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2つのラプソディより第2番(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日[12/14]は何の日か知ってますか?
四十七士討ち入りの日ではあるのですが、
それでは、このブログとは、何の関係も無いですね。

知っている人は、もう少ないと思うけど、
この「みどりのこびとちゃんの音楽日記」の誕生日なのです。
この音楽日記の最初の記事は、
2005年12月14日です。
で、紹介した曲は、ギロック作曲の[秋のスケッチ]。
とっても味わい深い、簡単なピアノの小品です。
過去記事は、こちら

いやあ、あれから、9年です。
最近は、更新間隔が長くなっているけど、
10年、1000記事目指して、がんばろう。
[継続は力なり]この言葉好きですし、
自分の好きな音楽を文章で書くというのも、
(まあ、勝手に個人的な感想なのですが・・・)
なかなか楽しいものです。
これからもよろしくお願いします。

で、いままで書いた曲で記事数の多い
作曲家のベスト5は、
 5位 ベートーベン 35曲
 3位 R.シューマン 43曲
 3位 ブラームス 43曲 
 2位 リスト 61曲
 1位 ショパン 68曲

私、古典~現代まで、あまり嫌いな曲というのはなくて、
いろいろ聴くのだけど、やはり、有名な作曲家の作品は多いです。

さて、9年目のこの音楽日記、なにを書こうかなあ。
と思っていたけど、上の表をみたら、丁度
ブラームスとR.シューマンが同じ曲数で、同率3位?だ。
なので、安易だけど、どちらかの作曲家の曲にしよう。
迷ったけど、
今日の音楽日記は、ブラームスのピアノ曲
2つのラプソディより、第2番です。

第1番は、過去にこの音楽日記で書いているこちら

第2番もブラームスらしく、ラプソディという題名ですが、
音の作りが、重厚です。
左手のオクターブの使い方は、ブラームスです。
もちろん、高音のキラキラ感なんて、皆無です。
旋律自体は、そんなに凝ったものではないのですが、
なにか、ブラームスのピアノ協奏曲を随所にイメージする箇所があって、
こういう音楽は、ブラームスにしか作れませんね。
第2主題の3連符なんか、渋くていいです。
ショパンだったら、この曲は、幻想曲って名付けるな きっと(笑)
最後は、二つの力強い和音で終わります。

ラプソディというと、どうしても、
情熱的な自由な曲というイメージだけど、
この曲は、しっかりと強い意志を持って
一音一音大切に、魂を込めて弾いて欲しい曲です。

第1番の時にも書いたけど、
この曲の初演時は、【奇想曲】と呼ばれていたらしい。
しかし、【奇想曲】というのも、気まぐれな曲、自由な曲、陽気な曲、
というイメージであり、ちょっと違う。
その後、ブラームス自身が【狂詩曲】と名前を変えたらしい。
調べてみると、【狂詩曲】には、情熱的・熱情的な表現 という意味の他に、
自由な幻想の叙事詩 という意味もあるらしい。

納得です。

ということで、来年の12/14には、1000記事になっているといいなあ・・・
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クラリネット五重奏曲(ブラームス) [ブラームス]

今日の朝、会社に電車で向かっていたら、突然、山手線が止まって、
人身事故でしばらく止まっているとのこと。
結構、朝早かったので、客席は、まばらで、
電車の中は、静かだったのです。
アナウンスで、しばらく復旧まで時間がかかるということだったので、
ゆっくり、派手でない音楽でも聴こうと思って、選んだのが
今日の音楽日記の曲

ブラームス作曲の名曲
クラリネット五重奏曲です。
(静かな電車の中で今日、ゆっくり聴きましたよ)

クラリネット五重奏曲は、もちろん、弦楽四重奏曲にクラリネットを加えた
編成の曲なのだけど、
モーツァルトの明るい名曲もある。
でも、ブラームスは、それと対局にある音色と旋律で、
これまた名曲だと思う。

第1楽章
とっても渋いけど、でも、とっても暖かい曲です。
6/8というリズムは、ブラームスにあっています。
最後の方、細かい音符の走句で、盛り上がるのだけど、
全然派手でなく、最後は、静かに終わります
これがブラームス晩年の気分なのかなあ・・・。

第2楽章
最初のクラリネットの旋律は、とてもとても、せつない音楽です。
中間部は、情熱的になるのだけど、
私、この部分の音楽の動きは、とっても好きです。
情熱がぶつかります。
もちろん、その後、最初の部分がもどって、静かに終わります

第3楽章
もう、ブラームスならではの、民謡風の主題で、暖かく始まります。
速い部分は、細かい動きで、スケルツォ風です。
クラリネットのすばやい動きがアクセントになっています。

第4楽章
変奏曲です。主題は民謡風ですが、渋いです。
劇的な展開があるわけでなく、結構淡々と変奏曲が続くのですが、
音楽に引き込まれていきます。
第1楽章が回想されるのもなかなかです。
最後の最後、フォルテからピアノにデクレッシェンドして、
寂しく終止します。とっても印象的な終わりです。

この曲、どの部分をとっても、
ブラームスの音楽です。
この曲は、静かに、ゆっくり聴きたいです。
静かに止まっている電車の中で、聴いていて、いい曲だなあ
としみじみ思って、
家に帰ってから、また聴いてしまった。

夜遅くに しみじみ一人で聴く音楽かもしれません。
ロシアの交響曲もいいけど、こういう曲もいいです。

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弦楽五重奏曲 第1番 作品88(ブラームス) [ブラームス]

さてさて、この音楽日記、
すっかり一週間に一回の更新間隔になってしまった。
まあ、いいか・・・

なんて書きだしで始まったのだけど、
最近、ゆっくり音楽を聴けないなあ。
だいたいが、ipodかスマホで、移動時間にイヤホンで聴く
という感じです。
部屋で、大きなスピーカーで、ゆったりとした椅子に座って
のんびりと音楽を聴くという日はくるのかなあ・・・

と言っても、生の演奏会には、一か月に一回は行っているのですよ。
ところが、疲れて寝てしまったり(笑)

今日は、この曲は、ゆっくり、ゆったりした気分で聴きたいなあ・・・
と思っている曲です。

今日の音楽日記は、ブラームス作曲『弦楽五重奏曲 第1番』です。
最近、すっかり、ブラームスの室内楽にはまっているのだけど、
この曲、いいですねえ。
ヴァイオリン2本、ヴィオラ2本、チェロ1本の構成なのだけど、
ヴィオラが2本になっただけで、すごくふくよかな響きとなっています。

第1楽章
この始まりの響きと旋律で、この曲に ひとめぼれ(笑)
中間部の対位法的な重なりもいい感じ
親しみやすい楽章ですが、
個人的には、力強い所は、はっきりした演奏が好きですね

第2楽章
不思議な楽章です。
いろいろな気分の主題が出てくるので、
最初に聞いた時は、正直よくわかりませんでした。
でも、親しみやすい第1楽章と、古典的な第3楽章
の間にある音楽としては、正解かもしれません。
何回か聞いていると、面白いと感じてきました。

第3楽章
古典的な音楽です。対位法的な音楽は大好きなので、
こういう音楽が終楽章なのは、好きです。
8分音符の動きがなかなか面白く、
最後は、力強く終わります。
うーん、もう少し長くてもいいかなあ なんて勝手に思っています。

ブラームスには、弦楽五重奏曲 第2番もあるのだけど、
こちらのほうが、ちょっと渋いかもしれません。

どちらの弦楽五重奏曲も コーヒーでも飲みながら
ゆったりした椅子に座って、のんびりと聞きたい曲です。
ブラームスの旋律は、とても いまの気分に合ってます。

お金があったら、家に弦楽5重奏呼んで、
演奏させたら、どうなるのかなあ、
多分、マンションなので、文句がくるな(笑)
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チェロソナタ 第1番 ホ短調(ブラームス) [ブラームス]

さて、秋は、ブラームス。
前回に続いて、ブラームスの室内楽です。

すごく前に、ブラームスのチェロソナタの第2番をこの音楽日記に書いたけど、
(その時の過去記事はこちら
今日は、第1番です。

ブラームスのチェロソナタは、私が、クラシック音楽を聴き始めて、
結構、最初のころに出会った音楽です。
最初に聞いたのは、フルニエのチェロ、バックハウスのピアノのレコードです。
これ、よかったなあ。
今でも、ブラームスのチェロソナタの演奏では、一番かな
(まあ、最初に聞いたのがもっとも印象的ですから・・・)

で、第1番のチェロソナタです。
この曲、渋いです。

第1楽章、最初の低音の主題からそうなのですが、
結構、チェロの高音を使わず、低音の魅力で音楽は進みます。
そして、カノン風な展開の第2主題は、とても力強いのに、旋律的にも美しい。

第2楽章、ブラームスらしい、メヌエットです。
この楽章の中間部、ここがですねえ、私好きです。
まあ、8分音符の動きといえば、それまでなのですが、
こんな風に歌う感じが好きなのです。

第3楽章は、対位法の技法で書かれています。
で、渋いです。でも対位法の書法に耳を奪われず、
全体を聴くことをお勧めします。立派な楽章です。

どちらかというと、第2番のチェロソナタのほうが、
旋律も民謡的なところがあって、聴きやすいかもしれない。
私も第2番の方が好きだ。

でも、第1番をゆっくり聞いてみて、
こちらの曲も、違う意味で、非常にブラームスらしい渋さと、
音楽がある名曲だと思います。

さてさて、チェロソナタ、別の作曲家のものを聞いてみるか・・・

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ピアノ四重奏曲 第2番 イ長調(ブラームス) [ブラームス]

さて、先週一週間は、仕事で北海道に出張でした。
偶然、なぜか、行きの飛行機も帰りの飛行機も、
ポケモンの飛行機でしたね。

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で、出張にはもちろん、ipodを持っていくのだけど、
今回は、ブラームスの室内楽を入れて持って行きました。
で、暇な時に聞いていたのだけど、
3曲あるピアノ四重奏曲は、どれも、なかなかいいです。

今回聞いた中では、勝手に思ったのだけど、
第1番は、聞きごたえがあって、
第3番は、ちょっと複雑?
みたいな感じだったのだけど、
第2番が一番 面白かった。

今日の音楽日記は、ブラームス作曲の
【ピアノ四重奏曲 第2番 イ長調】です。

ちょっと解説?です。
第1楽章
 始まりのリズムが独特です。
 このリズムが全体にあって、普通に楽しい楽章です。
 展開部は、独特な力強さがあります。  

第2楽章
 弦が最初に弾く8分音符の旋律は、とても美しいし、
 とっても、暖かい感じがします。
 で、その後、ピアノの音階が入ってきて、雰囲気が変わります。
 そんな感じで、この楽章は、美しい部分、怪しい部分、力強い部分などが、
 次々と、いろいろ現れるのですが、なかなかいい。
 私としては、最初の主題が出る部分が一番好きだなあ 

第3楽章
 最初の旋律、音楽だけ聞いた時、拍の取り方を間違えましたよ(笑)
 ブラームスらしい、いかにもという感じのスケルツォです。
 ただ、もうちょっと短くてもいいかなあ

第4楽章
 最初は、楽しい雰囲気なのだけど、どことなく異国風でもあって、
 独特です。でも、途中からまた、雰囲気が変わった旋律も出て来て
 飽きさせません。
 後半、盛り上がって終わります。

ブラームスのピアノ四重奏曲、秋の季節にはいいです。

今回の第2番、私が聞いたのは、ボロディン四重奏団、ピアノがリヒテルでして、
力強いイメージの演奏でした。

ブラームスの室内楽、久々に聞いたのだけど、
チェロソナタもよかったなあ。
ブラームスの旋律って、なんか心を豊かにしてくれます。

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ピアノソナタ第2番 (ブラームス) [ブラームス]

さて、この音楽日記のペースもあげなくてはいけないし(えっ、なぜ?)
前回、ブラームスのピアノソナタ第1番を書いたのなら
やっぱり、第2番も書かなくては、片手落ちですよね。
(ピアノソナタ第3番は、結構昔に書いた)

ということで、今日の音楽日記は、ブラームス作曲のピアノソナタ第2番です。
まあ、第2番と言っても、実質は、最初のピアノソナタらしいです。

さて、ブラームスのピアノソナタは、全部で3曲あるけど、
皆さんは、何番が好きですか?

私は、がっちりした構成で、聴きごたえのある第3番が好きで、
その次は、若さあふれるわかりやすい第1番かな。

昔、ブラームスの第2番のピアノソナタを初めて聴いた時は、
さっぱり、わからなかったです。
なんか、とりとめもない音楽だと思ったのです。

今回、本当に久々に全曲聴いてみました。
全部で、4つの楽章からなる大曲ですが、

第1楽章 すごく荒々しい音楽だと思います。
    若さというより、ちょっと乱暴感じですね。

第2楽章 重々しい楽章です。変奏曲なのですが、
    これもまた普通のソナタのゆっくり楽章とは大きく違います

第3楽章 スケルツォぽくないのです。どちらかというと、
    前の楽章の雰囲気を引きずっているかな? 後半のトリルがまたスケルツォぽくありません

第4楽章 幻想的な序奏で始まります。
    ブラームス的な主題、運命の主題 楽しい主題 それらが、混沌としているのですが、
    大きなエネルギーをもって全体を作っています。
    最後はまた、ロマン的な静かなパッセージで、突然フォルテで終わります

確かに、今回聴いても、ちょっとまとまりが・・・と思ってしまう。

だけど、逆にそのまとまりさのなさが、全体の大きな音楽を作って、
いる気もします。

特に第4楽章は、いろいろなイメージの主題が、どれもこれも、大きなエネルギーをもっていて、
これはこれで、すごい音楽かもしれません。

この曲、若き日のブラームスが、ベートーベンとは違うピアノソナタを目指して、
作曲したのかなあ、というイメージがすごくします。

進呈されたクララ・シューマンは、この曲をどんな評価していたのか、とても気になるところですね

さてさて、もう一回、聴いてみるか
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ピアノソナタ第1番 ハ長調(ブラームス) [ブラームス]

ちょっと前に、ブラームスのピアノソナタ第3番の過去記事にコメントがあったので、
久々に、ブラームスの3曲のピアノソナタを聴いたので、
書いていない曲を、ちょっと書いてみよう。

今日の音楽日記は、ブラームス作曲のピアノソナタ第1番です。
この曲、実際には、第2番より後に完成されたらしいけど、
作曲家にとっては、記念すべき、作品番号1がつけられています。

作品番号1・・・いい響きです。

これから、作曲家の道を歩み始めるにあたって、最初の第一歩。
シューマンがこの曲を聴いて、すごく感激したとの話もあります。

どの解説にも、若さあふれる曲と書いてあるけど、
その通りだと思う。
ブラームスの交響曲などの完成度。
後期のピアノ曲の渋みはないけど、
すごく、情熱にあふれていて、こわいもの知らずの曲
と思う。

さて、ここで問題です。
このピアノソナタ第1番が作曲されたのは、1852~1853年です。
同じ時期に書かれた他の作曲家のピアノソナタには、なにがあるのでしょうか?
答えは、このブログの中で・・・

第1楽章
もちろん、最初は、だれでも、ベートーベンのピアノソナタ第29番の最初を
思い浮かべるのだけど、その後の展開は、全然違ってくる
もっとわかりやすいし、第2主題もロマン的だ。
この楽章の最後のコーダの部分、響きが結構好きです。

第2楽章
古いドイツの歌を基にしているということで、民謡風な主題かと思ったら、
結構暗い主題です。
変奏曲になっていて、ブラームスならではの結構渋めの変奏曲です

第3楽章
元気なスケルツォ

第4楽章
第1楽章の最初の主題の変形で始まります。
この第1主題の次に出る主題(第2主題?)の響きが好きな部分ですね
で、ちょっと派手なコーダでしめくくります。

さて、この曲の作曲年代は、1852~1853年です。
どんなピアノソナタが書かれているのでしょうか?

リスト作曲ピアノソナタ・・・1852~1853年

そう、あの有名なリストのピアノソナタと同時期の作曲です。
当たり前ですが、音楽の方向性が、リストとは、全く違っています。

このブラームスのピアノソナタ第1番は、弾く人は少ない。
多分、弾きこなすのに、技巧的に大変なのに、
(だって、ほとんどオクターブの重音が多いし、疲れるし・・・多分)
華麗ということはないし、

ブラームスというと、どうしても、構成力や渋さを求めるけど、
こんなピアノソナタを、一気に弾いて、しまう演奏も聴いてみたいものです。

追記
関係ないけど、今年の最初の目標が 100記事/年 約3日に1記事のペースでがんばろう。
うーん、すでに、すごくペースが遅い感が・・・・
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ハンガリー舞曲第6番(ブラームス) [ブラームス]

その男は、思った
(マンドリンの合奏練習をやり始めて、1時間30分程度たっているな
 そろそろ休憩にするか)

「10分休憩」男は言った。

男は、汗びっしょりだった。
いやいや、これだけ腕を使うと、汗がすごい
いつものようにシャツを着替えた後、
男は、練習会場の近くのコンビニで[アイスの実]を買った。

休憩時間には、少し糖分をとらなければ、
それに、[アイスの実]は、男の好物だった。

食べようとした時、ベーストップがやってきた。
「ここの音の弾き方ですが・・・」
男は、[アイスの実]をおいて、「ここは・・・」と説明し始めた
説明が終わった時、コンサートマスターが言った。
「そろそろ休憩終わりだよ」

男は、指揮棒を持って言った
「では、練習始めます。ブラームスのハンガリー舞曲第6番の譜面出して・・・」
男は、だいたい、1時間~1時間30分続けて練習をする。

時間がたって・・・

「10分休憩」

その時だった。
すっかり溶けた[アイスの実]が悲しそうにこちらを観ていた・・・

***********************************************************************

す、すいません、しょうもない話を延々と書いてしまいました。
でもね、本当に悲しかったのです・・・

で、今日の音楽日記は、ブラームス作曲のハンガリー舞曲第6番です。
ブラームスのハンガリー舞曲は、いままで2曲書いていて、
第1番⇒こちら第5番⇒こちらです。

で今日は、第6番なのですが、この曲も有名ですね。
第1番のような耳に残る旋律ではない。
第5番のような通俗性を持っている訳でもない。

この第6番の魅力はなんだろう?
旋律そのものではなく、
ゆっくり部分と速い部分の対比が絶妙なのだと思う。
まあ、こういう曲は、分析するより、
流れにまかせて、聴くのがいいです。

まあ、こういう音楽なので、
音楽のことより、いろいろな事について書いてみよう。

シフラ編曲
ピアニストのシフラさんは、15曲ほど、このブラームスのハンガリー舞曲を
ピアノ独奏用に編曲しているのです。
コンセプトは、ブラームスの嫌いなリストの装飾を
ブラームスの曲に付けてみました。というゲテモノです。
聴けばわかるのだけど、
この第6番もいたる所に、速いパッセージが、これ見よがしに弾かれて、
リストのハンガリー狂詩曲みたいです。
ブラームスさんが、どう思うかわかりませんが、
これはこれで、強い個性を持った編曲で、好きです。

オーケストラ編曲
実は、私、この第6番は、オーケストラ版の方が好きですね。
結構、音色の変化や、強弱がオケに合っている気がします。
変わった所では、ジプシー楽団オケですかね
もうブラームスというより、ハンガリーの酒場です
(って、ハンガリーに行ったことないのですけど・・・)

で、実は、この曲、次回のマンドリン演奏会で弾く曲です。
なにが、難しいって、弾くこと自体は、みなできるのだけど、
80名の息の合わせが、合ってないと曲にならないのです。
(譜面通り一定テンポで弾いても面白くもなんともないですからね)
で、指揮棒であうかというとそうでない。
で勢い、指揮は、体全体をゆすって、大きな動きになるのです。
で練習すると、汗びっしょり(笑)
そんな曲です。

ハンガリー舞曲、私、前にも書いたけど、16番、17番好きです。
でも、誰も 演奏しようよ って言わないんだよなあ・・・

追記
 アイスの実 残念だったなあ。
 次回の練習の時は、食べるぞ

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6つのピアノ小品 作品118より第2番 間奏曲(ブラームス) [ブラームス]

ブラームスの後期のピアノ曲は、渋いと一般的には言われる。
で、これらの曲は、秋の夜長に聞くのが、一番いいと思っていたけど、
夏の夜に一人聴くのも、なかなか いいもんだ と気がついた。

ブラームスの後期のピアノ曲集の中でも、
作品118の6曲は、変化があって、聴きやすいと思う。
この作品118は、6曲通して聴く方が好きなのですが、
今日は、有名な第2曲【間奏曲】を書いてみよう。

最初の語りかけるような、そして ため息のような主題は、
甘いイメージもあるけど、人生も感じさせる。
そして、物語は、このモチーフを基に、静かに
そして、語りかけるように
進んでいく。

そう、この曲が名曲であるところは、
このモチーフの展開が、すばらしい
これは、作曲技法の話。
ただそんなことを気にしなくとも、
淡々とした音楽の中に、物語が見つかる。
これは、イメージの話。

そう、小品だけど、技法も音楽も、どちらもすばらしい。
というより、こんな解説するより、静かに音楽に浸りたい。

そんな音楽です。

この音楽日記を書くにあたって、ちょっといろいろな人の演奏を聞いてみた。
この曲の演奏いろいろですね。
テンポも 速い人もいれば、遅い人もいるし、
最初の主題提示は、ピアノで次は、ピアニシモなのに、
その指示を守る人、守らない人・・・
いろいろです。

私が好きな部分は、17小節目からの3つの音の旋律ですね。
この動きが、実になにかを語っている気がします。
(中間部の動きも好きなのですが・・・)

この作品118-2 やっぱり、夜一人で、聴くのが一番いいです。

追記
 ちょっと、弾けるかなと思って、久々に電子ピアノの前に座って、
 この曲の音をとってみた。
 すごーく、ゆっくりにしか弾けないけど、
 音の動きが、すごくいいです。

 ついでに、6曲全部、ちょっとだけ弾いてみたけど
 (もちろん歯はたたないけど)
 6番は、結構すごい音楽かも・・・
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永遠の愛 作品43-1(ブラームス) [ブラームス]

寒い朝でした。
今日は、朝4時に起きて、仕事でした(笑)
眠いです。

さて、珍しく、続けてブラームスの歌曲です。
今日の音楽日記は、ブラームスの歌曲「永遠の愛」です。
ちょっと恥ずかしい歌詞に、ブラームスが民謡風の旋律をつけています
さて、この曲、5分程度の素朴な短い曲なのですが、
大きく3つの部分に分かれます。

第1の部分
 3/4の部分で、男女の情景が説明される
 この部分、伴奏はどことなく不安げだし、
 暗い夜道を歩いている感じです。
第2の部分
 男性が、「もし、なにかあれば、別れよう・・・」
 みたいなことを言う部分
 右手が三連符となり、ちょっと男性が不安げ
 確かに男性は、そうかも(笑)
第3の部分
 女性が、「・・・鉄は、曲がるけど、二人の愛は、永遠です・・・」
 みたいなことを言う部分
 うーん、この部分、伴奏形も前と変わって、
 愛の力を信じる女性の雰囲気で、
 確かに、女性の方が強いなあというイメージなのだけど、
 最後から9小節前の頂点の部分を聞くと、
 (愛は永遠・・・という部分ですね)
 あまのじゃくな私は、裏で、「私からは逃げられないわよ」と
 ニャっと笑っているような女性を考えてしまうのですよ。ははは
 もちろん、そんな思いではありませんね 
 
長いオペラもいいけど、私、こういう短い歌曲の方が聴きやすいです。
ただ、歌詞が ちょっと大げさなので、
逆にこういう曲は、大げさに歌わない方が好きですね。

で、どうでもいいけど、歌曲の伴奏なのに、
なんで、ブラームスさんは、オクターブの低音が好きなのかなあ・・・
伴奏のピアノ、弾きにくいかも

ブラームスの歌曲って、思っているよりも、聴きやすい曲が多いかも
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ワルツ 愛の歌 作品52(ブラームス) [ブラームス]

さて、先日、私の出演する
さくらマンドリンオーケストラの定期演奏会がありました。
1200名以上のお客様に来ていただき、そして、聴いていただいて、
とても、幸せです。ありがとうございました。
このマンドリンオケ、ステージで、お客様に「夢と幻想」をあたえる演奏を目指しているのですが、
これがなかなか難しいです。
また、私、黒澤明監督の名言「天使のように大胆に、悪魔のように細心に」
という言葉が好きなのです。
結構、大胆な演奏は出来るようになったのですが、
細心な演奏も同時にするのは、これまた難しい・・・
来年も演奏会を開くことは、決定しているので、またよろしくお願いします。
(来年は、2011年10月10日です・・・今から宣伝です)

さて、演奏会の話は、これくらいにして、音楽日記です。
今日は、ブラームスの曲を書いてみよう。

ブラームスというと、交響曲などがすぐ頭に浮かんで、
渋い音楽、強固な構成の音楽・・・などのイメージがありますが、
もちろん、知っての通り、ハンガリー舞曲やワルツなど、
小品にも なかなか味がある曲も多い。

今日の【ワルツ 愛の歌 作品52】もそういう曲で、
・曲の編成は、ピアノ連弾 と ソプラノ・アルト・テナー・バスの4声部
・ということは、6人必要ですね
・全18曲からなっているけど、1曲がだいたい 1~2分程度の小品
・でも、いろいろな雰囲気の曲があって楽しい
・歌詞は、すべて愛についての詩で、ちょっと恥ずかしいかな
・ブラームスは、後に、ピアノ連弾だけの版も作っていて、
 ピアノ好きな人は、こっちの方が聴きやすいかな

18曲を全曲通して聴くというより、
お気に入りの曲を、ちょこちょこ聞くのもいいかな
ちょっとだけ、何曲かだけ解説を・・・
第 1番・・・なかなか雰囲気のいい曲です。
第 2番・・・1番とは、違って力強い曲
第 5番・・・単純な曲ですが、どことなく考えさせる
第 6番・・・歌詞にある小鳥のように愛らしい
第 7番・・・この7番の雰囲気は、ちょっと異色です
第 9番・・・青きドナウに似ている??? 歌詞にドナウがでてくるし
第13番・・・これも鳥のようなイメージがなかなか
第15番・・・符点のリズムが印象的
第16番・・・情熱的ないい曲

私、この曲に関しては、歌付の方が好きです。
この曲の動画を見ると、結構楽しそうなので(笑)
きっと、6人だから、ピアノの連弾も男女ペアでひけば、
3組のカップルで、楽しめる曲です。
ブラームスもそれをねらったのかなあ・・・そんなことないか

とはいえ、ブラームスのイメージが渋いと思っている人は、
違う一面も是非 聞いてくださいね

次回もブラームスの歌曲です。
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ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 (ブラームス) [ブラームス]

さて、今週は仕事で、堺に出張していたので、ちょっとブログの更新が遅れてしまつた。

ヴァイオリン協奏曲シリーズを書こうと思って、
前回、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を書いて、
さてさて、お次は、マイナーな作曲家のヴァイオリン協奏曲と思っていたのだけど、
ブラームスの曲を書いていなかったことに気が付いた。
うーん、やっぱり、ブラームスのヴァイオリン協奏曲は、はずせないな。

ということで、ipodに、この曲を入れて、久々にゆっくり聴いていたのです。
(もちろん、新幹線の中でもですよ)

今日の音楽日記は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲です。

さて私とこの曲の出会いは、結構、古いのです。
中学時代から、クラシック音楽を聴き始めた私だけど
中学、高校時代は、もちろん、自由になるお金もあまりなくて、
当時、いろいろ考えて、これと思ったレコードを買って聴くか、
FM放送のクラシック番組を録音して、聴くかでしたね。

で、確か高校生の時と思うのだけど、いつものレコード屋でなくて、
入ったこともない、クラシック専門のレコード屋に入ったのですよ。
で、いつものように、当時よく聴いていた、ピアノ曲のレコードを見ていたのですよ。
そしたら、そこのレコード屋の主人?が、
よく覚えていないのだけど、こんなことを言ったのです。

「やっぱり、クラシック音楽聴くなら、こういう曲も聴いてくださいよ」

と言って、2枚のレコードを目の前に出したのです。
1枚は、ハイドンの「十字架上の七つの言葉」
(ははは、この曲、いい曲ですが、クラシック音楽の聴き始めには、向かないと思うのですが・・・)

そして、もう1枚が、ブラームスのヴァイオリン協奏曲だったのです。
(ヌヴーのヴァイオリン独奏のものです。)
で、さかんにすすめるものだから、断りきれずに、泣く泣く(笑)
ブラームスのヴァイオリン協奏曲を買ったのです。

で、家に帰って、どきどきしなからレコードをターンテーブルにのせて、針を降ろしたのですね
(あーあ、もうこういう感覚ないなあ・・・ちょっと悲しいかも)

で、当時、この曲を聴いて、すごく感動したかというと、残念ながら、そうでもなくて、
なんか、随分、地味な曲だなあ・・・ と思って、2~3回だけ聴いて、そのレコードは、聴かなかった
記憶がある。
今から思うと、不思議だけど、当時は、もっと派手な音色のクラシック音楽が好きでしたから・・・

だけど、いろいろな曲を聴いている現在では、もちろん、このヴァイオリン協奏曲は、
地味というのではなく、ブラームスの色で染まった、落ち着いたしっかりた曲だと思います。

第1楽章
 最初の主題は、ブラームス以外が書いたら、なんと、不器用な単純な主題と言われるかもしれないけど
ブラームス色に染まると、とても牧歌的で、自然だ。
で、なかなか、ヴァイオリン独奏がでてこないのですが、始まりの重音は、結構好きです。
よで、よく、ブラームスの曲は、構成のがっしりした音楽というけど、
この第1楽章は、結構、自由な音楽のように、雰囲気の違う旋律が、次から次ぎとでてくるように感じる。
でも、それが、すべて重厚なブラームス色なんです。

第2楽章
 大ヴァイオリニストのサラサーテが、ヴァイオリン独奏の出番が少ないからイヤだ。と言ったとか・・・
確かにそうかも知れないけど、すごく落ち着いていて、優雅な楽章です。

第3楽章
 何回も繰り返される、特徴あるリズムの主題は、重たく弾いても、どことなく、ユーモラスですね。
この楽章は、結構、独奏が活躍する。
ちょっと軽すぎかなと思ったけど、それもブラームスの魅力ですね

この曲、渋い感情といい、全体の音色といい、私は、結構ブラームス的と思うのだけど、
ある本には、この曲は、全然ブラームス的ではない。と書いてある。
そういう見方もあるのかなあ。

ブラームスの協奏曲は、この曲に限らず、管弦楽の実力は重要ですね。

この曲、40分以上かかるけど、ゆっくり聴く時間があれば、
そんなに時間は、気にならない曲になってきました。
やっぱり、歳とったからかなあ。

全然関係ないけど、三大ヴァイオリン協奏曲(この言い方、あんまり好きでないけど)というと、
チャイコフスキーとメンデルスゾーンは、普通はいるとして、
あと一曲は、ベートーベンかなあ、ブラームスかなあ、ブルッフなんて人もいたりして(笑)


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ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調(ブラームス) [ブラームス]

さて、前回、ちょっと異質なブゾーニのピアノ協奏曲を書いたので、
今日は、バリバリの正当派のピアノ協奏曲を書いてみよう。

今日の音楽日記は、ブラームス作曲のピアノ協奏曲第2番です。

この曲、4楽章で、演奏時間が長いとか、ピアノの華やかさがないとか、
一見、地味かもしれないけど、
すごく、構成は、しっかりしているし、
よく聞き込むと、やっぱり、ブラームスの旋律は、いいなあ・・・と思う曲です。

さて、始まりは、ホルンの素朴だけど雄大で優雅な主題で始まる。
曲とは、あんまり関係ないけど、この曲やシューベルトのグレートのように、
ホルンで始まるというのは、ホルン奏者にとって、どうなんだろう?
結構、鬼門だったりして・・・
で、この主題が展開されるのだけど
第2主題なんて、やっぱりブラームスは、旋律作家だなあと認識するし、
ピアノは、よく言われるように、管弦楽と対等なんだけど、
これは、技術的にはすごく難しいなあ。
私なら、絶対、体力もたないです。

第2楽章は、荒々しいスケルツォ。
ピアノ協奏曲で、こんなに分厚い響きのスケルツォは、珍しいと思う。
途中で、一瞬透明な響きになる部分(189小節目)の響きは、すばらしい。
その後のオクターブのピアノの動きもおもしろいし・・・

第3楽章は、前の楽章と正反対の音楽。
どこまでも、美しく、そして、透明だけど重厚。
この静かな楽章、歳とって聴くと、いい感じです。

そして、フィナーレなんだけど、
昔は、このフィナーレが嫌いだったのです。
なんとなく、軽い感じがして、
なんで、もっと重厚なフィナーレを書かなかったのかなあ・・・
なんて思っていた若い時期がありました。
でも、このちょっと舞曲風のはるねような明るいフィナーレもいいです。
この楽章の第2主題のあの微妙に甘いイタリア風の旋律には、ぞくぞくします。
(この主題、もし、2倍に延ばして作曲していたら、甘すぎて、だめだったかも・・・)
この楽章、楽しいです。

このブラームスのピアノ協奏曲 第2番は、
ホロヴィッツみたいなバリバリの弾き方も否定は、しないけど、
落ち着いて、堂々とそして、優雅に弾いた演奏が好きですね。

この曲の解説 
池辺晋一郎さんが書いている「ブラームスの音符たち」の中の解説がおもしろいです。

さて、次回もピアノ協奏曲かも




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悲歌【哀悼歌】作品82(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日は、ブラームスの合唱曲を紹介しよう。

なんだけど、ちょっと、ブラームスと関係ない話から、書こうし思う。

合唱というと、皆さんは、なにを思い出しますか?
どんなイメージがありますか?

私が思いつくままに書いて見ると、

・なぜか、指揮棒をもたない指揮。
 両手を広げて、呼吸を合わせようとする指揮。
 (うーん、合唱は、この方が、あわせやすいのかなあ・・・)

・現代風の合唱曲の中には、おもしろいものが多い。
 車の中で、FM-NHKをつけていると、
 時々、合唱の曲を聞くことが、よくあります。
 で、現代日本人の作品の中には、
 リズムや歌詞や和声など、変化にとんだ面白い曲が多いです。

・合唱に編曲された曲を聴くと、
 ちょっと、和声進行に凝り過ぎだろう・・・
 みたいな編曲に出会うことがある(特にポピュラーかな)
 確かに無伴奏4声だと、変化をつけるために必要かもしれないけど・・

・賛美歌などの敬虔なイメージがある
 そうです、器楽と違って、透明な響きがとてもきれい
 だなあ、と思っています。

・合唱の曲として、ぱっと思い出すのは、滝廉太郎の「花」かな
 なぜか、4部合唱のどのパートも結構覚えている。
 (古いなあ・・・歳がわかるなあ・・・)

す、すいません。
合唱をしたことはないし、
合唱の音楽を普段聴いていない人の勝手なイメージです。

もちろん、合唱曲は、聴いていくと、深い音楽だと思います。
(まあ、どの音楽もそうですが・・・)

話が、かなり、横にそれてしまった。
で、話をブラームスにもどそう。

今日の音楽日記の曲は、
ブラームスが4部合唱と管弦楽の為に作曲した
悲歌【哀悼歌】作品82です。

ブラームスの合唱曲は、今回、
ちょっとだけだけど、初めて、じっくり聴いた。

ブラームスって、合唱団の指導もしていたこともあって、
合唱曲が多いですね。
実は、あまり、よく知らなかったのです。

で、ブラームスの合唱曲を聴いた中では、
【3つの歌】作品42 や【5つの歌】作品104 等もよかったのだけど、
悲歌【哀悼歌】作品82は、すばらしく良かったです。

確かに、この曲は、ブラームスの友人の死によって、
作曲された曲だけど、
単に、悲しいだけの内容ではない。

曲は、6/4で、とてもブラームスらしい旋律で始まる。
オーボエのやさしい音色が、淡々と流れる
ピッチカートの伴奏もとても印象的だ。
そして、前奏が終わって、
対位法的に入ってくる合唱のなんと、美しいこと。
もうここから、ブラームスの合唱のすばらしさに引き込まれます

ほとんど、四分音符だけの旋律なんだけど、
その敬虔さ、美しさは、なんとも言えない。
途中から、4/4の部分は、とても力強く
この部分のバランス感覚もいいなあ。

そして最初の部分が戻ってきて、
静かに終わるのだけど、
聞き終わって、なんと、すばらしい音楽だろう と思うこと間違いない。
合唱を普段聴かない人も、是非聴いてみましょう。
お勧めの音楽です。

ブラームスの合唱曲、またいつか、別の曲も紹介したいところです。


さてさて、今回のブラームス特集は、結構いろいろなジャンルの曲を書いた。
ブラームスの音楽は、なぜか、一曲聞くと、次から次へと、聴きたくなる。
なんでだろうなあ。
ブラームスの音楽は、渋いだけと思っていた時期もあったけど、
そして、絶対音楽で、ドイツ音楽の権威みたいに思っていた時期もあったけど、
それだけではない。
イメージが次から次へと膨らむ、ロマン派の情熱を内に秘めた
すばらしい音楽だと思う。

次回からは、ちょっと、違った音楽を書いてみようかな・・・

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アルト・ラプソディ(ブラームス) [ブラームス]

さて、ブラームス特集も今日の曲を入れて、あと2曲で一旦終了しよう。

今日の曲は、ブラームスの曲の中では、どういう位置かのかなあ。
知っている人の方が多いのかなあ・・・
好きな人と、嫌いな日とは、どっちが多いのかなあ・・・

今日の音楽日記は、アルト独唱に男声合唱と管弦楽が加わる珍しい編成の曲
ブラームス作曲の【アルト・ラプソディ】です。

この曲、確か、私が最初に聴いたのは、レコードだったと思う。
ちょっと誰の演奏だったか、思い出せないのだけど、
かなり、古い録音で、
その時の印象は、地味だなあ・・・ぐらいで、
あまり印象がなかった曲です。
(誰の演奏だったか、実家に帰った時、レコードを調べてみよう)

「アルト・ラプソディ」という題名から、
なんとなく、派手で、情熱的な曲をイメージしていたからかもしれない。

もちろん、本当は、
冬山の旅を通しての人生の苦悩や神への信仰を歌った曲なのだけど、
若い時は、そんなことは、考えなかったですね。

この曲、
私は今まで、何回も聴いている。
でも、正直、いまでも、よくわからない。

で、クラシック音楽には、
癒される音楽もあるし、元気になる音楽もあるし、BGM的な音楽もあるし、
理知的に聴く音楽もあるし・・・・

しかし、この「アルト・ラプソディ」は、どれにも属さない特殊な音楽のような気がします。

私、この曲を普通に聴くと、よくも悪くもないなあ・・・みたいな感想なのだけど、
夜、じっくり聴くと、美しいとか、すばらしいとかではなく、
体が「ぞくっ」とする音楽なのです。
うまく、伝えられないけど、時々「ぞくっ」とくるのです。

ソプラノではない、女性の低いパートのアルトの音色かもしれない。
そして、ブラームスの渋い書法と相まって、体が、震えるときがある音楽なのです。
(でも、毎回ではないのだけど・・・)

普通は、男性合唱がはいる場所が美しいとか、
渋さの後ろに強い意志が聞こえるみたいな感想かもしれない。
でも違う、奥深さがあるように、時々聞こえるのも事実です。

私には、まだまだこの曲の奥深さがわからないのかもしれません。
また何年かたって、歳をとって聴くと、違った印象になるのかなあ。
でも、あの「ぞくっ」とくる感覚の曲って、なかなかないなあ。

まさか、ブラームスの失恋の痛手の怨念が入っている曲ではないし・・・(笑)

さて、いよいよ、次回は、ブラームス特集の最後の曲です。
次回の曲は、・・・・・・・・お楽しみ

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ピアノソナタ第3番(ブラームス) [ブラームス]

さて、ブラームスのピアノ曲でよく知られているのは、
「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」と
「パガニーニの主題による変奏曲」と
ハンガリー舞曲と
後期の渋い、小品群達かなあ。
他にも、いろいろなピアノ曲があるのだけど、
ブラームスの若き日の作品の全3曲あるピアノソナタは、
そんなに、有名でないかもしれない。

大抵の論評は、だいたい、3曲とも、
・力入りすぎ、
・構成力が弱い
・知的さがない
・深い情感がない
・なにかもの足りない 等々

お説ごもっとも。
あまり反論する余地はないかもしれない。

しかし、どの論評も、
・若さあふれる情熱と、突進力がある
みたいなことも書いてある。

そう、若いころしか書けない、
真っ直ぐな作品は、それはそれで、
違った魅力がある。

もっと、その魅力的な部分を聴きましょうよ。

今日の音楽日記は、ブラームスが書いた3曲の
ピアノソナタから、第3番です。
(若いから、やっちまったなあ・・・という感覚からすると、
 第1番か第2番のピアノソナタなのですが、
 私は、3番が、一番聴きごたえあるかなあなんて思っています)

さて、ブラームスのピアノソナタ第3番です。
全体は、5楽章からなり、30分をゆうに越える作品です。
まあ、ブラームス 20歳の時の作品ですから、
それは、それは、気合いが入っています。

第1楽章
 冒頭から、気合い一発という感じの主題ではじまります。
 そのイメージがこの楽章を一貫して、流れています。
第2楽章
 ブラームスは、「若き恋」という詩をこの曲に書きしるしたらしい。
 この楽章、私好きです。
 特に、4/16の部分の旋律の部分と、
 ワーグナーの旋律に似ているという部分ですね。
 最後の方の盛り上がり方は、ブラームスらしくないけど、
 なんか、若いブラームスという感じでいいなあ
第3楽章
 メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲の主題と同じだあ・・・
 ということを、ついこないだ、知りました。ハイ
 ブラームスらしいスケルツォです
第4楽章
 ベートーベンの運命の動機が支配している、短い間奏曲
第5楽章
 リズミックな主題で、そっと始まる。
 でも、なんといっても、コラール風の主題がでるところからの展開が、すばらしい。
 そして、最後の方で、フーガ風に展開するところが、とてもいい。
 ベートーベンの第31番のピアノソナタのフーガのように展開してくれればと思って
 いるけど、若き日のブラームスは、突然プレストのコーダに入り、
 そして、雄大に主題を演奏して、フォルテの分厚い和音で、強烈に終わる。

ブラームスさんは、この3曲のピアノソナタを晩年、
どう思っていたのかなあ・・・

やっぱり、若い日の作品は、ちょっと恥ずかしいなあ・・・なんて思っていたのかなあ

第3番のピアノソナタに限らず、
ブラームスのピアノソナタは、20歳までにすべて書かれた

そりゃあ、構成とか、深い情緒なんて関係なく、
気合いが入った作品になりますよ。

そして、それは、その時期にしか書けない傑作です。

さてさて、ブラームス特集もあと2曲で、一旦締めようと思う。

****************************************************************

関係ないけど、左のサイドバーを見てください。
最近、ピアノ音楽以外も多くなってきたので、
この音楽日記、作曲家別に分類することにしました。
(ちょっとまだ途中だけど・・・)
これで、過去記事も見やすくなりますね
(って、誰もそんなこと思っていないか・・・(笑))

あれっ、ブラームスって、ショパン、リストについで記事が多い。
(第3位だあ)





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11のコラール前奏曲(ブラームス) [ブラームス]

先週、土日に風邪をひいて、その時、
ベットで、ブラームスばかり、いろいろ聴いていたのだけど、
(そんなんで、最近、ブラームス特集?になっている訳だけど・・・)
今、私の中では結構、昔からブラームスの音楽が好きなんだなあ
と感じている。

そういえば、この音楽日記、最初のころは、ピアノ曲が中心だったけど、
早い時期から、ブラームスだけは、なぜか、
チェロソナタや弦楽六重奏曲などを紹介している。
ブラームスとは、相性がいいのかもしれない
(でも、詐欺師リストも好きなんだなあ)

ブラームスのいろいろな曲を聴いていて、
どの音楽を聴いても、なにか書きたくなってくるし、
この音楽日記は、基本的には、有名曲が多いのだけど、
たまには、変化球でも投げてみよう。

とはいっても、ブラームスのこんな無名な曲がある・・・
なんて、いうことではなくて、
ブラームスファンには、ブラームス最後の曲として、
かなり、知られているかもしれない。
ただ、普通のクラシックファンは、
ブラームスのオルガン曲なんて、普通、聴かないですよね。

今日の音楽日記は、ブラームスが最後に作曲したとされる
オルガンの為の曲【11のコラール前奏曲】です。

曲は、2分~4分程度の曲ばかりで、
なにか、バッハのコラール前奏曲を聞いている雰囲気がある。
一回聴いたイメージをまとて書いてみよう。

第1曲・・・バッハのような3声のフーガ。低音のコラール旋律
第2曲・・・人生の秋を感じさせる
第3曲・・・すばらしい対位法
第4曲・・・ピアノのような書法が随所に見られる
第5曲・・・平和な人生
第6曲・・・短いけど独特
第7曲・・・低音がない響き
第8曲・・・ピアノで、美しい旋律
第9曲・・・重厚なオルガンの響き
第10曲・・・流れるような16分音符
第11曲・・・敬虔なコラール。ブラームス最後の歌

ただ、ブラームスの絶筆となった作品として、聴くと、
コラールというより、
このオルガン曲は、ブラームスの人生をイメージする音楽となる。

ブラームス晩年の本当の心境は、わからないけど、
愛するクララも世を去り、
音楽との闘争は、無く、
人生の秋を迎え
だけど、音楽を愛してやまないブラームス。

私は、結構オルガンの響き が好きだ。
心が安まる時もあるし、
壮大な響きの中に包まれるのも悪くない。
しかし、このブラームスのオルガン曲には、
安らぎというよりも、
生き方だな。
まあ、技法的にも旋律にも、凝ったとこは、全然ないけど、
ブラームスの最後の曲として、大切に聴こう。

全11曲は、ちょっと 聴けない、という人がいたら、
最後の第11曲だけでもゆったりした気分で、聴いてください。
「おお世の人よ、私は汝より去らねばならぬ」ですね
ブラームスの白鳥の歌となったこの曲
あなたは、どんな思いで聞けますか?

追記
この曲の自筆譜を写真でみたことがある。
(文庫本の「ブラームス」という本に載っているのです)

それをみると、
悪筆でもないし、かといって、すごく几帳面でもない。
うーん、ブラームスらしいなあ・・・

でも、この本の写真の自筆譜、
第11曲の「おお世の人よ、私は汝より去らねばならぬ」
と書いてあるけど、どうみても、第10曲の譜面ですね(笑)





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ヴァイオリン ソナタ 第1番【雨の歌】(ブラームス) [ブラームス]

いつまで続く、ブラームス・・・・(笑)

突然ですが、クラシック音楽のファンの中には、
NHK教育テレビのN響アワーを見ている人は、多いかもしれない。
司会は、池辺普一郎。
バリバリのクラシック音楽の作曲家だ。
まあ、オジサン?のダジャレには、好き嫌いあるかもしれないが、
この人の書いた本の中に、
「モーツァルトの音符達」とか
「ブラームスの音符達」というシリーズがある。
音符と譜面が多いので、苦手な人もいるかもしれないけど、
これがなかなか、おもしろい。
独断と偏見ではなく、譜面の音符から、イメージを膨らませていく感じで書いている。

その「ブラームスの音符達」という本で、最初に紹介しているのが、
ブラームスのヴァイオリンソナタ第1番なのです。

今日の音楽日記は、ブラームス作曲のヴァイオリン・ソナタ第1番【雨の歌】です。

この曲の第3楽章に、ブラームスの歌曲【雨の歌】を主題として、
使用していることから、この名前で呼ばれ、
さらに、この主題の動機は、最初の楽章とも、関連している。

まあ、これについては、いろいろ書かれているので、
これ以上書かない。

池辺普一郎の本にも書いてあったけど、
私が最も、気に入っているのは、このソナタの冒頭の部分だ。
この曲、4/6なのだが、
ピアノは、付点2分音符の和音を、伴奏として弾いていく。

すばらしいのは、その上で演奏される旋律だ。

休符がいたるとこにあるので、
普通に弾くと、結構、ぎくしゃくするはずなのに、
言葉をしやべるような呼吸で、演奏すると、あら不思議、
なんともいえない味がある、とても美しい、そして自然な歌がそこにある。

例えば、ベートーベンのヴァイオリンソナタ【春】の主題も、自然なのだけど、
それと対極の旋律なのに、とても、自然だ。

この冒頭の旋律もいいのだけど、
その後、出てくる旋律も、いいんだなあ・・・
鼻歌に最適だ。

この曲は、歌曲【雨の歌】の旋律が、すべての楽章と関連していて、
どの楽章とも、結びついていると言われるけど、
私は、なんといっても、第1楽章が好きな曲です。

さて、次回も 当然、ブラームス えっ、いつまで・・・



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ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日もブラームスです・・・はたしていつまで続くのか(笑)
ピアノ音楽の紹介が多いこの音楽日記で、
以外にも、この曲は、まだ紹介していなかったのですね。

今日は、ブラームスが書いた2曲のピアノ協奏曲の第1番です。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番を初めて聴いたのは、
いつだったかなあ・・・
随分昔のような気がするなあ。

さて、ちょっとだけ曲の紹介です。

第1楽章
ティンパニーのトレモロに乗って、堂々と出る第1主題。
その後の弦の主題なんて、なんてロマン的
そして、ピアノが、やさしく入ってくるとこなんか、もう涙ものです。
コラール風の第2主題もいいし、それだけでなく、
途中の豪快な管弦楽とピアノの掛け合いなんて、
質実剛健というより、絶対スリリングですよ
へたな技巧的なピアノ協奏曲より、
この展開には、手に汗にぎります。

第2楽章
ブラームスさんしか、書けない雰囲気ですね。
宗教的でありながら、実は、ロマン的。
内に秘めた情熱は、ただものではない。

第3楽章
出だしの速度と、ピアノのタッチで、
個人的には、この楽章の演奏の好き嫌いが分かれます。
くっきりはっきりペダルなしで、
速いけど、しっかり、最後までひけるか・・・
はたして、最後まで、体力がもつのか、
これでもかというほど、
この16分音符は、1音符も気を抜いてはいけない
ははは、そんなことしたら、もたないかも・・・
リズムも大切ですよ。

昔、よくレコードで聴いたなあ。
 
そのころのこの曲の紹介には、
「まるで交響曲のようなピアノ協奏曲」
とか
「女性では弾けない質実剛健の男性向けピアノ協奏曲」
とか
「リストのような華やかな技巧ではなく、音楽を聴かせる曲」
みたいな、紹介文が、レコードに書いてあったような気がする。

確かに、ある意味、正しい紹介かもしれないけど、
そんなもんじゃあないでしょう、この曲は、
と言いたくもなってくる。

私の感想と言うと、
もともと2台のピアノの為に、作曲しただけあって、
これほど、ピアノ協奏曲ぽい曲は、ないだろう。
と思うし、
技巧的には、ブラームス特有の
弾きにくい、ごつごつした書法
でこれは、無茶苦茶、難しい曲だと思う。

男性向けの曲?
いやいや、こういう、重量感あふれる曲はね
堂々たる女性ピアニストの方がいいかも
母は、強しです。ははは

しかし、この曲どうしても、
質実剛健とか、渋いピアノ協奏曲のイメージで
とらえられるけど、
この曲を最終的に完成させた時、ブラームスは、まだ25歳なのです。
確かに、管弦楽の書法は、渋いものはあるけど、
スリリングで、若者の情熱あふれる協奏曲!!!
私は、このイメージなんだけどなあ。

さて、この曲、いろいろな人の演奏で聴いてきた

あの指揮者とピアニストが喧嘩した有名な
バーンスタインとグールドの演奏。

ルドルフ・ゼルキンの鋼のような演奏。

ルビンシュタインの歳とってもなお健在の演奏。

ギレリスの鋼のような演奏

ホロヴィッツの無茶苦茶音の悪い演奏。(途中、音が無いし・・・(笑))

ははは、しかし、昔の演奏ばかりだなあ・・・・歳がわかってしまいますね

このブラームスのピアノ協奏曲は、
若い時も、歳をとっても、音楽を聴ける、すばらしい曲です。


追記
 しょうもない話だけど、私、この曲の第1楽章を聴くと、
リムスキー・コルサコフのシェヘラザードの第1楽章を思いだすのです。
片や、バリバリのドイツロマン派
片や、色彩豊かな、ロシアの曲

同じような主題を扱いながら、
もののみごとに、音色といい、展開といい、まったく違う。

で、時々、頭の中で、想像するのです。
ティンパニーのトレモロの後に、堂々としたシェヘラザードの主題になったり、
だったり、ブラームスのピアノ協奏曲の途中で、ヴァイオリンのソロがあったり・・・

うーん、こんなこと、頭で、考えて楽しんでいるのって、私だけ?
変ですよね

さてさて、次回も、もちろん?ブラームスです。

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Botschaft【便り】作品47-1(ブラームス) [ブラームス]

さてさて、今日もブラームス、そして、めずらしく声楽曲です。
(多分、しばらくブラームスが続きます。ブラームスが苦手の方、すいません)

ブラームスは、声楽曲を数多く作曲している。
確かに、交響曲や協奏曲と違って、大曲ではない小品が多いけど、
ちょっと聴いてみても、「あっ、ブラームスかも」と思うような魅力が、ある。
ロマン的だけど、ちょっと、律儀な感じかな。
でも、素朴で、しかし、凝った手法の曲もある。

今日は、そんな中から、結構有名な声楽曲
ブラームス作曲の【便り】です。

曲は、9/8拍子。
流れるようなピアノの前奏の後、すばらしい愛の旋律が流れてくる。
中間部で、一旦、落ち着くけど、後半の力強さは、なかなかだ。
(特に2連符の盛り上がりの部分は、強い意志を感じますね)
曲は、フォルテで、力強く終わる。

さて、ブラームスは、ピアノの名手だったと言われる。
ブラームスの声楽曲を聴いて(もちろん全部でないけど・・・)
特徴的と思ったのは、
低音の使い方と、オクターブの使い方と歌と伴奏の重なりかな。

・声楽曲の伴奏にしては、低音を使うと思う
 そうこの曲も最初から低いFがでてくる
 ても、この響かせ方が、難しいなあ。ガンガン響かせる訳にいかないし・・・

・声楽曲の伴奏にしては、和音が厚い。
 両手オクターブもよくでてくる。
 この【便り】という曲の中にも、両手オクターブの箇所がでてくる。
 ここも、普通に弾くと、重くなりすぎかも

・そして、絶妙な美しい対位法的な動き。
 この【便り】も右手の伴奏と、歌の旋律が、微妙な美しさを演じている。

まあ、短い曲だし、これがすごい。この曲は歴史に残る傑作、ということは、ないけど、
ブラームスのエッセンスが見え隠れする、絶妙な小品であることに間違いはない。
知らない人は、ちょっと聴いてみて損は、ありませんよ

今日の曲を書くにあたって、女性と男性の歌で、いろいろ聴いた。
えっ、どっちが好きかって?
どっちもいいのだけど、
ピアノ独奏用編曲(ブラームスではない)が一番好きだったりして(笑)

さてさて、次回もブラームス。大曲の予定



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眠りの精(ブラームス) [ブラームス]

さて、この音楽日記、一週間も間があいてしまった。
まあ、なるべく、毎日は無理にしても、2~3日に一回は、更新したいのだけどなあ・・・
それが、なかなかですね
毎日のように、違う音楽を聴いていたら、ごちゃごちゃになってきたりして・・・(笑)

話変わって、最近、土日になると、風邪をひくのですよ。なんでかなあ
今も38度ぐらいあるのだけど、
これなら、明日は、会社は、休みだな・・ラッキーと思ってるけど、
きっと、月曜の朝には、残念なこと?に、熱が下がるんだよなあ

で、ベットの中で、ずっと、ブラームスの曲ばかり、結構聞いていたので、
ちょっと、ブラームスの曲を続けて書いてみようと思う。

今日の音楽日記は、声楽曲の【眠りの精】です。

この曲の旋律は、ブラームス作曲ではなく、
ドイツの民謡らしく、正確には、カトリックの賛美歌でもあるらしい。
ブラームスが発表した「子供の民謡」という曲集の第4曲にあたる。
3分程度の小品です。

で、この曲、ドイツの民話で、
眠らない子供がいると、「砂のこびと」が、子供の眼に砂をかけて眠たくさせる。
という話に基づいているらしい。

でも、眼に砂をかけたら、きっと、眠くっても、起きちゃうな・・・(笑)
もちろん、砂というより、魔法の粉みたいなものだろうな。

曲は、透明な響きの中で、やさしく、子守歌が歌われる。
日本語訳で聞いても、「眠れ、眠れ」の部分は、なんとなく、雰囲気がいいなあ

ブラームスの歌曲のピアノ伴奏は、一般的には、和音やオクターブなど、
技術的に難しいものが多いと思う。
でも、この曲は、ピアノの高音が、やさしく、魔法の粉が、キラキラふりかかるような
そんな雰囲気だ。

さてさて、今日は、短い日記だけど、熱があるから、パソコン閉じて、寝るか・・・
砂はかからないけど、部屋のほこりと、花粉が降りかかるベットで・・・ははは

次回もブラームスの予定です

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弦楽四重奏曲 第2番 (ブラームス) [ブラームス]

さて、先日、仕事で青森まで、出かけた。
まあ、以前なら、飛行機でもよかったのだが、
最近の会社の経費節減のおり、
新幹線と特急を乗り継いでの日帰り出張だ。
電車に乗っている時間は、家からだと片道4時間30分。
往復で、実に、9時間も電車の席に座っているのだ。
さて、その間、なにをするか?
  ・寝る(まあ、これが基本ですね)
  ・ノートパソコンで仕事の資料作り(出来ればしたくないのだが(笑))
  ・本を読む(最近、推理小説ばっかりです)
  ・音楽を聞く(私のデジタルオーディオは、古いです。ipodが欲しい。)
  ・譜面を書く(結構、まわりの目が気になります)
    等々・・・

で、最近、私のデジタルオーディオの中には、
ブラームスの弦楽四重奏曲全3曲と、
ブラームスのヴァイオリンソナタ全3曲をいれたので、
それをずっと聞いていた。
(うーん、以前なら、技巧的なピアノ曲を聞いていたのになあ・・・)

ということで、今回の音楽日記は、ブラームスの弦楽四重奏曲 第2番です。
(この音楽日記、今年は、室内楽と声楽に力を入れると言ったし、・・・)

すいません、いままで、この曲、じっくり聞いたことがなかったです。
というより、ブラームスの弦楽四重奏曲は、全3曲とも、まともに聴いていませんでした。

ブラームスの3曲の弦楽四重奏曲は、一般的には、地味との評判もあり、
ブラームスの他の室内楽曲に比べて、あまり、評価されていないようだ。
まあ、私も、ブラームスの弦楽四重奏曲をゆっくり聴いたのは、最近になってからだし、
他の室内楽曲をすべて、聴いているわけではないので、
全然、大きなことを言えないのだけど、
ブラームスの交響曲と違って、ちょっとロマンの香りもして、
結構、いい感じの音楽だ。(ちょっと、時間が長いけど・・・)
がっちりしている雰囲気の第1番もいいのだけど、
3曲の中では、第2番が気に入った。

ブラームスの弦楽四重奏曲第2番は、4楽章からなる。

第1楽章・・・冒頭、ヴゥオラの伴奏に乗って、第1ヴァイオリンが奏でる旋律からして、ロマン的で、
       なかなかだ。波のような主題もいいなあ。そして、その後の展開は、とても力強い。
       よく、第2番は、温和な音楽といわれているが、この楽章を聴く限りは、
       いやいや、温和どころか、緊張感もあって、力強い音楽だと思う。
第2楽章・・・アンダンテのゆっくりした楽章だけど、決して甘い音楽ではない。
       途中の弦のトレモロでの劇的な表現なんて、とても、いいです。  
第3楽章・・・スケルツォぽいけど、メヌェットなんです。
       でも、そんな風には、聞こえないなあ。
       ころころ、雰囲気が変わるけど、統一感がないということもない。
       弾く方が、おもしろそう。     
第4楽章・・・3/4だけど、6/8のリズムも多くみられるフィナーレ
       こういう感じの旋律は、ちょっとブラームスらしくないかもしれないけど、
       私は、好きですね
       対位法的な動きもいい感じだ。
        
でもですね、こんな風に書いたけど、
正直、ブラームスの弦楽四重奏は、
まだ、ちょっとばかり、私には、とっつきにくいと思う。

ブラームスの室内楽だったら、
昔この音楽日記でも書いた、
弦楽六重奏曲の第1番第2番とか、
チェロソナタの第2番の方が、
はるかに聞きやすい。

ブラームスの弦楽四重奏曲は、ちょっとだけ、
力が入りすぎている感じがするのです。

ただ、この曲は、何回も繰り返して聞くと、
味がでると思うので、
今は、これからも機会があれば、聞いていきたいと思うような音楽ですね。

次回の音楽日記は、なんと、500記事目です。
さてさて、なんの曲にしようかなあ・・・大曲か? 超有名曲か? 全然知らない曲か?
乞うご期待!


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交響曲 第3番(ブラームス) [ブラームス]

私、結構、几帳面な性格です。
(血液型の性格診断は、全く信じていない私だが、A型です)
でも、部屋は、片付いていないし、会社の机は、乱雑だし・・・

ということで、気になっていたことがある。
ちょっと前にブラームスの交響曲4番を書いたのですが、
いままで、この音楽日記で、
ブラームスの交響曲としては、1番2番4番を書いたのですね。
皆さん、ご存知でしょうが、ブラームスには、交響曲が全部で4曲ですね。
あーあ、そうすると、どうしても、3番の交響曲を早く書きたい衝動にかられるのです。
(そんなこと気にするなら、ベートーベンのピアノソナタ全部とか、
ギロックの叙情小品集を全曲、早く書けと言われそうだが・・・)

今日の音楽日記は、
ブラームス作曲の交響曲第3番です。

ブラームスの4曲の交響曲は、それぞれ、すごく特徴が違うと思う
1番は、質実剛健で、強固な構成だし
2番は、旋律が暖かく、全体的に優雅だし
4番は、古典的な中に、しみじみした情感がなんともいえない。

今日の第3番の交響曲は、
ひょっとすると、一番ブラームスらしい曲かもしれない。
私は、この3番を聴くたびに、
ブラームスが、とても素直に自分らしさを出した曲だなあと思う。
管弦楽の音色しかり、各楽章の旋律しかり、
へんに、力みがない分、いいなあと思う。

あとは、スケルツォ楽章の代わりの第3楽章ですね
この楽章が、嫌いな人は、あまりいないと思う。
ポコ・アレグレットなので、変に甘く演奏しない方が好きだな。
再現部のホルンは、緊張ですね

まあ、この曲の作曲の背景や、構成分析は、ネットで調べれば、
山のようにでてくるので、参照してください。
ここでは、個人的に気になる、しようもないことを書いてみよう。
(みどりのこびとちゃんの音楽日記ですから・・・)

その1
この曲の解説によく、
「この曲をブラームスの「英雄」と呼ぶことがある」
と書かれている場合がありませんか?
(もちろん、ブラームスの命名ではないですよ)
えっ、全然、こんな風に呼ばれたの聞いたことは、ないし、
それに、個人的には、この呼び名で、呼ばれなくて良かったと思う。
私の考える「英雄」というイメージとは、ちょっと違うんだなあ。
まあ、このよび方が浸透しなくて、よかったよかった。

その2
クラシックファンの中には、自分ひとりの時の楽しみとして、
スピーカーの前で、指揮の真似をする人が、いると思う。
(誰でも、ベルリンフィルやウィーンフィルの指揮者になれる瞬間ですね(笑))
そういう楽しみを持っている人の中で、
古典派やロマン派までは、まかしとけ、というあなた
このブラームスの3番の1楽章の指揮は、オススメですよ。
ブラームスと思ってなめると、これが、なかなか難しいですよ。
まあ、やってみるのも、おもしろいです。
(6/4です。一小節2拍で振ってみましょうね)

えっ、私ですか、残念ながら、私は、スピーカーの前では、指揮しないです。
うーん、私は、あんまり楽しくないなあ・・・
私の指揮の解釈に合わせて音がなるシステムがあったら、
してみるかもしれません。ははは

その3
この曲の特徴は、終楽章が、フォルテで堂々と終わらないこと
があげられるかもしれません。
最後が、いままでの思い出のように、音楽が流れていき、
静かに終わるこの終わり方、どう思いますか?

話が、変わりますが、リストのピアノソナタは、静かに深淵に終わる。
このリストのピアノソナタのリストの最初の考えは、
フォルテで終わる予定だったらしい。
最近、その音源を聴いたのだが、いやいや、この終わり方でなくてよかった。
すごく、ダサイし、イメージがまったく変わってしまう。

話もどって、ブラームスの第3番が、フォルテで終わっていたらどうだろう。
うーん、私は、これは、これで、いいかもしれないとも思う。
もちろん、現在の夢見るような思い出の中で、
この交響曲が終わるのも悪くはないけど、
フォルテで終っても、もちろん、イメージは、大きく変わるけど、
うーん、そのイメージを聴いてみたいなあ。
でも、ブラームスは、そんな版書いてないしなあ・・・
聴かない方がいいというのも、あるから、想像の世界だけにしておこう

ははは、なにを書いているやら。

ということで、ブラームスの全4曲の交響曲の制覇です。
(全然、大したことでないのです。ハイ)


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パガニーニの主題による変奏曲(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日もブラームスだ。
お約束通り、今日はピアノ曲を書くぞ
とは、言っても、ブラームスのピアノ曲は、なかなかやっかいだ。

3曲の元気いっぱいの若い時のピアノソナタ
後期の渋い小曲達
かと思えば、ハンガリー舞曲やワルツなど・・・
聞きやすい曲も、聞きにくい曲も、いろいろだ。

そんな中、
私、ブラームスのピアノ曲の中での一番は、
ヘンデルの主題による変奏曲】だと勝手に思っています。
この曲は、本当にすばらしい。
以前、この日記でもこの曲については、書いた。

その次に、私のブラームスの好きかも知れない?ピアノ曲が、
前々から書こう書こうと思っていて、なかなか書かなかった曲
一聴するとブラームスらしくないピアノ曲なのだが、
何回か聴くと、やっぱり、ブラームスしか、これは、書けそうもないピアノ曲だ
と変に納得してしまう曲。
今日の音楽日記は、ブラームス作曲の【パガニーニの主題による変奏曲】です。

【パガニーニの主題】とは、いわずとしれた、
パガニーニ作曲の無伴奏ヴァイオリン奇想曲の第24番の主題である。
この主題は、なんと、多くの作曲家により、いろいろと変奏されたのだろう・・・
ロマン派~近代~現代にいたるまで、多くの作曲家を魅了してきた。
渋いイメージが、どうしてもあるブラームスは、
このテーマで、どんな変奏曲を作ったのだろう。

このブラームスのピアノのための変奏曲は、
実際には、二つの曲に分かれている。
第1曲も第2曲も、主題~14の変奏~コーダ からなっている。
そして、これは、【練習曲】とブラームス自身が言っている。

さて、この曲集、一般的には、どんな風に言われているのだろう
・ブラームスには珍しく、外面的な効果を考えた曲
・ブラームスには珍しく、技巧的な曲
・ヘンデルの主題による変奏曲と、正反対の曲
うーん、でもですね、単純に、そういう風には、割り切れない曲ですよ。

外面的か?
 これは、違うでしょう。確かに、技巧的に、映えるかもしれないけど、
 外面的ではないなあ・・・
 外面的という言葉だけなら、リストの方が、上だし

技巧的か?
 これは、ある意味正しいです。
 この曲集、すんごく難しいです。
 ちょっと聞くと、渋い感じもするので、それほどと思わないかもしれないけど、
 譜面で、音を拾ってください。技巧派リストの曲なんて、目じゃないほど、
 難しいですよ。指がつります。最後まで体力もたないし・・・
 (私なんか、メフィストに魂売っても、きっと弾けないな(笑))
 でも、ブラームスの他のピアノ曲も、そういう意味では、
 すごく、弾きにくいと思うのですよ

ヘンデルの主題による変奏曲と、正反対の曲か?
 正反対といえば、そうかもしれないけど、
 基本路線は、同じかも。
 どちらも、結構、変奏の技法としては、音楽的に共通している。
 ただ、主題が、あまりにも違うため、そう聞こえるのかも

まあ、この曲聞いたことない人は、
ブラームスが、この主題をどう料理したか、聞いてみてくださいな

最初は、リストんかと比べて、
ちょっと、ごつごつしていて、取っつきにくいけど、
なれてくると、やっぱりブラームスさん、なかなかやるじゃん的な曲です。
変奏毎に音楽が、はっきりしていて、なかなかいいですよ。

でも、重厚感と、軽やかさと、正確さと、ロマン的要素と
いろいろ混じって、この曲、中途半端という人か゛いるかもしれないけど、
それは、この曲を弾きこなしていないピアニストがきっと悪いな。
なんて、素人は、今日も偉そうに言うのです。
ははは、私は、この曲のこれだ、という演奏には、まだ出会っていません。

この曲集、完璧に、重厚に弾けたら、すばらしいだろうなあ・・・
誰か、私の頭の中の理想の演奏してくれないかなあ(笑)
見果てぬ夢ですね

追記
 全然関係ないけど、
 ブラームスさんって、若いころの写真は、イケメンですよね。
 リストと同じ道を歩んでいたら、きっと、女性に追いかけられてたような気が・・・
 なんて、しょうもないことを考えている。
 ははは、今日もマンドリンの練習で、くたびれているのです。
 この曲、疲れている時に聞く音楽では決してありません。ハイ

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交響曲 第4番 ホ短調 作品98(ブラームス) [ブラームス]

この音楽日記、ピアノ曲を中心に、・・・・
と言っている割には、最近、ピアノ曲の日記が少ないと感じている人もいるかもしれない。
はい、その通りです。(ピアノ曲のファンの方すいません)
多分、自分自身が、最近ピアノに向かう時間がないからなのかも知れない。
(あまり弾けないのですが、ピアノを適当に弾くのは、すごく好きなのですね)
でも、ちゃんと、ピアノ曲も書きますよ・・・

でもですね、いろいろなクラシックのジャンルの音楽を聴くのは、
とても、勉強になるし、
勉強でなくとも、とても楽しい。

最近、急に寒くなってきて、秋だなあ、と感じませんか?
そんな、夜にぴったりの曲を今日は、書いてみよう。

今日の音楽日記は、ブラームスの4曲の交響曲の中の最後の曲、
第4番の交響曲を書いてみよう。
ちなみに、いままで、この音楽日記では、
第1番 と 第2番 の交響曲を書いています。
(うーん、そうなると、第3番も書かなくては・・・A型人間ですから(笑))

このブラームスの交響曲は、どれも有名ですよね。
ただ、第4番は、第1番から第3番までの交響曲とは、かなり異質だ。
多くの本などには、古風で地味な作風の曲と書いてあるが、
私は、時には、ロマン的でもあり、時には、古風でもあり、
情熱的でもあり、枯れた境地もあり、
いろいろつまった曲だと思うし、
作曲技法も、とても手がこんでいると思う。

第1楽章
 はい、もうここは、出だしの溜息のモチーフがあまりに印象的ですよね。
 最初にこの曲を聞いた時には、この部分で、正直、グッときましたね。
 そして、後半で、この旋律がフォルテで演奏される所・・・いいです。
 この旋律、ロマン的にも演奏できるし、淡々とも演奏できるし・・・
 皆さんは、どちらが好みですか?
 私の好みは、このブログの最後で・・・
 あまり目立たないけど、木管の第2主題の次にホルンとチェロで演奏される
 旋律もいいですよ。

第2楽章
 とっても、渋い音楽だなあ。でも暗いという感じはないかな。
 私、この楽章の中間部のチェロの旋律好きです。

第3楽章
 二拍子系ですが、感覚としては、スケルツォの楽章ですね
 旋律としては、単純なのですが、
 さすが、ブラームスさん、野暮ったくならずに、
 この第4番の交響曲の全体の雰囲気を壊さない、すばらしい書き方です。

第4楽章
 これこそ、ブラームスしか書けないと思う、パッサカリアの終楽章です。
 すごく重厚な音楽で、
 それでいて、音楽に対する、強い意志が、あると思う。
 うまくいえないけど、私の書きたい音楽とは、こういうものだ・・・みたいな。
 この楽章、いろいろな人が、いろいろなテンポで、演奏している。
 情熱的だったり、情熱を抑えた演奏だったり、
 
さて、この曲、有名だけども、
最初の頃は、結構、けなされていたらしい。
まあ、でも、そうかも知れないなあ。
古い音楽に聞こえる様式は、評論家には、受けが悪いですからね。

なんとなくだけど、何回も聴いて、歳を重ねてわかる音楽というのもある。
このブラームスの交響曲第4番は、派手さはないけど、
秋の夜に、ゆっくり聞くには、最適な音楽かも知れない。

さてさて、私の好きな演奏なのですが、
これが、
ケンペ指揮それも、ロイヤルフィルの演奏なのです。
ははは、この演奏が好きという人、あまりいないかなあ・・・
この演奏、どちらかというと、ロマン的でもなく、かといって淡々でもなく、
すごく、中間的な演奏だと思います。
でも、なんだか、それが、この曲に関しては、
私には、居心地のいい演奏なんだなあ。
疲れないけど、音楽の良さが伝わってくる・・・そんな演奏なのです。
この曲には、名盤と呼ばれる演奏がいっぱいあるけど、
名盤と呼ばれる演奏には、ちょっと、疲れる演奏もあったりして(笑)

さて、いつか、ブラームスの第3番の交響曲も書くか・・・


追記
 この第1楽章の最初のモチーフは、
 ギロック作曲のピアノ小品「秋のスケッチ」でも、引用?されている。
 このピアノ曲、子供も弾けるほど簡単ですが、とても、いい曲ですよ。
 (ちなみに、「秋のスケッチ」は、このブログの最初の記事です。)

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ドイツ レクイエム(ブラームス) [ブラームス]

さて、たまには、合唱曲の大曲を書いてみよう。
そして、またまた、ブラームスの曲だ。
今日の音楽日記は、傑作と言われている【ドイツ・レクイエム】である。

さて、この曲
 ・管弦楽と合唱そして、ソプラノ・バリトンの為の7部からなる1時間以上の大曲
 ・レクイエムは、通常、ラテン語で歌われるらしいが、この曲はドイツ語
 ・この曲の作曲動機は、シューマンの死と、母の死に関係しているらしい
 ・歌詞は、聖書からとられているが、イエスやキリストという言葉は、入っていない
                等々
まあ、もっと詳しく知りたい人は、ネットで調べてください。
名曲だけに、いろいろな解説やうんちくがあります。
(シューマンにも、ドイツレクイエムの構想があったとか、なかったとか・・・)

正直、私は、聖書やキリスト教について、そんなに詳しくないし、
この曲の歌詞について、いいかげんでも、うんちくを語る程、内容がわかっていない。
ということで、今日は、曲に関すること、というよりは、
この曲に関しての、私のいままでの体験?と、イメージを書いてみよう。

私の高校時代の話だ。(おっと、昔話だなあ)
中学で、クラッシック音楽を聴くようになった私だが、
高校時代に、クラッシック音楽ファンの2人の友人ができた。
(今は、どこで、なにをしていることやら・・・全然わかりません)
そして、よく、その内の一人の友人の家に行って、レコードを聴きながら
高校時代ならではの、うんちくを語ったものだ。(楽しかったなあ・・・)

T君・・・オーディオマニア、自作の真空管アンプに、JBLの自作スピーカー
     聴くのは、フルトヴェングラーなどの昔のモノラル録音。海賊版買ってたなあ。
M君・・・最新録音派で、古典派からロマン派の交響曲を聴く
     確か、ドイツグラモフォンのレコードばかり買っていた。
私・・・・当時から、もちろんピアノ音楽主体。
     当時は、ホロヴィッツやアシュケナージを聞いていたなあ

レコードは、一ヶ月に一枚買えればよかった方なので、
それこそ、買ったレコードは真剣に三人で、聴いたものだ。
そんな時、T君が買ってきたのが、フルトヴェングラーの指揮した、
ブラームスの【ドイツレクイエム】だった。(どの録音かはわかりません)
もちろん、T君、自慢のオーディオで、聴いたのだが、
モノラルで、ノイズも多く、フォルテでは、音がつぶれる。音としては、最低レベルだった

しかし、そこで聴いた音楽は、なぜか魂を揺さぶる深刻な音楽だった。
もちろん、高校生という年齢もあるだろう。
現在のように、すぐ゛聴ける環境でもなかったので、
一生懸命聞いたためかもしれない。
その時期に何回か聴いた【ドイツレクイエム】は、
歌詞がわからなくとも、作曲の背景がわからなくとも、巨大な音楽だった。・・・

月日が流れ、私は、しばらく、この曲は、聴かなかった。
CD時代になって、結構いい音の録音で、この曲を聴く機会があった。
でも、あの高校時代の音楽は、そこになく、
なぜか、ああ、美しい音楽だなあ・・・という感覚しかなかった。
管弦楽も、合唱も、フーガも美しいのだが、あの巨大な音楽という感覚は、なかった。
もちろん、曲は、すばらしいと思うのですが・・・

そして、久々に、この何日間か、この曲をずっと聴いていた。
うーん、なんか、やっとこの歳になって、
この曲の人間的なイメージがつかめたかなあ・・・
という感じである。
美しいだけではない、感動的なだけではない、構成美だけではない、
でも、その中で、人間の気持ちがあると言おうか、
そんなことを、ちょっとだけ感じたのでありました。

まあ、歌詞の内容も半分も理解できない人間が、なにを言っているんだ、
と言われそうなので、
このへんで、私の感じたことを書くのは、やめよう。

あと何十年かたって聴く【ドイツレクイエム】が楽しみなのです。

しかし、私の中での【ドイツレクイエム】は、
高校時代のイメージが強くあるのは確かだ。
でも、ああいう感覚は、もうないだろうなあ

今日の音楽日記は、個人的な思い出話だけだったような気が・・・
どうも、すいません。

次回は、ブラームスから離れる予定です。

追記
 しかし、若いころに聴いた音楽というのは、体にしみこんでいます。
このブラームスの【ドイツレクイエム】は、年に一回も聴かなかったのですが、
ちゃんと、音楽の展開を覚えているもんなあ・・・


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大学祝典序曲(ブラームス) [ブラームス]

さてさて、またまた、ブラームスである。
この2月は、大学受験という人も多いだろう。
(私の双子の甥っ子も、大学受験である)

ということで、今日の音楽日記は、ブラームスの作曲した
管弦楽の為の曲、【大学祝典序曲】である。

私と同じ年代の人には、
某AMラジオ局の大学受験講座のテーマ音楽として、有名だろう。
(知らない人もいますよね。タタタタ・タンタン・タタタタ・タンタンの部分です)
(わかりますか? 今の若い人は、知らないよなあ・・・(笑))

この曲、学生歌を基に、それを接続風につなげた曲で、
とても聴きやすい曲だ。
昔の評論家は、内面的な深さが無い、とか、機会音楽だとか、言う人もいたそうだ。
でも、この曲、
弦楽器のリズムや高音の使い方は、ブラームスそのものだし、
管楽器をかぶせる音色もブラームスそのものだし、
トランペットとホルンで、演奏される64小節目からの音の作りは、
交響曲第1番の終楽章だし、
また、なんといっても、この曲の最後の堂々とした部分は、スカッとする。
ハツラツとした、ブラームスの交響曲のひとつのまとまった楽章
といってもいいかもしれない。

この曲、作曲者自身の編曲で、ピアノ4手用のものがある。
ピアノで、聴くこの曲は、
弦楽器のシンコペーションなどが、はっきりしていたり、
最後の部分の弦楽器の早い走句が、はっきり、くっきり聞こえたりして、
とても面白い。
このピアノ編曲版は、管弦楽の初演の前に、
ブラームスと、クララで、弾かれたそうだ。
(この曲、クララの誕生日にプレゼントしていますね)
きっと、その時、ブラームスさん、楽しかっただろうなあ・・・
と想像するだけで、こちらも楽しくなってくるのである。

さてさて、次回の音楽日記は、大曲の予定です。
(今、一生懸命聞いているのです)


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ハンガリー舞曲 第1番(ブラームス) [ブラームス]

ブラームスの曲を書こうと思っていたのですが、
前回、ハンガリー舞曲第5番を書いたら、
みなさん、第1番が好きということなので、
うーん、ついでだ、第1番も書いてみよう。
実は、私は全21曲のハンガリー舞曲の中では、第1番が一番好きなのです。

今日の音楽日記は、ブラームスが、作曲(編曲)した
【ハンガリー舞曲 第1番】です。
(実は、ブラームスの全然違う曲を予定していたのですが、まあ、いいか・・・)

この曲も最初は、ピアノ連弾で、書かれ、
そののち、ピアノ独奏用にも書き直された。

この第1番のハンガリー舞曲の私の好きな場所は、
なんといっても、最初のタータ、タータ、タータ、タータ、ターーー、の旋律だ。
(ははは、わかりますか?)
うーん、なんと言おうか、日本人好みの旋律と、和声かな・・・
この部分は、管弦楽編曲版の弦楽器でも、とても味わいがある。
弦の伸びるような音色に合っているのです。

まあ、それだけでなく、16分音符の走句など、
聞き所も満載だ。
終わり方もかっこいい

連弾の譜面を見ると、セカンドパートは結構難しい。
重たくならず、かといって、軽くでもなく、弾くのは難しそうだ。
もっと、簡単にしてくれればいいのに(笑)

さて、この曲に関して、うんちくを2つ

この曲、有名な話だが
ブラームス自身のピアノ演奏の自作自演の音源が残されている。
(この第1番のカット版ですね。結構テンポは遅く、揺らしている)
聴いてみると、雑音とノイズの向こう側で、ピアノの音らしきものが、
鳴っているというもので、
まあ、音楽を聴くというより、ああ、本当にブラームスさんが、そこにいるなあ
という変な感じを受ける音楽だ。

さて、もうひとつ。
この一番だけでないのだが、ハンガリーの技巧系ピアニストのシフラが、
ピアノ独奏用にハンガリー舞曲を編曲した演奏がある。
もう、どの曲もシフラの編曲という感じで、技巧的で、
この第1番も、最初から、リズムはくずすし、
なんか、奇妙な半音階オブリガートは入るし、
それでいて、やっぱりハンガリーの音楽だし、
でも、絶対に人に見せて、聴かせることを意識してるし、・・・
まあ、嫌いな人には、なんだかなあ、と思える編曲だ。

あっ、私こういうゲテモノ好きです。ハイ。

追記
 ハンガリー舞曲では、1番が好きですが、
 他に、2番や4番も好きですし、変わったとこでは、16番や17番も好きですねえ


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ハンガリー舞曲 第5番(ブラームス) [ブラームス]

さて、またまたブラームスです。
交響曲や協奏曲や合唱曲等の大曲を期待していた人は、ごめんなさい。
(って、そんな人、いないでいすよね)

ブラームスの最も有名な作品は、なんだろう?
多分、間違いなく、この曲だ。
(クラッシックファンのみなら、交響曲第1番か?)
今日の音楽日記は、ブラームスが作曲(編曲?)した
ハンガリー舞曲 第5番である。

まあ、題名を知らなくても、曲を聴けば、ああ、あの曲ね、
となること間違いなしの有名曲だ。

さて、この曲、ちょっと調べればわかるのだが、
 ・もともと、ピアノ連弾用に書かれた
 ・ジプシー音楽(最近は、ロマ音楽と言わなくては)が基になっており、
  ブラームスは、最初、編曲として発表した
 ・ピアノ独奏用にも作曲者自身で編曲されている。
 ・管弦楽、ヴァイオリン独奏など、さまざまな編曲がある。

さて、この曲、ブラームスらしくないと言えば、確かにそうでもないかも知れない。
渋いイメージは、皆無だし、
構成や展開が、ガチガチという曲でもないし、
どちらかと言うと軽い曲と思われがちだし・・・

でも、やっぱりブラームスだなあ。と思う所も結構あるのです。
・ピアノの響きが結構、分厚いです
・ハンガリー舞曲という題名から想像する程、チャラチャラしてない
・独奏用の譜面の左手は、結構、難しい・・・

まあ、そんなこと考えずに、気楽に聴くのがいいのかもしれないが、
この曲を聴こう、と構えて聴いたことは、正直ないです(笑)
マンドリンの演奏会では、何回か、演奏しましたね。
(結構、ベタベタの味付けにしました。す、すいません)
昔は、ピアノ曲として人気があったと思うのだが、最近は、どうなんだろうかなあ・・・
あまり、聴かないような気もする。

さてさて、以下は、個人的な、なつかしい話だ。

私が、中学生の頃、同級生のかわいい女の子二人が、
音楽室のピアノで、よく音楽の時間の前に、
このブラームスのハンガリー舞曲第5番を連弾していた。
すごく、気に入ったのだが、声もかけれなかったなあ・・・
そんな時、同じクラスの男が、かっこよく、幻想即興曲を弾いたのですね(本当)
彼女達は、拍手喝采。
そして、楽しそうに話をしていた。

うーん、私がピアノを弾いてやる。と心に決めたのは、この時ですね。
でも、うまくならなかったなあ・・・ははは

でも、それから、クラッシック音楽に魅入られて、今日まできたのです
ということは、彼女達に感謝かな・・・

さてさて、次回もブラームスの予定

追記
 ハンガリー舞曲では、第5番以外の曲で結構好きな曲があります。
 それは、またの機会に。


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ハイドンの主題による変奏曲(ブラームス) [ブラームス]

さてさて、ここらへんで、ブラームスの作品をちょっと書いて見ようと思う。
(しかし、一貫性がないなあ、この音楽日記(笑))
ブラームスは、ピアノ曲もなかなかだが、
私が、クラッシック音楽を聴き始めた時(何十年も前ですね・・・)
ブラームスの管弦楽曲の中で、
すごく気に入った作品が、3曲あったのです。
どれも有名な曲なのだが、
その中でも、一番好きで、すぐスコアを買って、勉強?した曲がある。
(勉強ではないですね、当時は、譜面を追うのにせいいっぱいだった気が・・・)

今日の音楽日記は、【ハイドンの主題による変奏曲】です。
ブラームスの管弦楽曲は、どれもこれも、きっちり書かれていて、
そして、音色も結構独特で、
4曲の交響曲も、とてもいいのだけど、
変奏曲というブラームス得意の分野の中では、
この曲は、ベストかもしれないとも思っています。

さて、どこがいいのか?

まず、主題となった、聖アントニーの主題ですね。
この主題は、とても気品があり、心に響く主題だ。
(五小節で一区切りの変わった主題だが、そんなことは、感じさせない)
木管でやさしく、普通に歌われるのだが、とても気分がいい。
(古い賛美歌らしいですね)
それに続く、ブラームスの変奏がまた、なかなかすばらしい。
第1変奏や第3変奏の弦と管の絶妙な音色
第2変奏や第6変奏の派手にはならないリズム
第7変奏の牧歌的なイメージ
第8変奏の絶妙な和声・・・等々すばらしいが、
特にフィナーレのパッサカリアの変奏は、すばらしい。

そう、フィナーレの低音から、ゆっくりした弦の音楽に引き込まれていき、
しだいに盛り上がり、主題が堂々と演奏される所は、
通俗的と言われるかもしれないが、
何と言われても、感動的な音楽だと思う。

この曲、最初に聴いたのは、フルトヴェングラーのレコードでした。
今思うと、結構、独特な味付けの演奏でしたね。

さてさて、この曲は、もともと、ピアノ4手用に書かれた曲らしい。
ナクソスで聴けるので、聞いてみたが、
うーん、これもなかなか、いい感じだ。
ピアノ版でも、やっぱり最後の部分は、いいなあ・・・

さて、この聖アントニーの主題を用いた有名な吹奏楽の曲があるのを知っていますか?
それは、ヒルという人の作曲した
【聖アントニー変奏曲】である。
序奏からして、パーカッション全開で、
有名な主題の提示は、ブラームスと同じイメージだか、
第1変奏から、第4変奏まで、まったく違ったコンセプトの変奏曲だ。
(拍子は変わるし、舞曲風のフーガはあるし、パーカス全開バリバリだし・・・)
ブラームスと考え方が全く違うコンセプトの変奏曲なので、
聞いていない人は、是非、聞いてみてください。
(まあ、おもしろいと思うか、拒絶するかのどちらかですね(笑))
尚、吹奏楽をやっている人には、有名な話だが、
この曲には、天理版といわれるカット版もある。
この版の最後は、ブラームスと同じで、雄大に主題提示をして終わるのだが、
なんか、この曲は、わけのわからん終わり方のオリジナル版の方が、好きだなあ。
ブラームスと違うイメージで、そっちの方がおもしろいし・・・

まあ、聖アントニーの主題もこれだけ変奏されれば本望かな(笑)

ブラームスの変奏曲の中では、ピアノでは、私の大好きな、
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ】があるが、
これは、過去に書いた。
他の曲も、いろいろ、これから書いていこうと思う。
(ははは、いつになることやら・・・)
パガニーニ変奏曲も書かねば・・・・・・


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