恋文《心のワルツ》(グラナドス) [グラナドス]
本年もよろしくお願いします。(って、遅いですよね)
今年もブログの更新をさぼりぎみです。
まあ、のんびりとやっていきます。
(目標の1000記事には、いったいいつ届くことか・・・)
さて、いつも、年がかわって最初の記事は、
記念の年になる作曲家の作品を書いている。
今年は2016年。
まずは、今年没後100年のスペインの作曲家
グラナドスの曲をなにか書いてみよう。
この音楽日記
いままでにグラナドスの作品は、4曲書いている。
・オリエンタル⇒過去記事はこちら
・ゴイェスカス⇒過去記事はこちら
・星々の歌⇒過去記事はこちら
・ロマンティックな情景⇒過去記事はこちら
あれっ、一番有名なスペイン舞曲第5番『アンダルーサ』
を書いていない。うーん、でもこの曲は、
また別の機会にしよう。
今日の曲は、ピアノ曲 恋文《心のワルツ》作品44
という、とってもロマンティックな題名の曲を紹介しよう。
4曲からなるピアノ曲ですが、
どの曲も、ほぼ1分程度。
そんなに難しくはなく、とてもわかりやすいのですが、
なにか、ほほえましい曲ばかりです。
一曲目
とっても、かわいらしいワルツです。
最初の主題がとつてもチャーミング。
恋をし始めの気分?ですね
二曲目
えっーと、微妙に、恋にあせっている感じです。
そして、ちょっと、恥ずかしそうなワルツ。
三曲目
恋に不安で、ちよっと悲しい感じのワルツ。
速い下降音階は涙か(笑)
四曲目
気持ちを抑えられない情熱的な恋
和音連打のフォルテです。
上記は、私の個人的な感想ですので、
グラナドスがどう思って書いたかはわかりませんが、
どれもなんということもない曲なのに、
ちょっと感情移入してしまいます。
こんな題名の曲を聴くと
きっと、若いころの恋を思いだしているのかも・・・ははは
まあ、聴いたことない人は、全4曲で5分ないので
是非聴いてみましょう。
ちょっとだけ。ロマンティックな感情にひたれるかもです。
しかし、メールやラインがある現代では、
《恋文》という言葉が死語ですね
いい響きだと思うのでもったいないなあ。
追記
2016年は、作曲家ではないけど、
シェークスピアの没後400年だそうです。
随分古い人だったんだ。
でも、作品は現在でも生きています。すごい。
ロマンティックな情景(グラナドス) [グラナドス]
まあ、日本代表もがんばっているし、にわかサッカーファンの私としても、
この期間は、日本だけでなく、いろいろな国のサッカーを見れて、なかなか楽しい。
もちろん、にわかサッカーファンなので、国によるサッカーの戦術的なことは、
わからないけども、なんとなく、お国柄がでているんじやあないのかなあ。
アフリカ勢は、自由そうだし、
アジア勢は、組織だっているし、
ドイツやスペインは、堂々としているし、
アメリカのサッカーは、なんとなく、アメフトをイメージするし(笑)
アルゼンチンは、マラドーナ監督を見ているだけでも楽しい。
で、私が今大会、優勝と勝手に思っているのは、やっぱりスペインかなあ。
全然、根拠は、ないのですが、赤というイメージと、
【無敵艦隊】というイメージなんとなく、いいです。
ということで、今日は、スペインの曲です。
今日の音楽日記は、スペインの作曲家 エンリケ・グラナドスが書いた
ピアノ曲集【ロマンティックな情景】です
グラナドスというと、以前、ピアノ曲集【ゴイエスカス】を書いた。
この曲集は、独特なピアノ曲として、グラナドスの傑作だと思っているけど、
この【ロマンティックな情景】は、どちらかというと、普通のピアノ曲だけど、
なかなか、味のある曲です。
6曲からなる、ピアノ曲ですが、全体に統一感がある曲想です。
でも、どの曲も構成感よりも、イメージの方が優先される曲想ですね
1.マズルカ
マズルカというとショパンですが、スペインの作曲家が書いたマズルカは、
ショパンとは違って、短調なのに、情熱的で、ロマンティックです。
時々入る、ピアノのスケールが印象的ですね
なんとなく、スペイン風なのも、おもしろいです。
最後は、不思議な レントとアレグロの部分があります。
2.子守唄
やさしい雰囲気の6/8の子守歌
とても気持ちのいい音楽なので、眠りそう(笑)
3.レント
間奏曲のような自由な曲。
いろいろなピアノの音色が味わえます。
この曲、譜面を見るだけでも、イメージがわいてきます。
ちなみに、「詩人と夜鳴きウグイス」という名があります
4.アレグレット
短いどことなく舞踏風の曲です。
5.アレグロ・アパッショナータ
全体的には、ダイナミックでピアノ技法にあふれた情熱的な曲です。
間に入る、抒情的なフレーズが、これまたいい感じです
こんな曲が弾けたら、かっこいいなあ。
最後は、また、不思議な感じ。
6.エピローグ
最後は、ノクターンのような単純な曲
右手旋律、左手伴奏。
でもですね、これが この曲集の最後にとてもあっているのです。
このピアノ曲は、全6曲を通して聞くことをお勧めします。
独創的ではないかもしれないけど、
このピアノ曲からは、なにかしらの香りがします。
しかし
全然関係ないけど、この曲集からは、
スペインの【無敵艦隊】というイメージは、まったくないです ハイ・・・・
さて、ワールドカップの期間中は、出場国に関係する曲を書くことにしたけど、
フランスとか、早く書かないと、決勝トーナメントに出れないかも・・・
星々の歌(グラナドス) [グラナドス]
まあ、音楽を聴いていない日は、ないのだけど、
最近、なぜか、なかなか、音楽を文章にできないでいます。
うーん、ちょっと考えすぎなのかもしれませんね。
まあ、ぼちぼち、書いていきます。
その内、ペースが戻るでしょう。
で、たまに書く記事が、これがまた、マイナーな曲なんだなあ(笑)
先週、仕事で北海道に出張に行ったのですよ。
北海道には、飛行機で出張(JALでしたね)
機内では、機内で流れるクラシック番組の音楽を聴いていたのだけど、
特集は、「宇宙の音楽」というテーマでした。
で、曲目というと、
モーツァルトの「ジュピター」
ホルストの「木星」
シュトラウスのワルツ「天体の音楽」
で、ここまでは、すごくベタな選曲で有名曲だったのですが、
(これはこれで、なかなか、機内で聴くのには気分よかったです)
あと一曲が、今日の音楽日記の曲。
スペインの作曲家グラナドスの「星々の歌」という曲でした。
皆さん、この曲知っていますか?
私は、正直、今回、初めて聴きました。
曲は、18分程度の曲で、
ピアノ独奏とオルガンと合唱の為の曲です。
(この編成は、珍しいですよね)
グラナドスというと、スペイン風な曲というイメージがあるかもしれませんが、
この曲は、ちょっと違うイメージです。
最初は、延々と、ピアノソロの音楽です。
ロマンティックな音楽が、それはそれは、長々と歌われます。
ピアノの高音の音色がよく使われていて、気持ちいい。
5分過ぎると、やっと、オルガンが突然入ってきます。
このオルガンとピアノの部分は、宇宙空間のように、変わった音色の音楽です。
オルガンの響きは、確かに宇宙をイメージさせますね。
8分過ぎから、これまた突然、合唱が聞こえてきます。
後半のピアノとオルガンと合唱が、重なる音楽は、この曲の聞き所ではないでしょうか
星たちの美しさと神秘さ、それに力強さも加わり、
宇宙の音楽です。
最後は、とても美しい音楽です
まだまだ、いろいろな知らない曲があるもんです。
うーん、ところで、
私が、飛行機の中で聴く、クラシック音楽で「宇宙の音楽」というテーマで、
選曲したら、どんな曲にするかなあ・・・
いろいろな曲が思い浮かぶのだけど、
日本の作曲家 吉松隆さんのピアノ曲【プレイアデス舞曲集】なんて、いれたいですね。
この曲、キラキラしていて、小品の集まりですが、空の上で聴くのは、いいかも・・・
(えっ、マイナーな曲すぎますか?
うーん、でもね「宇宙の音楽」で、まっさきに思いついたのは、クラシック音楽ではなく、
「スターウォーズ」の音楽でした。で、次が ポンセ作曲の「エストレリータ」でしたね)
ゴイェスカス(グラナドス) [グラナドス]
ええっい、今日もスペイン音楽だあ・・・
今日の音楽日記は、グラナドスのピアノ曲の中では、最大傑作と名高い
ピアノ組曲【ゴイェスカス】である。
グラナドスには、このピアノ曲を基にした歌劇もあり、
その間奏曲も有名だが、今日は、ピアノ曲集の【ゴイェスカス】だ。
【ゴイェスカス】というのは、ゴヤの絵の様な風景、という意味だ。
ゴヤの絵に魅せられたグラナドスが、その心を譜面に描いた曲集といってもいいだろう。
グラナドスというと、スペイン風の音楽と思いがちだが、
この曲集は、そんな単純な音楽ではない、どの曲も、とてもとても濃い音楽だ。
全6曲からなり、
すべて、ピアノの技法をこらした(譜面は3段譜だらけです)、
色彩豊かで、なおかつ複雑さと、甘美さが混ざった、なんともいえない音楽だ。
(全6曲では、なく、あと、2曲追加している版もあるが、全6曲の方が断然好きだ。)
第1曲【愛の言葉】
とても技巧的で、いろいろな愛の表情が見える、
とびはねたり、愛を語ったり、踊りやダンス、そして、独特な転調。
右手の華麗なアルペジォで左手が旋律と伴奏の部分もすばらしい。
そして、いいなあ、このかっこいい終わり方。
第2曲【窓辺の語らい】
とても濃い愛の情熱の音楽だ。
楽譜は複雑だが、その中から浮かび上がる旋律のなんと、香ることか
最後のクライマックスで
右手オクターブのフォルテ旋律にからみあう、左手のアルペジォ。
急にリズミックになって、そして、印象的な静かなアダージョの終わり方
第3曲【ともしびのファンダンゴ】
特徴的なリズムに乗って、歌い、踊る。
しかし、どこか雰囲気は、華やかではない。
第4曲【嘆き、またはマハと夜うぐいす】
この、しみじみ歌う音楽。そう、夜の音楽だ。
苦悩もある。
そして、最後の幻想的で、とても美しい、印象的な透明なウグイスの声
ここは、とてもすばらしいと思う。
しかし、ピアニシモで歌う旋律は、とても難しいと思うなあ。
第5曲【愛と死】
この曲は、この曲集の中では、傑作といわれている。
しかし、一回聴いただけでは、わからないかもしれない。
でも、何回も聴いてほしい。そうすると、はまる音楽
ワーグナーのあの有名な曲とは、リズムは似ているが、別次元の音楽だ。
愛の情熱と苦悩と悲しみ・・・イメージは、膨らんでいく・・・
第6曲【エピローグ=幽霊のセレナーデ】
最初は、リズミックに飛び跳ねる音楽だが、
そのうち、亡霊のような、とらえどこのない、音楽が続く。
急に明るくなっり暗くなったり、ても色彩的な音楽。
そして、鐘の音が聞こえ、音楽は、消えていく・・・
音楽もいいが、このピアノ曲は、譜面を見るだけでもとても楽しい。
いわゆる、譜面から、音楽の風景が見える。
そんな曲だと思う。
(でも、実際にこんな曲が弾ける人、いいなあ・・・あこがれますね)
スペインのピアノ音楽の中では、最高峰の一曲だと勝手に思っています。
スペイン舞曲より第2番【オリエンタル】(グラナドス) [グラナドス]
さて、前回、スペインの作曲家アルベニスのピアノ曲を書いたが。
同じスペインの作曲家グラナドスも書かなくては、バランスがとれない。(えっ?)
ということで、今日も安易に、スペインのピアノ小品を書いてみよう。
グラナドスの書いた【12のスペイン舞曲】から、一曲えらんで、書いてみよう。
最も有名な曲は、第5番の【アンダルーサ】だろう。
この曲はもちろん、すばらしいイメージがあふれる曲だと思うし、
名曲だと思うが、この曲のことは、またいつか書こう。
私が、このピアノ曲集の全12曲を聞いて、最も印象に残った曲は、
第2番【オリエンタル】という曲である。
さて、この曲からは、直接、スペインのイメージは、浮かんでこない。
かといって、私がイメージする東洋の雰囲気でもない。
なにか、どこか浮遊した妖しい雰囲気の曲だ。
曲は、左手の妖しいアルペジォ(ド・レ・ミ♭・ソ・ミ♭・レ)の上で、
三度の東洋風な旋律が演奏される。
出始めは、なにかのテレビのBGMかとも一瞬思うが、
ちょっとスペイン風なとこもあり、かなり妖しい音楽だ。
中間部は、6/8拍子で、魅惑的な歌が延々と歌われる
そして、最初の音楽が戻ってくる。
5分間程度の短い曲だが、
ある種、現状の世界とは別の世界の雰囲気がイメージされる、
かなり、おもしろい曲だと思う。
技巧的には、そんなに難しくないし、盛り上がりに欠けると思う人がいるかもしれない。
しかし、一回聴くと、忘れられない曲であることも確かだ。
まだまだ、スペインのピアノ曲には、独特の雰囲気の曲が数多くある。
また、そのうちに書きたいと思う。
でもやっぱり、スペインと言えば、ギター曲なのかなあ・・・