交響的印象【スペインの庭の夜】(ファリャ) [ファリャ]
クラシック音楽の楽しみ方は人それぞれだし、
一つのジャンルや一人の作曲家ばかりを聞くのも、もちろんいいけど、
私は、いろいろなジャンルの曲を聞く方があっているかもしれない
(だから、八方美人って言われるのか ははは)
この音楽日記、サッカーのワールドカップにあわせて、
久々にブラジルのヴィラ=ロボスの作品を聞いたり
有名なワルツ「波濤を超えて」の作曲者ローサスが
メキシコ人だったことを初めて知ったり、
ニールセンの交響曲を聞いてみたり・・・・
いろいろな国の音楽を結構、適当に聞く日々でした。
さて、このワールドカップサッカーも
スペインの優勝で終わった。
ということで、このシリーズ? 最後は、スペインの曲です。
スペインの作曲家は、魅力的です。
ファリャ・グラナードス・アルベニス・ヒメネス・・・
スペインの作曲家でなくても、
スペイン狂詩曲等、スペインの名前のついた曲は、すごくあると思う。
で、なににしようと迷ったのですが、
今日の音楽日記は、
ファリャ作曲の交響的印象【スペインの庭の夜】です。
スペインの音楽というと、カスタネットが鳴り響き、
フラメンコのリズムと和声進行で、派手な音楽というイメージがあるのですが、
この曲は、違います。
どちらかというと、情緒をたたえた印象派のイメージなのですが、
フランス風ではなく、スペインの香りが深く、内面からただよってくる音楽です。
曲は、管弦楽と独奏ピアノなのですが、
協奏曲というより、一体化した音楽となっています。
ピアノの派手な技巧はないけど、スペインの夜のイメージはすごくあります。
曲は、3つの楽章からなっています。
第1楽章、第2楽章の夜の雰囲気も いいけど、
私、3楽章が好きです。
最初の舞曲の激しさ、そして、その展開。
そして、なんといっても、最後の静かな部分が好きです、
マーラーを感じさせます(ちょっと言い過ぎかな)
私が、この曲を初めて聞いたのは、結構昔で、
ルービンシュタインのピアノだった。
最初聞いた時は、派手な曲でなかったので、印象はなかったのですが、
いつか、夜にゆっくり、聞いた時があって、その雰囲気がすごく気に入りました。
スペイン、私、行ったことがありません。
海外旅行で、行きたい国の一つです。
追記
ところで、ドイツのタコが、サッカーの勝敗予想で
すべて当てていると話題になっている。
しかし、なにかの記事で読んだのだけど、
あのタコは、黄色と赤色に反応して、そちらの箱に入るそうだ。
で、ドイツの国旗は、黄色と赤色なので、ずっとそっちに入っていたけど、
スペインの国旗も赤と黄なので、スペインの箱に入ったとか・・・
まあ、おもしろい話題ではあります。はい
さてさて、次回は、ワールドカップから離れた音楽を書こうっと
バレエ音楽【三角帽子】(ファリャ) [ファリャ]
「さくらマンドリンオーケストラ」の演奏会です。
気楽に聴ける演奏会なので、
お暇な方は、是非、御来場下さい。
(みどりのこびとちゃんの姿が見られますよ。
って、見てもしょうがないか・・・)
で、今日の音楽日記は、その演奏会のメインの曲。
ファリャ作曲のバレエ音楽【三角帽子】です。
ファリャは、もちろん、スペインの作曲家ですが、
スペインの音楽は、なにかしら、とても魅力的だ。
なんでだろうか?
フラメンコのコード進行が、気質に合っているのかもしれないし、
スペインのイメージが、なにか情熱的という感じだからかもしれらい。
(もちろん、スペインには、行ったことは、ありません。)
で、【三角帽子】です。
あらすじというと、
「粉屋の女房に、ちょっかいをだした悪い市長が、みんなから、懲らしめられて
最後は、めでたし、めでたし、と村人全員が、ホタという踊りを踊るというものです」
(ははは、要約、しすぎかな? 詳しく知りたい方は、自分でネットで調べてください)
二幕からなるこのバレエは、全曲聴いても、40分程度で、
どの曲も、色彩感あふれる、魅力的な曲がつまっている。
もちろん、第1組曲、第2組曲だけを聴いても、問題なく楽しめる。
で、今日は、その中から、三曲をちょっと書いてみよう。
序奏
ティンパニーの独奏で始まるこの序奏は、組曲では、かけ声は、ないけど、
全曲版で聴くと、オーケストラの全員で、「オレ!オレ!」のかけ声が入ります。
アンダルシア地方では、「オラ!オラ!」の発音が近いらしいとの話も聞きました。
これ、かっこいいです。(手も叩きます)
ちなみに、どこかのオケが演奏する時に、全曲版ではないのに、このかけ声をいれている演奏を
聴いたことがあります。
粉屋の踊り
アンダルシアの民俗舞曲「ファルーカ」です。
ギター独奏でも、演奏される機会の多い曲ですが、
とにかく、かっこいい。
最後のアッチェランドの部分は、聴きごたえあります。
終幕の踊り
なんといっても、幸せいっぱいで、楽しいホタという踊りの音楽で、
途中に3回でてくる、ホタの旋律は、演奏している方も、とてもとても楽しくなってきて、
音をめいっぱい出したくなる音楽です。
ホタ以外の所は、色彩豊かな音楽で、ちょっとわかりにくいけど、
その分、ホタの踊りの部分が、ひきたちます。
そして、最後に、序奏のテーマが一瞬出て、盛り上がったまま、終わります。
他にも、粉屋の女房の踊り とか 市長の踊り とか、聴きごたえある曲ばかりです。
ちなみに、「三角帽子」というのは、市長の権力の象徴の帽子らしいです。
(指揮者にも、欲しいところです(笑))
で、この曲、DVDも買って、バレエもみてみたけど、
なかなか、フラメンコ風なクラシックバレエみたいなモダン的なところもあって?
おもしろい。
初演の美術担当は、あのピカソだったそうだ。
衣装の色彩は、大胆で、とても魅力的ですよ
で、演奏会の宣伝は、この音楽日記で、ひとまず、終了です。
次回の音楽日記は、月曜以降だな
アンダルシア幻想曲(ファリャ) [ファリャ]
さて、このクラッシック音楽日記に書いた曲は、
ピアノ曲を中心にすでに100曲を越えている。
しかしよく考えたら、スペインのピアノ曲を一曲も書いていなかった。
(管弦楽では、ヒメネス作曲の【ルイス・アロンソの結婚式間奏曲】を書いたが・・・)
先日とある女性の友人より、
あるスペインのピアノ曲(実は私が大好きな曲だったのですが)
をこのブログで紹介してほしいリクエストがあった。
さて、スペインのピアノ曲というと、皆さんは何の曲が頭に浮かびますか?
【火祭りの踊り】(ファリャ作曲)
うーん、ピアノ編曲で有名だが、原曲は管弦楽だしなあ。
【アストリアス】(アルベニス作曲)
うーん、本当はピアノ曲なのに、ギター編曲の方が有名だしなあ。
【アンダルーサ】(グラナドス作曲)
すばらしい曲ですが、これもピアノ曲が原曲って、知ってました?
等々
今日の音楽日記では、ちょっと無名だが、スペインのピアノ曲の中では、
最大傑作ではないか、と勝手に私が思っている曲を紹介しよう。
(もちろん、友人のリクエストの曲でもある)
それが今日の音楽日記の曲、ファリャ作曲の
【アンダルシア幻想曲】 別名(ベティカ幻想曲)である。
さて、知らない人もいると思うので、ちょっと簡単に解説を
・1919年にファリャが作曲した、10分程度のピアノ曲である。
・ベティカというのはアンダルシアの古い言い方である。
・フラメンコ音楽をピアノで表現しただけでなく、さらに発展させた音楽である(多分)
・ピアニストの巨匠、アントン・ルービンシュタインに曲は捧げられている。
そう、たいていのスペインのピアノ曲は、おそらく、ギターに編曲可能だろう。
そして、それなりの効果を上げるか、曲によっては、ギターの方が合っている場合も多い。
しかし、この曲に限っては、これは、純粋なピアノ曲だと思う。
ギターのラスゲアード奏法を取り入れたような部分も、
音域もスピードも、もうギターではなく、ピアノだ。
そして、ダイナミックな音の響きとリズムも、純粋にピアノ曲だ。
ショパンやドビュッシーなどは、確かに独自のピアノ書法でピアノの曲を書いたと思う。
そして、その後、いろいろな国の作曲家により、発展してきたと思う。
スペイン風の音楽を書いた作曲家は、何人もいる。
しかし、このアンダルシア幻想曲は、
きっと、スペインの作曲家しか書けない何かを持っている。
それは、これというものでなく、国の匂いかもしれない。
一度は、実演で聞いてみたい曲である。
(そうこの曲、私は、CDでしか聞いたことがないのです。)
もちろん、自慢でないが、私は、スペインに実際に行ったことがない。(きっぱり)
この音楽日記を書いていると、
一ヶ月ぐらい仕事をほったらかして、休暇をとって、
ポーランドや、ハンガリーや、スペインや、フィンランド等、
行ったことのない外国に行って、
その空気に触れてみたい気が、すごくすごく高まっている今日このごろである。
(まあ、イメージするだけの方がいいのかも知れませんが、それでも行ってみたいですね。)
しかし、無理だろろうなあ・・・
(仕事は、ほっとけるが、お金が・・・・(笑))