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ヘクサメロン変奏曲(リスト) [リスト]

さて、ちょっと、実家に車でいったのだけど、
高速が結構な渋滞で、車の中でいろいろな曲をかけていた。
昔は、カセットだったし、その後のCDでも、聞く曲は、車に積んで
ある音源だけだったけど、IPODになって、すごく増えて、
さらに、スマホがあると、なんでも聴ける
いやいや、便利なのだか、ふりまわされているのか・・・

で、こんな時でもないと、聞かないなあ、という曲を聴いてみた。

今日の曲は、6人の作曲家の合作(リストが最終的にまとめたらしい)
《ヘクサメロン変奏曲》です。
この曲、もともと、慈善演奏会のために、
ベルリーニのオペラ「清教徒」の中の行進曲をテーマとして、
タールベルク・リスト・ピクシス・ヘルツ・チェルニー・ショパン
の6人の作曲家が、合作したものです。

曲は、20分程度。リストやショパンも参加した曲で
さぞかし、素晴らしい曲と思うか?
だいたい合作の曲は、駄作に決まっている。と思うかは自由なのですが、
この曲の一般的な評価は、

 ・技巧だけの空虚な曲
 ・くそつまらない曲
 ・やる気がなかったのではないか

等、ははは、ボロボロですね。

まあ、確かにわからんでもないのだが、
渋滞した車の中で、聞く「ヘクサメロン変奏曲」は、
そんなに悪くなかったです。

ということで、ちょっと感想です

序奏(リスト)
 長いです。まとまりないです。
 ほとんど両手オクターブです。
 まあ、序奏ですから・・・

テーマ(リスト)
 またまた、両手オクターブ
 ノルマの回想 みたいです。
 内容がないというかもしれないけど、爽快です。

第1変奏(タールベルク)
 テーマが16分音符の細かい動きによって装飾されます。
 いやいや、音符の細かい動きがなかなかです

第2変奏(リスト)
 重たい感じなんだけど、やっぱりオクターブを多用
 主題は、はっきり聴きとれます

第3変奏(ピクシス)
 跳ねる感じの変奏です。こういう感じ大好きです
 単純だけど、とても気分が、楽しくなってきます。 

第4変奏(ヘルツ)
 優雅な16分の音の動きの中にテーマが入っています。
 当時のロマン派の作曲はこんな感じかなあ

第5変奏(チェルニー)
 技巧的な曲。まあ、音楽性がないとか、単純とか言われそうですが、
 いいんじゃないでしょうか

第6変奏(ショパン)
 旋律を右手に、左手伴奏のノクターン風に始まります。
 ただ、後期ショパンのような、和声の深みはありません。

フィナーレ(リスト)
 6/8のタランテラ舞曲のような感じで始まる
 次第に高揚して、第3変奏とかでてくるのだけど、
 最後、気持よくテーマが再現して、華麗に終わる。

うーん、確かに、もう一度聴いてみようとか、
これは傑作だ。という気は、ないけど、
当時の慈善演奏会のために書かれた曲だけあって、
テーマも変奏もわかりやすいし、盛り上がって終わるし、
渋滞の車の中では、20分程度のこの曲は、長く感じないし

もし、ロマン派のピアノ好きな人がいて、
車で渋滞したら、お勧めです(笑)
実際に演奏会で聴いても、面白いかも・・・・

でも、まあ、音楽に限らず、本にしても、合作(連作?)に傑作は
あまりないのも事実です。
間違えなく、全体構成が破綻しますよね。

えっ、この曲は、どうだって?
全体の構成 うんぬん なんて言って聴く曲ではないと思うのですが・・・

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なるたる

ピクシス・エルツ(ヘルツ)あたりが面白い。
ツェルニーはいつもながらのツェルニーです。
ショパンははっきり言ってやる気なしw。
いやいやお付き合いしていることが見え見えで、微笑ましいです。

















by なるたる (2012-09-29 22:24) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、お久ぶりです。
ヘルツ(エルツ)は、ピアノ協奏曲しか聴いたことないです。
うーん、あんまり印象に残っていないです。
ちょっと、CDひっぱりだしてきます。
ショパン 確かに、この曲では、やる気まったくないです(笑)
同感です
by みどりのこびとちゃん (2012-09-30 06:27) 

MY

みどりのこびと様、
本件、大変に興味深い記事を読ませていただき
ほんとうにありがとうございました。

またコメンテーターのなるたる様、
いつも鋭くとても有益なご投稿内容、
参考にさせていただいております。

(特に本ブログにおけるお二人の「ツェルニー」記事が
 他には見られないほどに素晴らしく、そのCD収集に
 大変、役立ちました。お礼を申しあげます)


それで本日はページ・タイトルでもある
リスト編の「ヘクサメロン変奏曲」についてお聞きしたく
投稿させていただきました。

私はこの曲(全曲)を通して、
CDで聴きたく願っております。

みどりのこびと様が車内でも流されたという
そのCDの演奏者名等をどうぞお教えくださいますように。

というのは本件記事読了後、
ただちにネット検索やYouTube探索、
またアマゾンやHMVリスト等を繰り返し探したのですが、
市販CDはなく、YouTube音源でも下記一曲があったのみでした。

ピアノ演奏 関 孝弘 「知られざるショパン(遺作集)」
全17曲入りの10曲目がこの「ヘクサメロン」ですが、
もちろんそれはショパン作の一曲だけの収録です。
(でもこのCDもよさそうなので購入予定です)

なおヤフー・オークションもここ数日間、
精査してるのですが該等出品はないようです。

なお丁度、リストのCD30枚全集が出ておりますが、
それを購入すればこの曲の全長版が入っておりますでしょうか?

以上、大変に恐縮ですがお分かりの範囲でいろいろと
ご教示をくださいますよう、どうかよろしくお願い申しあげます。

私は「聴くだけのクラシック~初歩的愛好者」なので
このように旋律主体というか、分かりやすいピアノ曲が好きです。

ディアベリ変奏曲の吹き込みCDもベートーヴェンのみの抜粋や
全作全曲の盤などを集めて興味深く聴きましたが、
その全52曲のなかではやはりツェルニーの2曲が一番よかったです。

以上、いろいろまとまりもなく書いて申し訳けございませんでした。
ご返事はほんとうにいつでもごゆっくりでけっこうです。
どうぞよろしくお願いを申しあげます。

by MY (2012-10-06 21:48) 

みどりのこびとちゃん

MYさん、コメントありがとうございます。
私が聴いたCDは、結構昔に買ったもので、
Liszt: Piano Works
EMI Classics
ピアノは、Sylvia Kersenbaum で、2枚組のリストばっかりはぃっていて
他は、Earl Wild が弾いているCDです。
これ、ちょっとみたら、アマゾンでも売ってます。

で、YouTubeでの探索ですが、
日本語ではなく、
Hexameron で検索してください
いろいろな演奏がありますよ。

うーん、少しは役に立っているブログでなによりです。ハイ
by みどりのこびとちゃん (2012-10-06 22:59) 

NO NAME

みどりのこびと様、

ご親切なるご教示をくださり、
ほんとうにありがとうございました。

(この連休、ちょっと外出しており、さきほど帰宅したゆえ
 お礼とご返事が遅れ大変に申しわけございませんでした)

教わったEMI CDをさっそくアマゾンへ注文しました。
(ついでに関 孝弘 盤も頼みました)

これを書きながら今、YouTubeの「Hexameron」を
ホロヴィッツの演奏分から順に楽しく聴いております。

ほんとうにベッリーニの「清教徒」のテーマですね。
私は他にベッリーニの「ノルマ」も大変に好きなので、
とても嬉しくなりました。

今夜はこの曲のYouTube掲載分を全部、聴く予定です。

今回はほんとうにありがとうございました。
これからもまたどうぞよろしくお願い申しあげます。

by NO NAME (2012-10-08 20:52) 

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