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ボヘミア奇想曲(S.ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
まあ、ぼちぼちと更新はしようかと・・・
で、2023年は、ラフマニノフ生誕150周年ということで、
ちょっと、無名な曲を紹介しようと思います。

ラフマニノフは1873年生まれのロシアの作曲家。
ピアノ協奏曲第2番や交響曲第2番等、
クラシック音楽の名曲を数多く残している大作曲家です。
ラフマニノフと言えば映画音楽風の甘い旋律、
そして民族的な舞踊風なリズム等、
人々を引き付ける音楽にかけては天才的とも言われています。

さて、今日紹介するボヘミア奇想曲(別名:ジプシーの主題による奇想曲)は、
ラフマニノフの数多い作品の中でも、まったく無名の曲だと思います。
ラフマニノフ自身失敗作と考えていたみたいですが、
若き日の作品(21歳の時)で、きらりと光る原石のような作品です。
曲は最初のティンパニーのリズムが続く中の序奏(ティンパニーがかっこいい)。
悲しみの葬送行進曲。それに続くクラリネットとフルートの甘いソロ。
それに続く映画音楽のようなメロディ。
そして、雰囲気が変わって後半はロシアの舞曲となり、
本当に、これでもかという位、同じ旋律を演奏し、徐々にスビートを上げて行き、
頂点でこれで終わりと思ったら終わらない(笑)。
最後のコーダが待っているといった、
やりたいことを全部詰めた若き日の意欲作となっています。
若いっていいなあ。若い時は怖いものがないなあ。など感じたい方は必聴です。

この曲、マンドリン編曲で演奏したけど、年寄りには体力がきついです。はい
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6手連弾のための2つの小品よりロマンス(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

皆さん、本当にお久しぶりです。
なんと、今年は、新年にこの音楽日記を書いてから、
7カ月!!!間があいてしまいました。
でもですねえ、ますます、音楽活動(もちろん趣味ですが)が忙しくて、
もう、音楽が自分のギフトではないかと、考えています

さて、久々の音楽日記は、ちょっと珍しい曲
ラフマニノフ作曲の6手連弾のための2つの小品よりロマンスです。
(3人で1台のピアノを弾きます。実際にピアノで演奏すると
 とてもとても窮屈です(笑) 動画サイトで確認してみてください)

1891年に、いとこの三姉妹の為に書かれたため、
譜面は簡単そうなのですが、そこにこめられたメロディーは、
とてもとても繊細で美しいです。
そして、この繊細なメロディが後半は重厚な和音で演奏されるのも
ラフマニノフらしいです。そして最後は、夢見るような形で終わります

さて、最初の序奏を聞いて、あれっ と思う方もいるかもしれません。
実は、ラフマニノフの あの有名なピアノ協奏曲第2番(1901年作曲)
の第2楽章の始まりとまったく一緒なのです
皆さん、知っていましたか?

ということで、なぜ、久々に音楽日記を書いたかというと、
これが、自分が出る演奏会の宣伝なのですね

なぜか、今日の曲も含めて
ラフマニノフ、ショパン、リストのピアノ曲をマンドリンオーケストラ用に
編曲して演奏します
リストのスペイン狂詩曲は、ピアノの技巧をこらした曲だけど、
マンドリン用に編曲しても、難しいげと、なかなか面白い曲です。
ショパンの蝶々は、大人数だと、蛾になりそう(笑)

お時間がある方は、是非

****************************************
マンドリン・アンサンブル・モニカ
第13回 定期演奏会
 2018年8月12日(日)
開場時間 13:30
開演時間 14:00
開催開場 第一生命ホール
     都営地下鉄 大江戸線 勝どき駅 徒歩8分
演奏曲目
・目覚めよと呼ぶ声あり(J.S.バッハ)
・彷徨える霊(U.ボッタキアリ)
・田園組曲(L.ラーション)
・幻想ワルツ(M.グリンカ)
・エチュード作品25-9 蝶々(F.ショパン)
・ロマンス(S.ラフマニノフ)
・スペイン狂詩曲(F.リスト)    

入場料 無料(チケットはいりません)
全席自由

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練習曲集 音の絵 作品33-8(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

よく演奏会で、前半がピアノ協奏曲、
後半が交響曲 みたいなプログラムがありますが、
前半のピアノ協奏曲が終わった時に、
ピアニストがアンコールで小品を弾く場合と、
弾かない場合がありますよね。
まあ、どちらでもいいとは思うのですが、
アンコールを弾く場合、
普通のリサイタルのアンコール曲より、
ちょっとだけ、選曲に考えなくてはいけないのかなあ・・・
なんて思ってしまいます。

とりあえず、ピアノ協奏曲の大曲を弾いて、後半の休憩前の
一曲なので、そこで終わりではないし、
後半の曲のイメージもあるし・・・
なんて、私は、思うのだけど、ピアニストはどうなんだろうなあ・・・

先日、N響コンサートのテレビを見ていたら
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番[大曲ですよね。ピアニスト大変]
を一部で弾き終えたあと、アンコールを弾いていた。
同じラフマニノフの練習曲集 音の絵 作品33-8でした。
この選曲はいいなあ。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の余韻は消さないし、
かといって、次の二部への休憩になんとなくいくし・・・
みたいなことを考えていました。

ということで、今日の音楽日記は、
ラフマニノフの練習曲集 音の絵 作品33-8です。
作品33を締めくくる劇的な9番の前の曲で、
とてもとても抒情的で、美しい曲です。
そして、なぜか、ちょっと はかない感じもします。
ラフマニノフにしては、そんなに、凝った書き方をしていないので、
聴きやすいです。
中間部の情熱的な動きも見事。
そして、誰もが感じるのは、最後の終わり方。
ショパンの有名曲をどうしてもイメージしてしまって、
続く感じが・・・(笑)

あまり、単独では弾かれないけど、
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番のアンコール曲として、
ちょっと弾くには、いいかもです。
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練習曲集【音の絵】作品39より第5番(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

私、ロシア音楽は大好きなので、いろいろ聴きます。
もちろん、その中でも、
ラフマニノフは、大好きな作曲家で、この音楽日記でも、
いままでに、17曲、いろいろと書いている。
(ピアノ協奏曲は全部だし、大好きな幻想小曲集も全曲だな)

ラフマニノフのピアノ音楽は、
重厚さと繊細さを持ち合わせ、さらに旋律が素晴らしい。
そして、ピアノ技巧は、超難しいので、
なかなか、ピアニスト泣かせかなあ、と思う。

今日は、そんなラフマニノフのピアノ独奏曲の傑作中の傑作
練習曲集【音の絵】作品39より第5番です。
(実は、この曲、もうすでに過去の音楽日記で、書いていたと思っていました)

いやあ、いいです。
映画音楽的な甘さはない曲だけど、
最初のロシア的な情感あふれる主題。
それをとりまく、重厚な和音連打。
中間部の繊細さ。
そして、盛り上がって、右手の和音連打のオブリガートに対して、
低音で、歌われる最初の情感あふれるロシア的な主題。
頂点の後の、静かな終結。
すばらしい。ピアノ音楽ですし、
まさに、「音の絵」として、なにか、雄大な海を私は連想します。

しかし、譜面を見ると、これは、技巧的に難しい曲だなあ。
余裕をもって、この曲を弾けたら、楽しいだろうなあ。
なんて、イメージがどんどん膨らむ曲です。

春の季節には、全然向かない曲だけど(笑)、
なぜか、今日は、作品39の練習曲を全曲聴いているのです。

うーん、やっぱり、昨日聴いた、ビゼーの交響曲の方が、
春らしくてよかったかも・・・次回 書きます


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合唱交響曲【鐘】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

最近、この音楽日記、本当に更新間隔が長いです。
ファンの皆様(ファンなんかいるのか???)
申し訳ありません。そのうちに、正常にもどします。
(なんか忙しくて、本当に、音楽をゆっくり聴く時がないのです)

ということで、お詫び?に
このブログの最後にサプライズがありますよ。
まあ、それは、楽しみにとっておいて、

今日は、ロシアの作曲家ラフマニノフが書いた
合唱交響曲の【鐘】です。
(そんな人いるかどうか、わからないけど、
 「ラフマニノフ 鐘」で検索して、このページに来た人、
 浅田真央が使用したピアノ曲のラフマニノフの【鐘】の記事は⇒こちらです)

そう、普通、ラフマニノフの「鐘」というと、
ピアノ曲の「5つの小品 作品3」の2曲目の前奏曲【鐘】なんだろうけど
この合唱交響曲【鐘】も、是非聞いてもらいたい曲です。

どうしても、ラフマニノフというと、
ピアノ曲、ピアノ協奏曲、の作曲家というイメージが強く、
旋律も甘美で、メロディアスというイメージがある。
で、そのイメージで、この合唱交響曲【鐘】を聞くと、
ちょっと違います。

曲は、4楽章からなり、編成は、
管弦楽・合唱・ソプラノ独唱・テノール独唱・バリトン独唱からなります。

さて、いつもの、いいかげんな解説です。

第1楽章(そりが駆け抜ける)
ラフマニノフの鐘というと、
荘厳なイメージが思い浮かぶと思うのですが、違います。
この曲は、かわいらしい鐘の音で始まる
そりの鐘の音ですね
管弦楽がひととおり、演奏し終わると、独唱と合唱が歌い始める
楽しいそり遊びの雰囲気のような楽しい音楽だ。

第2楽章(婚礼の鐘)
甘い音楽を期待してはいけません。
落ち着いた、気持をゆたかにもった音楽です
でも、女性の歌声が、盛り上がって、最後の方は、まるで有名なヴォカリーゼのような
音楽になるのはやっぱりラフマニノフです
でも、怒りの日 をテーマにしているのは、結婚はやっぱり・・・(笑)

第3楽章(けたたましい鐘)
とても、力強い音楽です。
不安な気持ちが駆り立てられます
ここでも、例の怒りの日のテーマが
この楽章、最後は、唐突に絶望的に終わります。

第4楽章(弔いの鐘)
深い、深い、悲しみの歌です。
チャイコフスキーの悲愴交響曲のような悲しみではなく、
もっと、直接的な悲しみ、絶望です。
曲の2/3程度に音楽の頂点をもってきて、
その後は、静かな音楽が続きます。
最後は、美しく、消えるように終わります。


40分弱の時間でききやすい音楽だけど、人気は、いまいちかもしれない。
ラフマニノフ自身は、自分の最高傑作と言っていたそうです。
(まあ、世間の評価と作曲家の評価はたいてい ずれるものですね)

イメージしやすい音楽なので、是非聞いてみてください。

ラフマニノフの合唱曲は他に【晩祈】という作品もある。
この曲も、また、違った感じで、いいですよ。

**********************************************************************
さて、お待ちかねのサプライズです。

前々回の「金の星」の記事の中で書いたのだけど、
あるピアノ発表会の飛び入りコーナーで、
ちょこっと、ピアノを弾きました。
その時、ビデオを撮っていたのですね。
その動画をアップします(パチパチ)
えっーとですね、あらかじめ言っておきますが、
私、ピアノ習ったことありません。完全独学です。
で、いいかげんです。おこられそうです。
ちゃんと習っている人は、目(耳?)をつぶっていてくださいね
で、動画をアップしたのは、もちろん 以前書いたこの音楽日記の
ラフマニノフ作曲の 前奏曲 嬰ハ短調【鐘】の記事の最後です。

こちらの記事の最後に追加しています。

こわいもの見たさの人は、どうぞ・・・


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幻想小曲集より第5曲【セレナーデ】(ラフフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、最近では珍しく、2日続けての音楽日記の更新です。
(といっても、昨日、2つ記事を書いていたにすぎないのですが(笑))

で、今日の音楽日記は、ラフマニノフ作曲のピアノ独奏曲、
幻想小曲集より第5曲【セレナーデ】です。

さてさて、これで、やっと、この曲集全5曲を記事にしましたね
過去記事は、
第1曲【エレジー
第2曲【前奏曲 嬰ハ短調
第3曲【メロディ
第4曲【道化役者
です。興味のある方は、どうぞ
(大したこと書いてないけど・・・)

この調子で、ギロックの【叙情小品集】や
ベートーベンの【ピアノソナタ】や
ショパンの【エチュード】などの全曲を記事にしていきたいけど、
うーん、いったいいつになることやら・・・

で、話をもとに戻して、ラフマニノフの【セレナーデ】です。

ここで、みなさんに、問題です。

【セレナーデ】って、どんな音楽でしょうか?

クラシック音楽ファンなら、一度は、本か解説で読んだことがあるかもしれない。
大抵、下記のように書いてある(多分)

「恋人の女性に、窓の外で歌う愛の歌。日本語では小夜曲」

うーん、ロマンティックな解説だけど、
イメージわきますか?
私どうしても、そう言われると、
ロメオとジュリェットのパルコニーの場面しか、思いうかばないですね。
(す、すいません、イメージが貧困で)

で、クラシック音楽には、セレナーデと呼ばれる名曲が、数々ある。
ブラームス・チャイコフスキー・ドボルザーク等々
でも、どちらかと言うと、イメージ的には、
もっと、生き生きとした音楽が多いと思うのだけど、どうだろう?
まあ、屋外の機会音楽という一面もあると思うけど・・・

で、ちょっと調べたら、【セレナーデ】には、
【晴れ晴れしたとか、朗らかな】
の意味もあるそうです。
うん、これなら、ちょっと、イメージ通りかな

またまた、話が横道にそれてしまった。

ラフマニノフのピアノ曲【セレナーデ】です。

この曲、3分程度の短い曲ですが、
夜の外で、情熱的に歌う恋人という感じも確かにある。
主題が、スペイン風なので、そんな風に感じるのかもしれない。
ちょっと聞いたら、スペインの作曲家のピアノ曲と思うかもしれない。

ただ、譜面を見てわかるように、ラフマニノフにしては、
すごく、簡潔に書かれている。
決して手抜きでは、ないと思うけど、
これで、もうちよっと、旋律を歌わせて、
最後もラフマニノフ風に、盛り上がったら
名曲だったかなあ なんて、勝手に思っている。

でも、結構、いい感じの旋律ですよ。

夜、ピアノで、恋人に愛の歌を奏でるなら、
夜景の見えるバーだな。
でも決して、クラシックでなく、ジャズかな なんて
ははは、

さてさて、今後もこのペースで、更新できるのか・・・
無理だな(笑)









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幻想小曲集より第3曲【メロディ】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

いやいや、この音楽日記も、一週間に一度の更新になってしまった。
しかし、「継続は力なり」。
最近は、ちょっと忙しいけど、がんばって続けてみよう。
今日(日曜日)は、朝から夜まで、マンドリンの練習で、くたくたです。
本当に、歳をとったものです。

テレビのクラッシック倶楽部で、見た曲を書くか?
先日、テレビで見た「カルメン」を書くか?
最近、よく聴いている、ピアノを含む室内楽を書くか?
なんて、思っていたけど、

でも、今日は、短い曲で、軽い記事にしよう。

最近、会社帰りに、駅の近くで、ピアノ練習場があったので、
ピアノを弾いて(叩いて?)ストレス発散する時間を作っている
まあ、30分程度なんだけど、グランドピアノを弾くのも楽しいものだ。
(お金かかるけど、飲みに行ったと思えば安いものだ)
もちろん、レパートリーは、増えないし、
ギロック等のやさしい曲を弾いているのだけど・・・
(昔からいいかげんに弾いている ラフマニノフの前奏曲【鐘】は、
 結構、最近、真面目に練習しようかなあ、なんてちょっと考えている。)

で、その【鐘】が入った、ラフマニノフのピアノ曲集は、幻想小曲集といって、5曲からなるのですね。
今まで第1曲【エレジー】・第2曲【前奏曲 鐘】・第4曲【道化役者】をこの音楽日記で、記事にしてきたので、
残りの2曲も軽く書いてしまおう。(安易だなあ)

今日の音楽日記は、ラフマニノフ作曲のピアノ曲
幻想小曲集より、第3曲の【メロディ】です。

で、この曲とは、関係ないのですが、【メロディ】って、なんでしようね
音楽の3要素は、よく、【メロディ】【ハーモニー】【リズム】と言われる

まあ、なんにでも、よしも悪くも、伝統に基づいた理論というのがあって、
【ハーモニー】と【リズム】の理論は、結構 勉強のしがい? がある。
まあ、その伝統と理論を超えてこそ、芸術という考えもありますが・・・

で、【メロディ】です。
これって、あんまり、理論がないような気がするんですね。
確かに本を読むと、音の跳躍での緊張感や、それが、何度では、こうすればいいとか・・・
メロディの区切りは、かくかくしかじかとか・・・
いろいろ書いてあるのだけど、
すばらしいメロディを理論で、作曲するのは、ちと、難しいなあ・・・
そんなことを考えています。

まあ、自分で、遊びで作曲するときに、
頭に浮かぶメロディは、どこかで、聴いたことのある感じだし、
わざと、変にすると、結構わざとらしいし・・・
なかなか、難しいですね

すばらしいメロディは、考えていると、神様から降ってくる なんて、言っている人いますが、
私には、一回も降ってきません(笑)

まあ、そんな、ことは、置いておいて、ラフマニノフの【メロディ】です。

このピアノ曲は、最初、チェロの音域で、流れるようなメロディが歌われる。
で、中間部でも、新しいメロディが歌われ、
4分程度の曲ですが、メロディだらけの曲です。
ラフマニノフらしい、メルディにあふれたピアノ曲です。

で、素晴らしいメロディかというと、とても美しいけど、ちょっと違う。
それに、傑作と言われるピアノ曲でもない

これは、どういうことかなあ
まあ、よく言われるけど、メロディが思いうかんでも、
すばらしい作品として、成り立つには、他の要素や、構成等とのバランスなんだろうなあ。
音楽は、難しいなあ

ラフマニノフの中で、最高の旋律となると、私は、【ヴォカリーゼ】かな?
パガニーニの第18変奏や、交響曲2番の第3楽章等の旋律もいいけど、
これらは、全体のバランスの勝利かな

なんか、【メロディ】というピアノ曲を書いていたのに、
書いているうちに、違うこと書いているかも・・・

まあ、いいか

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前奏曲 ト短調 作品23-5(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

普通のブログは、やっぱり、最新の記事が一番アクセス数が多いのかなあ?
多分、日記のようなものや、最新のニュースの事などを書いてあるブログは、そうかなと思うけど、
この音楽日記、クラシック音楽の記事だけしか書いていないので
(というより、それしか書けないし、でも、それも、いいかげんだし、結構脱線するけど・・・)
結構、過去記事へのアクセスもあるのですよ。
(もちろん、他のブログと比較したら、アクセス数なんかは、全然少ないと思いますけど・・・)

で、そんな中、
過去3ヶ月間で、この音楽日記の記事の中で、1番アクセス数が多いのがこの曲です。
ラフマニノフ作曲 前奏曲 嬰ハ短調【鐘】(ピアノ曲)→過去記事はこちら

結構、昔に書いた記事なのに、なんでかわかりますか?
多分、フィギィアスケートの浅田真央さんのフリーの曲が、
この曲に決まったからですね。
(個人的には、この曲で、どんな振り付けになるか、結構興味あるのだけど)

きっと、クラシック音楽に普段興味のない人も、この曲のことを検索して、
このブログの過去記事を読んでいるかもしれない
と思って、自分で、過去記事を読み直してみたら、
あーあ、結構、いい加減なこと書いているなあ、
もっと曲の本質を、するどく、つく評論をかけばよかったなあ
なんて、無理ですね(笑)

という訳でもないのですが、
今日の音楽日記は、ラフマニノフのピアノ独奏曲の中では、
前奏曲 嬰ハ短調 【鐘】の次ぐらいに有名な曲?
前奏曲 ト短調 作品23-5 です。

この曲、普通に短く解説すると、

行進曲風の曲想が、和音連打で、盛り上がり
中間部は、ラフマニノフ十八番の叙情的なゆっくり部分
そして、行進曲の曲想が戻り、盛り上がって、
最後は、消えるように終わる。

こんな感じかなあ。

でもね、正直、私がこの曲、最初に聴いた感想は、

・普通、こんな、ださいリズムで、曲書くかなあ・・・
  (ズン・チャチャチャ・チャ・ズチャ・ズチャ・・・・・・)
・これでは、殿様キングスの「なみだの操」か?
  (えっ、そんな曲知らないですか? うーん歳がばれてしまう。)
・曲想記号 Alla marcia(行進曲風に) なんだけど、行進曲というイメージと違うなあ。
・中間部のゆっくりした旋律も、もっと盛り上げようよ
・最後もなんで、ポツン と淋しそうに終わるかなあ・・・

ははは、ラフマニノフさんごめんなさい。
正直、最初、聴いた時のイメージは、そう思ったのですよ。

で、現在は、というと、イメージは、正直あまり変わっていないのだけど(笑)
これは、これで、やっぱりラフマニノフらしい、ピアノ曲で、
ピアニストが演奏するのも うなずける。

演奏会で弾いたら、この曲は、やはり、リズムの面でも、ピアノの響きでも、映えるし、
ピアノという楽器の特性を十分に生かしている。
ラフマニノフ特有の分厚い和音の響きと、このリズムが、独特の世界を作っている。

こんなピアノ曲があってもいいと思うけど、
似たような曲があっても、決して傑作にはならないと思う。
そこがラフマニノフならでは、なのかもしれない。

追記
 最近、会社の近くで、ピアノの練習室を見つけたので、
 仕事帰りに、30分~1時間、ピアノを弾いて(叩いて?)家に帰ることもある。
 で、ラフマニノフの【鐘】を弾くと、結構ストレス解消になるんだなあ、これが・・・
 (もちろん、超ヘタだし、和音も押さえられない所は、音をちょっと省略してですよ・・・(笑))

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練習曲集【音の絵】より作品39-1(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

またまた、更新の間隔が空いてしまった。
申しわけないです。
しかし、音楽をゆっくり聴く時間がないと、
ちょっとだけ、いらだってくる私なのです。(いかんなあ・・・)

さて、先日は、娘の学校の文化祭だった。
通っている学校には、立派なチャペルがあるのだが、
(音楽関係でない、普通の私立の学校ですよ)
文化祭の間、そこで、音楽関係のクラブは、演奏会をしている。
クラシックギター部・弦楽部・吹奏楽部が演奏会をして、それらも聴いたのだが、
朝の早い時間に、生徒達の中から、オーデションで選ばれた人達が、
ピアノや、歌やチェロなどを弾くというので、
音楽好きな私は、朝一番から、聴きに行った。
いやいや、ショパンのワルツから、トスティの歌曲、
さらに、サンサーンスのチェロ協奏曲の第1番まで、
いろいろな曲を楽しめた。
そんな、楽しい演奏会の最後の曲は、高3の生徒が弾いた
ラフマニノフの練習曲集【音の絵】より作品39-1だった。
いやいや、立派な演奏だったなあ・・・

ということで、家に帰って、久々に、ラフマニノフの練習曲集【音の絵】を聴いてみた。
分厚い和音や、ラフマニノフ節が随所にあったり、
曲毎に、なかなか、変化があっておもしろい。
(ただ、私ごときのいいかげんピアノ弾きには、まったく手がでません)
そんな中、今日の音楽日記は、
ラフマニノフの練習曲集【音の絵】より作品39-1です。

この曲、作品39の最初の曲なのですが、
イメージとしては、音の塊が、寄せては引いて、みたいな感じだなあ。
ラフマニノフというと、甘い旋律というイメージがあるけど、
この曲は、音の絵という名前にとてもあっている。
五線紙というキャンパスに、色を感情のおもむくままに、書いた。
そんな曲です。

そんな感じなので、私は、この練習曲集は、ちょっと、
感情におもむくままに、弾く演奏が好きだ。
(練習曲だから、違うかもしれないけど・・・)

この曲の譜面を見ると、それだけで楽しい。
風景が見えてくる譜面だ。

旋律を聴こうとしては、いけない。
全体を大きく聴いて、はじめてよさがわかるかな?

こんなピアノ曲を弾けたら、楽しいだろうなあ・・・
なんて、考えると、
歳をとったけど、ちょっとやっぱり、ピアノをもう少し、まじめに練習しようかしら
なんて、無謀なことを思ったりする。
うーん、ちょっと、勇気がないかな(笑)

次回は、いよいよ、私の演奏会の宣伝でも書くかな・・・

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ピアノ協奏曲 第4番(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、今日は、ラフマニノフのピアノ協奏曲 第4番だ。
なぜ、この曲のことを書いているかは、この音楽日記の後半に書くとして、
ラフマニノフには、ピアノと管弦楽の為の作品が、5曲ある。
この音楽日記では、すでに、過去記事で、そのうち4曲まで、書いた。

ピアノ協奏曲第1番・・・知名度はないが、哀愁ただよう豪快な曲。
ピアノ協奏曲第2番・・・のだめと千秋も弾いていた
ピアノ協奏曲第3番・・・今では、一番人気の曲かな
パガニーニの主題による狂詩曲・・・第18変奏が有名
です。
この曲に関しては、過去記事を読んでもらうとして、
うーん、そうなると、あとひとつ残っていた、ピアノ協奏曲第4番のことも、
いつか、書こうとは、思っていたのです。

さて、ピアノ協奏曲第4番である。
5曲あるラフマニノフのピアノと管弦楽の為の曲の中では、
間違えなく、一番人気のない曲だろう。(多分そうですよね)

私が最初に聞いた感想は、
第1楽章は、豪快に始まるが、展開がなあ・・・
第2楽章は、主題そのものが、いまいちかなあ・・・
第3楽章は、ピアノが技巧的に、活躍するが、ちょっと印象にうすいかなあ・・・
全体としては、他のピアノ協奏曲に比べて、劣っている。
という一般的な意見が、あたっているのかなあ・・・
と思っていたのです。

しかし、歳をとって聴きなおすと、実は、この曲・・・

とは、続かないのです(笑)
実は、今でも、この曲は、私は、同じ印象なのです。
ラフマニノフの自作自演盤も聞いたし、
名ピアニストのミケランジェリの演奏も聞いた。
うーん、部分部分は、とても美しかったり、
所々、ラフマニノフ風の印象的な部分があったりするのだけど、
やはり、全体としては、印象にうすい。
傑作ではないと思う。
でも、あえて言うと、決して駄作ではないとは思う。
なにか、2番、3番の傑作ピアノ協奏曲を書いて、
次の曲を書こうといろいろ、試行錯誤して、その結果の曲だ。
駄作といっては、いけない。
ロシアから、新天地アメリカでの生活の苦労もあっただろう。

この曲は、
ラフマニノフのピアノと管弦楽の為の5曲セットとして、聴くときに、味がでる。
私には、そんな曲のような気がするのです。

今日の音楽日記は、後半へ続く・・・

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さてさて、私は、結構、クラッシック音楽のいろいろなジャンルを聴く。
バロック音楽から現代音楽はては、冗談やパロディのクラッシック音楽も大好きだ。
先日、CD屋に入ったら、こんなCDがあった。
【ラフマニノフ作曲 ピアノ協奏曲第5番】
えっ、と思ったが、
よく見ると、ヴァレンベルクという人が、
ラフマニノフの交響曲第2番を
管弦楽とピアノ用に編曲した、ゲテモノ盤だった。
うーん、こんなゲテモノ大好きなので、
早速購入して、聞いてみた。
おおっと、あの名曲、ラフマニノフの交響曲第2番が、
ピアノ協奏曲に確かになっている。
管弦楽の部分は、まぎれもなく、ラフマニノフだし、
ピアノの部分は、第1番~第4番までのいいとこどりだ。
おまけにカデンツァまであるし、
終楽章の最後の部分なんか、笑えます。

このCDは、真面目に聞いてはいけない。
パロディや冗談音楽としては、一級品だろう。
そういう意味では、かたいこと言わなければ、
パロディとして、楽しめるCDだ。

ただ、残念なことに、
ピアノ協奏曲第5番なんて、CDジャケットに書いて、
さらに、ラフマニノフの遺族の正規承認付なんて、もっともらしいことが
書いてあるのは、いただけない。

交響曲第2番の管弦楽とピアノの為のラフマニノフ風編曲として、
パロディ音楽として、売り込めばいいのになあ・・・
(編曲は、結構おもしろいと思うだけに第5番という売り込み方は残念)
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幻想小品集より【道化役者】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さてさて、新シリーズのテーマは、【道化】である。
【道化】に関係する曲を何曲か紹介していこうと思う。

えっ、なんで、こんなシリーズになったかですか?
えっーと、えっーと、なんとなくです。特に理由は、ないです(笑)
なんか、シリーズものやりたかったのです。
しかし、いったい、こんなテーマで何回続くのか
有名なラヴェルの【道化師の朝の歌】はもう書いたしなあ・・・

ということで、前回は、有名なカバレフスキーの作曲した【道化師】だったが、
シリーズ2回目の今日は、
ラフマニノフが初期に作曲した傑作ピアノ曲集【幻想小曲集 作品3】より
第4曲【道化役者】である。

幻想小曲集は、全部で5曲のピアノ小品からなっており、
この音楽日記でも、過去に
ラフマニノフの全ピアノ曲で最も有名な第2曲の【】と
とても、叙情的な第1曲の【エレジー】を書いた。
そう、この曲集は、ラフマニノフの若い時の作品だけあって、
感情をストレートに出した曲ばかりだ。

さて第4曲の【道化役者】はどうだろう・・・
この曲、そんなに有名でないと思う。
でも、私は、かなり、面白い曲だと思う。
曲想や主題は、とてもウイットに富んでいるのに、
ラフマニノフ特有の分厚い響きが、なんともいえない味を出している。
中間部の叙情的な部分も、道化役者の悲しみともとれそうだが、
ここでも、ラフマニノフ特有の甘い味が、なんともいえない。

この曲、単音で始まって、終わりは、突然終わる。
なんか、変な始まり方で、終わり方だ。

この題名をつけたのなら、
普通の作曲者なら、もっともっと、ユーモラスに軽い曲にしたかもしれないが、
さすが、ラフマニノフです。
ラフマニノフ独特の香りのする道化師だ。

ラヴェルの【道化師の朝の歌】がフランスの味なら、
この曲は、ロシアの味の【道化師】だな。
(ははは、自分でも言っていることが、わからない(笑))

道化師とは、言動などで、人を楽しませる人のことを言うそうだ。
うーん、このブログで楽しんでもらえる人が
一人でも、いればいいのですがね・・・
なかなか、人を楽しませる文章は、難しいなあ

さてさて、【道化】に関係するシリーズ
次回のクラッシックの曲は、なんでしょう?

ちょっと、有名な曲ですよ

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ピアノソナタ第2番 変ロ短調(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、フーガシリーズは、一回だけお休みです。

実は、日曜日に久々にピアノリサイタルを聴きに行ったのですが、
そのメインの曲が、この曲だったのです。

聴きに行ったのは、
「アレクサンダー・ガヴリリュク ピアノリサイタル(青葉台フィリアホール)」で、
演奏曲目は
 ・トッカータとフーガ ニ短調(バッハ=ブゾーニ)・・・さすがブゾーニ 響きがいい
 ・ピアノソナタ第17番 ニ長調(モーツァルト)・・・・明るい音色で気持ちいい
 ・ピアノソナタ第13番 イ長調(シューベルト)・・・・歌と技巧が見事
 ・死の舞踏(サンサーンス=リスト=ホロヴィッツ)・・・見せる曲
 ・ピアノソナタ第2番 変ロ短調(ラフマニノフ)・・・・圧倒的音圧
そして、アンコールは、スクリャービン、ラフマニノフ、ショパンの定番曲に加え、
シフラ編曲の「熊蜂の飛行」(完全な大道芸ですね。すごかったです(笑))
そして、さらに、圧倒的超絶技巧的なトッカータ(フィリペンコ)でした。
(このフィリペンコの曲は、見せることを追求してますね。ここまでやるとすごい)

このピアニスト、私、実は、結構好きなのです。
モーツァルトの音色は、とてもきれいだし、リズムはいいし
技巧的な曲の迫力は、違った音色で迫ってくるし、
技巧は、申し分ないし、タッチは、くっきりはっきりで、曖昧さは無いし、
2000年の浜松国際ピアノコンクールで第1位になった人です。
(もうちょっと、有名になってもいいのになあ・・・)
技巧的な曲も、そうで無い曲も、良い演奏だと思うのである。

さてさて、音楽日記に話しを戻そう。
ということで、今日は、ロシアの巨人、
ピアニストでもあり、作曲家としても有名なラフマニノフ作曲の
【ピアノソナタ第2番 変ロ短調】である。

3楽章からなり、
始まりの下降音階から、ガツンと低音を弾くところから、
この曲に一気に引き込まれること間違いない。
情熱あふれる第1楽章。
静かだが、複雑な第2楽章。
叩きつけるような主題と歌う主題が見事な第3楽章、。
特に、最後の部分で、分厚い和音の中で、雄大に歌われる部分は、
同じ作曲者のピアノ協奏曲を思い出され、
最後のコーダも劇的だ。

しかし、この曲、音符の数が多すぎて、一回聴いただけでは、
主題が、よくわからないというのが欠点かもしれない。
(それに、低音がやたら、響くのも・・・)
しかし、この音符の数が多く、分厚いのが、またいいとこなんです。
何回も聴くか、譜面を見て聞くと、結構わかりやすい主題なんだけどなあ・・・

この曲の譜面は、初稿版、短くした改訂版、その中間のホロヴィッツ版がある。
まあ、どれでもいいので、譜面を見ながら聞いてほしい。
音符の洪水の中で、ラフマニノフ独特の主題が、浮かび上がるはずだ。

この曲、私がクラッシックを聴き始めた頃は
ホロヴィッツが弾いたレコードしかなかった。
しかし、今は、いろいろなピアニストが弾いているCDが目白押しだ。
クラッシック音楽にも、はやりがあるということか・・・

この曲は、圧倒的な音圧と技巧で、弾いて欲しい曲の一つです。
(ガヴリリュクの演奏は、よかったですよ)

この曲、フーガの構成美とは、対極にある曲です。
さてさて、次回からは、またフーガシリーズだな・・・


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交響曲 第2番 ホ短調(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、今日もクラッシックの有名曲を書こうと思う。
(この曲のリクエストもあったしね)

さて、クラッシックを聴きたいと思った人がいて、
その人が最初に出会い、そして、聴くであろう交響曲は、なんだろう?
(ちなみに、私が最初に買った交響曲のレコードは、ベートーベンの第9番でしたね。)

  モーツァルトの40番
  ベートーベンの英雄、運命、田園
  ブラームスの1番
  ドヴォルザークの新世界
  チャイコフスキーの悲愴
  ショスタコービッチの5番

あたりの曲が、一般的かもしれない。(最初からブルックナーっていう人は、いるのかなあ)

しかし、最近の若い人達(あーあ、なんか、自分が歳をとった気がする言い方だ(笑))は、
ひょっとして、最初に聴く交響曲が、この曲かもしれない。
そう、最近では、とてもとても人気のある交響曲だ。

今日の音楽日記は、ラフマニノフが作曲した、交響曲第2番である。

この曲、私が、レコードを買い集めていた若い頃には、カット無しの演奏は、
アンドレ・プレヴィン指揮、ロンドン交響楽団のレコードしか無かった気がする。
今では、いったいどれだけの音源が手に入るのだろう?
かなり多いことだけは、確かだ。(ゴロヴァノフの演奏だってありますから・・・)

この曲の人気は、なんだろう?
もちろん、いろいろなテレビドラマで使用されたり、ポピュラー音楽に編曲されたりして、
聴く機会が多くなった影響は、あるだろう。
しかし、それだけではないとも思う。

ちょっと曲の紹介だ。
第1楽章
 暗い序奏で始まる。この楽章は、この曲の中では、あまり有名でない楽章だが、
 管弦楽のロシア的な響きといい、押さえた情熱といい、私は、結構好きな楽章です。
第2楽章
 2/2拍子のスケルッオです。2つの主題の対比がお見事(パチパチ)
第3楽章
 ここです。ここ。この楽章です。誰が聴いても、この音楽は
 限りなく甘く、限りなく美しく、そして限りなくじれったく、時間が過ぎていく。
 弦の響き、そして、クラリネットソロのなんと、美しい旋律。
 映画音楽やポピュラー音楽の作曲家でも、これ以上に、こんな音楽は書けないだろう。
第4楽章
 3連符で行進曲風の主題、そして、息の長い第2主題。この2つの主題が絡み合って、
 豪快な音楽が作られている。
 最後の第2主題が堂々と歌われる部分は、とても好きだなあ・・・

演奏に一時間弱かかる長い曲で、山あり谷あり、そして山あり谷あり、
また、山あり谷あり、・・・続く・・・
の曲だ。(通して聴くと結構疲れます。)

自分の音楽に特徴と自信をもっている音楽家は強い。
ラフマニノフの音楽には、映画音楽とか、通俗的などの形容詞がつくことも多いが、
クラッシック音楽の中で、確固たるスタイルがある。
例えば、この交響曲の終楽章の第2主題は、音だけを拾うと、とてもごつごつした旋律だ。
しかし、ラフマニノフの手にかかると、かくも、叙情的に美しく変貌する。
自分のスタイルに信念をもった作曲家。そして、訴える力をもった音楽。
それがラフマニノフだろう。

スコアを見ると、第1楽章など、とても丁寧に音を構築している。
音楽を聴くと、そんなことは、考えなくていいし、忘れさせる音楽だ。

ラフマニノフの音楽は、なにかのイメージを生み出すというより、
その音楽の中に流されて、一体化した方が、気持ちいいかもしれない。

まあ、今日も勝手なことを言っているが、
この曲長いです。それがいいのかもしれないけど、
昔の指揮者がやったようなカット版でもいいのかも・・・
(夜にずっーと聴いていて、寝不足です。久々にこの音楽日記は、朝書いています。)


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パガニーニの主題による狂詩曲(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

なんで、今日は、この曲をずっと聴いているのだろう?

さて、クラッシック界で、【パガニーニの主題】というと、お約束で、
ヴァイオリンの鬼才パガニーニが作曲した、
無伴奏ヴァイオリンのための24の奇想曲の第24曲目の主題のことだ(多分)。

この、跳ねるような特徴ある主題は、いろいろな作曲家の霊感を刺激するようで、
有名どころでは、リスト・ブラームス・ルトスワフスキ・ブラッハー等
無名の作曲家まで、いれれば、何人もの作曲家が、
この主題を使って、変奏曲を書いている。
(元々のヴァイオリンの原曲も変奏曲ですよね)

その中でも、ラフマニノフが作曲した、
ピアノと管弦楽の為の【パガニーニの主題による狂詩曲】は、有名な一曲だ。
主題と24の変奏曲からなっている。

ラフマニノフ名曲集などのCDには、
この【パガニーニの主題による狂詩曲】は必ず入っている。
いやいや、もっと、正確に言おう。
有名なのは、この曲の第18変奏(だけ?)である。
この曲の第18変奏の甘美なメロディーはすばらしいし、
ピアノと弦の表情も引き込まれる。
通俗的だ、映画音楽だ、といわれても、この部分のすばらしさは、かわらない。
誰でも、一回は、聞いたことがあるだろう。
いろいろなところで、使用されている。

しかし、この曲の不幸は、どうしても、この第18変奏だけが、
その部分だけ、あまりにも、取り上げられてしまうことだと思う。

他にもすばらしい部分は、いっぱいあるのに・・・
例えば、第5変奏の飛び跳ねるような変奏
例えば、第12変奏の美しいメヌェット
例えば、第22変奏から最後の第24変奏そして、コーダまでの壮大なクライマックス
そして、最後の最後で、ピアノが弾くチャーミングな主題の断片

この曲は、聴衆への演奏効果だけを考えた技巧的な作品 との評がある。
また、ラフマニノフ晩年のすでに、霊感の衰えた作品 との評もある。

確かに、この作曲された時代を考えると、時代遅れの感があるかも知れない。
しかし、ラフマニノフには、はっきりとした自己主張と独特な雰囲気がある。
単なる、通俗曲ではおわらない。
ピアノは、華麗な響きなのに、重厚な響き。
そして、チャイコフスキーに通じるロシアの響き・・・
管弦楽は、甘美な響きなのに、しっかりとした作曲技法に支えられている。
これが、現在まで、人々に愛されてきている、一流作曲家の証だと思う。

しかし、ラフマニノフの曲って、どんな気分の時、聴くのがいいのかなあ・・・
これは、結構他の作曲家と違って、私の中では、微妙にわからないのです。

この曲は、よく、コンクールての最終予選などで、弾かれることが多い。
その映像をみていると、すごい技巧なのだが、
ピアニストは、とても楽しそうだ。(実は必死かもしれないが)

うーん、実は、ラフマニノフの曲は、弾くほうが楽しかったりして・・・


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ピアノ協奏曲 第1番(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、日曜日の夜9時は、大抵、N響アワーをテレビで見ているのだが、
最近は、N響アワーは録画して、「華麗なる一族」を見ている。
(他のテレビ番組では「ハケンの品格」を見てますね。・・・それがなにか(笑))
まあ、木村拓哉だけが目立ちすぎの気もするのですが・・・

実は、私は、30年以上も前の昔のテレビドラマ「華麗なる一族」の印象が頭の中にある。
(あっ、歳がわかってしまいますね。その時は、山村聡や小川真由美がでていたらしい。)
確か、当時、中学生だったと思うが、なぜか、このテレビを見ていた。
多分、両親がみていたのだろう。
その時は、番組の内容より、その番組のテーマ音楽が印象的だった。
坂田晃一作曲の【華麗なるテーマ】というピアノ協奏曲風のテーマだったのだが、
そう、ラフマニノフの甘美で、はかないメロディを彷彿とさせるテーマだった。
(覚えている人いますか?いませんよね。私は、このテーマ音楽のEP盤をもっているのですよ。)

さて、話変わって、昔の日曜洋画劇場のエンディングテーマを知っていますか?
コールポーターの「ソー・イン・ラブ」というミュージカルナンバーを
ピアノ協奏曲風にアレンジした演奏で、これまたとても印象的だった。
これも、ラフマニノフの甘美なメロディを彷彿とさせるアレンジだった。

今日も前置きが長くなったが、
今日の音楽日記は、ラフマニノフ作曲の【ピアノ協奏曲第1番】である。

ラフマニノフの作品には、どうしても、
映画音楽風な甘美なメロディというものを期待する人も多い。
もちろん、ラフマニノフの作品の魅力は、それだけではないのだが、
その点に関して、すばらしい旋律の曲を多く作っていることも否定できないと思う。

さて、ピアノ協奏曲では、第2番と第3番が、有名だが、
映画音楽風の、はかない甘美な旋律ということなら、この曲は負けていない。

華麗なファンファーレとセンチメンタルな主題の第1楽章。
幻想的な第2楽章。
狂詩曲風な主題と、あまーい旋律の対比がすばらしい第3楽章。

この曲は、作品1で、若いころの作品だ。
確かに、後年の色彩感には、とぼしいかもしれないが、
もっと人気がでても良い曲だと思う。

私は、特に第一楽章が好きだ。
このセンチメンタルな主題は、思いっきり歌って欲しいし、
カデンツァは、バリバリ弾いて欲しい。
それだけで、なぜか、甘くせつない気分になってくるのだ。いいなあ・・・
(ほら、目を閉じると、あの恋を思い出しませんか?・・・ははは)

最近、この曲をCDで、
ツィマーマンのピアノ、小澤征爾の指揮、ボストン交響楽団の演奏で聴いた。
ツィマーマンのことだから、遅いテンポで、たっぷり響かせると思っていたら、
ラフマニノフの自作自演の演奏(結構速い演奏)より、
速いテンポで、若々しい演奏をしていた。
これはこれで、いいかも。こんな解釈もあるんだなあ・・・
(第2番の演奏は、ちょっとゆっくり目で、たっぷりピアノを響かしていたけど・・・)

でも、私、個人的には、
この第1番の演奏は、けっこう遅いテンポの演奏が好きなのですね。


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ピアノ協奏曲 第3番(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、この音楽日記、最初のころは、
自分が練習したり、弾いてみたりしたピアノ曲を中心に書いていた気もするが、
なんせ、独学で、ピアノを弾いているので、弾く曲のレパートリーが極端に少なく、
最近は、まったく手がでないピアノ曲のことを書くことが多い。
ええい、どうせ弾けないなら、大曲だ。

ということで、多分というより、絶対に今後の人生で、弾くことはない曲。
  (というより、管弦楽伴奏のピアノ協奏曲を趣味で弾くことはだろう・・・)
  (というより、ギロックあたりで四苦八苦している人が弾く曲ではないだろう・・・)
まあ、書くのは、勝手だ。ははは

ということで、今日の音楽日記は、
最近、同じ作曲者の第2番のコンチェルトよりもはるかに人気のある
ラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲 第3番である。

ラフマニノフのピアノと管弦楽のための曲は、全部で5曲あるが、
人気順は、どうだろう?

昔は、
   2番>3番>パガ狂>4番>1番
といったところだったような気がする(とにかく2番は、別格でしたね)

映画の影響もあって、現在は、
   3番>パガ狂>2番>1番>4番
かなあ・・・(話ちがいますが、パガ狂の18変奏は、大人気ですよね)

そう、時代とともに、嗜好も変わってくるとは思うが、
ラフマニノフのこの5曲は、すべて、別々の魅力と味わいがあるので、
また、人気は変わると思う。

前おきが長くなってしまった。

ラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲第3番である。
この曲、とにかく、数あるロマン派ピアノ協奏曲の中でも、
規模の大きさ、音楽の雄大さ、甘美な旋律、そしてロマン派の叙情性など、
ロマン派の時代の輝かしい頂点の曲だ。
  第1楽章・・・たんたんとした第1主題が実は、好きですね
  第2楽章・・・もう、甘すぎて、どうにでもしてっていう感じ(笑)
  第3楽章・・・リズム感あふれる主題と、叙情的な主題の対比がすばらしい
         そして、お約束の豪快なフィナーレ。
おそらく、ロマン的なピアノ協奏曲をこれから作曲しようとしても、
この曲は、超えられないかも知れない。

ピアノパートは、分厚く書かれ、音が多い。
そして、とてもとてもとても難しい。
管弦楽のパートも分厚く書かれているので、それに対抗する力もいる。
これを弾きこなせ、お客に感動を与えることのできるピアニストは、なかなかいないなあ。

実は、私は、数多くの録音や、演奏を聴いてきたが、
なかなか私の中で決定版といえる演奏には、出会えない。

それなら、夢の中で自分で弾いてしまえ
(オイオイ、ちょっと話が変な方向に行ってないか?)

うーん、いろいろあるが、いざ弾こうとすると、しょうもないとこで、迷うなあ、
  ・最初の両手の単音の旋律は、たんたんと弾くべきなのか?表情をつけるべきなのか?
  ・カデンツァは、二種類あるが、どっち弾こうかなあ?
   (最近は、長い方が多いけど、ラフマニノフやホロヴィッツは短い方でかっこいいし)
  ・お約束の豪快なフィナーレは、おもいっきりゆっくり歌うのもいいけど、
   やりすぎると、嫌味かなあ。そして、コーダの二拍三連の速い下降音階は、
   八分音符に変更して、効果をあげているピアニストもいるし・・・

ははは、音楽の解釈の前で、こんな所で迷っていたら、夢の中でもとても弾けません。
やっぱり、プロのピアニストの演奏を聴こう。(当然の結論ですね)
(でも、ちょっとどれもしっくりこないのです)

追記
 携帯電話の初期のころ、着メロとして、自分で単音で音楽が打ち込めましたよね。
 実は、私、そのころ、この曲の最初の単音の主題を打ち込んで着メロにしていました。
 これが、単音だと、実に暗いんだなあ(笑)


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2台のピアノの為の組曲第1番【幻想的絵画】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、3回続けて、2台ピアノの為の曲である。
(しかし、2台ピアノの為の曲は、そんなに知らないので、多分続かないよなあ・・・)

今日の音楽日記は、ロシアの作曲家ラフマニノフが書いた
2台のピアノの為の組曲第1番【幻想的絵画】である。

そう、この曲は、始めから、2台ピアノ用に作曲された。
友人と弾くためでもなく、練習用でもなく、2台のピアノの響きの為に作曲された曲だ。
ラフマニノフには、2台ピアノの為の組曲の第2番もあり、
曲の完成度は、2番の方が高いと思うし、響き的にも、2番の方がよく響く。
旋律も2番の方が洗練されている。
しかし、ラフマニノフが20歳の時に書いたこの1番の組曲には、
まとまりがないが、なぜか、若いっていいなあ。という感じがある。
(オイオイ、どんな感じだ・・・)

さて、いつものように、いいかげんな解説である。

・この曲は、チャイコフスキーに献呈された。
 しかし、チャイコフスキーは、この曲の初演の一週間前に亡くなった。(ちよっと悲しいなあ)

・ピアノ一台では、音の響きが細くなるのが嫌で、2台にしたという説もある。
 (でも、普通の曲に比べれば、ラフマニノフのピアノ曲は、どれも分厚い音だと思うが・・・)

・この曲は、【幻想的絵画】と呼ばれているが、4つの楽章にそれぞれ詩がついている。

・どの楽章もまとまりは、ないと思う。しかし、感情の面では、すばらしいと思う。

さて、4つの楽章からできており、

第1楽章【舟歌】・・・・・・フォーレの舟歌とは、まったく別次元の音楽です。
              細かい装飾の音符と情熱が交差する。
第2楽章【愛の夜】・・・・・20歳の音楽という感じ。甘美だが情熱的。
第3楽章【なみだ】・・・・・素朴な音楽だが、葬送の鐘が聞こえ、涙をさそう。
第4楽章【ロシアの復活祭】・ラフマニノフの特徴でもある、分厚い和音、分厚いリズム
                  ロシアの復活祭が豪快に描かれる。
                  これぞ、2台ピアノの醍醐味という音楽。

ラフマニノフの音楽が好きな人は是非聴いてもらいたい。
後年のラフマニノフに通じる音楽がここにはあると思う。

さて、連続で3回も2台ピアノの為の曲を書いてしまった。

思うのだが、独奏もいいが、友達と2台ピアノが楽しめる機会がある人は、
なんて幸せなことだと思う。

ピアノは、基本は、もちろん一人で弾く楽器だ。
しかし、人と合わせる音楽の醍醐味は、やった人でないとわからないかもしれない。
(私ですか? もちろん2台ピアノは、おろか連弾もしたことありません(笑))
(あっ、娘がピアノを習っていたころ、発表会で連弾したことがあるなあ。)
ピアノ2台で、合わせる、スリルとサスペンス。
考えただけでも、鳥肌が立つ。

作曲家も、もうちょっと2台ピアノの曲を作ればいいのになあ。

とここまで、書いて、現代作曲家のルトスワフスキーの書いた
【2台ピアノの為のパガニーニ変奏曲】を思い出した。
この曲、スリルとサスペンスにとんだ、すばらしい曲です。
いつか紹介しようと思う。


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エレジー(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、昨日は、スクリャービンだったので、
今日の音楽日記は当然、ロシアの作曲家、ラフマニノフのピアノ曲だ。

と思って、ラフマニノフの有名な曲は、なんだろうと考えた。

 ・ピアノ協奏曲の2番・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こりゃあ有名
 ・ピアノ協奏曲の3番・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映画で使われると有名になるわな
 ・交響曲第2番の第3楽章・・・・・・・・・・・・・・・・・テレビで使われると有名になるわな
 ・歌曲のヴォカリーゼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは傑作
 ・パガニーニの主題による変奏曲の第18変奏・・・この旋律は、ラフマニノフさでは一番でしょうね。
 ・ピアノ曲の前奏曲嬰ハ短調作品3-2・・・・・・・・みどりのこびとちゃん練習中(笑)

こんなところか・・・・
ピアノ曲の作曲家というイメージだが、
思ったより、すごくポピュラーなピアノ独奏曲という作品はない気がする。

確かに、ピアノ曲としては、ピアノソナタ2曲・前奏曲全24曲・練習曲集音の絵など
いろいろあり、どれもラフマニノフ独自の作風の傑作だ。
しかし、一般的に、すごく親しまれているピアノ曲というのは、少ないと思う。

これはなぜだろうか?

そう、ラフマニノフ自身がすばらしいピアニストだったため、
音の厚みや、音楽のピアノでの表現力が、一般的なピアニストでは、
太刀打ちできないのでは、と思う。
ソナタや前奏曲集や練習曲集は、そういった意味では、
ラフマニノフ自身か、プロ中のプロしか弾きこなせない作品かもしれない。

この作曲者の大部分のピアノ曲は、そういう作品だが、
初期の作品には、とてもとても愛らしい小品もある。

前置きが長くなってしまったが、
今日の音楽日記の曲は、
ラフマニノフの最初のピアノ曲集である5曲からなる【幻想小曲集】作品3より、
第1曲目の【エレジー(悲歌)】である。
(もちろん、この曲集の第2番は、有名なあの壮大な曲の【前奏曲嬰ハ短調】ですね)

さて、この【エレジー(悲歌)】であるが、

 ・とても感傷的な甘い下降旋律が歌われる。もうラフマニノフしか書けない旋律。
 ・映画音楽だろう、とつっこまれてもいい旋律(笑)
 ・中間部は、別の旋律が左手に移り、後半大きく盛り上がる
 ・そして、最初の旋律の後、かっこいい下降音階で最後はフォルテでしめくくる。
 ・なんといっても、非常にシンプルな書法で書かれている。
  (左手は単音のアルペジォ・右手は、シンプルに旋律のみ。が多い)

そう、確かに第一級の傑作ではないかもしれないが、
なんといっても、わかりやすい。
ちょっと、感傷に浸りたい時には、なかなか、お勧めの音楽である。
ちょっと腕がたつピアノ弾きにもお勧めである。

そう、こういう書法で、ピアノ曲を書き続けていたら、
もっとポピュラーなピアノ曲が数曲残されたかもしれない。

しかし、どんどんピアノの音は、増え、後期のラフマニノフのピアノ曲の譜面は、
黒く、黒く、黒く、埋まっていくのである。
それはそれで、独特のピアノ独奏曲の世界だ。
この重厚な世界もいいことはいい。

うーん、しかし、人生の後半にも、【エレジー】のような
シンプルな曲を書いてほしかったなあ。
そしたら、どんな曲になっていたのかなあ・・・


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ピアノ協奏曲第2番(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、今日の曲は、ピアノ協奏曲の王道中の王道。
ラフマニノフ作曲のピアノ協奏曲第2番である。
(なんで、今日この曲を選んだか、感のいい人は、わかりますよね。
 もちろん、フィギュアスケートで使われていたからである。)
(あーあ、いつもいつもこの音楽日記の選曲理由は、安易すぎる程、安易だ。)

とにかく、この曲、最近では、
同じ作曲者の第3番協奏曲が、幅をきかせてきたとはいえ、
数あるピアノ協奏曲の中では、
多分、チャイコフスキーの第1番協奏曲の次に有名だし、人気のある曲だろう。

私も若いころ、この曲を聴いて
その旋律と、ピアノのかっこよさに、夢中になった時期があった。

冒頭のピアノの和音のかっこよさ!!!
(ここは、絶対アルペジオにしてもらいたくないなあ。
 ということで、手の小さい人は、難所である。)
ロシア的な息の長い長い旋律。(って、ロシアには行ったことはありません(笑))
そして、一楽章、再現部のピアノの対旋律のかっこよさ。
(ここの行進曲風のピアノの対旋律は、オケに負けずに弾いてほしいものです。)
二楽章の甘美な旋律と、雄大なコーダ(なぜか、私は雄大な景色を思い浮かべる)
三楽章の甘い甘い、第二主題と、最後の盛り上がり。
(最後は、ピアノ協奏曲の最後は、こうじゃなくちゃあね、という感じである。)

この曲、聴きやすいが為に、
いろいろとクラッシックの曲を知り、
古今東西のピアノ協奏曲もいろいろ聴き、
音楽のいろいろなことを知ってくると、名曲なのに、
最初に聴いた感動がなくなるかもしれない。
私自身も、この曲に関しては、あの若い頃、初めて聴いた感動には戻れない。

名曲なのに、どうして、素直に、この甘美な世界に入り込めないのだろう

人間とは、ややこしいものである。

ということで、最近は、ラフマニノフのピアノ協奏曲に関しては、
スコアを見ながら、ちょっと知的に聴くことが多い。
(こんな時は、音が悪いが、作曲者の自作自演にかぎる。
 思ったより、知的な解釈で淡々と弾いています。)
(手も大きかったみたいなので、最初の和音も楽々弾いていますよ。)

スコアを片手に聴くのもいいが、
いつか、あの若い頃に聴いたような感動に戻れる日がくるのだろうか・・・
別に感傷的になっているわけではないのです。
本当に、ラフマニノフの旋律は、素直にいいなあ、と思ってはいるのですが・・・

しかし、正直、フィギュアのBGMに使用するのなら、
もっと音楽的にカットして、曲をつなげてほしいものだ。
個人的には、ちょっと、今回の曲のカットの仕方は納得いかないなあ。


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ヴォカリーズ(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

ええっい、今日もめずしく声楽曲だ。
(スキーで筋肉痛でピアノを弾く元気がまだない・・・とほほ)
今日の日記は、ロシアのラフマニノフが作曲した、14の歌曲の最後の曲。
ヴォカリーズである。
ヴォカリーズとは、母音唱法のことで(歌詞が無く、あーーーーと歌う曲ですね)
この曲は、確かソプラノ独唱曲である。

この曲、一歩間違えれば、
映画音楽か、ポピュラー音楽になってしまいそうな、甘い甘い甘い旋律だが、
そこは、天才作曲家 ラフマニノフ。
その一歩手前で、クラッシックの名曲として残っていると思う。
特に、最初の旋律と和声進行は、この曲を初めて聴いた人も必ず、
惹きつけられるにかを持っている。
そして、劇的な展開こそないが、最後まで、この雰囲気は続き、
幸せな気分のまま、静かに消えるように終わる。
まだ聴いていない人は、幸せである。
この旋律に出会えるのだから・・・

さて、原曲は声楽曲なのだが、皆さんは、どんな演奏を聴いているだろうか?
私が持っているCDやレコードだけでも、原曲のソプラノ独唱の他に
管弦楽・チェロ合奏・マンドリン合奏・バイオリン独奏・チェロ独奏・コントラバス独奏
フルート独奏・ピアノ独奏、等々本当にいろいろある。
この曲、いろいろな楽器の特性を見るには最適かも知れない。

特に好きな編曲を上げてみよう。
・管弦楽編曲・・・作曲者自身の編曲によるもので、映画音楽風にならず、
          渋いイメージである。なかなかよいですぞ。
・チェロ独奏・・・この曲のこの旋律は実は、チェロが一番合うかも知れない。
         弾く人により、かなりイメージが違うのがおもしろい。
・ピアノ独奏・・・簡単な編曲から、技巧的な編曲まで、数多くある。
         この中で私が、一番好きなのは、アール・ワイルド編曲ですね。
         原曲のイメージとかけ離れた、劇的で技巧的な編曲は、
         ピアノという楽器にぴったりである。
         (人によって好き嫌いが、ありそうな編曲ですよ)

アールワイルドの編曲は、とてもとても、私ごときには、手がでないので、
時々、私は、自分でアレンジした簡単編曲をピアノで弾いて、気分にひたっている。
それに、声をだして、歌う勇気は、ありませんしね(笑)

さてさて、こんなことを書いていたら、ピアノを弾きたくなった。
筋肉痛だが、ちょこっとさわって練習でもするか・・・


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前奏曲 嬰ハ短調【鐘】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、ロシアの作曲家ラフマニノフと言えば、有名曲は、
ピアノ協奏曲の二番三番交響曲の二番、歌曲のヴォカリーゼ と言ったところであるう。
どの曲も、必殺の旋律美で有名である(笑)
ピアノ独奏の作品の中にも、ピアノソナタ第2番、絵画的練習曲、前奏曲集等、
傑作は、数多くあるが、ピアノ協奏曲ほどの人気は得られていない気がする。
しかし、この前奏曲 嬰ハ短調 だけは、抜群の人気がある曲である。

簡単に解説すると、ラフマニノフが、音楽院を卒業した年に書かれた若き日の作品で、
鐘の音を模倣したと言われている。
ラフマニノフがピアニストとしての全盛期には、この曲をアンコールで弾くまで、
お客が帰らなかったとか、ミスター嬰ハ短調 というあだ名がついたとか、の伝説(?)
が生まれるほどの名曲である。曲は、壮麗な響きをもち、
後半は、四段譜(普通は二段譜)でのダイナミックな譜面となる。

さてここでは、私があくまで、個人的に一人で楽しんでいる弾き方を書いてみようと思う。
(よい子のピアニストは、決してこんな解釈をしてはいけません)
(まったく、音楽的でないばかりか、ラフマニノフ自身の演奏と解釈とは、かけ離れています)
(こんな演奏したら、たぶん批評家からおこられますね・・・ははは)

・最初の三つの音は、とにかく大きな音で弾く。その後は、音を押さえる。
・中間部は、低音の旋律の方を目立たせる。
・両手の交互打ちでの下降は、右ペダルで響かせ、濁ってもいいので、爆音を出す。
・主題の再現のテンポ・プリモの前で一瞬フェルマータ
・再現部は、力まかせに、ちょっと早いテンポで
・最後の7小節は、右ペダルを踏みっぱなしにして、鐘のような効果をだす。
 (プレトニョフが弾いている、キエフの大門と同じ弾き方ですね)

まあ、この曲を弾きこなす実力は、全然ないので、こういう楽しみ方をしています。
断っておきますが、この曲の演奏のあくまで超個人的な楽しみです。(笑)

ちなみに、ラフマニノフ自身の、この曲の解釈と弾き方について語ったインタビューが
残っているそうです。
それによると、この曲は、もっと知的に弾かれるべきだ みたいなことも言っており、
先ほどの個人的楽しみの弾き方とは、大きくかけ離れています。(まあ、そうだよな普通・・・)
ラフマニノフの自作自演のCDにも、この曲が入っており、ラフマニノフ自身の解釈
もある程度わかります。(やはり、ちょっと知的な弾き方だなあ。)

と、解釈の話は、これくらいにして、
この曲は、絶対に、大きなコンサートホールで、弾かれるべき超名曲だと思う。

身長2mのラフマニノフが、大きな手(13度とどいたらしい!!!)で、
スタインウェイのコンサートグランドピアノを前に、堂々と弾く姿を一度でいいから見たかったなあ・・・

**************************************************************************************************************** さて、この記事に新しく追加です。(2010/4/17) 先日、しっているピアノ教室の発表会があったのですが、 その 飛び入りコーナーで、なんと、この曲、人前で弾いてしまいました。 その時、ビデオを撮っていたのですね。 その動画をアップします(パチパチ いいのかなあ・・・) えっーとですね、あらかじめ言っておきますが、 私、ピアノ習ったことありません。完全に独学です。 で、いいかげんです。習っている人には、おこられそうです。 ちゃんと習っている人は、目(耳?)をつぶっていてくださいね こわいもの見たさの人は、どうぞ・・・(画像は粗いですよ あしからず)
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