った

「どちらの機種というより、モバイルパソコンを買うお金が、欲しい。」

二人は、黙って、パソコンを手に、実験室を出ていった・・・・
************************************************************************

はい、上記は、実話です。
あーあ、私も欲しいよう・・・・小型のノートパソコン


さてさて、雑談は、この程度にして、音楽の話だ。
今日は、珍しく、チェロ協奏曲だ。

チェロ協奏曲・・・
うーん、このジャンルの曲、私好きです。
というより、チェロのあの音色って、好きな人多くありませんか?
でも、ちょっとでも弾ける人は、ピアノと比べて、少ないですよね。
私も、チェロの音色は、大好きです。

ハイドンのチェロ協奏曲第2番を聴いてみよう。
この時代のチェロ協奏曲の中では、一番じゃあないかなあ・・・
いいですよ。(まるで、モーツァルトのよう)

第一楽章の最初から、親しみやすい旋律は、惹きつけられるし、
その後の展開や、オケとの掛け合いも、自然で、明快で、すばらしい。
第二楽章の旋律は、延々と歌われ、第三楽章のチェロの技法も、なかなかだ。

こんな曲を車の中で、聴きながら、走ると、気持ちいですよ。
(私は、そんな時間、とても好きだなあ・・・)

最近、ビルスマの演奏で、聴いた。なかなかだ。

ハイドンの協奏曲というと、トランペット協奏曲もいい。
これについては、以前書いた。

さてさて、ちょっと、チェロ協奏曲のシリーズを書いてみよう。
何曲、続くことか・・・
まあ、書きたい、チェロ協奏曲があるし・・・

追記
 9月になったし、ちょっとがんばって、更新回数増やすぞ・・・
 そのためには、持ち運び用のノートパソコンが・・・

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ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調(ハイドン) [ハイドン]

さて、ハイドンというと、古典派の初期に活躍したとされる大作曲家であり、
交響曲をはじめ、あらゆる分野に数多くの作品を残している。

ピアノソナタは、52曲(54曲?62曲?ようわからん)もあり、
もちろん、全部聴いていない。(いばれることではないのですが・・・)
まあ、その中でも代表曲とされている
【ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調】を今日の音楽日記で書いてみよう。
というのは、最近、ピアニストのキーシンのCDを聴いたからだ。
(まあ、この曲は、昔からホロヴィッツの演奏で知ってはいましたね)

この曲は、楽器がチェンバロからピアノに移行する時期に書かれており、
最初から、当時発明されたフォルテピアノの為に書かれた曲らしい。
音域も現代ピアノと比べて、小さいのだが、
この曲は、そんなことをみじんも感じさせない。

第一楽章の冒頭の和音からして、力強さと、スケールの大きさが感じられる。
そして優雅だか深い情感の第二楽章。
楽しさと、華麗さ、そして、大胆な展開をみせる終楽章。
ハイドンの楽しさが詰まっている。

さて、この曲に限らないのだが、私は、主義主張がはっきしている演奏が好きだ。

この曲では、例えば、キーシンの演奏は、最初から、ペダル全開で、
この曲がまるで、現代ピアノの為に書かれたような響きで演奏をする。
しかし、違和感はなく、なぜか、ハイドンの気持ちが伝わってくる気が、私にはする。

しかし、音域の狭い初期のピアノフォルテで演奏した演奏を聴いても、
その時代を感じさせ、ピアノフォルテの乾いた華麗さも相まって、すばらしい。

ホロヴィッツのちょっと冷めているが、
独特のタッチと古典派ともロマン派ともどっちつかずの演奏もいい。
(録音のせいもあるかもしれません。なかなか独特です。)

つまるところ、この曲は、そんな楽器の種類によって左右されない、
ピアノの名曲なのだろう。
そして古典派のピアノ曲でありながら、とても豊かなイメージもわく曲だ。

ロマン派の感傷的な音楽や、フランス音楽の微妙な和声にちょっと飽きた時、
ハイドンのピアノソナタは、なんと、新鮮に響くのだろう。

音楽の豊かさ、幸せが、ここにはある。


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交響曲第45番【告別】(ハイドン) [ハイドン]

ハイドンのトランペット協奏曲を聴いてすごくよかったので、
ここ数日は、ハイドンの曲ばかり聴いていた。
チェロ協奏曲・チェンバロ協奏曲・弦楽四重奏曲・ピアノソナタ
十字架上のキリストの最後の七つの言葉・・・・等々
もちろん、ハイドンの作品は、膨大な数で、
私がこの数日聴いた曲は、その中でも有名な曲ばかりなのだが・・・。

ハイドンは、何と呼ばれているか覚えていますか?
(多分、小学生の音楽の時間に習いましたよね)

そう、【交響曲の父】である。
(それでは、交響曲の母は誰だ、なんてつっこみは無しですよ)
ということで、何と言っても、ハイドンは、まず、交響曲だろう。

全部で、104曲(107曲?)ある、すべての交響曲を聴いたことのある人は、
日本に、どのくらいいるのだろう?
もちろん、私は、その中では、15曲程度しか聴いたことがない。
「驚愕」「時計」「太鼓連打」「ロンドン」等の有名曲もいいが、
私の中で、一番印象的なのは、
今日の音楽日記の曲、交響曲 第45番【告別】である。

この曲のエピソードは、有名だろう。
「ハイドンが仕えていた貴族の管弦楽団は、なかなか休暇をとることが許されなかった。
そこで、ハイドンは、この交響曲を書き演奏した。それを聴いた貴族は、みんなに休暇を与えた」
というエピソードである。

なぜ、みんなが休暇を取りたがっていたのが、その貴族にわかったのか?

それは、この曲の最後の楽章が、通常の早い楽章で終わるのでなく、
途中から、ゆっくりした旋律になり、
楽団員が、蝋燭を消し、一人二人と演奏途中で退場していき、指揮者もいなくなり、
最後は、ヴァイオリン二人だけになる。という趣向をこらした曲だったからである。

うーん。本当かなあ?
私だったら、この趣向だけで、みんなが休暇を取りたがっているのを理解するまでには、
いかないなあ・・・

ま、そんなことは、とにかく横に置いておいて、

曲そのものは、
単純な旋律だか、とても情熱的な第一楽章。
とてもとても静かな第二楽章
美しいメヌェットの第三楽章
お約束のプレストの第四楽章とそれに続く個性的なゆっくりした退場劇

音楽の幸せが、他のハイドンの交響曲と同じようにつまっている。

確かにハイドンの交響曲の中では、後期の方が完成度は高いかもしれないが、
単純さと、最後の趣向で、私は、この曲が好きだ。

しかし、この曲、実演でホールで生で、見てみたい。
かろうじて、何年も前にテレビで、見たことがあるが、
管弦楽の楽団員が、ちょっと、照れながら退場していた気がする。
(その時は、蝋燭は、使用していなかったなあ。ホールじゃあ無理かな・・・)

うーん。今の私が、楽団員で、この曲を演奏したら、
「休暇くれなきゃあ、仕事、やってられないよ」
と譜面台を倒して、出ていく。という感じかな(笑)


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トランペット協奏曲 変ホ長調(ハイドン) [ハイドン]

さて、今日の音楽日記は、協奏曲である。
私は、ピアノ協奏曲や、ヴァイオリン協奏曲は、
好きな曲から、うーん、ちょっとという曲まで、いろいろと聞いているが、
トランペット協奏曲というと、聞いたことのある曲だけでも数曲程度しかない。
しかし、今日の曲は、多分、トランペット協奏曲で一番有名な曲だろう。
そして、私は、とても好きな曲だ。

今日の音楽日記は、ハイドン作曲の【トランペット協奏曲 変ホ長調】である。

ハイドンというと、104曲の交響曲がまず、頭に浮かぶ。
協奏曲もいろいろ作曲しており、チェロ協奏曲など、なかなかだ。
しかし、それ以上に、このトランペット協奏曲は、すばらしい。

トランペットは、昔は、半音が自由に出すことができなかった。
楽器が改良され、半音が自由に出せるようになったので、
その楽器の為に、ハイドンが作曲したらしい。

この曲は、ハイドンの特長である。
素直さ、明るさ、楽しさ、等の音楽の喜びが、
輝かしいトランペットの音色で表現されている。
聞く方も、多分弾く方も、とても気分が幸せになれる曲である。

私が一番好きなのは、第一楽章の最初の管弦楽の主題の提示の後に、
朗々と輝かしく、トランペットが第一主題を提示するところである。
もうここで、惹きつけられて、最後まで、一直線である。
(もちろん、二楽章も三楽章もいいですよ)

ピアノと比べると、トランペットの音域は、狭いし、和音も一度には、吹けない。
しかし、その楽器にあった、主題や構成を考え、作曲すると、
やはり、どんな楽器でもすばらしい曲になる。

トランペット協奏曲では、ソリストの音色の比重は、大きいと思う。
この曲は、いろいろな人の演奏を聞いたことがあるが、
テンポや強弱は、変わらないのに、音色(録音?)で雰囲気が随分違う。
管楽器は、難しいなあ。

ちょっと調べても、トランペット協奏曲は、少ない曲のジャンルのようだ。
もっと、作曲してもいいのになあ。

個人的には、トランペット協奏曲の中では、アルチュニアン作曲のものも好きである。
(って、トランペット協奏曲は、そんなに知らないのです・・・)
いつか音楽日記に書いてみよう。


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