草競馬の主題によるピアノとオーケストラの為の変奏曲(ワイルド) [ワイルド(アール)]
その男は、仕事が終わり、後楽園付近にいた。
そして、コーヒーでも飲もうかと考えていた。
その時、輸入楽譜をあつかっているアカデミアは、この近くだったのを男は、思い出した。
「たまには、行ってみるか、珍しい楽譜もあるし、セールもしているし、・・・」
男は、エレベーターに乗り、店に入っていった。
しばらくして、店から出てきた男の手の中には、いろいろな楽譜があった。
その中には、草競馬を主題としたピアノの曲の譜面もあった。
男は、思った。
「あーあ、これでまた、今日から昼食は、当分パンか、カップラーメンだな」
男は、ため息をついた。
趣味にはお金がかかる。・・・・・・・・・「まあいいか」
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今日の音楽日記は、非常にめずらしい曲である。
技巧派ピアニスト、アール・ワイルドが作曲した、
「草競馬の主題によるピアノとオーケストラの為の変奏曲」である。
アールワイルドは、技巧派のピアニストで、華麗なピアノ曲をいくつも編曲しているが、
作曲もしている。
その一つがこの曲である。
どんな曲かと言うと、
ラフマニノフが、
パガニーニの主題でピアノとオーケストラの為の変奏曲を書いたように、
誰もがしっているフォスターの「草競馬」の主題で
同じようなことをした曲と言えばわかりやすいだろう。
曲は、9小節の序奏の後、草競馬の主題が、ピアノの単音で演奏され、
その後、変奏が20曲続く。
バンジョー風・ホンキートンク風・アイリッシュダンス風・ブルース風
メキシコ風・ハリウッド風フィナーレなど、それはそれは楽しい変奏曲である。
映画音楽風だったり、葬送行進曲になったり、フーガが入っていたりと、
万華鏡のように、変わっていく。
そして、時間がたつのを忘れる。
さて、この曲だが、
もちろん、いかに楽しく、かっこよく弾くかにかかっていると思う。
多分、アールワイルド自身のピアノのCDしかでていないと思うが、
音色もスピードもかっこよさも、申し分ない。
譜面を見ながら、CDを聴くと、「ほうー」という感じである。
内容がないとか、空虚な曲とか、技巧だけと言う人もいるだろう。
しかし、私は、こういう曲も断固として好きである。(きっぱり)
しかし、この曲は、クラッシック音楽なのだろうか?
これはなかなか難しい問題だ。
クラッシック音楽とは何かという問題になるがこれは、またの機会に・・・。
まあ、そんなことは、気にしないで、
たまには、ピアノの超絶技巧を楽しむのもいいですよ。
しかし、楽譜を買ったのはいいが、これは、全く手がでないなあ。
(ワイルドの中では、そんなに複雑な譜面ではないのですが・・・)
見て楽しむ譜面ですね。(笑)・・・・貧乏になってしまった(トホホ)