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マニフィカト ニ長調 BWV243 (J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、連休です。で、いつもこの時期は、
東京国際フォーラムで開催されている
ラ・フォル・ジュルネに行って演奏会を楽しんでいます。

今年は、前夜祭の5/1の夜にあった、
「みんなでハレルヤ」に行きました。
誰が参加してもok。各自、いろいろな楽器をもって演奏
公式ページから、楽譜をダウンロードして、集合。
合唱の人はもちろん、弦楽器、管楽器は、もちろん、
シンバルや、ピアニカなどいろいろ。
かみさんは、オカリナ、
私は、フラットマンドリン(HOFNER製です)で参加。
とてもとても、楽しかったです。
それに、周りの人達と、楽器を持っているだけで、
なんか友達になれるのもすごい。
3回演奏して、その後、屋台で食べて、満足、満足。

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無題.jpg

で、5/3も、ラ・フォル・ジュルネで音楽三昧。

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今日の演奏会は、2つとも、バッハの演奏会
ヴァイオリン協奏曲やブランデンブルク第3番は、
小さなホールで、心地よく響き、
カンタータやマニフィカトは、合唱団も入って、
井上さんの指揮は、熱気があって、よかったです。
といことで、今日の音楽日記は、今日聴いた
バッハ作曲のマニフィカト ニ長調 BWV243です。

マニフィカトは、もちろん、宗教音楽なのですが、
この曲、トランペットやティンパニーが活躍して、
派手な部分もあり、すごく聴きやすい曲です。
もちろん、歌詞の内容が理解できれば、また違った
イメージなのかもしれませんが、
雰囲気のいいホールで聴くと、
合唱の部分と、独唱の部分の対比がすばらしく、
なぜか、心に落ち着きと、音楽の喜びを与えてくれました。
(それに、この曲、結構聴きやすい長さです。)
うーん、あまり、バッハの宗教音楽は聞かないのだけど、
今日の体験は、よかったです。
ちょっと、バッハの別の宗教音楽も聴いてみたくなりました。

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無伴奏チェロ組曲 第1番(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

その男は、文庫本3冊を読み終えた。
そして、思った。
この本は、ちょっと苦しい
でも、あのころは、そうだった。
青春時代も含めて、思い通りにはならないし、
後悔することも多くある。
でも、すばらしいこともある。
音楽もある。でも音楽を失うこともある。
全部ひっくるめて、人生です(笑)

そして、この本の音楽の描写は、みごとだ。
特に、最後のブランデンブルグ第5番の所は・・・

しかし、男は思った。
この本のターゲットは、どの年代だろう?
私が思うに、40歳以上の人が読むと、感情移入できるのではないかと・・・

文庫本の題名は、【船に乗れ!】ⅠⅡⅢ

*********************************************************************
そう、ちょっと紹介された本を読んだのですが、
これがなかなか、よかったのです。
主人公は、音楽学校でチェロを習う高校生。
音楽と青春と人生の辛さと哲学をみごとに書いています。
興味のある人は、是非。

ということで、今日は、その本に出てくる曲を書いてみよう。
と思ったら、

メンデルスゾーンのピアノ三重奏第1番も
バッハの無伴奏チェロ組曲の第3番も
モーツァルトのジュピターも
リストの前奏曲も
R.シュトラウスのドンキホーテも
モーツァルトの魔笛も・・・
結構、この音楽日記ですでに書いてある。

と思ったら、こんな有名な曲、まだ書いていなかった。

今日の音楽日記は、バッハ作曲の無伴奏チェロ組曲第1番です。

バッハの無伴奏チェロ組曲は、全部で6曲あり、
以前、第3番は、この音楽日記でも書いた⇒こちらの記事
第1番は、プレリュードと5つの舞曲からなっている。

とりわけ有名なのが、プレリュードかもしれない。
分散和音に終始する音楽だけど、
練習曲と思えば、そうなのだけど、
実際に、ゆっくり弾くと、とても奥が深い。
(私、チェロは弾けないので、ピアノの低音で、この音形を弾いてみたのですが、
 単純で単音なのに、とてもとても魅力的な音楽です。)

で、プレリュードに続く5つの舞曲も、
一つ一つじっくり聞くと、単なる舞曲でなく、音楽的な舞曲?に聞こえる所が
バッハのすごいとこです。

民衆の舞曲というジャンルから、チェロひとつで、これほどの音楽を作れる
これは、すごい。

さてさて、せっかくだから、バッハの無伴奏チェロ組曲、全6曲
マイスキーのチェロで、夜中に聴いてから寝よう。


追記
 全然関係ないけど、女の子で、南といったら、浅倉を思い出すのは私だけ(笑)
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ブランデンブルク協奏曲 第2番(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、みどりのこびとちゃん復帰です。
眼の手術も無事終わり、昨日退院しました。

今回、結構、いろいろ悪かったので、いっぺんにやったのだけど、
いやあ、眼の手術って、二度とやりたくないなあ・・・
(だって、手術中、先生の声「あれっ、はがれないぞ・・・」とか、は聞こえるし
 眼の中で動いている手術用具は見えるし・・・)
ははは、でもまあ、よく見えるようにはなりましたから、いいのです。
(まだ、視力が安定しないのですが)

で、入院中(8日間)は、
仕事のことは、まったく忘れ、
回診と何時間おきの体温・血圧測定の間の時間は、結構 暇で時間がありました
その時間で何をしていたかというと

 ・譜面をひたすら書く(次回演奏会用の編曲ですね)
 ・テレビでドラマを見る(韓国ドラマは、べたべたですね)
 ・推理小説を読む(私、本格物大好きです)

ははは、これは、すべて眼が疲れるのだけど・・・
そして、眼が疲れたら

 ・ipodとCDウォークマンで好きな音楽をひたすら聴く

でした。

で、音楽を聴く時間は、限りなくあると思ったので、
普段、あまり聴かない音楽をipodにいれて、
そして、買ったけど、あまり聴いていないCDを山のようにもっていききました。
その一部を書くと
 ・リストの交響詩(全13曲)・・・リスト好きの私も、これは普段全曲聴かないですね
 ・昨年買ったシューマンのピアノと管弦楽の為の曲全曲・・・未完の曲が入っているやつ
 ・グラズノフの弦楽四重奏曲集・・・ははは これは無名です
 ・サティの管弦楽集・・・寝る時にいいかなって思って
 ・ツェルニーの交響曲第2番等・・・ピアノ以外のツェルニーも聴いてみようと思って
 ・ボロディンの交響曲全集・・・これも普段聴かないなあ
 ・小倉朗の管弦楽集・・・知っている人いますか
 ・ヒンデミットの管弦楽集・・・うーん、これがまた、ひねくれているのです
          等々・・・
もちろん、
ベートーベンのピアノソナタ全曲やショパンやリストのピアノ曲
シューマンやブラームスの室内楽曲や声楽曲
ロマン派のピアノ協奏曲 等
私としての鉄板の曲達も持っていきました。

しかし、いろいろ よく聴きましたよ

まあ、おいおい、これらの曲については、感想は入れていきます。
(書いてほしい曲ありますか?)

で、今日の音楽日記なにを書こうと思ったのだけど、

退院した日
かみさんが私に「なにが食べたい」と言ったので、
私は、すかさず「ミルフィーユとコーヒー」と言った。
で、食べに行ったのだけど、
普通のブログのように その写真を張り付けてみよう(笑)

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どうですか?
こんな写真がのるのは、このブログでは、珍しいですよ。
(次回こんな写真がのるのは、いったいいつだろう・・・)
私、実は、ミルフィーユ好きなのです

で、その時 BGMに流れていたのが、今日の音楽日記の曲です。
今日の音楽日記は、バッハ作曲の【ブランデンブルク協奏曲 第2番】です

まあ、J.S.バッハも眼の手術(失敗だったらしいけど)をしたと言うし、
今日は、この曲ですね

ブランデンブルグ協奏曲は、いままで 第3番、第4番、第5番を書いてきた。
今日の第2番も、なかなか楽しい曲です。

この曲、ソロ楽器としては、トランペット、フルート、オーボエ、ヴァイオリン
で、合奏群は、弦合奏です。
そして、トランペットが結構 高い音域を吹くのも有名です
(当時の楽器は、どうのこうのとか、吹き方は どうのこうのとか・・・
 いろいろ、あるみたいですが、とりあえず、どんな奏法も難しそうです)

第1楽章
 いかにも、バロック音楽という楽しいリズムで、
 いろいろな楽器の組み合わせ や 旋律の対位法的な動きも 面白いです
第2楽章
 トランペットが休みで、落ち着いた、ゆっくりした楽章
 心が落ち着きます
第3楽章
 これまた、いかにもバロック音楽というリズム

ブランデンブルク協奏曲は、6曲?すべて、ブランデンブルク公に進呈され、
当然、貴族達を喜ばすために書いたのんもしれないけど、
今聴いても、とても楽しい。
ロマン派的な表情付けがなくとも、
音の動きだけで、こんなに表情がつけられるのは、驚異だなあ。

前にも書いたけど、こういう音楽は、演奏するのも楽しいと思う。

さて、実は、眼を酷使しては、まだいけないらしいので、
今日のパソコンは、このくらいにしておこう。

追記
 私が入院している間に、訳のわからん クリックするものが加わっている
 いったいなんなのだろう
 今から、調べます
 これのこと ↓
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クリスマス・オラトリオ BWV248(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日は祝日。娘もかみさんも、用事で家にいなくて、
本当に久々に、家でゆっくりしています。
でも、年賀状をパソコンで作らなくてはいけないし、
来年の演奏会の曲の編曲もしなくてはいけないし、
ちょっと、パソコンをずっと立ちあげて、
いろいろやっているのだけど、
そんな時は、クラシック音楽をBGMにしている。
あまり、見ていなかったDVDをかけて、
時々、DVDを見ながら、いろいろやっている。

今日、選んだDVDは、まちまちだ
「浜松音楽コンクールのピアノ」
「ドリーブのコッペリアのバレエ」
等々、とりあえず、かたっぱしからかけている。
で、当然、もうすぐ クリスマス。

ということで、クリスマスにふさわしい曲のDVDもあったなあ・・・
探したらありました。
早速DVDを入れて再生だ。

今日の音楽日記は、J.S.バッハ作曲の
【クリスマス・オラトリオ BWV248】です。

で、今、見て、聞いているDVDは、
ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイツの演奏です。
まあ、全曲で、2時間以上の曲だから、こんな日でもないと、
全曲きけないよなあ。
次聞くのは、いったいいつだろう?

で、曲の解説は、ネットで調べて下さい。
省略です。

この曲、もちろん、世俗カンタータではなく、れっきとした宗教曲なんだけど、
私、この曲、じっくり、聴くより、BGM的に聞くのが好きです(バッハさん、すいません)
歌詞がわからなかったり、
この世界観の裏側がわからないせいかもしれないけど、
でも音楽は、すばらしいです。
引き込まれるというより、全体の雰囲気がいいのです。
(二部の最初のシンフォニアは 昔から知っていたけどこれだけでもいいです)

今、もちろん、家の中は、しーんとしていて、
バッハのクリスマス・オラトリオの音楽がかかっていて、
コーヒーを飲みながら、パソコンを打っているのだけど、
なにか、なっくりした時間の雰囲気に浸ってます。
(本当は、そんな感じで聞く曲ではないのかもしれませんが・・・)

合唱や独唱が交互にあるなあ・・・程度で、ゆっくり時間が流れていく。

これですよ
これ、これが一番の贅沢ですね。

さてさて、パソコンなんか打たないで、音楽の雰囲気に浸かろう・・・・

あっ、布団干していたの忘れた。
取り込まなくては・・・・
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コーヒーカンタータ (J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、まだ、なんの曲なのか、書く訳にはいかないのだけど、
私が属しているマンドリンオーケストラの来年の演奏会の一部で、
演奏する曲を最近ずっと、選曲していて、
いろいろな曲を聴いていたのだけど、やっと、決定した。
しかし、アマチュアの演奏会で演奏する曲は、団体によっていろいろな決め方があるし、
その選曲の考え方もいろいろあると思う。

曲の決め方は、
・全員の合議や多数決(うーん、音楽としてまとまりないものになるかも)
・トップや指揮者などの中心的な人で決める(これが一番 無難かな)
・指揮者の独断と偏見(ある意味、一番、音楽の特色がでるかも)
  等々

選曲の考え方は
・自分達のやりたい曲を選曲する(ある意味いいけど、自己満足に走る可能性も・・・)
・お客様の聴きたい曲を選曲する(ある意味いいけど、自分達の主義主張は・・・)
・自分達のやりたい曲と、お客様の聴きたい曲を混ぜる(これが一番 無難かな)
・いやいや、実力にあった曲から選ぶしかない(これは、もっとも)
  等々

演奏会の選曲、実は、すごく難しいですよね。
アマチュアの演奏会の成功は、選曲で50%決まると書いている本もある。
演奏者は、この曲は、演奏したい。
お客様は、この曲は、聴きに行きたい。
これがなかなか、同じではないのですよ(笑)
で、結局、自分を信じて、いいと思う選曲をするしかないのですけどね。

前置きが長くなってしまった。
で、多数決からいくと、ロマン派系の音楽が一番無難かもしれないけど、
バッハの曲も、なかなか、どんな曲を選んでも、演奏者・聴衆とも満足する曲が多いかもしれない。

で、今日は、バッハの曲を書いてみよう。
私は、コーヒーが好きだ。
毎日のようにコーヒーを飲んでいる。
で、なんで、こんなに好きになったかというと、
大学時代にいりびたって、そしてちょっとバイトしていたのが、コーヒー専門店で、
そこは、クラシック音楽をよくかけていたのだけど、
そこのコーヒーは、おいしかったなあ。

で、その店でよくBGMでかかっていたのが、
バッハ作曲のコーヒーカンタータでした。
このカンタータは、バッハが貴族のためではなく、
もっと幅広い聴衆の公開演奏会の為に作曲しただけあって、
内容が面白い。
コーヒーに夢中になる娘 と それを止める父。
興味ある方は、ネットで調べると、訳があるので、
読んでみると、面白いですよ。

音楽は、まあ、なんということはないのだけど、
これを聴きながら、ゆっくり、コーヒーを飲むと、ちょっと、いい気分になってきます。
さすが、バッハです。
私は、最後の第10曲は、なんか、ちょっと派手で明るくて、好きですね。

バッハのカンタータは、宗教的なものもあるけど、
幅広い聴衆の公開演奏会の為に作曲した曲は、おもしろいものが結構ある。

この場合、バッハは、自分の楽しみの作曲と、お客さんの満足 
どちらに考えを置いて書いたのかなあ。
なんか、そんなことも考えながら、今、コーヒーを飲みながらこの曲を聴いています。

しかし、バッハのカンタータ全曲の旋律が言える人がいたら凄いなあ・・・
(す、すいません、全部は、もちろん聴いていません)


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主よ人の望みの喜びよ(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

今日の音楽日記の日付を見てもらいたい。
12月14日である。
この日は、なんの記念日か、わかりますか?
(討ち入りの日という答えでは、ないですよ。)
答えは、このブログの最後で・・・

ということで、(えっ、どういうこと?)
今日は、もう誰もが知っている名曲
そして、クリスマスシーズンにもぴったりの曲です。
(まあ、この教会カンタータは、本当は、7/2の祝日のものだけど・・・)

J.S.バッハ作曲の【主よ人の望みの喜びよ】です。

この曲は、バッハの教会カンタータ第147番の中の曲ですね。
もちろん、原曲は、弦楽器と管楽器と合唱の響きが、すばらしいのですが、
ピアノ独奏や弦楽合奏などに編曲されて、よく演奏されているので、
そちらで、知っている人も多いと思う。

さて、誰もが最初に疑問に思うこの曲の題名ですが、
【主(イエス)は、人(私)の望みであり、喜びである】
と、すると、わかりやすい。
まあ、歌詞を見ると、そんな感じかなあと、思っています。

この曲、私がはじめて聴いたのは、
多くの人が、多分そうであるように、
ピアノの編曲版(私は、ケンプの編曲ですね)で聞いた。
通常、結構、ピアノ版は、ゆっくりしたテンポで、
結構ロマンテックに演奏される。
(まあ、これは、多分、原曲の4声部をピアノに編曲した場合、
4声部をはっきり区別するには、そんなに早く弾けないという理由もあると思う。
実は、真面目にピアノで演奏しようとすると、ピアノ編曲版、結構難しいのですよ。
ピアノ版では、なかなか、声部の区分が難しい・・・)

これは、これで、もちろん、いいと思うけど、
原曲の教会カンタータを聞いていない人がいたら、
是非、原曲も聴いてもらいたい。

最近の教会カンタータの演奏は、結構、早いテンポです。
私、それが、結構、この曲には、合っていると思うのです。
そして、合唱も、直接、神への賛歌を歌うので、
なんとなくですが、ピアノ版になれてると、
この曲、別の曲に聞こえてくるのです。
結構、すっきりしているけど、それが、なんとなくイメージがわく音楽です。
ピアノ版は、ちょっと癒し系だけど、
原曲は、敬虔なイメージかな

私は、よくばりだから、原曲もピアノ編曲も
両方とも、いい面があっていいと思うけど、
皆さんは、どちらが好きですか?

まあ、バッハの精神や、カンタータの意味なんて、
関係なく、純粋に音楽で考えると、
カイエ編曲の管弦楽バージョンなんて、
静かに始まりますが、
最後は、パーカス全開で、派手で豪快で、
まあ、これはこれで、一つの世界です。

この曲、ゴドフスキーさんが、もしも、編曲したら、
きっと、3連符は、倍の6連符にして、
その上で、左手だけで4声を弾く、とんでも編曲にしたりして・・・
ははは、想像ですが、おもしろいんだか、つまんないんだか・・・

まあ、でも、【主よ人の望みの喜びよ】は名曲です。
たまに聴くと、心が落ち着きます。
(追記 私、この曲のセカンドパートの動きがですね、好きなんですよ。)

*****************************************************************************

さて、この日記の最初の質問の答えです。

実は、12月14日は、このブログの誕生日です(パチパチ)
そう、もう、なんやかんや、適当にクラシック音楽の日記を書いて、
3年になりました。(なんか、早かったなあ)
いつも読んでいる皆様、適当に読んでいる皆様、たまたま読んでいる皆様
ありがとうございます。

さて、
最初の記事は、こちら→2005年12月14日1周年の記事は、こちら→2006年12月14日
2周年の記事は、こちら→2007年12月14日

書いている曲は、最近、いろいろなジャンルが増えてきたけども、
基本的な姿勢を、変えることなく、
好きなクラシック音楽を自分の言葉で、書いていこうと思う。

曲についての毒舌は、ないし、
ものすごく、オタッキーな内容でもないし、
ちっょと、平凡かもしれないけど、(これ実は、難しい)
この音楽日記では、
クラシック音楽の一聴衆として、音楽を聴く喜びを書いていけたらなあ、
とも思っています。

【音楽よ人の望みの喜びよ】→【音楽は、私の望みであり、喜びである】

ははは、なーんてね。

皆様、これからも、よろしくお願いします。


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パルティータ第1番(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、たまには、バロック音楽の鍵盤曲も書いてみよう。
ということで、今日も有名曲の紹介です。
今日の音楽日記は、J.S.バッハ作曲の【パルティータ第1番】です。

このバッハ作曲の鍵盤曲【パルティータ】は、全6曲からなっているけど、
特にこの第1番は、有名だろう。
曲の構成は、いろいろな舞曲の短い小品からなっていて、
特に、一見、全然変わったことのない曲なのだけど、
ひとつひとつに、味があるとても粋な曲だと思う。
そう、ピアノで速く弾いても味があるし、
チェンバロで、ちょっと遅めに弾くのを聞くのもなかなか、いい。
そして、自分で、弾くのも楽しいと思う。

この第1番は、6(7?)曲からなっている。
・前奏曲
  優雅な気品のある曲。いいんですよ、こういうあっさりとした曲の始まり方・・・
・アルマンド
  軽快ですねえ。いいですね。気分よくなります。
・クーラント
  ちょっと変わった感じの曲。右手三連符の動きと左手の動きがおもしろい
・サラバンド
  ゆっくりした曲を真ん中にもってきて、変化をつけている。
  書法としては、単純だけど、響きは、とても魅力的だ。
・メヌエットⅠとⅡ
  古きよき時代の優雅なメヌエットです。
  このメヌエット、どこかでよく聞く音楽なのだけど、なんだか思い出せない
・ジーク
  この曲、右手と左手の交差もあり、なかなか、いいですよ。
  こういう曲の和声の動きは、バッハならではですね。

この【パルティータ第1番】とても多彩な顔を持っている
ちょっと、自分自身に質問してみよう

・ピアノ演奏とチェンバロ演奏どちらがいいですか?
  うーん、これは、難しい。最近で、ゆっくりしたチェンバロ演奏かな
  でも、グレン・グールドのちょっと速めのピアノ演奏もすてがたい

・癒しの音楽ですか、気分を高揚させてくれる音楽ですか?
  うーん、これも時と場合によるなあ。
  今の気分は、夜、一人で聞きながら、コーヒーだな(笑)

・聴くのと、演奏するのは、どちらがいいですか?
  ははは、自分の思っているテンポで弾けないので、これは、聴くの方かな。
  でも、実力があれば、弾くの方かも

ははは、なんとも、主体性のない回答だなあ(笑)
でもそんなところが、バッハの音楽のいいとこかもしれません

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無伴奏チェロ組曲 第3番ハ長調(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日は、珍しくチェロの独奏曲だ。
うちの娘は、クラッシックバレエにずっと夢中なのだが、(オイオイ、勉強はどうした・・・)
中学校のクラブ活動で、クラシックギターを習い始めた。
もちろん、初心者なので、まだ、たどたどしく家で、練習しているのだが、
こないだ、なにかを練習しているが、音を聴いていても
下のパートの低音だけなので、いったい何の曲をやっているかわからない。
ふと、楽譜を見たら、バッハのブーレとあった。
あれ、なんの曲のブーレだろうと思ったら、
やっぱり、この曲だった。

今日の音楽日記は、バッハ作曲のチェロ独奏の傑作
【無伴奏チェロ組曲 第3番ハ長調】です。

バッハの無伴奏チェロ組曲は、全部で6曲あり、
私が初めて、聞いたバッハのチェロ組曲は、
きっと多くの人がそうであるように、
組曲第1番のプレリュードだった。
分散和音の連続だけで、これほど、深い味わいがだせるんだなあ・・・
と昔、クラシック音楽の聴き始めの頃、すごく感動して、
全6曲をよく聞いていたころを思いだす。

バッハのチェロ組曲は、どの曲も、プレリュードと舞曲の組み合わせだけなのに
とても、深い味わいがあるし、
決して、BGMの曲ではない。
でも、休日の朝に聴くと、とても気分がいいのも事実だ。
(フーガとか、シャコンヌとかないのが淋しいけど、でも、舞曲だけでもすばらしい。)

中でも、第3組曲は、ハ長調という調性のせいかもしれないけど、
とても、明るく、スケールが大きい気がする。
第3番は、
プレリュード・アルマンド・クーラント・サラバンド・ブーレ・ジーク
からなる組曲だ。
プレリュードは、第1番より、ちょっとだけ自由で、
基本的には、分散和音の進行だけど、スケールの部分もあり、
終わり方も、結構印象的だ。

ブーレは、有名だ。
単純な旋律で、重音は皆無といてもいい。
だのに、チェロで演奏されると、とてもいいんだなあ・・・

実は、最近、バッハの無伴奏チェロ組曲は、聴いていなかった。
久々に聴いてみたのだが、
うーん、やっぱり、こういう曲は、いいなあ。

バッハの曲の演奏は、端正な弾き方でも、ロマン的な弾き方でも、
それなりに味がある。
昔聴いた、マイスキーの演奏は、独特な味があり、好き嫌いのある演奏だと思うけど、
たまには、こんな演奏もいい。
写真は、私がもっているCDで、本人のサイン入りなのです。

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ブランデンブルグ協奏曲 第4番(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日(土曜日)は、一人朝早く起きて、
かみさんに、録画を頼んでおいた番組を見ていた。
そう、BS等で、朝や昼間、クラッシックの番組をやっていると、
かみさんに、録画を頼むのだが、
平日の夜は、テレビを娘と妻にとられているので、なかなか見られない。
(まあ、夜中によくクラッシック番組をやっているので、それも録画ですが・・・)
ということで、土曜日の朝、すごく早く起きて、
テレビを独り占めして、一人で楽しむのだ。
オペラ【薔薇の騎士】やピアノの【スクリャービンの幻想曲】等いろいろ、まとめて見て、
幸せな時間を過ごす(笑)

でもですね、うちの家族、結構クラッシック音楽が好きなのです。
妻は、学生時代、吹奏楽でクラリネット演奏していたし、
また、マンドリンの腕もたいしたものだ。
娘は、あいかわらず、クラッシックバレエを真剣にやっているし・・・

そんなわけで、たまには、家族で、クラッシック音楽の番組を見ることがある。
今日(土曜日)の夜がそんな日だった。

テレビ朝日でやっている【相棒】の録画を見た後で、
(なぜか、娘は、【相棒】の水谷豊の大ファンなのです。)
なにげに、BSを付けたら、
バッハのブランデンブルグ協奏曲をテレビでやっていた。
アバドの指揮で、アンサンブル演奏なのだが、
これが良かった。
いろいろなことをしながらなのだが、
結局、家族で、全部見てしまった。

今日の音楽日記は、その中でも演奏されていた
バッハの作曲した、ブランデンブルグ協奏曲第4番です。

ブランデンブルグ協奏曲は、過去にこの音楽日記で、
第3番と、第5番を書いた。こちらも是非読んで下さいね。

この第4番は、3楽章からなり、とてもさわやかで、
音楽の喜びを与えてくれる音楽です。
 第1楽章・・・音楽の喜びいっぱいという雰囲気
 第2楽章・・・しっとりと、落ち着いた中にも、演奏する喜びが・・・
 第3楽章・・・プレストの楽章。演奏できたら、さぞかしいいだろうなあ・・・

私は、今日の演奏を聴いて、
この曲の聞き所は、やっぱり、リコーダーだな、と勝手に思っています。

というより、今日の番組を見ていて、
久々に、リコーダーの音色と、その息づかいに、魅了された。
だいたい、テレビを見ていた妻が、
「私、リコーダー習おうかしら・・・」
と言い出したくらい、よかったなあ。
(でも最近、オカリナやり始めただろう! と言う、つっこみをしたかった私(笑))

このブランデンブルグ協奏曲第4番は、
バッハ自身の手で、
チェンバロと2本のリコーダーの為の協奏曲にも再編曲されている。
こちらの曲も、なかなか音色のマッチングがいいなあ。

貴族の為に書いたのかもしれないのだが、
音楽を聴く、そして、演奏する楽しみがこの曲には、確かにあります。

いい曲です。ハイ

追記
 今日は、ピアノ曲を書こうと思っていたのですけどね・・・
 次回は、ピアノ曲です。多分・・・

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フーガの技法(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

フーガシリーズ第11弾である。

さてさて、ちよっと今回で、フーガシリーズは、一旦、お休みしようと思う。
決して、フーガを使用した曲で好きな曲がなくなった訳ではないのですよ。

ピアノでは、バッハの平均律 から ショスタコービッチの前奏曲とフーガまで、
まだまだ名曲は、目白押しだし、(バーバーのピアノソナタの終楽章も、すばらしい)
オルガン曲だって、バッハだけでなく、ブクステフーデの曲だっていいし、
ギター曲にもいろいろあるし・・・・
いやいや、本当に、きりがないのです。
フーガを使った私の好きな曲というだけで、音楽日記を書いていっても、
ひょっとしたら、一年は、続くかもしれない(笑)

ということで、惜しまれつつも(そうか?)フーガシリーズは、
今回で、一区切りです。(でもまた、書きますよ、きっと、多分・・・)

では、フーガシリーズの区切りにふさわしい曲を選ぼう。
今日の音楽日記は、J.S.バッハ作曲のフーガの大曲【フーガの技法】である。

【フーガの技法】は、バッハが晩年に作曲した曲集で、
楽器の指定がなく、鍵盤楽器で弾かれることは、多いが、
他の楽器でも(弦楽四重奏など)演奏される。
曲は、いくつかの曲に分かれ、
フーガ、カノン、三重フーガ、反行フーガ・・・などなど
あらゆる対位法の技法が使用されている。
そして、実は、最後は、未完の曲集でもある。

いろいろネットで調べると、
曲順は、実は、うんたらこうたら
楽器編成は、実は、うんたらこうたら
作曲年代は、実は、うんたらこうたら
未完の最終形は、実は、うんたらこうたら・・・

この曲は、研究するには、宝の宝庫かもしれない。
(あっ、いろいろ読んでいると、なかなか、かなり面白いですよ)

まあ、このあたりは、ネットで調べてもらうとして、
まずは、【フーガの技法】を聴いてみよう。
全曲は長いので、ちょっとだけでもいい。

フーガというと、
楽しいフーガや、激しいフーガや、ロマン的なフーガなどいろいろある。
でも、個人的な趣味からいうと、
バッハのオルガン曲【パッサカリアとフーガ】のフーガのように、
構成美あふれる、そして崇高な曲にとても魅かれる
バッハのフーガは、このような曲は、特別のような気もする。

しかし、このバッハの【フーガの技法】は、
私にとっては、ちょっと、とっつきにくい音楽だった。
昔々、最初に聞いたとき(確かピアノ版だったと思う)、
なにか、盛り上がりもなく、淡々とした曲だなあ・・・
と思った記憶がある。

確かに、当時のあらゆる対位法の技巧を凝らして、バッハが書きとめた曲ではあるが、
芸術作品としてはどうだろうとも思っていた。

ある日(これもかなり昔だが)、FM放送で、【フーガの技法】が流れていた。
丁度、途中から聴いたので、全曲ではないのだが、
ぼっーと、真剣に聴いていたらその世界に入っていって、
決して気分が、高揚するわけでもないし、
フーガの音楽を理論的に聴くわけでもないのだが、
ああ、こんな音楽世界があるんだ、と素直に思った記憶がある。
そして、衝撃的だったのが、当時すでに知ってはいたが、
未完の部分、そう、BACH(シ♭・ラ・ド・シ)の音形が出て、
急に音楽が沈黙する部分だった。

いやいや、この【フーガの技法】という音楽は、すごい音楽かもしれない
と思った瞬間でもあった。

ところが、その後、【フーガの技法】は、何回か聴いたが、
なかなか、そんな気分には、ならない。
でも、単純な技巧音楽だけでないことは、今は、感じている。

バッハは、この曲で、なにを伝えたかったのだろう・・・
(ちなみに、出版予定は、あったらしい)

対位法の技法を後世に残したかったのか
それとも、趣味で書いたのか
それとも、みんなに聞いてみてもらいたかったのか・・・

うーん、この曲、年に一度聴くかどうかの曲だけど、
聴くときには、
昔の記憶と、バッハの考えがごっちゃになりながら、いつも聞いているのです。
(実は、この音楽日記を書きながら、BGMで流れています)
(でも、こ曲は、ちょっと真剣に聴きたいなあ)

ははは、今日は、なにか、よくわからない音楽日記になってしまった。
また次回からは、普通の音楽日記に戻ります。
(と言っていて、フーガの曲書いたりして(笑))

そして、なにかリクエスト曲があれば、遠慮なくコメント欄に書いてくださいね
でも、書くのが、いつになるかは、保証しませんよ
それに、知らない曲だと、どうしょうもないし
(というより、リクエストされて、ほったらかしている曲があるような・・・)

では


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半音階的幻想曲とフーガ(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、フーガシリーズ第3弾である。
す、すいません。またまたバッハです。
今回で、バッハは、一旦、終わるので、もう一曲だけ、つき合ってくださいね。

今日の音楽日記は、バッハ作曲のチェンバロ曲(今ではピアノで、よく弾かれている)
【半音階的幻想曲とフーガ】である。

実は、フーガシリーズを書くにあたって、バロック~現代まで、
いろいろなフーガを用いた曲を聴いたのです。
もちろん、この種の曲で、バッハの曲は、数多く聴いたのですが、
ちよっと印象に残った曲がこの曲なのです。

この【半音階的幻想曲とフーガ】、私は、昔から、知ってはいたのですが、
あまり、印象に残っていなかったのです(すいません。)
しかし、今回、聞き直してみて、
あれ、こんな面白い曲だったのか、と再認識した曲なのです。

で、ちょっと曲の解説である。

作曲年代は、1720年とか、1730年とかいろいろ説があるらしい。
まあ、そんなことは、あまり重要ではないような気がする。
早速、曲を聴いてみよう。

始まりは、スケールの走句で始まる。
この曲の前半の幻想曲の部分は、
速度も、和声も、強弱も、いろいろ変化し、
スケールの走句が多いけど、飽きさせない。
弾き方をちょっとロマン的にすると、バッハの作品とは思えない程、
幻想的で、劇的で、・・・いやいや、これほど多様とは・・・。
そして、落ち着いて、この幻想曲が終わると、フーガが始まる。

さてさて、このフーガの主題が問題だろう。
これでこの曲の好き嫌いが分かれるかもしれない。
これは、とても半音階な特徴が耳につく主題だ。
そう、美しい主題ではないし、ごつごつしてるし、素人みたいだし・・・
とても、すばらしい主題とは、お世辞にも言えないと思う。
(実際、ピアノでこの主題を弾いてみると、うーん、なんだかなあ、という主題ですね)

しかし、この主題で、三声のすばらしいフーガが構築されるのである。
聞けば聞くほど、何故か、この、変な主題に引き込まれ、
最後の方で、低音で、フーガ主題がフォルテで出るところは、すばらしい。
そして、最後は、力強く終わる。

この曲の魅力は、なんだろう?
幻想の世界の後に、フーガ主題の念入りな構築に、クラッとくるのかなあ。
このフーガ自体は、5分程度なのに、この曲は、大きな世界を感じるのです。

とにかく、フーガは、主題の美しさではなく、
全体の構築なんだろうなあ・・・
なんて、考えているのです。

ということで、次回の音楽日記のフーガは、バッハでない曲です。
(あっ、今回のシリーズは、年代順ではありませんので・・・)


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無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番 ト短調(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さてさて、フーガシリーズ第2弾である。
今日は、ヴァイオリン独奏曲だ。
えっ、フーガって、題名に入っていないって、疑問の人います?
いえいえ、この曲には、すばらしいフーガの部分があるのです。

今日の音楽日記は、またまた、バッハ作曲の曲だ。
【無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番 ト短調】である。

ヴァイオリンというと、ピアノと違って、原則、同時には、4つの音しか、
出すことができない。(それも、正確には、まったく同時は、2音までだな)
そのため、ヴァイオリン曲の中には、ピアノ伴奏付きのものも多い。
しかし、ヴァイオリン一台で、すなわち他の楽器の伴奏がなく、
その無伴奏の世界の中でも、すばらしい音楽が作曲されている。

というより、このバッハの無伴奏のヴァイオリンソナタ 第1番は、
ヴァイオリン一台だけなのに、
管弦楽とは違った、スケールの大きい世界を創り出している。

さて、【無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番 ト短調】は、
4つの楽章からなるソナタだ。

第1楽章・・・アダージョ
       全体の序奏とも言うべき曲で、重々しく、荘厳で、
       最初の和音からの下降音階から、いきなり、バッハの無伴奏の世界に
       引き込まれます。

第2楽章・・・アレグロ(フーガ)
       ここです。この部分です。ここのフーガは、すばらしい。
       フーガ主題は、特徴的なリズムを持つ短い主題なのですが、この主題が、
       ヴァイオリンの4本の弦の世界の中で、すばらしく高揚していく。
       途中の4声の部分なんて、気分がどっか飛んでいってしまいそうだ。

第3楽章・・・シチリアーノ
       のどかな舞曲で、前の楽章で、高揚した心を落ち着けてくれる
      この効果は、すばらしい。

第4楽章・・・プレスト
       ほとんど16分音符で書かれているが、とても丁寧に書かれており、
       対位法的な響きがする。演奏効果もすばらしいし、
       このソナタの終曲にふさわしい。

さてさて、この【無伴奏ヴァイオリンソナタ 第1番】の第2楽章のフーガである。
上記にも書いたが、本当にすばらしい。
主題は、すごく単純だ。
そして、音域も限られている。
同時に発する音も限られている。
しかし、心に響くフーガ音楽だ。
そう、この楽章は、なにかをイメージするというわけでは、決してない。
でも、でもですね、心が高揚してくるのですよ。
(たった、5分程度の楽章なのに・・・)

ちなみに、この曲、いろいろな楽器に編曲されても演奏されている。
個人的な好き嫌いからいうと、やはり、ヴァイオリン一台の原曲が一番好きなのですが、
ギター一台の演奏も、なかなか味があると思いますね。

この曲は、第2楽章のフーガだけでなく、全曲通して聞いてもらいたい。
バッハの無伴奏の世界に入り込むこと間違いない曲だ。

さて、もちろん、次回もフーガの曲です。さてさて、なにかな


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小フーガ ト短調(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、新シリーズである。
ちょっとした思いつきだったが、【フーガ】が入っている曲を
ピアノ曲に限らず、バロックから近代まで、いろいろと紹介していきたいと思う。
(あのう、このシリーズ、連続10回は超えると思います。ハイ)
(フーガが嫌いな人は、すいません。)

そう、昔にもこの音楽日記に書いたことがあるのだが、
私、「フーガ」という曲名に弱いのです。
(以下は、以前書いた文章をちょっと変えています)

例えば、いままで、この音楽日記に書いてきた曲でも
 「前奏曲コラールとフーガ」(フランク)とか、
 「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」(ブラームス)とか
 「ピアノソナタ第31番」(ベートーベン)とか
 「交響曲第5番」(ブルックナー)とか
 「童謡の主題による変奏曲」(ドホナーニ)・・・・等々
多様なジャンルの曲で、最後がフーガの曲はいろいろあるが、
最後のフーガの部分になると、どの曲も、なぜか、私は、胸が熱くなる。

なぜだろう?

理由を、いろいろ考えてみた。
・フーガは、バッハのオルガン曲を思いだして崇高な気分になるからだろうか?
・フーガを作曲しろと言われても出来ないので、あこがれからだろうか?
 (おいおい、普通の曲だって書けないだろう・・・)
・フーガは、いろいろな声部に分かれ、複雑だからだろうか?
     等々
しかし、いまいちピンとこない。

私は、どちらかというと、イメージや感覚で、音楽を聴くタイプだ。
フーガのような対位法を駆使した曲は、多分、正反対の曲だと思う。
でも、惹かれるんだなあ。これが・・・
まあ、理由を考えてもしかたない。
フーガには、人を動かす、なにかがあるのだろう。それはそれでいい。

フーガとは、なにか、
第1声という、フーガ主題が提示され、
そして、5度上(4度下)の応答があり・・・・フムフム
興味ある人は、自分で調べてくださいな。
実は、フーガというのは、勉強すればするほど、複雑で、よくわからない。
対位法の頂点の作曲技法とは、よく言ったものだ
(そんなに、真面目に勉強してないけど・・・)

さてさて、フーガシリーズの最初の曲は、誰でも知っているバッハのオルガン曲
【小フーガ ト短調】である。
オルガン曲としてよりも、管弦楽に編曲された版で聞いた人も多いだろう

この曲、小学校や中学校で、必ず聞かされていたような気がするのだけど、
今もそうなのかしら?
私は、中学校の時に、この最初の主題に
「君と、歩いていこう・・・・」と歌詞を付けて歌った記憶がある。(笑)

そんなことは、どうでもいい。

さて、この曲、フーガの形式を勉強するには、とてもわかりやすい。
主題がまず提示され、規則通り、5度上で応答が入り・・・
・・・最後は、低音で重厚に主題が現れる。

この曲の最大の特徴は、フーガ主題の美しさと優雅さだと思う。
これほど、整ったフーガ主題は、なかなかない。

が、しかし、しかし、である。

実は、私は、この小フーガという曲、曲としては、とても美しいと思うのだが、
フーガとしては、あまり、魅力を感じないのです。

(以下は、素人の勝手な考えですので、音楽的にあっているかはわかりません)
フーガの魅力は、最初のフーガ主題で決まるような気がするのです。
このフーガ主題があまりに美しく整っていると、
逆にフーガとしての魅力が半減するのではないかと
そう、フーガ主題は、ごつごつしていたり、よくわからなかったり、
不安定であったり、変なリズムだったり、・・・
なんか、そんな主題が、変容され、一つの大きな構築物になっていく。
そんなフーガが私は、好きなのです。

ということで、バッハの【小フーガ】は、曲としては、美しくすばらしいが、
フーガとしては、個人的には? の曲なのです。

皆さんは、どんな感想ですか?

ということで、今日から始まったフーガシリーズ。
次回は、どんな曲かな


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パッサカリア ハ短調(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、最近、さわやかな、バロック音楽や、
カバレフスキーの軽い音楽を聴いて、気持ちを軽くしている。
なぜか、朝、そんな音楽を聴くと、なかなかよいではないか・・・

今日も、バロック音楽を聴こうとして、バッハのオルガン曲を聴いたのが間違えだった。
そう、今日の曲は、決して、さわやかでもなく、軽い音楽でもない。
とても、重みのある曲だ。

今日の音楽日記は、J.S.バッハのオルガン曲の傑作(ですよね)
【パッサカリア ハ短調】である。

まず、ちょっとだけ音楽の勉強だ。
【パッサカリア】とはなにか?
もともとは、三拍子の舞曲だったらしいが、
まあ、一般的には、低音で反復される主題をもとにした変奏曲のことだろう。
(最も有名な、パッサカリアは、ブラームスの交響曲第4番の終楽章かなあ・・・)
(ゴドフスキーのパッサカリアという人は、まずいませんよね(笑))

さてさて、バッハの【パッサカリア ハ短調】は、どんな音楽だろう
最初の8小節が低音で、基本主題が演奏され、
その後、20もの変奏が続く。
この変奏が、多種多様で、単一の主題を扱っているのに、まったくあきない。
そう、すごく荘厳で、そして、心に響く音楽だ。
そして、その後、このパッサカリアの主題による、すばらしいフーガとなる。
その頂点で音楽が一瞬停止し、そして、ハ長調の主和音での終止。

もちろん標題音楽ではない。
しかし、なにか、巨大なものをイメージさせ、心に重く響く曲だ。
バッハのオルガン曲の中でも傑作だと思う。

この曲、正直に言うと、私、管弦楽の編曲で聴いたのです。
しかし、管弦楽でも、なんとすばらしい音楽に聞こえたことか・・・
きっと、弦楽合奏でもよさそうだ

もちろん、家にパイプオルガンは、ないので、(そんな家ないだろう)
最初の主題や、15変奏などをピアノで弾いてみる。
うーん、いいんだなあ。この和声進行・・・

音楽的は、きっと、緻密で厳密に書かれているのだろう。
しかし、そういう音楽なのに、とてもとても感動する音楽だ。

こういう音楽は、なかなかない。

いつか、マンドリン合奏でやりたいなあ

さてさて、さわやかなバロック音楽を聴こうと思っていたのになあ・・・
次回は、さわやかな音楽にもどろう。


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カンタータ第1番【暁の星のいと美しきかな】BWV1(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、レオナルド・ダ・ヴィンチの【受胎告知】という有名な絵が
日本に来ているのは、多くの人が知っていると思う。

絵画に関しては、そんなに詳しくはないし、
(クラッシック音楽に関してだって、結構いい加減だけど・・・)
さらに、イエス・キリストを題材とした、宗教画ということで、
この絵のバックグランドは、よくわからないのだが、
有名な絵だけに、このダ・ヴィンチの【受胎告知】という絵は、昔から知っていた。

実物の絵というのは、不思議なもので、写真にはない力を持っていると思っている。
この機会を逃したら、イタリアに行って見るしかないので
(間違いなく、お金の無い現状では、可能性は低い(きっぱり))
ということで、日曜日(6/17)に上野の美術館に、見に行った。

この日は、実は、最終日だったので、かなり混んではいたが、
ゆっくり見ることができた。

うーん、思ったより、小さかったが、
ダ・ヴィンチの遠近法を駆使した、とても丁寧で、
そして、なにか、不思議な絵をこの目で見られたのは、いい体験だった。
やはり、実物の絵画には、そうだと思うからかも知れないが、力がある。
この絵は、とかく、遠近法や構図などの話になりがちだが、
とてもイメージがわく絵画だと思う。
(この絵は、右横から見る構図だ。というのは、ものすごく有名な話なのですね。
 絵画に詳しくない私は、昨日まで知りませんでした。・・・(反省))

さて、【受胎告知】というのは、聖書の中では有名な話で、
マリアに天使が、キリストを身ごもることを告げる話らしい。

このブログは、一応クラッシック音楽に関するブログなので、
【受胎告知】に関係するクラッシック音楽は、なんだろう?と調べていたら、
すばらしい曲に出会った。

それが、今日の音楽日記の曲。
バッハ作曲のカンタータ第1番【暁の星のいと美しきかな】BWV1である。
(BWV番号の1番の曲です!・・・バッハ中期の曲だけど・・・)

バッハは、カンタータを約200曲(300曲?)作曲しているが、
その第1番は、この【受胎告知】の祝日用に作曲している。
当然、この曲は、昨日の夜、初めて聴いた。
スコアはもちろん無いし、
以下は、初めて聴いたこの曲の感想だ。

全体的に、ずいぶん、明るくそして、落ち着いた曲だと思う。
そして、しみじみと、幸せになれる曲だと思う。
第1曲は、落ち着いた中でも華やかさがあり、
第3曲は、管楽器の素朴な味わいと、ソプラノの声が合っている。
そして、最後の曲は、きっと、誰でも幸せにさせてくれる音楽だ。

暁の星とは、イエスのことらしい。

クラッシック音楽には、まだまだ、いい曲がいっぱいある。
バッハのカンタータを全曲聴こうとは、まだ思えないけど、
こんなすばらしい曲と出会えるのも、天使のおかげかな(笑)

さて、今日こそ、ピアノの小品を書こうと思っていたが、
違う曲となってしまった。
(ピアノ曲のファンの方、次回は、きっとピアノ曲です。・・・多分)


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ピアノ協奏曲 第1番(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日の音楽は、バロック音楽だ。
バロック音楽というと、
宮廷貴族の為の華麗な音楽や、教会での宗教曲等がイメージされるけど、
それだけではなく、劇場や市民の為の音楽としての演奏会も開かれている。

バッハの生涯の後半は、ライプィヒに定住し、
そこで、大学や市民の音楽集団を指導したらしい。
そして、演奏会を開いたらしいが、
バッハの13曲?のピアノ協奏曲(正確には、チェンバロ協奏曲ですね)
は、そのために書かれた曲と言われている。
その多くは、自作や他の作曲家の曲の編曲ではあるが、
こうして、ピアノ協奏曲(チェンバロ協奏曲)として聴くと、なかなか、どうして一つの世界をつくっている。

今日は、その中から、第1番のピアノ協奏曲(チェンバロ協奏曲)を聴いていた。
(そう、のだめ好きなら、わかるかも知れませんが、千秋が弾き振りをした曲ですね(笑))
バッハの失われたヴァイオリン協奏曲の編曲では、ないかとも言われているが、
曲は、お約束の3楽章からなっている。

第1楽章・・・最初にでる特徴ある音型を、いろいろ展開する。
       短調だが、決して深刻ではなく、音楽は、自由に淡々と流れていく。
第2楽章・・・自由で幻想的なアリア。
       この楽章も短調
第3楽章・・・いかにもバッハの協奏曲のアレグロという楽章で、
       この楽章も短調だが、華やかさにあふれている。
       うーん、確かに、この旋律は、一瞬ヴァイオリン協奏曲を聴いている気分になりますね。

さて、この曲をどのように聴くか?

私は、
バッハのこの第1番のピアノ協奏曲(チェンバロ協奏曲)は、神経を集中させて聴くより、
コーヒーを飲み、そして大好きなミルフィーユを食べながら、ぼーっとしている時に
後ろで鳴っているというのが好きだ。
(バッハさん、すいません。たまには、真剣に聴きますので許してね・・・)
決してBGM向けの曲ではないのだが、なんか、そんな感じがいいんです。

では、この曲は、ピアノ演奏がいいか? チェンバロ演奏がいいか?
うーん。どっちもいい味だしてます。
音楽的?には、チェンバロだという人もいるかもしれないけど、
ピアノで聴くバッハの協奏曲は、チェンバロより、対比がはっきりしていて、
おもしろいことも事実だし、
弦楽器との音色バランスもピアノでなかなかと思うのだが、どうだろう。
私は、この協奏曲では、ピアノ演奏の方が今は、好きかもしれない。

最後に、バッハは、チェンバロの名手で、かなり即興的な装飾を入れていて、
この曲でも、多分そうだったと考えられているようだ。
どんな風にピアノ(チェンバロ)パートを弾くか?
もう、これこそ、演奏者の個性ですね。
 楽譜通りに真面目に弾く人
 バッハは、こう弾いただろうと当時の即興演奏を考えて弾く人
 音楽は、その時代によって変化すると考えて現代の弾き方や解釈で弾く人・・・等々

しかし、バッハの音楽は、どれも、受け入れられるような気がする。
さすがバッハです。

えっ、私は、どの演奏スタイルが好きかって?
実は、八方美人なので、どれもいいなあ、と思っているのです(笑)
(たまには、相性の悪い演奏にも当たるけど・・・ははは)

と、ここまで、ブログを書いていたら、いつのまにか、後ろの音楽は、
第1番から、第2番の協奏曲になっている。
こっちの方が明るい曲だな。


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カプリッチョ【最愛の兄の旅立ちにあたって】BWV992(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、昨日の12音技法の音楽から一転して、今日は、バロック音楽である。
(しかし、聴く音楽に節操がないというか、なんだかなあ・・・疲れているのかなあ・・・)

バッハの鍵盤楽器の為の音楽は、数多くある。
いくつかの組曲や曲集、教育用の曲、前奏曲、トッカータ、フーガ等々・・・
もちろんゴールドベルク変奏曲のような大曲もある。
そして、イタリア協奏曲のような小品・・・
しかし、どこか、几帳面な音楽として聞こえるときも多い。

そんなバッハは、カプリッチョ(奇想曲)と名がつく曲を何曲か作曲している。

今日の音楽日記は、J.S.バッハ作曲の
カプリッチョ【最愛の兄の旅立ちにあたって】BWV992である。

さて、この曲は、バッハが19歳の時の作品である。
当時、バッハの兄がスウェーデンに旅立つことになり、
その送別会の為にこの曲を書いたらしい。
10分程度の曲である。

さて、この曲の旋律や展開自体は、そんなに凝ったものではない。(19歳ですから)
しかし、なんといってもこの曲の特徴は、
バッハとしては、めずらしく一種の表題音楽として作曲されたことだろう。

曲には、以下のような表題がついている。
 「旅を、思いとどませようとする友人達の言葉」・・・この部分の雰囲気、すごくでてます。
 「他国で起こる、さまざまなできごと」・・・変化に富んだ曲
 「友人達の嘆き」・・・悲しみの音楽、これも雰囲気でています
 「友人達は、別れを告げる」・・・嘆きは終わって、友人達は元気に送りだす。という感じ。
 「御者のアリア」・・・さあ、もう出発だよ という感じ。
 「御者のラッパのフーガ」・・・馬車に乗って、最愛の兄は、旅だって行く。

バッハは、表題音楽は、少ないと思う。
私は、どうしても、バロック音楽は、感覚で聴く音楽で、
イメージがあっても当時の教会や、宮廷のイメージになってしまう。
そして、どこか几帳面な音楽として聴いてしまう時もある。
しかし
こ曲は、この表題を思いながら聴くと、
バッハのバロック音楽がまた違って聞こえる。
そこに、兄との別れの風景がイメージできる。

バッハは、表題音楽を書かせても一流だったんだなあ・・・

この曲は、私は、最初ピアノで聴いた。
その為、ピアノのイメージが強いのだが、チェンバロでもいい雰囲気がでている。
最初の「おもいとどませようとする友人」の部分なんかは、
そう言われれば、まったくそうだな、と納得できる描写だ。
(言われなければ、全然わからんが(笑))

ともあれ、バッハの音楽でもこういう曲があるんだなあ、と
うれしくなる曲だ。

ところで、カプリッチョ(奇想曲)は、形式にとらわれない楽しい曲のことですが、
カプリッチョには、浮気心・気まぐれの恋という意味もあるの知っていますか?
この曲には、全然にあわないけど・・・


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ブランデンブルク協奏曲 第5番(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、私の出演するマンドリンオーケストラの定期演奏会は、11月にあるのだが、
演奏会で演奏する曲もそろそろ、だいたい決まってきた。
ただ、決まった曲の構成から考えていると、
ちょっとバロック音楽が一曲欲しいなあ、と考えていて、
ここ数日、バロック音楽ばかり聴いていた。

昨年は、ヴィバルディの【調和の幻想】から一曲演奏したので、
バッハとヘンデルを中心に、いろいろ聴いていたが、これがなかなか楽しい。
(バッハでは、管弦楽組曲やカンタータのシンフォニアやオルガン曲を
 そして、ヘンデルでは、合奏協奏曲を中心に聴きまくっていましたね。)

でも、バロック音楽は、聴くだけでなく、弾く方も本当に楽しいのです。

今日の音楽日記は、残念ながら、演奏会では演奏しないけど、
あらためて、聴いていて、とても雰囲気がいいなあと思った超有名曲。
J.S.バッハ作曲の【ブランデンブルク協奏曲第5番】である。

ブランデンブルク協奏曲は全6曲からなり、
このすべてを貴族のブランデンブルク公に捧げたところから、この名前がついている
(バッハのケーテン時代の作品で、教会音楽を作曲する機会がなかった時代だそうですね)
この六曲は、それぞれ特徴があるが、
この第5番は、チェンバロ協奏曲といっても良いほどチェンバロが活躍する。
(そう、バッハは、当時チェンバロの名手で、こわいものなし、だったみたいです)

バロック時代のチェンバロと言えば、あの数字が書いてある通奏低音ですね。
(あの数字はなんのことか、最初は、さっぱりわからなかったなあ・・・)
しかし、この第5番は、もちろん通奏低音だけのではない
全体に、チェンバロが縦横無尽に駆けめぐり、とても華やかだ。

第一楽章・・・ニ長調の主和音で始まる華やかな主題は、一度聴いたら、忘れられない。
       この楽章の最後の方のチェンバロ独奏の部分も聴き応え十分。
第二楽章・・・フルートとチェンバロの合奏がすばらしい音色を作る。とても美しい。
第三楽章・・・アレグロのフーガ。楽しいフーガ?というのもめずらしいと思う。

この曲には、職人芸的なバッハの作曲技法は、もちろん多々あると思うが、
それをまったく感じさせないで、楽しい音楽が、流れるように聞こえてくるは、
すばらしいと思うし、さすがバッハだなあ、と思う。

オルガン曲や無伴奏ヴァイオリンソナタなどは、もちろんすばらしいと思うが、
どうしても、作曲技法や構成を考えて聴いてしまう。
その点、このブランデンブルク協奏曲第5番は、それを感じさせないで、
純粋な音楽の喜びをあたえてくれる。

これを聴いた貴族もさぞ、楽しんだことと思う。

バッハの曲をいろいろ聴いていたら、
宗教の為の音楽、貴族の為の音楽、みんなの為の音楽、自分自身の為の音楽など、
はっきり分類できると思う。
でも、そのどれもが、ああなるほどと思える一級品なのには、改めて驚くばかりである。
(まあ、いろいろな作品の転用もありますが・・・)

しかし、こんなバロック音楽、合奏で弾いたら楽しいだろうなあ・・・

ところで、次回の演奏会で演奏するバロックの曲は決まったのか?
そう、決めたのですが、まだ、みんなに言っていないのですよ。
それは、また別の機会に(笑)・・・バッハではないですよ


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シチリアーノ(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、最近なぜか、昔よく聴いていた曲を、あらためてよく聴いている。

今では、CDもマイナーな曲まで安く買えるし、またネットで簡単に購入できる。
そして、私は、ナクソス・ミュージック・ライブラリーに登録しているので、
ネットで聴く分には、かなりマイナーな曲まで、いつでも検索して全曲聴ける。

しかし、いろいろな知らない曲をたくさん聴くようになっても、
若いころに、レコードで、何回も何回もすりきれるまで聴いた曲というのは、
体にしみついていると言おうか、なぜか格別の思いがある。
そう、結局そういう曲をいまだによく聴くのである(本当)
(もちろん、知らない曲との出会いもわくわくするのですが・・・)

昔買ったレコードに、《ケンプ/バッハを弾く》というピアノのレコードがあった。
若いころの私は、派手なピアノ曲をよく聴いていたのだったが、
なぜか、静かで心温まるバッハのこのレコードは何回も何回も聴いた。
 来たれ異教徒の救い主よ とか 主よ人の望みの喜びよ とか 
 精霊の踊り とか メヌエット とか が入っており
このレコードを聴くと、何故かいつも安らげたことを覚えている。

その中でも、特によく聴いていた曲。
それが今日の音楽日記の曲
J.S.バッハ作曲の【シチリアーノ】である。
正確には、フルートソナタ第2番の第2楽章だが、
私にとっては、このケンプのピアノ編曲での方がなじみが深い。

シチリアーノとは、6/8拍子のゆるやかな舞曲で、バロック時代に数多く書かれている。
(バッハのヴァイオリンソナタ第1番の中にもありますよね)

さて、シチリアーノというと、クラッシックファンなら、
多分、3曲は、思いだすのではないだろうか?
  レスピーギ作曲の【古風な舞曲とアリア第3組曲の中のシチリアーノ】
  フォーレ作曲の【ペレアスとメリザンドの中のシチリアーノ】
  そして、このバッハ作曲の【フルートソナタ第2番のシチリアーノ】
だと思う。
(クライスラーあたりを思い浮かべる人もいるかもしれません、しかし
 ハイドンの交響曲のある楽章を思い浮かべる人は、かなりのマニアですね(笑)さて何番でしょう)

なぜか、6/8拍子のゆるやかな舞曲には、心ひかれるものがある
このバッハのシチリアーノは、敬虔な気持ちにさせてくれるのだが、
そんな気持ちより甘い感傷にひたれる。
確かに、バッハの作品ではないかもしれないと思われるほど、
ちょっとロマンティクな旋律だ。
(そう、この曲は、J.S.バッハの作品ではないとの説もあります)
スッタカートぎみの16符音符の伴奏の上に、この甘美な旋律!!!
いいです。

ケンプ編曲の楽譜は、買ったのだが、難しいので、
右手は、単音の旋律、左手は、16符音符の伴奏に勝手にアレンジして、弾いている(オイオイ)
うーん、確かにバッハの音楽なのに、なぜか、ロマン派的な弾き方になってしまう。

原曲のフルートソナタもいろいろ聴いてみたが、
フルートにしては、音域が低いせいかもしれないが、
私は、やっぱり、感覚的にピアノ独奏の方がしっくりいくなあ。

最初に聴いた感覚というのは、どうしても、しみついているものです。

あっ、ピアノ独奏では、ケンプの編曲もいいけど、フリードマンの編曲もいいですよ


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2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調(J.S.バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、前回の記事の前衛的なアイヴスのピアノソナタもいいけれど、
今日は、時代をさかのぼって、バロック音楽の名曲を聴いてみた。

さて、いきなりクイズです。

バロック時代の以下の三人の作曲家
     J.S.バッハ
     ヘンデル
     D.スカルラッティ
この作曲家を生まれた順番に並べ替えなさい。
(本やネットを見ないで、答えるのは、ちと難しいかもしれませんよ)
(答えは、ブログの最後で・・・)
(ちなみにこのクイズ、本文とは、まったく関係ありません(笑))

まあ、クイズは、おいといて、
今日の音楽日記は、バッハの協奏曲の作品の中で、多分私が一番好きな曲。
J.S.バッハ作曲の【2つのヴァイオリンのための協奏曲】である。
この曲、私だけでなく、バッハの作品の中では、人気曲だ。
なにか人気なのだろう?

曲は、3楽章からなっている。

 第1楽章・・・しっかりとした主題が、対位法的な処理で展開される。
        2つのヴァイオリンの掛け合いが、これまたとてもいい。

 第2楽章・・・ヘンデルの有名な曲を連想させる出だしだが、
        その曲より、ロマン的かもしれない。
        とてもとても、歌心あふれる音楽

 第3楽章・・・この終楽章は、他のヴァイオリン協奏曲と違って、
        第1楽章と同じような、強固な構成力の中で、音楽を聴かせる。
        もちろん、対位法的な響きもすばらしい。

バロック時代の多くの曲は、どちらかというと、
宮廷や貴族を連想させ、
どちらかというと、いい意味で、BGM的な感覚で聴くことが多い。
そういう感覚で、朝、バロック音楽をいろいろ聴くのは、とても心温まる。

しかし、この【2つのヴァイオリンのための協奏曲】は、
是非、コンサートホールで聴きたい。
曲の構成力、緊張感、音響、等々、
どれをとっても、ホールでの演奏会向きだと思う。

ピリオド奏法、全盛の現在だが、
この曲、ちょっと、人数多めの管弦楽伴奏で、
ヴァイオリンもヴィブラートをちょっとだけかけて、ロマン的な演奏も好きだなあ。
(これって、邪道なのかなあ・・・)

そんな曲だ。(実は、マンドリンでも是非やってみたい曲なのです)

さて、クイズの答えです。

     J.S.バッハ・・・・・・・1685年 3月21日
     ヘンデル・・・・・・・・・・1685年 2月23日
     D.スカルラッティ・・・・・1685年10月26日

なので、ヘンデル・バッハ・スカルラッティの順番ですね。

バッハとヘンデルが同じ年の生まれというのは、有名だけど、
月日まで覚えている人は、あんまりいませんよね。
(ましてや、スカルラッティの生年月日なんて・・・)


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2声のインヴェンションより第1番(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、ブラームス→ベートーベンと書いてきたら、
やはり、当然、次は、バッハですね。(そうか?)

というとで、今日の音楽日記は、ピアノを学習する人なら、
多分一度は、弾く(弾かされる?)であろう曲。
J.S.バッハ作曲の【2声のインヴェンション】より第1番ハ長調である。

さて、【インヴェンション】と言う言葉は、着想という意味らしい。
この曲は、バッハが弟子の教育用に書かれた曲というのが一般的だ。

自筆譜には、違う題名がついていたらしいとか、
装飾音符の弾き方は、これが正しいとか、
歌わせる奏法で弾くとか、弾かないとか、いろいろな意見や説があるが、
そのへんは、研究者にまかせよう。
(まあ、私は、音楽に正解は無いと思っている人なのですが・・・)

さて、第1番の曲である。
曲は、単純な主題で始まり、対位法的には、
応答、展開、低音には拡大 等々、わかりやすくでてくる。
(まあ、なんとなくこの程度なら、対位法も少しは分かる(本当か?))
曲は、単純だが、
右手と左手の2本の線だけで、
また、この主題だけで、これほど単純だが、完璧な曲は、なかなかない。
2つの線だけでも、音楽の表現力は、十分にある。
弾いていても気持ちがいいはずだ。

さて、個人的なことを書いてみよう。
私は、独学で、ピアノを楽しんでいるが、
独学でいいかげんなので、指の一本一本の独立性は、全く無い(きっぱり)
ということで、ピアノの独学を始めたころ、指の独立性の為に、
これではいけないと思い、バッハのこの曲集を買って、練習したことがある。
結果は、玉砕でしたね。

小学生でも弾いているこの曲集は、私にとっては、鬼門だ。
なぜなら、この曲集は単純だか、右手と左手の5本の指が、完全に独立してなくては
うまく弾けない。
それに、装飾音符を弾くたびに、テンポが狂ってしまう。
それに、旋律のブレスの位置が、どうしてもぎくしゃくしてしまう。
ロマン派の音楽なら、ごまかしがきくんだけどなあ・・・(オイオイ)

私のように練習嫌いのいいかげんピアノ好きには、
バッハの対位法的な曲は、永遠に弾けないのかなあ
あーあ、真面目に練習しようと、何度思ったことか・・・

話が横にそれてしまった。
しかし、この曲って、何分ぐらいで弾いているのかなあ、
ものすごい速い演奏や、ゆっくりした演奏がある。
まあ、バッハの弾き方には、いろいろあるもんね。
(いろいろある方がおもしろい。)

ピアノの練習で、この【2声のインヴェンション】の曲集の次に、練習するのは、
【3声のシンフォニア】と相場が決まっているらしい。
うーん、2声で苦労している私は、3声なんて、とてもとても・・・

さてさて、自分が出演する演奏会もあと、一週間後(11/5)だ。
(時間があれば、皆さん是非来てくださいね。損はさせません(笑))
ということで、
今週からの音楽日記は、演奏会で、演奏する曲の紹介を書いていこうと思う。
(オペラ座の怪人やベルサイユのばら の音楽も書きたいが、
 一応、クラッシック音楽日記だからなあ・・・)


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プレリュード ハ短調 BWV999(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、小品シリーズ第2弾は、バッハである。(えっ、いつからシリーズ化したの?)

今日の音楽日記は、J.S.バッハ作曲の
【プレリュード ハ短調 BWV999】である。

この曲、クラッシックギターをやっている人なら、知っているだろう。
バッハが、リュートの為に書いたと言われる小曲である。

しかし、ごめんなさい。
私は、最初、この曲は、ピアノ(チェンバロ)の曲と思っていたのですよ。

それは、バッハのインヴェンションの楽譜が昔から家にあり、(姉が弾いていたのですね)
その中に【12の小前奏曲】というのがあったのです。
その第3番は、技巧的にやさしく、そして、弾きやすかったので、
私が独学でピアノを初めてから、指ならしのように弾いていたのですよ。
確か、大学の時に、クラッシックギターでこの曲を弾く友人がいて、
あっ、ピアノ曲の編曲だと思ったら、元々は、ギター(リュート)曲だったのですね。

最近でもこの【12の小前奏曲】は、時々、一人で弾いている。
(この位のやさしさが私の実力?には合っているのです。)

曲は、単純な和声進行だけの曲で、時間も1~2分程度だが、
そこは、大バッハさん。さすがです。
弾いても、聴いても、心に響く和声進行です。
こんな曲を書かしたら、バッハの右にでる人は、いません。(きっぱり)
一本の線だけで、対位法も駆使していない曲。
だけども、なぜか、弾くと、いろいろな旋律が聞こえてくる。
これは、不思議です。

ピアノ譜は、原曲のハ短調だか、
ギターで弾く場合、ニ短調にすることがあるそうだ、
その方が、良く音が響くらしい。(よく知らないのですが・・・)

さて、この曲の演奏、ピアノとギターとどちらが、いいかなあ、
もちろん、自分がピアノで弾く時が一番楽しいのだが(笑)
最近は、ギターでのこの曲の演奏も好きだ。

ギタリストのイエペスが弾いたCDがある。
原調のハ短調で、ゆっくり弾いて、2分以上かけて弾いている。
うーん。このくらいの速さがいいなあ、と思う今日このごろ・・・・
(しかし、このCD、そのあとに、シャコンヌが続くので、続けて聴くと
 なんか、シャコンヌの前奏曲みたいに聞こえるのが難点(笑))

さてさて、今日は、不信のとき の最終回・・・


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羊は安らかに草をはみ(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日は、本当にやすらげる曲。
バッハの【狩りのカンタータ】より【羊は安らかに草をはみ】である。

原曲はリコーダー2台とソプラノなのだが、
私は、管弦楽編曲やピアノ編曲でこの曲を知った。
原曲は、つい最近聴いたのだが、とてもとても素朴な味わいがある。
しかし、この淡々とした美しさと安らぎは、どの楽器で演奏してもかわらないなあ。

私には、この曲は、なんと言っても、朝のFMのバロック音楽のテーマ曲として、
頭の中にインプットされている。(今は番組もテーマ曲も違うけど・・・)
そのため、この曲を聴くと、私は、いつも気分は朝になってしまう。
(この優雅なバロック音楽を聴きながら、トーストを食べ、会社に行く。
 そんな生活したかったなあ・・・・)

まあ、有名な曲なので、説明は不用だろう。

ところで、羊というと、みなさんは、なにを思いうかべますか?
私は、・・・

その1
 村上春樹の【羊をめぐる冒険】ですね。
 もう、何年も前に読んだ本だが、当時は、村上春樹の本は、全部読んだ記憶がある。
 村上春樹の本には、羊さんは、この本以外でもいろいろ出てくるのだが、
 なぜか、その部分は、覚えているんだよなあ・・・

その2
 私は、恥ずかしい話だが、中学校の時まで、山羊(やぎ)を(やまひつじ)と勘違い
 して覚えていたのですね。
 確か、高校生の頃、みんなの前で、山羊を(やまひつじ)と読んで、
 大笑いされた経験があります。
 だいたい、やまひつじ って、どんな動物だ!!
 なんで、失敗談は、覚えているのだろう・・・

その3
 何年か前に、小学生の娘と漢字の勉強をしていた。
 漢字の生い立ちみたいなのを勉強していたが、
 羊が羊そのものを表したものから変化した。というのは、すぐわかったが、
 美しいという漢字は、大きい羊は、よい羊 からきているそうだ。(へぇー)
 なぜか、そんなことをまだ覚えている。・・・・

と、ここまで書いてきて、これでは、音楽日記のブログではなくなっていますね。

さてさて、音楽の話にもどそう。

この曲の最初の部分は、私には、羊がむしゃむしゃと草をゆっくり食べている気がする。
(あっ、描写音楽でないので、そんな考えは、いけませんよね(笑))

まあ、バッハは、国を治めていた狩りの好きな王様?の機嫌を取るため
にこのカンタータを作曲したのかも知れないが、
羊が安らかに、のんびりと草を食べている風景は、平和だってことです。
いいことです。

何だか、今日のブログは、音楽日記のブログになっていない。(ちょっと反省)
今日から家族旅行に行ってくるので、ちょっと音楽日記は、お休みです。


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ブランデンブルク協奏曲 第3番(バッハ) [バッハ(J.S.)]

ワールドカップでドイツが負けてしまった。
ドイツが優勝すれば、書く予定の曲があったのだが、
負けてしまったので、違う曲を書こう。(さて、なんだったでしょう・・・)

ということで、今日の音楽日記は、音楽の父と呼ばれるJ.S.バッハが作曲した、
【ブランデンブルク協奏曲 第3番】である。
(本文とは、関係ありませんが、音楽の母と呼ばれるのは、誰だか知っていますか?)

バッハの作曲した、ブランデンブルク協奏曲は、全部で、6曲あるが、
一般的には、この第3番は、第5番の次に人気のある曲だろう。(多分・・・・)
しかし、私は、この第3番が飛び抜けて好きだ。

この曲の特徴は、狭い音域で、とても動きのある旋律を、音の厚みのある音色で、
楽しく聴けることだろう。
弦楽器だけの音色で、とても渋いのだが、なぜか、明るい。
そして、聴いていて、とても幸せになる。

楽しい一楽章
ほんのちょっとの二楽章
疾走する音の動きの三楽章

スコアを見て、この曲の音色が、別の曲となぜ違うかやっとわかった。
ヴァイオリンが3声、ヴィオラが3声、チェロが3声に分かれている。
厚みのある音色に、明るい旋律。
これがマッチして、とても聴くのは楽しい。
多分、弾く方も楽しいと思う。

対位法的には、他の作品より、単純だと思うが、それが、また聴きやすい。
2楽章は、音が2つしかなく、カデンツァを入れている演奏もある。

さて、2つほど、ちょっとマニアックな話を

こんな厚みのある対位法的な曲は、ピアノ独奏で弾けないと思っていたが、
世の中には、ピアノ一台用の編曲がいろいろあるのですね。
FRIEDMAN編曲のCDを手に入れたが、みごとだ。
楽しそうだ。弾いてみたいが、まず無理そうだ。

さて、もう一つ。
バッハは、カンタータを数多く作曲していますが、
その第174番を聴いたことがありますか?

実は、このカンタータの冒頭のシンフォニアは、
このブランデンブルク協奏曲第3番の第一楽章が使用されているのである。
この話を聞いた時、これが聴きたくて、
私は、カンタータ174番のシンフォニアの入ったCDを買った。
聴いてみると、原曲にさらに、弦楽器だけでなく、ホルン・オーボエなどが加えられ、
原曲にはないオブリガートも聞こえ、派手になっている。

いやいや、バッハさんもおもしろいことをするなあ・・・

バッハの音楽は、とても規則的な音型で、譜面を見ると機械的だ。
しかし、不思議なことに、そこから聞こえる音は、
まったく機械的ではない、人間的な音楽だ。

そこは、とてもとても不思議だ。

追記
 音楽の母と呼ばれている作曲家は、ヘンデルですよね
 ヘンデルもドイツ人です。


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トッカータとフーガ ニ短調(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、いいかげんな文章?で、音楽を紹介するこの音楽日記も、
曲を知っていないと、確かに分からない(分かるように書いていない気も・・・)
といっても、有名な曲ばかり、書くのもなんなので、いつものペースで、
バロックから現代音楽まで、適当にその日に聴いたり、興味のある音楽を
書いていこうと思う。(継続は力なり、かな)

ということで、今日は、
【クラッシック音楽を聴き始めた時には、よく聴いたが、
        いつのまにかあまり聴かなくなったシリーズ】のシリーズ第4弾(多分)
である。(こんなシリーズあったの知ってますか?)

今日の音楽日記の曲は、J.S.バッハ作曲の【トッカータとフーガ ニ短調】である。

さて、この曲の冒頭の旋律を知らない人は、まずいないだろう。
(嘉門達夫の替え歌メドレーの最初を思い浮かべる人もいるだろう。
 また、ある人は、ディズニー映画のファンタジアを思い浮かべるかも知れない。)

この曲、もちろんバッハが作曲した、原曲は、オルガン曲だが、(25歳位の作曲らしい)
私は、昔々、ストコフスキーの管弦楽編曲のレコードをもっていて、
クラッシック音楽を聴き始めた頃、良く聴いた記憶がある。
その中には、この曲の他に、小フーガ等のバッハ作品が華麗な編曲で入っていて、
その頃は、バッハの音楽とは、豪華で華やかな音楽だと思っていた。

そのうち、バッハの曲もいろいろ聴くようになり、
もちろんオルガン曲も聴くようになったが、
この【トッカータとフーガ ニ短調】は、あまりに超有名曲すぎたのだろう、
気恥ずかしさ?があって、CDの世の中になってからは、滅多に聴かなかった。
(もちろん、私の現在のデジタルオーディオにも入っていない。)

さて、この音楽日記を書くために、久々にこの曲を聴いた。

もちろん、原曲のオルガン演奏と、
昔々聴いていた、懐かしい、ストコフスキー編曲の管弦楽の演奏と、
派手な編曲ではない、フリードマン編曲のピアノ独奏の演奏と
なぜかもっている、ちょっと変わったマンドリン合奏の演奏
である。

聴いてみて思った。これは、やっぱりいい曲です。というより名曲ですね。

まず、やはり、冒頭の部分は、なんといってもこの曲の顔である。
トッカータの部分は、自由自在に音楽が進む。
そして、フーガの出だしこそ、普通だが、音楽が進むにつれ、フーガというより、
一つの物語のような音楽になってくる。バラードだなこれは(笑)

バッハのフーガというと、どうしても形式ばったものを想像してしまうが、
これだけ、感情の入った曲もめずらしいと思う。

とここまで書いていたが、ネットでこの曲を調べてみたら、
いろいろと知らないことがあった。

とうことで、この【トッカータとフーガ ニ短調】について、
私が、へぇー と思ったことをちょっと書くと、

1.冒頭の旋律の弾き方は、通常「ラ・ソ・ラ」だが、「ラ・ソ#・ラ」の弾き方もあり、
  さらに、「ラ・シ・ラ・シ・ラ」という弾き方もある。(へぇ)

2.この曲は、他のバッハのオルガン曲と比べて、異なった趣がある為、
  バッハの真作ではない。という説もある。(この説、知っていましたか?)
  (解説を聞くと、なるほどと思ってしまう。)

なには、ともあれ、久々に聴くと、新鮮な曲に聞こえます。

多分、誰でも、音源はあると思うので、たまには、聴くのもいかが・・・・

本当は、ヨーロッパの教会のパイプオルガンで聴くと、雰囲気がでるのかなあ・・


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フランス組曲 第2番(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、ちょっと前だが、テレビ(BS)で、ゴールドベルク変奏曲の演奏があった。
私は、録画したのを、先日やっと見たのだが、
それはそれは、すばらしい演奏だった。
この曲には、カナダのピアニスト、グレングールドの新旧2種のすばらしい録音があるのだが、
それにも匹敵する演奏だったと思う。(ちょっとほめすぎかな)
時は、同じような解釈、
時には、別の解釈で、
とても惹きつけられる演奏だった。

そのピアニストの名前は、マルティン・シュタットフェルト。
26歳の若手ドイツ人のピアニストである。
(しかし、手の指を伸ばして弾き、椅子もすごく低く、おもしろい弾き方だなあ)
(ペダリングもなかなか独特だった。)

まだ26歳なので、今後、どのようなピアニストになるかわからないのだが、
今月の25日にバッハのイタリア協奏曲やインヴェンション等が入ったCDが販売された。
給料がでたので、雀の涙ほどのお小遣い(涙)をつぎこみ、さっそくCDを買った。

今日の音楽日記は、そのCDに入っていた曲。
J.S.バッハ作曲の【フランス組曲 第2番 ハ短調】である。

この曲は、なぜ、フランス組曲と呼ばれているかと言うと、
正確な理由は、よくわからないらしい。
(まあ、バッハがフランスに行ったことはないことだけは、事実らしい)
フランス風の優雅さからこの名前がきているという説もある。

曲は、いろいろな舞曲からなり
 ・アルマンド・・・元々は、ドイツ農民の踊りです
 ・クーラント・・・走る、とか、流れるとの意味があるらしい
 ・サラバンド・・・元々は、活発な踊りらしいが、重々しい落ち着いた舞曲
 ・エア・・・・・・アリアのことですね。空気ですね。でも速い曲です。
 ・メヌエット・・・小さなステップの踊り。
 ・ジーグ・・・・・テンポの速い舞曲。
の6曲からなっている。

さて、バッハは、この舞曲をそのままではなく、対位法をからませ、
その音楽を、自分なりに変化させ、
時には優雅に、時には厳格な形式的に、時には、自由に作曲している。
それ故、解釈には、いろいろなことが考えられ、
弾く人と聴く人に自由を与える。

形式にのっとったバッハの音楽の方が、ロマン派のピアノ曲よりも、
ひょっとしたら、解釈には自由がある気がする。
これは、おもしろい。

それに、前回ちょっと書いたが、ショパンの曲は、やはりピアノの音楽だが、
バッハの音楽は、楽器を選ばない。
そのような意味での、本当に純粋な音楽なのだろう。

マルティン・シュタットフェルトが弾く、フランス組曲第2番は、
決して、優雅ではなく、
また、舞曲という解釈ではないと思う。

しっかりしたピアノの音色にのせて、純粋な音楽が、自由なリズムで音楽が流れてくる。
どちらかというと、はっきりした、冷静だが情熱のある演奏だ。
こんなバッハもたまにはいい。

次のCDも是非聴いてみたいピアニストだ。

しかしですね。
このCDにバッハ作曲のイタリア協奏曲も入っていたのだが、
さすがに、その第3楽章は、ちょっと、速すぎるよ。
2分40秒で弾ききっている。
それはそれでいいと思うのだが、
なんか、くるくる回って踊っているバッハ っていう感じだな。(笑)


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イタリア協奏曲(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、今日の音楽日記は、本来は、チェンバロの為に書かれたが、
現代のピアノでもよく弾かれる、
バッハ晩年の傑作【イタリア協奏曲】である。

協奏曲という名前が付いているが、れっきとした独奏曲であり、
チェンバロの練習曲集の一部分として、作曲されたらしい。
チェンバロ一台で、当時のイタリア風の合奏協奏曲
(何台かの独奏楽器と合奏が交互に演奏するやつですね)
の雰囲気を出そうとして作曲されたので、この呼び名があるらしいが、
なかなか、遊び心のある曲だと思う。
(こういうの私は好きだなあ・・・)

一楽章の歯切れのいい主題と、心地よいリズムと和声。
二楽章の豊かな表情。
そして、鍵盤を疾走する躍動感ある三楽章。
(そう三楽章は、決して遅れてはいけません。ちゃんとしたタッチで最後まで疾走しましょう(笑))

バッハのこの曲は、ちょっとお茶目に、そして、リズムもはねて、
ちょっと機械的だが、しかし遊び心をもって、弾くと、かなり楽しいだろうなあ。
(ジャズ系のピアニストなんていいかもしれない)

でもこれって、練習曲として作曲されたものなんですよね。
ということは、ちゃんと弾かなくてはいけないのかなあ?
まあ、そんなことは考えずに、曲を楽しもう。(考えだすときりがない・・・)

私が、この曲を最初に聴いたのは、
カナダのピアニスト、グレン・グールドのレコードだった。
このテンポと、歯切れのいいタッチに耳が慣れてしまったので、
この曲の印象がこうなったのかもしれない。

最近、チェンバロで、結構、表情をつけて、
ある程度遅いテンポで弾いているのを聴いたことがあるが、
ちょっとした違和感があった。
しかし、音楽的?には、こっちがあっているのかもしれない。

さて、今日は、なんで、この曲を選んだのでしようか?

実は、最近、車を運転する時に、この曲をよく聴きながら運転するのですよ。
高速道路で、この曲の一楽章や、三楽章をききながら、
車を走らせるのは、すごく気分がいいのです。
ブランデンブルク協奏曲第3番もなかなか車の運転には、合いますね)
(ちなみに、かみさんも、娘もクラッシック音楽がOKなので問題ないのです(笑))

明日から、ちょっと家族旅行に出かけるので、
高速道路でこの曲を聴きながら快適に、走れるといいなあ、と考えているとこなのですよ。
(でもきっと、渋滞で、この曲の一楽章や三楽章がむなしく響くのだろうなあ・・・)

バッハさんも、貴族の部屋や、教会で弾かれるのは、想像したかもしれないが、
高速道路の車の中で、この曲を聴かれるとは思ってもいなかっただろうな。
(車の中で、クラッシックなんか聴くのは、不謹慎という人いるのかなあ・・・・・いないですよね)


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G線上のアリア(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、先日「パッヘルベルのカノン」を書いたが、
この音楽日記で紹介する曲のシリーズ物を思いついた。

その名も
【クラッシック音楽を聴き始めた時には、よく聴いたが、
             いつのまにかあまり聴かなくなったシリーズ】である。

(オイオイ、長いぞこの名前は・・・・それに続くのかこのシリーズ・・・)

今日は、その第2弾?の曲、バッハ作曲の「G線上のアリア」である。

確かにこの曲、私は、クラッシック音楽の聴き始めのころは、よく聴いていたが、
めっきり最近は、わざわざCDを取り出し、聴くということはなくなった。
しかし、あらためて聴くと、なかなか考えさせられる名曲だと思う。

さてこの曲は、よく知られているように、
バッハの作曲、管弦楽組曲 第3番の第2曲であり、
バイオリニストのヴィルヘルミがバイオリンのG線だけで、弾くように編曲して、
世に広まったことで、「G線上のアリア」と呼ばれている。

さて、この曲の聞き所は、どこだろう?
優雅な旋律だろうか?
いやいや、なんといっても、祈りにもにた、ベースの下降ラインだろう。
このベース進行は、単純だが、とてもとても心が落ち着く。

そのように心が落ち着くために、
この曲は、癒される曲の代表曲と言われているが、
私自身の感覚は、ちょっと違う時がある。
この曲を聴く、ほとんどの時は、安らぐ自分がいるが、
時々、ものすごく緊張感のある曲に聞こえる時がある。

実際に、ある特殊な編成のオーケストラコンサートでこの曲を聴いた時、
凄くゆっくりなテンポで、いまにも消えそうなPPで、演奏されたのを聴いた時、
すごい緊張感の空間がホールに広がり、鳥肌がたった経験がある。
(その時の演奏は、最初の繰り返しで、冒頭にもどった瞬間、
                まったく音を出していないと思うぐらいPPだった。)

この曲には、なにか癒しとか、それだけでないないかが、隠されているのかもしれない。
確かに、聴く人のその時の感情や、気持ちにより、そう感じる時があるので、
いちがいに曲だけのせいではないかもしれないが、
少なくとも、パッヘルベルのカノンでは、そんな経験は、ない。

もちろん、安らぎの音楽としてのG線上のアリアは、格別だが
ちょっと緊張して、音楽を聴いてみてはいかがだろうか?
違った世界が広がると思う。

しかし、この曲、ピアノへのアレンジは、いっぱいあるが、
どうしても、最初の音の延ばしがピアノでは表現できない。
ということで、ピアノでは、弾けない。
これは、悲しいなあ・・・


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ゴールドベルク変奏曲(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、眠れぬ夜のクラッシック音楽ベスト5には、必ずはいるであろう。
今日の音楽日記は、バッハ作曲のゴールドベルク変奏曲である。

さて、この曲の作曲経過は有名である。
とある伯爵は、健康がすぐれず、不眠に悩んでいた。
おかかえのチェンバロ弾き(ゴールドベルクさん)に、不眠の夜に弾いてもらう曲を
バッハに頼んで、作曲してもらった。
これがこのゴールドベルク変奏曲である。
(このころの貴族は、いいよなあ。
 「眠れないから、ゴールドベルクにチェンバロ弾かせるから、
  ちょっと、バッハ君。僕の為に曲書いてよ」
 みたいな感じだろうか・・・)

曲は、主題(本当に美しいアリアです)と30の変奏曲からなり、
3曲毎に違ったカノンが入る構成となっている。

私は、この曲は、バッハの曲にはめずらしく、
構成がどうだとか、
作曲技法がどうだとか、
バス声部の動きがどうだとか、
考えずに、全体のイメージで聴く曲だと思う。

この変奏曲の全体のイメージは、気高く、歌があり、音楽の喜びを与えてくれる。
聴いていると、音楽とはこういうものかと、抽象的な感覚だが、思える世界に入れる。
そんな曲なのである。
(そう、この曲では、なにかの情景などではなく、音楽そのものが頭の中を駆けめぐる。)
(同じバッハでも、シャコンヌは、音楽の喜びより、音楽の至高さ、究極さを感じますね。)

さて、この曲には、どうしても避けられない演奏がある。
それは、カナダのピアニスト、グレングールドが残した2種類の録音である。

おそらく、ほとんどのクラッシックの雑誌や批評で、絶賛されているこの2種類の録音は、
私も、確かにすばらしい演奏だと思う。
いろいろ絶賛されていても、私には、えっと思える演奏もよくあるのだが、これは違う。
確かに名演奏であると思う。
1955年録音と1981年の録音があり、
テンポや音の響き、解釈も全く違う録音であるにもかかわらず、
両方ともに、私には、音楽のすばらしさが聞こえてくる音なのである。

さて、名演奏とは、なんだろう。
私は、その演奏家が曲に対して持っているイメージを
(もちろん、それは、なにかの情景、音色、香り、構成力、技巧、等いろいろあるだろう。)
いかにして音で伝えられるかということだと思う。
伝える為には、テクニックの練習が必要だろうし、いろいろな体験も必要だろう。
そして、なによりも、自分のもっているイメージを音にだす強い意志が必要だと思う。
(だからこそ、聴いている人に何かが伝わる)

このグレングールドの演奏には、その強い意志がある。
そして、それが音を通して伝わってくる。

これこそが名演だと思う。

今日は、ちょっと真面目な音楽日記になってしまった。
とはいえ、私のことなので、時間がたつと名演に対する考えが変わるかもしれない。
(人の心は、変わるものである。(笑))

しかし、ゴールドベルク変奏曲を、聴くまでもなく、
春になると、不眠どころか、
朝は、起きたくなくなるほど、熟睡している毎日である。


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シャコンヌ(バッハ) [バッハ(J.S.)]

その男は、12時30分に晴海のトリトンスクェアに着いた。
仕事の約束は2時だった。
「さて、どこかでランチでもゆっくり食べるか」男は、思った。
エスカレータを乗る前に一枚のチラシが配られた。
【第一生命ホールロビーコンサート 入場無料】
ふと、曲目を見ると、バッハの無伴奏パルティータの2番と書いてある。
「おおっ、シャコンヌが生で聞ける」
男は、第一生命ホールロビーへ急いだ。
そして、席につくと、演奏が始まった。
至高のひとときが、こんな時間に体験できるとは、思わなかった。
演奏が終わり、男は、とてもとても幸せだった。
「さて、今日は、すばらしい一日だ。 仕事もきっとうまくいく。」男は思った。
「思い通りにならないのが人生だ。」と感じたのは、5時過ぎだった。

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さて、上記は今日の実話である。ということで、今日は、バイオリン独奏曲の
「無伴奏パルティータ第2番」の最終楽章のシャコンヌである。

バッハのシャコンヌ。この曲は、どんな言葉で表せばいいのだろう。
マンガ[美味しんぼ]では、至高vs究極 の料理の戦いがあるが、
音楽で、至高vs究極 の戦いがあって、私が至高側だったら、
まずは、このバッハのシャコンヌのをだすだろうな。
究極側が、ベートーベンの後期弦楽四重奏をだそうが、ブルックナーの9番をだそうが、
マーラーの9番をだそうが、モーッアルトのレクイエムをだそうが・・・・
私の中では、至高のシャコンヌの勝ちである。(えっ、わかりにくい表現ですか・・・)

崇高な音楽である。一つの世界がここにはあり、なにものも寄せ付けない何かがある。
バイオリン一本で、この世界が描かれるとは、奇跡としかいいようがない。
いい加減に音楽を聴き、いい加減にピアノを弾くのも否定はしないが、(ははは、私のことだな)
この曲だけは、多くの人に真剣に聴いてほしいし、弾くのも真剣に弾いてほしい。

この曲には、他の楽器や管弦楽等への数多くの編曲がある。
ピアノ曲にも多くの人が編曲しているが、有名なのは、ブゾーニと、ブラームスだろう。

ブゾーニの編曲は、ピアノの機能をフルに活用した華麗な編曲で、対旋律も付け加え、
独自の世界を描いている。この編曲自体、私は否定しないし、ピアノへの編曲としては、
最もすぐれていると思う。しかし、問題は、演奏スタイルである。
ブゾーニの編曲では、どうしても、力まかせにこれみよがしに技巧をショーのように弾く演奏もある。
これだけは、私の趣味に合わない。だってあの崇高なシャコンヌですよ。

ブラームスの編曲は、左手一本の為に書かれており、とてもシンプルである。
クララ(シューマンの奥さんでブラームスが恋していた女性)に捧げられている。
クララが「まるでバイオリニストになった気分になれるピアノ曲」と表現したように、
シンプルだか、ブゾーニとは別の意味で、シャコンヌの精神を表す名編曲である。
(実は、この曲はクララが、右手を痛めた時に、偶然、ブラームスがクララに
 捧げたことになっているが、私はきっとブラームスはクララが手を痛めたことを
 知っていて、この曲を書いて送ったと思うなあ。たまには、ブラームスさん、やりますね)

とにかく、今日、シャコンヌの生演奏を聴けた時間は、至高の幸せだった。
たまには、こういう音楽を真剣に聴くのも悪くない。

しかし、芸術とは、既成概念を壊すことでもある。
そのうち、お茶目なシャコンヌの演奏や、ゴージャスで厚塗りのシャコンヌの演奏等も
多く出てくることだろう。

しかし、少なくとも今は、私には、それは想像したくない。


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