オーボエ協奏曲(ベルリーニ) [ベルリーニ]
さて、オーボエ協奏曲といえば、名曲が多いと思う。
最近では、黒木くんのピンク色のモーツァルトもあるし(笑)
R.シュトラウスのものだって、なかなかだ。
ピアノ協奏曲と比べて数は圧倒的に少ないが、
オーボエの音色がとても、協奏曲というジャンルに合っているような気がする。
さて、そんな中で、今日は、ちょっと前から気になって、
最近いろいろな演奏を何回も聞いていた曲。
オペラ作曲家として名高い、イタリアの作曲家ベルリーニが作曲した
【オーボエ協奏曲 変ホ長調】である。
とてもいい曲です。ちょっと解説を・・・
この曲は、ベルリーニが、音楽院にいたときに作曲されているらしい。(1823年作曲)
(以前この音楽日記で紹介したベルリーニのシンフォニアと同じですね)
曲は、10分弱の短い曲だ。
ファンファーレ風の序奏に続いて、演奏される、歌うようなオーボエの主題は、
のちのこの作曲者のオペラの歌のように、魅力満点だ。
そして、夢見るような歌の後は、
明るいリズミカルな生き生きとした曲想になる。
和声は、単純だが、そこには、音楽の喜びがあふれている。
確かに、この作曲者の後年のオペラ作品のように深みはないが、
(そんなにオペラの曲を聞いていないので、えらそうにはいえないのですが・・・)
素直で、素朴で美しい音楽であることは間違いない。
そして、それが、オーボエの音色ととてもマッチしているんだなあ・・・
この曲、実は、私にとっては、思い出深い曲だ。
学生の頃、土曜日の午後、FM放送でクラッシック音楽の番組をやっていた。
そのテーマ音楽が、この曲の序奏の部分だったのです。
今、この曲を聴くと、そのころの思い出がよみがえってくる。
(ちょっと、その頃の自分を思い出して、いろいろ恥ずかしくもなる気分になるのです)
あのころは、なんで、あんなに、一生懸命、音楽を集中して聴けたんだろう・・・・・
そして、カセットテープにせっせと、録音して・・・
と、個人的には、感傷にひたれる曲でもあるのですが、(笑)
そんな思い出がなくとも、十分に美しい曲です。
時間も10分以下なので、是非。
これは、本当にお勧めの一曲です。
さて、そんなことを思い出して聞いていたら、
エロール作曲のザンパ序曲も聴きたくなってきた。
理由わかりますか?
シンフォニア ハ短調(ベルリーニ) [ベルリーニ]
さて、今日の音楽日記は、
普通のクラッシックファンでは
多分、知っている人が少ない(というよりいるかなあ・・・)という曲。
しかし、マンドリン合奏をやったことのある人には、少々有名な曲だ。
(それは、マンドリン合奏用に編曲された、すぐれた編曲版があるからですが・・)
今日の音楽日記は、
イタリアのオペラ作曲家として著名なベルリーニが管弦楽の為に作曲した
【シンフォニア ハ短調】である。
さて、ここで、ベルリーニという作曲家のお勉強である。
(ベッリーニと書いてある本もありますね。)
1801年イタリアのシチリア島の生まれ。
1819年にナポリ音楽院に入学
1825年最初のオペラ「アデルソンとサルヴィーニ」を作曲
その後「夢遊病の女」や「ノルマ」や「清教徒」等のすぐれたオペラを作曲
1835年に短い生涯を閉じる
美しい旋律が特徴。
作品には、ベルカントの歌唱が要求される
(ははは、ベルカントがよくわからないのに書いている・・・す、すいません)
ショパンやロッシーニなどが友人だったらしい。
(あれっ、いつになく、教科書のような書き方だ。
今日の音楽日記は、いったいどうしたのだろう・・・)
さて、管弦楽曲の【シンフォニア ハ短調】である。
この曲は、ベルリーニのナポリ音楽院時代の習作とされるもので、
1821~1824年に書かれた6曲のシンフォニアの中の一曲である。
曲は、ゆっくりした、強い意志のある叙情的な序奏で始まる。
その後、速度が速くなり、
タッタラ・タッタラ・ター(わからんよな)のリズム主題が全曲を通して展開される。
そして、劇的なコーダで、激しく終わる。
8分程度の管弦楽の為の曲で、
後年のオペラの中の曲のような、
美しい、イタリアオペラの旋律といったイメージは皆無だ。
(この音楽日記を書くために、
ベルリーニのオペラの主要曲をちょっといろいろ聴いてしまいましたよ)
興味がある人は、是非聴いてください。といいたいとこだが、
多分CDは、外盤で一種類だけだと思う。
興味のある人は、探してみてくださいね。CD番号は、GB2098-2ですね。
(このCD、ベルリーニのシンフォニアが3曲と、
ソプラノの歌曲も6曲入っているのだが、実は、曲目はよくわからないのです。・・・)
とは言え、ベルリーニの若き日の習作という曲であることは、間違いない。
なんで、この曲を書いたのかは、次回の曲でわかるでしょう。
では、次回をお楽しみに。