モーツァルトの主題によるソナチネ(ランゲ) [ランゲ]
さて、またまた、ランゲのピアノ曲だ。
この曲、モーツァルトの歌曲は好きだが、
自分では、歌曲が歌えない
そして、ピアノの腕もいまいち自信の無い人にうってつけだ。
(どんな人だ?)
そう、三楽章からなる、小さなソナチネだが、
そのどれもが、モーツァルトの有名な歌曲の旋律に基づいている。
第1楽章
歌曲【クローエに K524】の主題を用いて、軽やかに歌う。
まるで、モーツァルトのハ長調ピアノソナタのように・・・
第2楽章
歌曲【希望に寄す K390】の主題を用いている。
しっとりと歌うが、何故か最後は、結構盛り上がるぞ
第3楽章
歌曲【五月の歌(春への憧れ) K596】の主題を用いている。
民謡が楽しく、のびのびとリズミカルに歌われる。
6/8のリズムがいいなあ・・・
そう、このソナチネは、原曲の歌曲のピアノ伴奏より、はるかに易しい。
そして、本当に気持ちがいいくらい、主要な主題のみを使って、
サロン風のピアノ曲になっている。
この曲も、やはり、弾いて楽しむものだろう。
歌曲をよく勉強しているひとには、ものたりないかも知れない。
しかし、モーツァルトの歌曲を楽しく、家でピアノで弾いて楽しむには、
これほど楽しい曲はないと思う。(楽しいが多いぞ・・・)
ピアノの発表会にも最適だと思うのだけどなあ・・・
でも、CDの音源は、少ないみたいだなあ・・・
ホーム・スイート・ホーム幻想曲(ランゲ) [ランゲ]
さて、今日は、めずらしく2曲の音楽日記だあ・・・
それも、ランゲの曲を2曲だあ・・・
えっ、そうすると、前回と合わせて、3曲連続して、ランゲかいな・・・
私は、決して、ランゲのファンというわけではありません。
前回、ランゲの曲の中では、超有名な【花の歌】を書いたのですが、
久しぶりに ランゲのピアノ曲集の譜面を見て、
これは、自分で弾いて楽しめるかも、と思ったのです。
まあ、弾いて楽しむといっても、人前で弾けるレベルではないので、
あくまで、部屋に閉じこもって弾いているのですが(笑)
その譜面の中に気に入った曲が2曲あった。
そのひとつがこの【ホーム・スイート・ホーム幻想曲】である。
そう、埴生の宿の名で知られた名旋律のピアノ編曲である。
埴生の宿のピアノ編曲と言えば、リストのライバル、タールベルクが書いた
【埴生の宿による変奏曲】が有名?だ。
(えっ、知らないですか、知らない人は、すぐ聴きましょう。名曲です。)
この曲は、早いパッセージと必殺3本の手奏法が炸裂していて、
すばらしいピアノ曲だが、私には、手も足もでない。
(譜面を見るだけは、とてもとても楽しめます)
さて、サロン風のピアノ曲ばかり作曲しているランゲの曲は、どうだろう・・
曲は、16分音符のパッセージとトリルの華やかさで始まる。
おっと、簡単な割になかなか、華やかな、いい始まりだ。
そして、埴生の宿の主題が、四分音符の簡単な左手の伴奏の上で演奏される。
和声もまったく凝っていないし、素直な主題提示だ。
さて、最初の変奏は、右手の親指に旋律があり、両手の16分音符が伴奏だ。
タールベルクなら、間違いなく、左右の親指で、旋律を取り、
両手の幅広いアルペジォで華麗に演奏というところだが、
ランゲさんは、さすがサロン風作曲家。
アルペジォの幅も小さく、旋律も右手だけだ。
第2変奏も、譜面は、細かい音でスケールだが、
ダイナミックスさがないんだなあ、片手だし・・・
私だったら、旋律オクターブで、両手で、スケールだな。
この変奏が終わったあとのピアノ書法が一番よく書けているかな・・・
そして、コーダは、とても弾きやすい。
(左手和音で、16分音符の右手も簡単)
そして、ppで、静かに終わる。
そう、タールベルクに比べると、
華やかさも、ダイナミックスさも、全然足りない。
でもですね、この曲、弾いていて、楽しいです。
なんといっても、弾けることが楽しいです。
転調もないし、微妙な和声もないし、・・・でもいいんです。
ランゲは、サロン風の作品のピアノの作曲家と呼ばれている。
家庭や、発表会で弾く曲としては、とてもいい曲だと思う。
うーん、でも、この曲、CD等の音源が少ないみたいですね。
でもいいんです。簡単だから、自分で弾いて音がだせるから(ちょっと、しつこいぞ)
花の歌(ランゲ) [ランゲ]
さて、この音楽日記、最近は、ちょっと難しい曲ばかり書いている。
ということで、今日は、息抜きに、愛らしいピアノの小品だ。
ピアノの発表会では人気の曲。
ピアノ名曲集とかのCDには、乙女の祈りなどと一緒に結構入っている。
ちょっと前に、テレビでも使われたかな。(あれっ、何だったかな?)
今日の音楽日記は、ドイツの作曲家グスタフ・ランゲの有名な曲。
【花の歌】だ。
グスタフ・ランゲという作曲家は、400曲以上のピアノ曲を作曲したらしい。
その多くが、サロン風の聴きやすい音楽と言われている。
中でも最も有名な曲がこの【花の歌】だ。
曲は、6/8で、おおらかだが、甘い素直な旋律で始まる。
別の主題や右手オクターブの旋律も、どこか、花の風景を感じさせる。
途中に二カ所、カデンツァ風のパッセージが入るのも、発表会で、人気のある理由か・・・
最後は、ちゃんとコーダもついている。
まあ、特にどうのこうのいう曲ではないと思うのですが、
たまに聴くと、ああ、なんとなくいいなあ、と思う曲です。
そういう曲も大事だ。
ランゲの曲には、【埴生の宿の主題による変奏曲】というのもある。
うーん、タールベルクと比べると、サロン風の曲だが、それなりに、なかなかだ。
あと、【モーツァルトの歌曲によるソナチネ】もおもしろいと、思うのだが・・・
話をもとにもどして、
この有名な【花の歌】だが、
最初の主題の左手の伴奏の頭が、オクターブでなければ、
とても弾きやすいのになあ・・・と思うのは、私だけ?