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交響曲 第7番(シベリウス) [シベリウス]

フィンランドの作曲家シベリウスの番号付の交響曲は7曲あります。
どれも、独特の魅力をもった曲で、
私は、交響曲の響きがする正統派?の交響曲(なんのこっちゃ)だと思います。
さて、皆さんは何番が好きですか?

 後期ロマン派と民族的な第1番
 北欧の自然をイメージする有名な第2番
 ちょっと地味な第3番
 凝縮され、まとまった第4番
 牧歌的で祝祭の第5番
 ドリア調の第6番
 最後の第7番

私は、感覚的にどれかと言われれば第5番が好きだけど、
曲の作りから言うと、もう第7番だと思う。

今日の音楽日記は、
シベリウス作曲の交響曲第7番です。
この曲、一つの楽章からなっていて、演奏時間も25分弱と短いです。

この曲、すごいと思う所があります。
初演時に『幻想曲』という形で演奏されたそうですが、
確かに交響曲のがっちりした構成はないです。
いろいろなモチーフが、まとまり無く出てくるように見えて、
最後まで、集中して聴かせることのできる音楽となっています。

うーん、なんでだろう。

劇的な進行がある訳ではない
派手な行進曲の部分がある訳ではない
とろけるような甘い旋律もない
がっちりした構成がある訳でもない

でもね、シベリウスの音楽に引き込まれていく作品なのです。
まとまりがないのに、すごくまとまっている?そんなすごい音楽です。
そして、弦と管の響きは、まさにシベリウスで、
最後の交響曲というにさわしい。

でも、昔だけど、テレビのなにかのドキュメンタリーで、
冬の日の寒々した風景のBGMが、この第7番
だった。それはよくイメージがあっていたなあ・・・

さて、この曲との私の最初の出会いは、
ムラヴィンスキー指揮レニングラードの演奏なのです。

この演奏、普通と違うことで有名なのです。
金管は叫ぶし、旋律にごつごつしたアクセントはあるし、
ティンパニーは叩きつけるし、弦はうなる・・・
そう、全然、普通のシベリウスの演奏と違います。
で、私、シベリウスの交響曲第7番は、こんな曲だと思っていたのですね

ところが、その後、カラヤンやバーンスタインの演奏を聴いて、
また、いろいろな北欧の指揮者の演奏も聴いて、
ああ、こんな曲だったんだ、と再認識した記憶があります。
ですごい曲だと。

ただね、ムラヴィンスキーの演奏って、
確かにイメージするシベリウスの演奏とかけ離れているけど、
で、好きかというと、疑問もあるけど、
信念をもった演奏ということなら、
芸術です。こんな演奏、してみろと言われても出来ない。
ある意味、すごいです。

シベリウスの交響曲は、どれも、人にこびるような音楽ではないと思う。
人によっては、地味かもしれないけど、ゆっくりした気持ちで聴けば、
心に響く音楽だと思います。

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トゥオネラの白鳥(シベリウス) [シベリウス]

さて、ちょっと、この音楽日記の更新間隔が空いてしまった。

そう、最近、デジタルオーディオも5Gのものが安く手に入ったので、
メンデルスゾーン等の、普段聴いていなかった曲を聴いているし、
CDも、プレトニョフのピアノ協奏曲の新譜や、
グルダの若いころの演奏等を聴きまくっていたし、
大好きな推理小説も読んだし、
バレエ漫画の【テレプシコーラ】は全10巻読み終えたし、
娘の勉強も見たし、
パイレーツ・オブ・カリビアンのDVDは見たし
会社の仕事の愚痴も言ったし、・・・・
(あれっ、話が別の方向に行っている気が・・・)
まあ、とにかく、
パソコンの前に座って、この数日、ブログを書く暇が無かったことだけは、確かだ。
(本当か?)

ということで、今日の音楽日記は、
シベリウス作曲の管弦楽曲【トゥオネラの白鳥】である。
(なんで、この曲を選んだかは、わかりますか?)
(えっ、わかりませんか?普通そうですね)
まあ、それはおいといて、この曲は、シベリウスの傑作だ。

ちょっとだけ真面目に解説してみよう。

・この曲は、もともとオペラとして着想されたが、結局4曲からなる交響詩になり
 その中の2曲目がこの曲である。

・この曲は、主人公のレンミンカイネンが死ぬ場所の、トゥオネラ川に浮かぶ
 白鳥の様子を描いた曲である。(トゥオネラ川は、日本でいう三途の川らしい・・・)

・そう、この曲は、強く死と関係している。

曲は、全体的にとても幻想的だ。
そして、霧の中の様な弦の響きの中から
白鳥の主題がイングリッシュ・ホルンで印象的に表れる。
この主題は、一度聴いたら忘れられない。
優雅でありながら、はかなく、そして、現実か幻かわからないイメージ。
この最初の部分を聴いただけで、この幻想の世界に引き込まれる。
そして、その後、後半部は、さらに重くのしかかるような旋律が死をイメージする。
そして、川に浮かぶ白鳥が、消えていく。

シベリウスというと、あの勇壮な【フィンランディア】が有名だし、
交響曲では、あの雄大な交響曲第2番が有名だ。
そのイメージでこの曲を聴くと、とまどう。
この曲は、確かにある意味、描写音楽なのだが、
音楽でイメージを描くというのは、このような曲をいうのかも知れない。

さて、この曲は、9/4で、ゆっくりしているためリズムがとりにくい。
そして、イメージにとりつかれて、あまり、リズムを揺らし過ぎると興ざめだ。
私は、ムラビンスキーの演奏が好きだ。
録音のせいもあるかもしれないが、この指揮者特有の冷たい音楽があっている。

白鳥というと、サンサーンスとチャイコフスキーの有名な作品が思い浮かぶ。

しかし、この曲での白鳥は、
優雅だか、どこか哀しい、そして、ずっーとトゥオネラ川で浮かんでいる
そして、見えたり、見えなかったり、夢か幻か、はたまた現実か・・
そんな白鳥のイメージだ。

たまに聴くには、いいが、いつも聴く音楽には重すぎる・・


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5つの小品【樹の組曲】(シベリウス) [シベリウス]

さて、ちょっと体の調子がよくなかったので、
ちょっとお休みしていたが、久々の音楽日記である。
(待っていた人いますか? いませんね ははは)

この何日かで、ずいぶん、いろいろな曲を聴いたので、
書きたい曲は、すごくあり、迷ってしまう。

ちょっと前だが、浜松国際ピアノコンクールのライブCDが付録でついていたので、
「ショパン」という雑誌を買った。
その付録CDの中で、3位に入賞した、北村さんの演奏があり、この曲を弾いていた。
(ちなみに15歳だそうですね。本選ではラベルのピアノ協奏曲!・・・うまい)

今日の音楽日記は、シベリウス作曲のピアノ曲
5つの小品 作品75  別名【樹の組曲】とも言われている曲である。

さて、シベリウスというと、みなさんは、どんな曲を想像するだろうか?
 愛国心あふれる交響詩【フィンランディア
 北欧の雰囲気あふれる力強い7曲の交響曲
それに、あの、ごっつい顔の写真(見たことありますか?)を見たら、
すごく強固な音楽しか、作曲しないのでは?
と思うかもしれない。

そんな先入観がある人は、是非このピアノ曲を聴いてもらいたい。
この曲は、5曲からなり、それぞれ題名が木と関係している。
  1曲目・・・ピヒヤラの花咲く時
  2曲目・・・孤独な樅の木
  3曲目・・・ポプラ
  4曲目・・・白樺
  5曲目・・・樅の木

どれも、2分程度の短い小品だが、とても味わい深い小品だ。

しかし、私のお薦めは、なんといっても
一番有名な第5曲の【樅の木】!!!
この曲を初めて聴いて、作曲者がシベリウスと答える人は、まずいないだろう。
旋律はとてもロマンティックで、夜景の見えるバーで弾いてもOKだ(笑)
ピアノのアルペジォの和声もすばらしい。
はかなく消える最後も印象深い。
この曲には、北欧の自然と、白夜のイメージも感じられるが、
どこか、はかない雰囲気もする。

シベリウスは、知っている人は、知っているのだが(当たり前だ)
ピアノの小品を、かなり多く作曲している。
もう少し、演奏会でとりあげられてもいいのになあとも思う。

まあ、シベリウスというと、ピアノというイメージからは、遠い作曲家なんだろうなあ・・・

シベリウスのピアノ曲【樅の木】を聴いたことがない人は、
騙されたと思って一度聴いてみてくださいな。
良い曲ですよ。


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交響詩【フィンランディア】(シベリウス) [シベリウス]

さて、昨日は、フィンランドの作曲家パルムグレンのピアノ小品を書いたが、
フィンランドの作曲家と言えば、なんと言っても、シベリウスだろう。
 (いやいや、カスキだ、クーラだ、メリカントだ、という人は、少ないですよね(笑))
そんなことを思いながら、今日は通勤電車の中で、
アシュケナージ指揮のシベリウス管弦楽集のCDを聴いていた。

超有名曲であるにもかかわらず、
フィンランディアは、最近全く聴いていなかったが、
久々に聴くと、やはり、名曲と言われているだけあって、いいんだなあ、これが・・・

なにがいいっていうと、単純明快なのがいい。
確かに、帝政ロシアからの政治的圧迫からの愛国心燃える音楽ということであるが、
そんな時代背景を考えなくとも、
音楽がストレートに心に響く。
こんなクラッシック音楽は、現在の作曲家には書けない(いや書かない?)と思う。

これはいい。

そして、後に歌詞を付けられて歌われたという、中間部の素朴な旋律の部分は、
パルムグレンと同じく、フィンランドの自然を悠々と感じさせる。
そして、この素朴な旋律が最後に、堂々と歌われる部分は、
ちょっと恥ずかしいが、そんなことを考えずに聴くと、やはり感動する。
いい旋律だ。

確かに、交響曲や等の他の交響詩とは違って、
シベリウスらしくない曲ともいえるとは思うが、
こんなストレートな曲があってもいいと思う。
それに、この曲の中にも、確かに自然はある。
(こんな文章を書くと、北欧に行ってみたくなるなあ・・・)

さて、この曲は、表現がストレートな為、
私は、アマチュアのオケや、吹奏楽での生演奏がいいと思う。
以前、アマチュアの吹奏楽で、この曲を聴いたことがあるが、よかったなあ。
(最近は、こんな曲は、流行らないらしい。残念)

最後に、シベリウスの曲は、聴く方は、いいが、実際弾いて見ると、
変な音(和声?)が内声部にいっぱい出てくるらしい。
しかし、管弦楽がまとまって音を出すと、普通の音楽に聞こえるらしい。

ということで、フィンランディアのスコアをピアノに置き、
ちょっと弾いてみた。

ははは、移調楽器は、すぐ何の音かはわからんし、ハ音記号もなれてないし、
オーケストラスコアを見ながら、ピアノで弾くというのは、私には無理ですね。

しかし、世の中のプロは、普通に弾けるらしい。(本当か?)
すごいよなあ。とつくづく思ってしまう。


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