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4つの行進曲 作品76(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

今日はシューマンのピアノ曲だけど、
あんまり人気のない? 曲を書いてみようと思う。

今日の音楽日記は、
シューマン作曲のピアノ独奏曲
4つの行進曲 作品76です。

ちょっと無名な曲なので、ちょっと解説すると、
・1849年作曲 シューマン39歳の作品
・ドイツの3月革命に影響され、この行進曲を書いたらしい。

曲は、4つの行進曲からなっていますが、
どれも結構、行進曲行進曲していなくて、
シューマンのロマン的な色がでていると思います。

第1曲
曲は、行進曲ぽっく、力強い旋律で始まりますが、
すぐに、3連符の伴奏で、ロマン的な旋律にもなります。
このへんの旋律の動きは、とっても面白いです。
で、中間部は、行進曲の符点リズムではありますが、
もう、完全にシューマンのピアノ曲の世界です。
で、力強い旋律に戻って、曲は、豪快に終わります。

第2曲
行進曲というより、シューマンの歌曲の編曲か?と思うぐらい、
歌にあふれた行進曲?です。
中間部は、夢見る感じで、完全に行進曲ではないですね(笑)
で、また、歌にあふれた行進曲にもどって、
この曲は、ものうげに、静かに終わります。

第3曲
楽しいリズムで始まり、スケルツォ風の行進曲という感じです。
中間部は、3連符で小刻みに動き、まさにスケルツォ(笑)
で、お約束で、もとにもどって、コーダは、低音の動きが面白い。

第4曲
すばらしく力強い行進曲。
ピアノの和音が、鳴り響きます。
で、中間部は、敬虔なコラール風。
そして、力強い行進曲に戻って、力強く終わります。

と、ここまで、書いて思ったのだけど、
この4つの行進曲は、4つでセットですね。
第1曲、第2曲、第3曲、第4曲
というより、
第1楽章、第2楽章、第3楽章、第4楽章
と呼んでも、違和感がないかもしれない(そうか?)

実は、この4つの行進曲、じっくり、4曲続けて聴いたのは
久しぶり(ひょっとしたら、初めて?)
で、この曲無名だけど、
シューマンのピアノ曲の中では、もっと聴かれてもいい
シューマンのロマン派の色が濃いい、
面白い行進曲だと思います。
出来れば、4つの行進曲というより、
『4楽章からなる幻想的行進曲』とかの題名だったら、
もっと演奏されていたかもですね。

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流浪の民(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

皆さん「ギャレス・マローンの職場で歌おう」
というテレビ番組を知っていますか?
6回シリーズなのですが、
これがとてもとても、面白い。

合唱指揮者ギャレス・マローンが、いろいろな会社に行って
その職場で、合唱団を作り、
その作った会社の合唱団で、真剣勝負のコンクール
を行うというもので、

なんといっても、合唱をやる人(初めての人も)が
とっても、前向きだし、
なんといっても、この指揮者の指導がとっても、楽しい。
そして、信じられないぐらい、職場の合唱団なのに うまいです。

見ていない人は、是非。お勧めです。

ということで、今日は、合唱曲を書いてみよう。
と言っても、私、そんなに クラシックの合唱曲知りません。

娘が、高校の時、学校の合唱コンクールでなにを歌うか
決める時に、私もいろいろ聴いたのだが、
その中にシューマンの曲があった。
この曲、合唱コンクール等では有名らしい。

今日の音楽日記は、シューマンが、
1840年に書いた[3つの詩]の第3曲[流浪の民]です。

原曲は、混声の4重唱曲。
女性合唱でも、よく歌われます。

伴奏も含めた音楽のイメージが
とっても、内容に合っていて、といもいい曲だと思う。
ちょっと渋い曲だと思うけど、変化があって、あきません。

それに、やはり、シューマンならではのリズムに対する
執着が、随所に聞こえてきます。

この曲、ジプシーの生活を描いた曲で、
よく、日本語訳と原詩の違いとか、を気にする人も多いみたい
だけど、私は、あまり、気になりません。
しかし、ジプシーの生活や考えがわからないと、
歌詞の理解が、わからないのも事実です。
難しいとこですね。

先日、クラシック倶楽部という番組で、
ラフマニノフの合唱曲をやっていた。
とてもよかったので、この曲もいつか書こうとおもう。

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オーボエとピアノのための《3つのロマンス》(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、車を運転する時には、よく適当にCDをよく見ないで、数枚
持っていって、車の中で聞くのだけど、
先日、てきとうに持っていって、車の中で聞いていたのが、
オーボエの曲のCDだった。
バッハ・シューマン・ブリテン・プーランクの曲だったのだけど。
どの曲も、オーボエの音色が気持よくて、とても気分よく運転できた。
(昔は、もっと派手な曲聴きながら運転したものだけど、歳とったなあ・・・)

で、この4人の作曲家の中で、一番地味だったけど、
ちょっと気になった曲。
今日の音楽日記は、シューマン作曲の
オーボエとピアノのための《3つのロマンス》です。

シューマンの1849年は、管楽器の曲の年で、いろいろな
管楽器の曲が作曲されているのだけど、
この曲は、その年の12月に作曲されている。

一曲目
淡々と歌われる主題は、跳躍があるけど、どこか悲しい感じ
がするのです。で、オーボエの音色がぴったり。

二曲目
淡々と歌われる主題は、跳躍があるけど、どこか悲しい感じ
がするのです。で、オーボエの音色がぴったり。
あれっ、第1曲と同じこと書いているぞ・・・
違うイメージの場所は、ちょっと、あせりのある、重厚な中間部かな
ははは、

三曲目
この三曲目の主題は、どちらかと言うと、とぎれとぎれで、
普通に考えると、オーボエに合っていない気もする。
でもね、さすが、シューマンねこの旋律をオーボエ出聞かせるんだなあ。

三曲とも、オーボエの音色を生かした、小品だけど、
これといった、特別なことはしていない。
それだけに、オーボエに合っているのかも

で、この日記を書くのに、
パソコンの動画サイトの演奏を流していたら、
クララ・シューマンも 3つのロマンス というピアノとオーボエの曲を書いていた。
で、早速聞いてみた。
うーん、この曲、シューマンの曲に似ているぞ・・・

さてさて、モーツァルトやR.シュトラウスのオーボエ協奏曲もいい曲だったなあ
ちょっとオーボエの音色に浸ってみようかな

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ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、このへんで、リクエストにちょっと答えよう。
今日の音楽日記は、シューマンのちょっと無名な曲
『ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲』です。

この曲知らない人の為に簡単に説明をしてみよう
作曲年は1853年。作品番号は131。
ということは、シューマン43歳の時の作品。
後期の作品です。
(シューマンのヴァイオリン協奏曲ニ短調と同じ年の作曲ですね)
ヴァイオリンソロと管弦楽の為の単楽章の曲で、
演奏時間は、約15分程度です。

曲は、下降音形が特徴的なゆっくりした主題で始まり、
ヴァイオリンが、速いスケールの装飾を伴って入ってきます。
その後、リズミックな伴奏とリズミックな主題が展開し、
独奏ヴァイオリンが、動き回ります
ちょっとしたカデンツァがあって、
最後は、フォルテで終止します。

さて、簡単な説明は終わりなのですが、

どうしても、同じ年に作曲された ヴァイオリン協奏曲ニ短調
と比較したくなりますよね。

シューマンのヴァイオリン協奏曲ニ短調は、
過去、この音楽日記で書いた⇒こちらを参照
で、このニ短調のヴァイオリン協奏曲は、
過去の音楽日記で書いたけど、結構、とっつきにくい。
ただ、シューマン独特の幻想が、曲全体をおおっていて、
それはそれで、ひとつの世界を作っている。

対して、同じ年に書かれた今日の音楽日記の
『ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲』は、
とても聴きやすいと思う。
主題もわかりやすいし、
ロマン派の佳曲として、とても気持ちいい曲だ。

ただ、ヴァイオリン協奏曲として期待すると、
ソロは、高音はあまり使用しないし、
ヴァイオリンは、低音から中音域で、常に細かく動いていることが多いし、
そんなに派手でないので、人気もないのはわかる。
(カデンツァも難しそうなわりに、聴きごたえないし・・・)

シューマンは、どうして、こんなにイメージの違う曲を
同じ年にかいたのだろう

多分、シューマンの若い頃の作品ということなら、
もっと人気あったかもしれないなあ。

この曲、シューマン後期の作品という先入観を捨てて
聴くと、ロマン派特有の小品として、
なかなか美しく、気分のいい曲です。
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ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

結局、月曜日は会社を休んで
帯状疱疹も随分よくなってきたけど、
『この病気は、疲れやストレスからくるのだよ』
と医者に言われると、
なんか、やっぱり、疲れがたまっているのでは?
と考えてしまって、
なにをしても、あれっ、ちょっと疲れているなあ・・・
なんて、逆に思ってしまうのです(いかん いかん)

で、歳をとると、室内楽の音楽を聞くようになる
というのは、本当で、

昔なら、疲れた時は、
バリバリのピアノ技巧曲だ。
とか、
大音量の管弦楽曲だあ。
と、なっていたのですが、

なぜか、最近は、室内楽を聞いている
それも、苦手な作曲家シューマンの室内楽だ。
ピアノ五重奏曲とピアノ四重奏曲は、本当にいい曲
と思うようになってきたけど、
今日の曲も、いい感じです。

今日の音楽日記は、
シューマン作曲の ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調です。

曲は、4つの楽章からなっています。

第1楽章・・・内面の情熱がすごい。
第2楽章・・・シューマンらしいリズムのスケルツォ
第3楽章・・・ゆっくりとした哀しみ
第4楽章・・・わかりやすく、これぞロマン派のフィナーレ

この中では、私は、第1楽章が一番好きだ。
ピアノとチェロとヴァイオリンが 織りなす、いろいろな旋律が、
実に見事に溶け合って、響きも、展開も、おもしろいです。
そして、内に秘める力は、けっこう感じられます。
もちろん、第4楽章の再現部の明るく復帰するとこや、コーダもいいです。

この曲、わからないけど、聴いた限りでは、
チェロとヴァイオリンの譜面は、あまり難しくないと思う。
(極端な高音もないし、速弾きもないし、複雑なリズムもない と思う)
でもそれが、逆に、この曲にとっては、プラスになっていて、
純粋に、旋律と音の響きで音楽を聞かせる。

このシューマンのピアノ三重奏曲を聴いていたら、
以前書いたメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲も聴きたくなってきたぞ

しかし、やっぱり、50を過ぎると室内楽かなあ
ちなみに、今週は、シューマンばっかり聞いていて、
ピアノ三重奏曲の後は、
ピアノと管楽器の為に書かれた曲を、ほとんど聞いてしまいました。
これらの曲の感想も、そのうちに・・・
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暁の歌(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、マンドリンオーケストラの定期演奏会が終わって、
ちょっとだけ、休息の時です。
(とはいっても、いろいろな演奏が続くのですが・・・)

最近、過去記事のシューマンのピアノ曲にコメントがあった
ので、久々に、シューマンのピアノ曲でも聴こうかなという気分になった。
で、今の気分は、謝肉祭やピアノソナタのような曲の気分ではないので、
シューマン後期の曲を聴いてみた。

今日の音楽日記は、シューマンがライン川に飛び込む少し前に書かれたピアノ曲。
『暁の歌』です。

この曲、シューマンのピアノ曲の中では、
そんなに演奏されることはないと思う。
暁(夜明けですね)のイメージというより、
もっと深い闇も感じられる5曲からなるピアノ曲です。

第1曲
 最初の曲からして、重々しい
 低音が心に響くというより、突き刺さる

第2曲
 不思議な三連符の伴奏にのって
 低音の進行と旋律がかぶさる。
 不思議なリズミックな場所もあり、不思議な曲。

第3曲
 シューマン得意の一定のリズムで統一した曲
 それが、明るいのですが、でも、どこか、とりとめないのです。

第4曲
 この曲の雰囲気は、独特です。
 32分音符で、伴奏されるのですが、
 和声進行も、なにか痛々しいです。
 ぽつんぽつんと 弾かれる単音の低音が逆に独特です

第5曲
 静かな静かな終曲。
 最後の部分は、とてもとても浄化された音楽です。

この『暁の歌』は、普段は聴かないと思うけど、
今日のような秋の夜には、とても、心に響きます。
さてさて、もう一回、譜面を見ずに、音楽をゆっくり聴いてみるか。
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ダヴィッド同盟舞曲集(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

誰も読まないと思うけど、
私、左の『プロフィール』に書いてある通り、推理小説ファンです。
特に本格派といわれる作品が好きで、
海外では、クイーンやカー等の古典から、最近のポールアルテまで
日本では、綾辻行人や島田荘司や折原一や東野圭吾 等々・・・

ただ、ブログで本の感想を書こうと思ったら、
どうしてもネタばれになるので、
読んでいない人の為に、ここでは書いてないです。

なんでこんなことを書いているかというと、
ちょっと前に『シューマンの指』というミステリー?を読んでいて、
最近、本屋に行ったら、この本が本屋大賞の第5位に入っていた。
で、ちょっとこの本の感想を書こうと思う。
(ネタばれはありません。ミステリーの部分にはふれませんから・・・)

この本、半分までは、いろいろなシューマンの作品について、かなり詳しく書いてある。
著者の調べたことや考えを交えて、
どちらかというと、シューマンの音楽の批評といったところだ。
これが、なかなか、詳しい。

ただ、それがいいとこでもあり、欠点でもあると思うのです。

私は、この部分を読みながら、
 ああ、その作品は、そういうことね・・・、
 いやいや、私は違うな、その作品の解釈は・・・
等々、音楽について考えながら楽しく読んだのです。
ということで、
この部分は、本としての物語にまったく感情移入できませんでした(す、すいません)

このへんは、難しいなあ、
(「のだめ」ぐらい、作品については、あっさり書けばいいのかも・・・)
まあ、他の人は、どんな風に感じているのかわかりません。
私が、ちょっと偏屈だけかもしれません
このへんは、読む人によってかなり違うかも・・・

えっ、肝心のミステリーの部分はどうだったかって?
それは、ここでは書きません。
ただ、私、折原一のミステリーのファンなので、
手記と言われただけで、ちょっと疑っちゃう(笑)

本の話は、これくらいにして、
今日は、その本の中に出てきたシューマンの重要な一曲を書いてみよう。

今日の音楽日記は、シューマンのピアノ曲
【ダヴィッド同盟舞曲集】です。

ダヴィッド同盟というのは、シューマンの空想上の団体で、
新しい音楽を追求する団体です。

この曲、18曲の小曲からなる曲集ですが、
曲のイメージに関して、シューマン自身の二面性が表現され、
 積極的、明朗的なイメージとして F(フロレスタンという名前)
 瞑想的、内向的なイメージとして E(オイゼビウスという名前)
という記号が曲ごとについています。
(第9曲と第18曲は、ついていません)

シューマン自身が、二面性をもった人物とされていますが、
まあ、だれにでも、表と裏の性格は、あると思います。
ただ、シューマンは、特に二面性が強かったみたいですが

この曲集は、短い曲で、その二面性が、極端に表現されています。
そのため、通して聴くと、ちょっと疲れる場合もありますので要注意です

18曲の中から、私が気にいった曲は、第何曲でしょう?
はい、第13曲と第15曲ですね
で、この2つの曲のサインは、両曲とも、FとE の両方がついてます。
ははは、私は、多分、どっちつかずの性格が好きなのかも

さて、この18曲もの性格が異なった作品を 一気に演奏するのは、
とっても難しい。
きちんと弾いても、イメージ重視で弾いても、
やはり、ちょっとバラバラのイメージもあります。
ただ、一曲一曲は、短いながらも シューマンの好んだリズムや歌が満載で、
結構、面白い作品だと思います。

シューマンの作品に謝肉祭という 似たようなイメージの曲集があります
こっちの方がまだまとまっているかな

****************************************************************************************************
話変わって、
もし、私が、音楽ミステリーを書くとしたら、どんなストーリーにするだろうか・・・

『・・・降りしきる雪の中、屋敷から離れたピアノ練習場の別棟で、
シューマンの幻想曲を誰かが弾いている。・・・あれはスタインウェイのグランドピアノの音だ・・・
突然の悲鳴と演奏の中断・・・誰もが駆け付けたが、練習場の周りの雪の上には足跡もなく、
練習場の扉を開けて、中に入ってみると、
練習場には、ピアニストだけが一人、たたずんでいた。
そして、おおきなグランドピアノが忽然と消えていた。
・・・ピアニストは記憶喪失でなにも覚えていない・・・グランドピアノはどうやって消えたのか・・・』

どうですか こういう古典的な謎

ちなみに、
・ピアノを燃やした
・ピアノを屋根から外へロケットで飛ばした
・ピアノを分解して、家の周りに付けた
・ピアノは最初からなく、録音だった
・ピアノ練習場が2か所あって、駆けつけた場所が違う
・ピアノは、鏡のトリックで見えない
は、正解ではありません。

ははは、考えてみてくださいな
こんな謎を考えるのも楽しいのですが、このストーリーでは、このミス大賞とれないですね(笑)

えっ答ですか? それは秘密です
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ピアノ協奏曲 ヘ長調 未完作品(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

未完のクラシック音楽作品というと、皆さんは、なにを思い浮かべますか

多分誰でも、すぐ思い浮かべるのは
シューベルトの交響曲「未完成」。
(これは作曲者が続きを書かなかったのですよね)
(それより、シューベルトのピアノソナタの未完作品って多すぎません?)

そして、未完の有名な作品をちょっと書くと

マーラーの交響曲第10番
 (第1楽章だけがいいのか、補筆完成版の価値はあるのか、など議論がありますね)
ブルックナーの交響曲第9番
 (第4楽章もほとんど出来ていたのに・・・でも私は第3楽章で終わるのが好き)
バッハのフーガの技法
 (補筆完成版より、BACHの主題が出てきて突如終わる方が個人的に好き)
バルトークのピアノ協奏曲第3番
 (うーん、あと数日生きていれば完成したのに・・・残念)
モーツァルトのレクイエム
 (あんまり、未完成作品としては、思われていないかも・・・)

等々が思い浮かべられます。

で、大きく、
作曲者が、途中で完成を放棄したものと
作曲者が、作曲途中で死亡したものに分かれますよね

で、これを完成版として、後世の人が完成させてしまう場合があるのですが、
これって、結構勇気がいることだと思いませんか?

どんなに、作曲者の研究や時代考証を考えて
すばらしい音楽を完成させても、
「本当の実際の作曲者の考えと100%同じ」ということは、
ないし、そのような批判をあびなくてはいけない。

でも、ある作曲者の音楽をいろいろ聞いていると、
未完の作品がどんなだったか、すごく気になることは、あるし、
それが、どんなものでも、音となって聞こえてくるのは、ありがたい。
(まあ、聴かなかった方がよかった というのもあるけど・・・
 例えば、ベートーベンの第10番の音源なんて、ちょっとと思ってしまう)

さて、前置きが長くなってしまった。

今日の音楽日記の曲、昨年CDを買って聞いていたのだけど、
感想を書くのが、今まで、遅れてしまった。
(本当は、シューマンイヤーの昨年に書かなくてはいけませんでしたね)

さて、今日の音楽日記は、
シューマン作曲の未完のピアノ協奏曲 ヘ長調です。

ここで、普通のクラシックファンは、あれっ と思いますよね
(えっ、なんにも、思わない?)

普通、シューマンのピアノ協奏曲というと、
あの有名な
 イ短調のピアノ協奏曲 だろうし⇒過去記事はこちら
シューマンを聞く人は、その他に
 序奏とアレグロ・アパッショナータ⇒過去記事はこちら 
序奏と協奏的アレグロ⇒過去記事はこちら
を頭に思い浮かべるかもしれない
そして、かなりのマニアの人も今までは、
 ピアノ協奏曲 ニ短調 断章⇒過去記事はこちらまで だったと思う。

シューマンの作品表を見ると、ピアノ協奏曲には、
未完の曲として、ヘ長調の曲や紛失した 変ホ長調の曲がある。

昨年、シューマンの生誕200年を記念?して
このうち、ヘ長調の未完のピアノ協奏曲を補筆して完成したCDが販売された。
この曲、1830年に着手され、スケッチ帳にいろいろ譜面を書いてはいるが、
バラバラの状態だったらしい。

で、この曲、聴いたことのない人が圧倒的に多いと思うので、
ちょっと、解説してみよう。

曲は、3楽章からなり、
シューマンの有名なイ短調のピアノ協奏曲のイメージとは
随分違う印象です。
古典的なオケの提示部で始まり、
二分程度のこの部分が終わると、ピアノが、華麗に入ってくる。
ちょっと、ピアノの速い走句の上に、旋律が演奏される
という部分が多いかな。
2楽章は、落ち着いた音楽です。
3楽章は、ちょっと派手なロンド風の音楽で、
とても、ピアノが生き生きと活躍します。

全体として、初期のロマン派のピアノコンチェルトっぽい響きで、
なかなか、いい感じです。
聞きごたえも結構あります。

でも、どうしても、作曲者自身ではなく補筆版というのが、
音楽とは関係なく、気になるのも事実なので、
これはこれで、
「ああ、シューマンは こんなこと考えていたんだろうなあ・・・」
という風に思いを寄せる音楽なのかもしれません。

シューマンのいままでの音楽感を変える音楽とまではいかないけど、
興味のある人は、一回聞いてみるのも、いいのでは

ところで、皆さんは、
復元してみたいクラシックの曲ってありますか?
(未完の曲を完成して聞いてみたい曲とか)

えっ、私ですか?
うーん、すぐには、いろいろ思い浮かばないけど、
例えば、ブラームスの二重協奏曲が元々の構想通り、第5番の交響曲になっていたら、
どんな曲になっていたか興味ありますね。
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ゲーテの「ファウスト」からの情景 (R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、今年は、ショパンとシューマンの生誕200年の年ですね。
ということで、この音楽日記、
今年は、シューマンの作品が、以前より、多かったのですが、
今日は、シューマンの作品の中でも、大作です。
【ゲーテの「ファウスト」からの情景】です。

曲は、管弦楽、合唱、独唱からなり、
序曲・第1部・第2部・第3部 合わせて、約2時間です。

さて、ゲーテのファウストの音楽といえば、以前、
リストの【ファウスト交響曲】を書いた⇒過去記事はこちら

で、その時と同じ質問をここでしてみよう。
「ファウスト」を読んだことのある人、手をあげて・・・

ははは、きっと、少ないですよね、
実は、私、リストのファウスト交響曲の記事を書いた後、
読もうとして、また挫折して、
マンガで読む名作のファウストを買って、読んだ?のだけど
これは、これで、ぱっとしないし・・・
うーん、西洋音楽を聴くうえで、必読の本なのだけどなあ

まあ、あらすじ や なにを書こうとしているかの評論は、
ネットで調べれば、いろいろあるのだけど、
どうしても、
悪魔メフィストのずるがしこい性格や、グレートヘンの純情さや、
ファウストの探究心 や 「時よとまれ・・・」など
断片的なイメージがある。
だめだなあ・・・

まあ、でも、ファウストを読んでいなくても
(本当は、読んだほうがいいと思うのだけど)
このシューマンの【ゲーテの「ファウスト」からの情景】を聞いて、
音楽そのものを感じることはできると思う。

序曲
時間のない人は、この序曲だけでも聞いてもらいたい。
この序曲、渋すぎて、評価しない人もいるみたいだけど、
冒頭の上昇音階から、シューマンの熱い思いが伝わってくる。
響きは、シューマンにしては、分厚くて、中低音部が充実している。
それは、最後のファンファーレ音形の部分でも、
単純な明るさにならないことでもわかる。

第1部
分厚い響きの序曲の後は、明るく幸せな場面に急展開します。
ファウストとグレートヘンの幸せな雰囲気の音楽です。
その後、悲しみの場面は、マーラーの歌曲のような感じで、
第1部の最後の部分は、劇的な音楽ですが、外面的でな音楽ではありません。
実は、私、この部分、なにをいわんとしているかわからないのだけど、
心に響く音楽であることは、事実です。

第2部
この第2部の最初の曲は、私、この曲の中でも好きな部分です。
ファウストの心を表しているらしいのですが、
田園的で、とても美しい音楽で、心が洗われます。
その後、真夜中の音楽で、雰囲気が変わり、
ファウストの死 につながります。
ここで、あの「時よとまれ、君は美しい」の言葉がでてきます。
ここでの音楽は、あくまで内面的な響きです。

第3部
ファウストの救済を描いた、浄化した音楽。
この部分の合唱の響きは、全体的にとてつもなく、感動的です。
特に最後の方の音楽で、合唱が重なり合う部分の神秘的な響きは、格別です。
最後、これだけの大曲だと、大抵、
派手に終わるか、新しい旋律を出して、もったいぶって静かに終わるかなんだけど、
この曲は、淡々とした音楽が浄化されて、ふぅーと終わる。これもなかなかいい。

シューマンの声楽曲というと、以前【楽園とべり】を書いた。
この【楽園とべり】という曲は聞きやすいし、あらすじもわかりやすい。
この曲は、傑作だと思う。
それにくらべて、【ゲーテの「ファウスト」からの情景】は、
ちょっと聞きにくいし、筋も難しい。
でも、音楽の内面の力?は、こっちが上かもしれない。

全曲を通して聞こうとすると、時間はかかります。
でも、作曲家シューマンが、人に聞かせるとか、自分で演奏するとか、考えないで、
本当に作曲したかったのは、こういう音楽かもしれないなあ・・・
なんて、勝手に想像しているのです。
そんな音楽は、やはり、作曲家の実力が出て、聞けば味のでてくる作品だと思います。

さてさて、またいつか「ファウスト」の読破に挑戦してみようかなあ(笑)

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ウィーンの謝肉祭の道化(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

ウィーンの謝肉祭の道化(R.シューマン)

さて、たまには、ピアノ独奏曲も書いてみよう。
でも、またまたシューマンですけど・・・・

今日の音楽日記は、シューマンが作曲したピアノ独奏曲
【ウィーンの謝肉祭の道化】です。

クラシックに限らず、曲の題名って重要ですよね。
本の題名もそうだけど、あんまり、
直接イメージさせる題名ではなく、
それとなく、イメージさせる題名がいいです。

たとえば、この今日のピアノ曲を聞いたことがない人がいて
この【ウィーンの謝肉祭の道化】という題名を聞いたら、どんな曲を想像するだろう?

まあ、下記のような感じかもしれない。

ウィーン・・・優雅な音楽の都。
謝肉祭・・・・外国の祭り。肉を食べる(ウソです(笑))
道化・・・・・ふざけたパロディ

なので、題名からの曲のイメージは、
真剣に書いた曲ではなく、明るく楽しい描写音楽ですね。

確かに、そういうイメージもある曲だけど、
この【ウィーンの謝肉祭の道化】というピアノ曲をシューマンが作曲した時期は、
すでに、ピアノソナタは、3曲作曲しているし、
あの傑作 幻想曲 も作曲した後だ。
ピアノの書法もしっかりしている。

この題名を聞かずに、聞いたら、
けっこう真剣な ピアノソナタに聞こえると思うのだけどなあ。

この曲、シューマンは、最初
【ロマン的大ソナタ】【幻想的絵画】と名付けていたそうだ。
そして、その後
【ウィーンの謝肉祭の道化】として、【ロマン的な見世物の曲】として
名付けられた。

うーん、私としては、【幻想的絵画】という題名がよかったなあ。

この曲、短い5曲からなっており、
5楽章からなるソナタ といってもまったく問題ない。

第1曲は、アレグロで、元気のいい曲だし、第3曲は、ちょっと道化ぽい。
だけど、第2曲や第4曲のロマン的な抒情性は、道化 というイメージからは遠い。
第5曲のフィナーレも、軽く弾かずに、しっかりした音で、早く弾くと、
ソナタの終楽章としても十分通用する。

そう、幻想的絵画 という題名がぴったりなのだ。
シューマンは、直接の描写ではなく、
こういうイメージの音楽は、得意だと思う。
それに、微妙な和声の使い方もしている。

この曲、結構、題名で損をしている作品じゃあないのかなあ・・・

関係ないけど、この曲の第1曲の最後の方で、有名な
「ラ・マルセイエーズ」の旋律が出てくる。
これ、私、初めて聞いた時には、わかりませんでした。
はっきり、出てくるのだけど、音楽の流れで自然すぎて(笑)
こういう、遊び? は、もっと、わかりやすくしてもらわないと・・・

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レーナウの6つの詩による歌曲集(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

あなたは、カラオケボックスで歌うのは、好きですか?

カラオケに何人かで、行くと、絶対に二種類の人間に分かれますよね。
歌うのが好きなひと。と、
歌うのは好きでないけど、歌っている人を見るのが好きな人。
(歌うのも、見るのも好きでない人は、そもそもカラオケに行かない(笑))

みなさんは、どちらか、わからないけど、
私は、後者ですね。
みんなでワイワイしてる雰囲気は、好きだけど、自分で歌うのは好きでないなあ。

自分なりに理由を考えると、
きっと、歌に関しては、
上手くもないし
十八番の歌があるわけでもないし、
たいていの曲も知っているし・・・
それに個性もないし、
つまるとこ、自分がカラオケで歌を歌うということに関しては、
どうでもいい? と思っているところがある気もするんです。

でも、人が楽しそうに歌ったり、すごくうまく歌ったりするのを聞くのは、楽しい。
だのに、たいてい、そうやって楽しんでると、
強制的に歌わされるんだなあ、これが・・・なんでかなあ

歌は、声を出すので、
ストレス発散 ボケ防止 健康にいい という人
がいる。

でも、きっと、ポピュラー系でも、クラシック系でも
本気になってやったら、自分自身が楽器のようなものなので、
器楽の演奏家より、きっとストレスがたまるんだろうなあ。
なんて、勝手に思っている。

で、こんな話は、置いといて、
今日は、カラオケの歌では、味わえない、
ちょっと、雰囲気のいい声楽曲の記事です(笑)

最近、苦手なシューマンにはまっていて、いろいろ聞いています。
なんせ、先日、シューマンの声楽曲と合唱曲のCD 6枚組セットが、安く売っていたので、
衝動買いです(昔は、考えられなかったです ハイ)
その中には、入っていなかったのですが、
ナクソスライブラリーで聞いて、ちょっと気にいった歌曲集があります。
今日の音楽日記は、シューマンの
【レーナウの6つの詩による歌曲集】です。

シューマンの歌曲集といえば、【詩人の恋】や【女の愛と生涯】などが代表作だけど、
この【レーナウの6つの詩による歌曲集】は、ちょっと雰囲気が違うと思う。

この曲集、地味という評価もあるみたいだけど、
地味というより、いろいろなイメージと感情をしみじみと歌を聞かせてくれると思う。

第1曲 鍛冶屋
 素朴な匠な職人が、淡々と鍛冶屋をやっている感じがなかなか

第2曲 私のバラ
 微妙な雰囲気と転調がすばらしい。 静かな中に、感情がこもっている。
 リストがピアノ独奏用に原曲のイメージのまま編曲してくれていればいいのに
  ・・・なんてね

第3曲 訪れと別れ
 ピアノと歌が、交互に響く。
 単純なピアノだけど、余韻がありますね。訪れと別れの表現が見事

第4曲 羊飼いの少女
 ピアノの伴奏に乗って、しみじみ歌が流れる
 最後は唐突に終わるような感じです

第5曲 孤独
 ピアノの下降モチーフが、ちょっと不気味です 
 
第6曲 重苦しい夕べ
 この曲集の中で、もっとも、暗い曲です。
 旋律も、スムーズな流れではなく、こっちまで、重苦しくなります。

第7曲 レクイエム
 なぜか、この曲集は、第7曲があります。
 解説によると、この曲だけは、レーナウの詩によっていないそうです。
 レクイエムだけど、前のような 息苦しい重さはありません。
 旋律は、ゆっくりと流れて、幸せな時間が過ごせます。
 曲の起伏もあって、この曲、あきさせません。

私は、他のシューマンの歌曲集は、長いので、続けて聞くのは、
まだ ちょっと苦手だ。
でも、この曲集は、私の心に響きました。
ピアノと歌の響きが、押しつけがましくなく、
全体として、心落ち着く音楽だったからかもしれません。
(なんせ、今練習中のマンドリンオケの今度の演奏会の音楽は、派手な曲ばっかりなので(笑))
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ピアノ五重奏曲(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、随分前から、結構ストレスのたまっていたことがある。
みなさんも、悩んでいる人が多いかもしれない

それは、仕事・・・ではなく
それは、家庭・・・でもなく
それは、音楽・・・であるわけなく

それは、パソコンです(笑)

XPだったけど、メモリの増設は、最大512と書いているけど、
実際は、384しかできないし、
ハードディスクの容量は少ないし、USBは、1.1だし・・・
それで、メールとオフィス以外に 
楽譜ソフトや音楽編集ソフト、そして、動画なんか編集したら、
もう、完全にアウトです。
それで、どんなにレジストリとか、いじっても、起動時間に15分以上・・・
ストレスだらけです。
こうなってくると、パソコンを起動するのも嫌になってくる。

で、ついに、ついに、ついに
新しいパソコンを買ってしまいました(パチパチ)

OS はもちろん 7
CPU は corei3
メモリー 4G
HDD は 320G

ははは、買っちゃいましたよ。
嬉しいです。
早速、古いパソコンから、データやらプログラムやら、お引っ越しです。
そして、無線LAN にして、無線マウスにして・・・

快適です。
サクサク動きます。
画面が大きくていいです

きっと、これで、これから、この音楽日記の更新間隔が短くなるでしょう。
(いやいや、パソコンが良くなったから、別のことばかりやったりして・・・)

まあ、これで、長年のストレスがちょっとなくなりました。
このパソコンとは、何年付き合っていくのかなあ・・・・

まあ、そんなことは置いておいて、
今日の音楽日記です。
今年は、ショパンとシューマンの生誕200年ということで、
この二人の作品は、聞こうとしている。

シューマンは、苦手な作曲家の一人だったのだけど、
ショパンよりも、なぜか、最近はシューマンが気になっている。

シューマンの室内楽は、最近聞き始めたのだけど、いいです。
その中で、今日は、私が気に入っているピアノ入りの室内楽です。
以前書いた、ピアノ四重奏曲もいい曲ですが、
今日は、シューマンのピアノ五重奏曲です。

この曲、ピアノ五重奏曲というジャンルの中では、1位2位を争う名曲といわれている。
さて、どうだろう・・・

第1楽章
 いいです。出だしの力強い響きもいいけど、優雅な第2主題は、いつ聞いても歌ってしまいます。
第2楽章
 前の楽章とガラリと雰囲気を変えて、それだけではなく、独特の中間部。
第3楽章
 伝統的なスケルツォ
第4楽章
 この楽章も、伝統的な感じがしますが、対位法的な響きが随所にあって、ひきつけられます。
 特に、最後の方のフーガの部分は、から最後にかけては、いいなあ
 (私、最後にフーガがある曲は、大好きなのです ハイ)

室内楽にしては、響きが厚いという人がいるかもしれない。
いっそ、ピアノ協奏曲にしたら、という人がいるかもしれない。
でも、伝統的な感覚できけるのに、やっぱり。ロマンの香りがあります。

この曲、最近、一人で、車を運転する時のBGMです。
なんでだろうなあ、車の中は、ピアノ曲か、管弦楽の曲が多かったのになあ・・・
それに、シューマン全然、苦手じゃあなくなっているなあ

さて、パソコンも新しくなったので、次回の更新はいつかな

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チェロ協奏曲(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、前回の記事で予告?したように、今日もシューマンの協奏曲です。
今日の音楽日記は、シューマン作曲のチェロ協奏曲です。

以前、この音楽日記で、ちょっと集中的にチェロ協奏曲ばかり、連続して、書いたことは、皆さんご存じですよね
(えっ、知りません? そうですよね、そんなこと、覚えている人いませんよね・・・その時の記事は、→こちら
本当は、その時に書く予定の曲だったのですが、なぜか、今まで、ほったらかしにしていました。
で、今、ちょっと聴いたら、
昔聴いた時より、いい曲かも、と思ったので・・・。

シューマンには、代表的な協奏曲が3曲ある。
作曲の順番から言うと
  1845年ピアノ協奏曲→過去記事こちら
  1850年チェロ協奏曲
  1853年ヴァイオリン協奏曲→過去記事はこちら
まあ、一般的には、一番有名なのは、ピアノ協奏曲で、
わかりにくいと言われているのは、ヴァイオリン協奏曲かな。
チェロ協奏曲の一般的な評判は、どうなのだろう?

で、このチェロ協奏曲は、
3楽章からなるけど、続けて演奏され、
演奏時間約25分程度の曲です。

さて、私のもっている本には、以下のように書いてある。
・チェロ協奏曲の中でも屈指の傑作
・オーケストラとチェロのみごとな技法
・重厚で、大胆な構成
・ロマン派の豊かな感情表現
    等々

これだけ読むと、すごく聴きやすい曲のような気もするけど、本当にそうかなあ。
ドヴォルザークやラロのチェロ協奏曲は、
誰がきいても、聴きやすいとおもうのだけど、
シューマンのチェロ協奏曲は、
私、結構、とっつきにくい曲だと思っている。

特に、とっつきにくいのが、一楽章だ。
劇的ではなく、かといつて、一般的な素直なロマン派の音楽でもない。
何回か聴かないと、しみじみしたこの楽章の良さは、わからないかもしれない。
演奏も、どのように聴かせるか、難しいと思う
また、オーケストラの響きもちょっと地味かな。まあ、そこがいいとこなんだけど

第2楽章の  雰囲気は、なかなかいい。
旋律は、ロマンの香りあふれる楽章だし、 
さすがです。

第3楽章は、明るく、生き生きとした楽章といわれているけど、
やはり、ちょっと地味めの明るさだと思う。

このチェロ協奏曲、一回聞いても、よくわからないと思う。
簡素な管弦楽部と、チェロの技巧が、一体となって、響く独特の曲だと思う。

ただ、これを聞くと、管弦楽をもっと、重厚に響かせたいなあ、
対旋律も響かせたいなあ、と思う人がいると思う。

と思っていたら、ロシアの作曲家、ショスタコービッチが、
このシューマンのチェロ協奏曲を 自分流にチェロ協奏曲として、編曲しているのですね

さて、探したら、ナクソスミュージックライブラリーであったので、
早速聞いてみた。

全然作風の違う、ショスタコービッチ編曲は、どんなんだろう
という思いがあったのだけど、
この編曲って、なかなか、いけますよ。
管弦楽は、重厚になったし、
いかにもロマン派のチェロ協奏曲という雰囲気に仕上がっています。
(一般的には、この編曲、趣味が悪いという人もいるみたいです)

さて、シューマンの協奏曲作品は、ほとんど
この音楽日記で取り上げた。

次回は、どんな曲を書こうかなあ
全然違う曲にいくのか

うーん、考えるなあ・・・

結構、連休中に、音楽聞いて、音楽関係の本も読んで
いろいろな音楽が、頭の中を駆け巡っているのです。
はやりのショパンかなあ・・・それとも、現代音楽かなあ・・・それとも

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序奏とアレグロ・アパッショナート(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

前回、ちょっと無名のシューマンの曲
【ピアノ協奏曲 ニ短調 断片】を書いた。
そしたら、いろいろなシューマンの協奏曲が急に聞きたくなって、
ピアノ協奏曲・ヴァイオリン協奏曲・チェロ協奏曲等々・・・
たてつづけに、通勤途中に聞いていた。

シューマンのピアノと管弦楽の為の曲は、
この音楽日記では、以前
有名な イ短調のピアノ協奏曲 と
ピアノと管弦楽のための序奏とアレグロ を書いたのだけど、
あと一曲知られた曲があるので、書いてしまおう。

ということで、今日の音楽日記は、シューマン作曲のピアノと管弦楽のための曲
【序奏とアレグロ・アパッショナート】です。

この曲、作品番号92 というのでもわかるとおり、1849年の作曲で、
シューマンにとっては、充実した時期の作品です。

曲は、15分程度の一楽章のみの曲なのですが、
シューマンらしい、ロマン派の音楽が、つまっています。

序奏の部分は、いつ聞いてもすばらしい。
洗練された、ロマン派の世界ですね。
ピアノの分散和音の中をいろいろな楽器が、旋律を持ち回りで弾くのですが、
ピアノの中にも、旋律があって、ここの音色は、あきないです。

突然、アレグロの部分がフォルテで開始されます。
その後の展開は、すごく印象的な旋律は、ないけれども、
いろいろな要素が詰まっていて、
まさしく、王道のロマン派のピアノ協奏曲です。
この曲は、なぜか、第2楽章、第3楽章と続くのではなく、
完成度が高く、この楽章だけで、完結していると思う。

シューマンは、この後、【ピアノと管弦楽の為の序奏とアレグロ】を書くのだけど、
ついに、多楽章のピアノ協奏曲は、作曲せず、
有名なイ短調の1曲だけしか残っていない。
うーん、もうちょっと、晩年になってからのピアノ協奏曲も聞いてみたかったなあ・・・

この音楽日記、シューマンの協奏曲、結構書いていると思ったら、
まだ、チェロ協奏曲を書いてなかった。
次回は、シューマンのチェロ協奏曲です。
ははは、めずらしく、次回の予告付の音楽日記でした。


追記
しょうもない話をひとつ。
この音楽日記を書いているときに、シューマンの本をパソコンの横に置いていた。
(音楽之友社の本です)
確かに、本の表紙は、シューマンと大きく書いてあって、
白黒のちょっと丸い顔のシューマンが、ぼんやりと 本の表紙に印刷している。
そして、題名のシューマンの最後の字が、ちょっと隠れていたのだけど、
妻が言った言葉には、笑ってしまった。

「なんで、シューマイの本読んでるの?」

(シューマン が シューマイ に見えて、
 そして、白黒の丸顔のシューマンがシューマイに見えたそうだ・・・オイオイ)
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ピアノ協奏曲 ニ短調 断片(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、今年2010年は、ショパンで盛り上がっているみたいだけど、
もちろん、ロベルト・シューマンの生誕200年でもありますよね。
ということで、シューマンの曲でも書いてみよう。

シューマンのピアノ協奏曲というと、イ短調のものがあまりに有名で、
また、その曲が、すばらしいので、その一曲だけと思っている人もいるかも知れない。
まあ普通は、そうなのだけど
でも、作品表を見ると、あと3曲ピアノ協奏曲といわれる作品がある。
(序奏とアレグロ・アパッショナータ と ピアノと管弦楽の為の序奏とアレグロ は除く)

1828年作曲 ピアノ協奏曲 変ホ長調(未完)
1829年作曲 ピアノ協奏曲 ヘ長調(未完)
1839年作曲 ピアノ協奏曲 ニ短調(第1楽章のみ完成)
(あと、ホ短調の未完のものがあるとか・・・・本当?)

まあ、どれも完成していないので、曲という感じでもないのですが・・・

その中から、今日の音楽日記は、1839年作曲の
ピアノ協奏曲 ニ短調 断片(第1楽章のみ完成) です。

まあ、普通には、この曲、まったく無名の曲となるのだろうけど、
世の中には、シューマンおたく?の人もかなりいるみたいで、
その人達にとっては、以前からCDの音源もあったので、
ああ、あの曲ね。となるかもしれない。
(ははは、でも、そんな人、きっと少ないですね・・・)

シューマンのイ短調のピアノ協奏曲は、曲の解説もいろいろあるけど、
ニ短調のこの曲は、あまりないと思うので、
いつものように、ちょっとだけ いいかげんな解説です。

曲は、1839年に作曲され、第1楽章のみの断片です。
演奏時間は、8分程度。

曲は、ピアノの低音が響く、5小節の壮大な前奏の後、
ピアノの右手が、オクターブで、
上昇、下降する第1主題を力強く、弾きます。
その後、シューマンらしい、同一リズムでの展開があり、
お約束の、ゆっくりした、第2主題は、まず管楽器で・・・、
そして、いろいろ展開されます。
(途中のピアノ伴奏の上に、弦楽器の掛け合いがある所は、
とても美しいし、自然な音楽です)
終結部の前に、いかにもシューマンらしい、派手ではないけど、
ちょっと魅力的なカデンツァがあって、
その後、力強く、D音の引き延ばしで曲は、終わる。

と書くと、なんとなく、イ短調にも匹敵する曲か、と思う人もいるかもしれないけど、
実際には、結構、問題があると思うのです。

その一番の点は、ピアノ以外の楽器の使い方だろう。
最初の5小節は、なかなかの響きなのだけど、
それ以降は、さすがに、弦楽器が、ちょっと薄い響きだし、音色の変化も乏しい。
うーん、私に力があったら、弦楽器の部分を補筆したいぞ

あとは、ピアノ書法がちょっと単調になっているところか・・・
そうなんです。シューマン特有の同じリズムの繰り返しがでてくるのですが、
ちょっとだけ、単調です。
これも、ちょっと オブリガートを入れて・・・・
シューマンには、悪いけど、ちょっと改作してみたいなあ(笑)

でもね、そんなことすると、あたりまえだけど、
きっと、シューマンの音楽っぽくならないですねこれが。

シューマンは、この曲、どうしたかったのかなあ・・・
多分、これで、この第1楽章は、完成ではなかったと思います。
この楽章も手を入れて、そして、第2、第3楽章へ続いていく。

そんなことを考えながら聞く、そんな曲があってもいいですよね。

今年はシューマンイヤー。
他のピアノ協奏曲の未完の作品もCDがでるらしい。
しかし、こういうオタク向けのCD 何枚ぐらい売れるのかなあ・・・・
(きっと、私、買うなあ)
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ショパンの夜想曲による変奏曲(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

あけまして おめでとうございます。
本年も【みどりのこびとちゃんのクラシック音楽日記】よろしくお願いします。
(関係ないけど、今日は、元旦から福袋を買いに行って、クタクタです(笑))

さて、今年最初の、音楽日記ですが、何の曲を書こうか、結構迷いました。

まあ、お約束として、
年の最初は、今年何らかの記念の年にあたる作曲家を
書こうとは、思っていたのです。

2010年、どの作曲家を書くか?

この音楽日記の内容からして、
マーラー(生誕150周年)はないとして、
(もちろん、ペルゴレージ(生誕300周年)なんてさらにないですね)
書くとしたら、今年、生誕200周年を迎える大作曲家ですが、
二人いますよね。
クラシック音楽ファンなら誰でも知っている
ショパン と シューマン ですね。

この二人は、共に有名だし、
ショパンは、主にピアノ音楽、
シューマンは、交響曲からオペラまでいろいろ
と違いはあるし、音楽の内容も異なるにせよ、
どちらの音楽もすばらしい。

ただ、明らかに、今年は、シューマンよりも、
ショパンイヤーということで、
ショパンのイベント等が多いのではないだろうか?

なんでかなあ?
やっぱりショパンの方が人気があるのかなあ

なんて、書いているけど、
実は、私はシューマンのピアノ音楽は、
今まで、結構苦手でしたね。
今でこそ、あまり、苦手意識なく聞けるけど、
シューマンの音楽には、音楽が厳格な中に幻覚があって、
狂気があるように聞こえる時がある。
そこが、いい場合と、とっつきにくい場合がある気もする。

まあ、そんなことは、さておいといて、
最初の音楽日記を
ショパンの曲にするかシューマンの曲にするか、
さんざん迷ったあげく、
選んだのがこの曲です。

シューマン作曲のピアノ独奏曲
【ショパンの夜想曲による変奏曲】です。

す、すいません、
すごく、優柔不断な選曲で・・・
でも、これだと、ショパンのファンからも
シューマンのファンからのどちらからも、文句は言われないですよね
(というより、どちらからも文句がでそう・・・確かに・・・)

それに、この曲、作品番号もなく、未完の作品なので、
聴いたことのある人は、あんまり、いないですよね。

と言うことで、ちょっとだけ作品の解説です。

作曲は、1834年
シューマンが、ショパンの「ラ・チ・ダレム変奏曲」を聴いて、
有名な「諸君 脱帽したまえ 天才だ」と評論した年から2年たった年だ。
(ちなみに、ショパンとシューマンが初めて合ったのは、1835年)

曲は、ショパンの夜想曲(ノクターン)作品15の3
の主題に基づいて作曲されている。

ショパンの作品15-3の夜想曲(ノクターン)は、
そんなに有名でないかもしれない。
最初の主題は、いかにもショパン風だけど、
途中からのコラール風な主題は、ちょっと聞き所だ。

シューマンは、その最初のいかにもショパン風ノクターンの主題を基に、
変奏曲を作っている。

主題・・・・・ショパンの主題なのですが、伴奏が微妙に原曲と違います。
第1変奏・・・主題を3連符の中に入れ、いかにもシューマンらしい変奏。
第2変奏・・・対位法での変奏。これもいかにもシューマンらしい
第3変奏・・・16分音符の中に主題を入れ、微妙な変化がおもしろい

この曲は、未完の作品の為、最後の数小節は、他の人が補完して、完成したらしい。
それでも、この第3変奏で終わるのは、中途半端だ。

この曲は、ショパンの天才に脱帽して、シューマンが作曲したと書いてあるものもあるけど、
でももしそうなら、きっと、未完のままにはしてない気もするなあ。

ショパンのことを、あれだけ論評でほめていたのに、
なんで、完成させなかったのだろう?

1.このショパンの夜想曲の主題自体が、シューマンには、やっぱり合わなかった。
2.シューマンのショパン作品の解釈をショパン自身が気に入っていないことを知ってしまった。
3.女性との交際がいそがしく、作品を忘れた。
4.実は、未完ではなく、その後、10程度の変奏の続きが作曲されていたが紛失した。

うーん、どれもありそうだけど、今となっては、わかりませんね。
実は4番で、どっかでこの曲の続きが発見されて、
最後は、行進曲のリズムで派手に終わるなんていう日がくるかもしれない(笑)

まあ、そんな妄想をふくらませるのも楽しいのかもしれません。
でも、新年なので、もっと有名な曲を書けばよかったかなあ・・・
さてさて、今年は、ショパンとシューマンにちょっと力をいれますか

**************************************************************

さて、今年最初の音楽日記なので、
今年の抱負を書いておこう。
さて、今年の抱負です。

・このブログをちゃんと書くこと。(ピアノ曲・室内楽・声楽曲もバランスよく聴くぞ)
・ピアノの練習を真面目に。(昨年は、ちょっとしかさわってない(涙))
・マンドリンオケの演奏会。(毎年、大変ははは)
・趣味の作曲もちょっとやろうかと(これはあくまで趣味です。ブログにのせよう)
・ちょっとだけ、仕事もちゃんとやります。(これも言っておかなくては・・・)
・でもやっぱり、健康第一(普通だなあ・・)

です。

えっ、去年の新年の抱負は、どうだったかって、
興味のある方は、昨年最初の音楽日記ここ
を読んでみてくださいな。
微妙な違いがわかります。

ともあれ、今年も皆様、よろしくお願いします。









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ミサ・サクラ 作品147(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、シューマン特集も大規模声楽曲までやってきた。
そう、このブログを書き始めたころは、シューマンの声楽曲なんて、
ほとんどなんにも知らなかったのだけど、
ちょっと前にシューマンの【楽園とペリ】のすばらしさに、目覚めて、
それから、いろいろ聴いてしまった。

そして、このシューマン特集でさらにいろいろ聴いて、
なんの曲にしようかなあ・・・と思っていたのだけど、
このたび、初めて聴いて、
一回で、その響きの美しさに感動した曲を書こうと思う。

今日の音楽日記は、独唱、合唱、管弦楽で演奏される大曲
シューマン作曲の【ミサ・サクラ】です。

サクラは、桜の意味ではありません。
神聖な という意味らしいです。
ということは、【神聖なミサ曲】ということなのでしょうけど、
【ミサ・サクラ】という名前も、なんとなく、美しい感じがして、
なかなかいいかも知れないかな。

そう、恥ずかしい話だけど、シューマンが、
「レクイエム」や「ミサ曲」を作曲していることすら知りませんでした。
ただ、曲を聴いたり、ネットで、調べていると、
シューマン自身は、宗教音楽に結構、情熱をもって取り組んでいたらしい
この「ミサ・サクラ」は、結構、敬虔なミサ曲としては、
合唱の響きといい、もっと有名になってもいい感じなんだけどなあ

第1曲
 とても静かだけど、内に秘めた感情が感じられます
第2曲
 突然、明るく、生き生きとした音楽
 この曲、対位法も自然で、なかなかいいぞ
 シューマンが、対位法にすぐれていたことを再認識しました。ハイ
第3曲
 ここの音楽は、とても力強い意志を感じる。
 この曲の静かな終結は、とてもいいなあ
第4曲
 ソプラノ独唱にオルガンに、独奏チェロ・・・・
 短い楽章だけど、この曲全体の中では、きらりとひかる音楽です。
 そう、とてもとても、美しい。
第5曲
 この曲の中では、もっとも長い楽章。
 それだけに、変化も多い。
 この楽章は、ミサ曲というより、
 劇的な場面をみているようなロマン派の音楽だと思う。
第6曲
 前の曲から、急に短調になり、ゆっくりとなり
 雰囲気が、とても内向的な音楽となる。
 でも、音楽は、序々に響きが明るくなり、(この部分好きだな)
 音楽は、穏やかに 穏やかに 終わる。

この「ミサ・サクラ」は、シューマンも言っているように、「大きな愛」につつまれている。
私は、正直、宗教的な意味は、よくわからないけど、
この音楽は、ゆっくり、気持ちを落ち着けて聴くと、しみじみと、いい音楽だなあと思う。

ちなみに、クララは、この曲を絶賛したとか・・・・

さて、シューマン特集もそろそろ終わろうと思う。
まだまだ、ピアノ曲も書いてない曲はあるし、オペラも書いてないけど、
きっと、またシューマンは、書くことはあるでしょう。
シューマンを再認識した、この何週間でした。
で、個人的には、いろいろ聴いて、
シューマンは、室内楽の曲が、一番気に入りました。
さてさて、また、ピアノ四重奏曲とピアノ五重奏曲でも聴くか・・・・

次回からの音楽日記、なにを書こうかなあ、
まあ、また、いろいろな分野を適当にかな(笑)



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ジャスミンの茂み 作品27-4(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、シューマンの声楽曲です。
ちょっと、忙しくて、なかなか音楽日記書けなかったのですね。
で、最近、ちょっと大曲が多いので、
ちょっと一休みの気持ちも込めて、
シューマンの声楽曲の中から、短いけど、とても雰囲気のいい曲を書いてみよう。

今日の音楽日記は、
シューマン作曲の【ジャスミンの茂み 作品27-4】です。

まずは、音楽とは、関係ない話題から

皆さんは、ジャスミンというと、なにをイメージしますか?

1.ジャスミンティ
  「オリビアを聴きながら」は、名曲です
  でも、飲んでも、眠くならないぞ・・・

2.ディズニー映画「アラジン」のヒロイン
  子供が小さい頃、「アラジン」はよく見たなあ・・・

3.V6の曲
  我が家では、刑事物のドラマ、結構見ているのです・・・

うーん、私は、この3つだな。
いやいや、全然、イメージが貧困ですね
ジャスミンは、もちろん花なんだけど、
だいたい、ジャスミンがどんな花なのかよくわからない(笑)

話題を音楽に戻して、
今日のシューマン作曲の【ジャスミンの茂み】という、歌曲です。

この曲
50秒程度の短い曲ですが、
たった1小節の前奏、
軽やかな16分音符のピアノの伴奏
途中のフェルマータ
そして、ピアノだけの軽やかな後奏

軽めの曲で、とてもとても素敵な曲だ。

歌もなかなかいい
この曲の歌詞は、
緑一色だった、ジャスミンが、
翌朝には、花を咲かせて、白一面になっていた。
という歌詞だ。

で、問題は、私は、ジャスミンが一面に花を咲かしている所なんか、
見たことがないので、
うーん、イメージがどうしても、想像なんだなあ。

実際にそんな場所があって、一面がジャスミンの白い花だったら、
気持ちいいだろうなあ・・・
そんな風景を見て見たいなあ

なんて、想像させてくれる曲です

最近、大曲が多いので、今日は、ちょっと軽めの曲を紹介しました。

次回は、規模の大きい声楽曲ですよ

追記

 全然関係ないけど、「ジャスミン」の花言葉知ってますか?
 この記事を書くのに、ジャスミンがどんな花なのか、調べたのだけど、
 花言葉は、「素直」。(他の意味もあるみたいです)
 うーん、「素直」かあ、・・・私に欠けているものかも・・・ははは

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ピアノソナタ 第1番(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、今まで、この音楽日記では、
シューマンのピアノソナタは、全3曲あるうち、
第2番第3番を書いてきた。

ということは、第1番も書かねば・・・

なんていう理由ではないのですが、

今日の音楽日記は、シューマン作曲の
【ピアノソナタ第1番】です。

このシューマンのピアノソナタ第1番は、
若き日のシューマンが自信を持って作曲した曲で、
とても、ロマンの香りあふれる
ロマン派の中のピアノソナタとしては、
夢と情熱にあふれたすばらしいピアノソナタです。
(と言うより、あふれすぎの感もあるのですが・・・)

さて、ここで、たまには、音楽のお勉強をしてみましょう。
ピアノソナタとは、一般的には、
どういう曲のことをいうでしょうか?

「ピアノによるソナタ」なんて、答えはダメですよ(笑)

普通の答えは、
「ソナタ形式の楽章を含む多楽章からなるピアノの楽曲」
となるのだけど、
(まあ、実際には、ソナタ形式がないソナタとか、1楽章のソナタとか、
 なんでもありなんだけど・・・)
ソナタ形式がわからないと、これまた、なんのことかわからない。

ソナタ形式は、
 おおまかに言って、対称的な2つの旋律があり、
 まずその2つの旋律を提示して、
 そして、その旋律をいろいろ展開して、
 そして、また、2つの主題を再現させる形式ですね。
(これは原則で、再現しないとか、主題が3つあるとか、いろいろですが・・・)

まあ、結構、いいかげんに書いているので、
ちゃんとは、インターネットで、調べてくださいね。

で、シューマンのピアノソナタ第1番です。
よく、本や批評には、
「混乱している曲」とか
「それほど成功した曲ではない」
なんて書いてあるけど、
この曲、構成的には、すごくまともです。

第1楽章は、ソナタ形式。序奏の後、対称的な2つの主題の提示・展開・再現だし、
第2楽章は、お約束のゆっくりした楽章
第3楽章は、これまた、トリオ(中間部)を持つ。お約束のスケルツォ
第4楽章は、ロンド形式の終曲で、コーダもちゃんと付いている。

でも、この曲、ちょっと変なところも多い。

第1楽章
  ちょっと長い序奏(結構、ソナタにしては、幻想的です。)
  第1主題は、なんとファンダンゴ(スペインの舞曲のリズムですね)

第2楽章
  美しいアリアなんだけど、低音の主題は、第1楽章の序奏の変形
  それに、なぜか、この楽章はそんなに凝っていない気が・・・

第3楽章
  中間部は、誰が聴いても、ポロネーズかな(アクセントの位置が違うけど・・・)
  そして、不思議だけど、自由な特徴的なカデンツァがある。
  (オーボエ風に、なんて書いてあねところもあるのです。)

第4楽章
 この楽章、ロンドなんだけど、微妙に主題に変化があって、
 どちらかというと、幻想曲ですね
 個人的には、この終楽章、美しい和声進行の部分と、
 ショパン風の主題とか、結構、好きな部分が多いですね

という感じで、ピアノソナタという枠の中で、
シューマンは、おもいっきり、
自分の詩と幻想を音楽に表している。
このアンバランスが、この曲の魅力かもしれない。

そして、ここをどうみるかで、評価が分かれるのかもしれない。

まあ、そんなに、構成的なことを考えなくても、
イメージで聴くのがいいかもしれない。
次から次ぎへと音楽の風景が変わる。
混乱しているというより、
わきでる幻想の世界に、時をたつのを忘れさせられる、すばらしい曲だと思う。

さて、なぜか、いままで書いてきた
第2番と第3番のシューマンのピアノソナタの音楽日記の最後には、
曲のことではなく、
私と曲との出会いと現在のイメージとして、こう書いてある。
(興味のある人は、過去記事読んでくださいね)

ピアノソナタ第2番(シューマン)
  青春時代に出会ったが、お互いよく知らないで別れてしまった女性 みたいな曲
ピアノソナタ第3番(シューマン)
 「もっと違った場所と時間に会っていたら、私達、違う結果になっていたかもね」
と言う女性 みたいな曲

うーん、いったい、なんで、こんなイメージを書いてしまったのだろう???

ということで、第1番のピアノソナタも、出会った時と現在のイメージを書いてみよう。

  若い時に、魅力的だけど、きまぐれで、自由な女性に会って、
  とても惹きつけられたけど、なにが魅力的なのかわからないかった。
  そして、歳をとって出会った時も、魅力的なんだけど、理由は全然わからなかった女性 
  みたいな曲 かな(笑)

ははは、いったい何を書いているのやら・・・

さて、ピアノ曲で書いていない曲には、「幻想小曲集」「フモレスケ」をはじめ、
まだまだあるけど、
次回は、シューマンの声楽曲です。

どこまで続くシューマン特集???

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こどものための3つのソナタ 作品118(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、このシューマン特集を書くにあたって、
結構、シューマンの曲を聴いて、聴いて、聴いて・・・(笑)

シューマンの中ではピアノ曲は、好き嫌いは、関係なく、
結構知っていたと思っていたのですが、
思ったより、知らない曲があって、なかなか面白かったです。
作品番号がある曲は、ほとんど聴いていたと思っていたのですが、
この作品118の曲は、不思議と、今まで聴いたことがなかった。

今日の音楽日記は、シューマンが3人の娘の為に作曲した
【こどものための3つのピアノソナタ 作品118】です。

この作品、ちょっとだけ不遇だと思うのは、
子供のために書かれているけど、子供が発表会で、弾くのは、あまり、聴かないし
かといって、大人のプロのピアニストがコンサートで弾く曲でもない。
で、CD音源が多いかというと、当然、少ないですね。

で、シューマンのピアノソナタの3曲は、まだ聴く機会は、あるけど、
この【こどものための3つのピアノソナタ】は、聴こうというきっかけがないと、
聴かないかもしれない。
ということで、ちょっとでも、この記事を読んで、興味をもってくれればいいかも・・・

で、曲の紹介です。
第1番 ト長調(全4楽章)
 私、個人的には、3曲の中で、一番好きな曲です。
 第1楽章の始まりなんて、なんて幸せな音楽だろう・・・

第2番 ニ長調(全4楽章)
 この2番、ちょっとだけ凝っているかも・・・
 どの楽章も、主題が子供向けというより、立派な芸術作品です。
 第1楽章・・・表現力が子供には、難しいかも
 第2楽章・・・カノンです。
 第3楽章・・・いかにも、シューマンらしい、夕べの歌
 第4楽章・・・ヴァイオリンの音楽のような16分音符の主題。明るいです

第3番 ハ長調(全4楽章)
 シューマンって、行進曲風の曲って、結構おもしろいですよ。
 この第1楽章も面白いです。
 第3楽章のジプシーの踊りも好きです。
 そして、第4楽章には、第1番の主題も顔を出します。

作曲は、1853年。シューマン死の3年前の作品だ。
3人の娘のために作曲されただけあって、
どの曲にも、子供に対する愛情がいっぱいつまっている。
娘に対する父親の愛情は、それは、強いですね
(私は、娘のいいなりです・・・ハイ(笑))

この3つのソナタには、シューマン晩年特有の幻想とは、ちょっと無縁だ。
そんな事を考えると、ちょっと不満がある人もいるかもしれないけど、
音楽を聴いて、そして弾いて、素直に楽しむピアノ曲としては、
ちょっと聴いてみても損は、ないですよ。

で、ちょっとだけピアノで音をとってみたけど、
聴くよりも、そんなに素直でもなかったです(笑)

でも、父親の娘に対する愛情こもった3つのソナタとして、
聴くと、ちょっと、うるうるっと、くる曲です

ははは、今日は、ちょっと変化球の曲だったかなあ・・・
次回は、もうちょっと有名なシューマンのピアノ曲です。

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ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ短調(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

ヴァイオリン・ソナタの曲を、私は、いったい何曲知っているだろう?

これが、ピアノソナタなら、結構聴いていて、
ハイドン~モーツァルト~ベートーベン・・・・・ブーレーズ 等々
古典派、ロマン派、近代、現代、日本人 等々
有名、無名、珍曲をとわず、かなりの数のピアノソナタに対して
自分の思いを語ることができるかな(笑)

しかし、ヴァイオリンソナタとなると、
モーツァルトから数曲、ベートーベンの有名な2曲、ブラームス、
フランク、ルクー、プロコフィエフ、エルガー 等々
そんな程度で、
結構、自分の思いを書くことのできる曲が、少ないかな

なんでかなあ。
数が少ない訳でもないだろうし、
まあ、今まで、聴かなかった分、これからの楽しみが増えるというものだ。

で、今日もシューマンです。

このシューマン特集を書くにあたって、ナクソスミュージックライブラリを結構、活用して、
いろいろ聴いた。でも、、
たまには、シューマンのCDを買おうと思って、CD屋でも、何枚か買ったのです。

で、その中に、シューマン室内楽リサイタル(アルゲリッチとフレンズ)というCDがあって、
2枚組で、1800円だった。
ピアノ五重奏曲やピアノ四重奏曲をはじめ、チェロやホルンの室内楽もあって、ライブ録音ということで、
ちょっと買ったのですね。
いやいや、このCDいいです。
ちょっと、全体的に、情熱的すぎるという人もいるかもしれないけど、
私には、聴きごたえありましたね。

さて、そのCDの最後に収められている曲が、今日の音楽日記の曲。

今日の音楽日記は、シューマン作曲の【ヴァイオリン・ソナタ第2番】です。

シューマンは、ヴァイオリン・ソナタを3曲作曲している。
そして、CDの演奏のヴァイオリンソナタ第2番の演奏を聴いて、すごく、良かったのですよ。
(実は、この曲初めて聴きました。シューマンファンの方、すいません・・・)

以下は、私の感想ですが、ちょっと的はずれなとこがあるかもしれません。

第1楽章、
情熱を内に秘めた、なにか巨大なエネルギーが満ちた、ゆっくりした開始。
この開始は、すごい。
その後の展開は、テンポこそちがうけど、やはり、シューマンの力を感じる。
対象的な第2主題もとても気持ちいい。
この楽章は、休符の力がすごい。

第2楽章
スケルツォです。この楽章の音楽は、
この曲の中で、力の第1楽章と、祈りの第3楽章にはさまれているからいいのです。

第3楽章
変奏曲ですが、主題は、あるコラールからとられているらしい。
いやいや、最初のピッチカートの主題もとてもいいけど、
その後に続く変奏がいいのです。
終わりの方で、ヴァイオリンが主題を歌うところは、好きだなあ・・・

第4楽章
この楽章、最初聴いた時、結構、混乱しているなあ、と思ったけど、
時間がたつのを忘れて、聴いてしまった。
情熱と幻想が、次から次へとわいてくるような音楽です。

シューマンのヴァイオリンソナタ第2番は、クララも絶賛したとなっているけど、
結構、まとまりのない音楽かも知れない。
でも、しかし、この音楽は、聴き始めると、最後まで、引っ張って聴かせる魅力がある。
それが、なんだかは、わからないけど、
もうちょっと深く、聴いてみたい音楽です。

まあ、室内楽という聴くジャンルが広がったのは、とてもうれしいことですね。

シューマンは、室内楽がいいなあ。

次回からは、私がちょっと苦手なシューマンのピアノ曲です(笑)

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ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、シューマンの室内楽曲です。
この音楽日記を最初から読んでいる人は、わかると思うけど、
シューマンの室内楽曲って、最近まで、全然聴いたことも無かったのです。
で、やっと、最近になって、シューマンの苦手意識もなくなり、
ちょこちょこと、室内楽も聴いては、いたのですが、
今回、このシューマン特集を書くにあたって、結構いろいろ聴きましたよ。
有名所は、だいたいの曲は、聴きましたね。

で、結論から言うと、

シューマンって、室内楽の曲になると、生き生きしているかも。です。
(あっ、音楽的根拠は、ないですよ。聴いた感じですから・・・)

そう、シューマンの管弦楽曲は、交響曲も含めて、
いいのだけど、ちと、シューマンの苦労が音楽からかいま見えるし、
ピアノ曲は、シューマンしか書けない曲がそろっているのだけど、
これまた、自由に音楽を書いているようには、感じられない。

ただ、シューマンの室内楽は、音が、のびのびしているし、
音の世界が、なんか、自由なんです。
で、聴いていて、とても、音楽に浸れるし、いいなあと素直に感じる音楽が、
いっぱいあると思うのです。

で、今日の音楽日記は、ピアノ五重奏か、ピアノ四重奏か、すごく迷ったのだけど、
(どちらも、すばらしいです。)
シューマンは、「四重奏曲は、五重奏曲より、効果的だ・・・」みたいなことを言ったみたいだし、(笑)

て、今日の音楽日記は、シューマン作曲の【ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47】です。

この曲、なにがいいって、曲の自然な流れがいいです。
第一楽章の静かな始まりの後、生き生きした音楽。
第二楽章の対位法的な動きのあるスケルツォ
そして、第三楽章の、
いやいや、シューマンにもこんなロマンティックな音楽があったんだと再認識させられる
すばらしいロマンの歌。(ここの音楽は、本当に絶品ですね)
第四楽章は、モーツァルトの「ジュピター」のフィナーレを誰もが思い浮かぶであろう、
すばらしいフィナーレ。
シューマンの対位法的な書法も、音楽と一体となって、洗練された力強さもある。

うーん、歳をとって、こういう音楽を聴いて、楽しめるようになったのは、幸せだ。

交響曲しか聴かないあなた、
ピアノ音楽しか聞かないあなた、
シューマンの【ピアノ四重奏曲】でも、たまには、聴いてみましよう。
お勧めです。
(しつこいけど、ピアノ五重奏曲もいいです。)

さて、いったいシューマン特集いつまで続くのか?
どうしたのか?
次回も、シューマンの室内楽です




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ヴァイオリン協奏曲 ニ短調(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

シューマンは、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの為に一曲づつ、
協奏曲を書いている。
(いやいや、ピアノ協奏曲には、ニ短調の断片があるぞ、とか、
チェロ協奏曲を作曲者自身で、ヴァイオリン協奏曲に編曲している版もあるぞ、
なんて、マニアックなつっこみは、なしとしてです。ハイ)

で、ピアノ協奏曲は、もう有名な作品だし、
チェロ協奏曲も、ロマン派の代表的な一曲だ。
そして、ヴァイオリン協奏曲と、言うと、
この三曲の中では、いまいち、人気がない曲ですね。

今日の音楽日記は、シューマン作曲のヴァイオリン協奏曲 ニ短調です。

この曲、本を読んでも、ネットで調べても、
明確な個性がなく、ちょっと複雑でとっつきにくい
みたいなことしか書いてないし、

だいたい、曲のことよりも、
この曲を、ヨアヒム(当時の大ヴァイオリニストですね)
に送ったけど、演奏されなくて、埋もれていたのを
降霊術で見つけだして???(笑)
80年ぶりの初演も、ドイツとアメリカの間で、
ひともんちゃくあったとか・・・・
そんなことばっかり書いてる。

で、このシューマン特集を書くにたって、
私もこの曲、まともに、ゆっくり聴いたのは、初めてなのですが、
(初めて聴いたに等しいかも・・・)
一回だけ聴くと、とっつきにくいかもしれませんが、
何回も聴いていると、シューマンの世界に入っていきますよ。

最初のイメージは、なんとなく、
ベートーベンか、ブラームスのように、
がっちりした構成のような曲にも聞こえるのですが、
たぶん、そういう風にだけ聴くと、
まとまりのない曲としか聞こえないかもしれない。

第1楽章
なんで、ちょっと単純だけど、雄大な主題を、フォルテで、がつんと始めない?
なんて、思ってはいけない。
それが、いいのですよ(笑)
この楽章、構成美と、ロマンが交差する結構意志の強い音楽だと思うのだけど・・・

第2楽章
ここは、もうシューマンの音楽ですね。
シューマンの香りが、ただよってきます。

第3楽章
ヨアヒムもクララも、ちょっと問題と思った楽章。
うーん、古典派でもなく、ロマン派でもなく、
独特の世界だと思うので、私、いいと思うのですがね・・・
主題は、優雅だし・・・
ただ、この楽章、まとまりがないと思う人が多いかも・・・


このヴァイオリン協奏曲は、シューマンの後期の作品だ。
シューマンは、若いころから、音楽批評では、
フロレスタンとオイゼビウスという対極の架空の二人を登場させている。
その中でも、結局、自分自身の芸術の方向性に悩んでいたのかもしれない。

このヴァイオリン協奏曲は、古典派の構築美の中で、
シューマン特有の幻想を展開した、シューマンにしか書けない傑作だと思うのだけど、

どうだろう?

もちろん、私は、傑作と感じたけど、これは、シューマンの作品全体を考えてのことで、
この一曲だけ、取り出して聴くと、
やはり、取っつきにくく、聴くのに、難しい曲かもしれないです。

さてさて、次回からは、いよいよシューマンの室内楽です。
思った以上に、シューマンの室内楽は、すばらしいです。
初めて聴く曲もあったけど、新しい出会いは、ドキドキです。
そんな中から、何曲か選んでみました。乞うご期待。

って、こんなにシューマン特集が続くとは、予想外です(笑)

追記
 うーん、あまりマニアックにならないように気を付けよっと・・・

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ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ 作品134(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、シューマンのピアノ協奏曲といえば、有名なイ短調の1曲があり、
多分、ファンも多いと思う。
もちろん、私も、クラシック音楽を聴き始めたころから大好きな曲だ。
(この曲の過去記事は、こちら⇒ピアノ協奏曲イ短調

でも、シューマンのピアノ協奏曲は、これ1曲だけで、
この曲を好きな人には、ちとさみしい気分ですね。

ただ、シューマン作曲のピアノと管弦楽の為の曲で、聴ける曲は、まだある。
ピアノ協奏曲ニ短調の断片という曲は、あまりにマニアックだけど、
【序奏とアレグロ・アパッショナータ 作品92】と
【序奏と協奏的アレグロ 作品134】は、
結構、昔から音源はあるし、
そして、どちらも、シューマンならではのロマンあふれた作品です。

で、今日の音楽日記どっちにしようか、すごく迷ったのですが、
【ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ 作品134】にしました。

この曲、15分程度の曲ですが、
イ短調のピアノ協奏曲と比べても、遜色の無い、
いやいや、内容の深さは、こっちにあるかもしれません。
とても、とても、味わい深い、ロマンの香りただよう、いい曲です。

曲は、弦のピッチカートの後、
ピアノソロで、ゆっくりと、いかにもロマン派という旋律を弾き始め、
しばらく、その雰囲気にひたっていると、
アレグロの主部に入る。
自由に展開され、
その後、ちょっとゆっくりな旋律がでる。
この部分は、昔から、山田耕作の「赤とんぽ」の旋律に似ている、いや似ていない、
と話題のたえない旋律で、
もし、聴いていない人がいたら、自分の耳で確かめてくださいね。
(ちなみに、私は、音列や和声はよく似ているけど、これは、別の曲かな
 と思っています。もちろん、根拠はありません(笑))
でも、あんまり、「赤とんぼ」のことばかり考えて聴くと、
この曲の全体がみえなくなってしまいますよ・・・ははは
で、この二つの旋律が展開されるのですが、
その雰囲気は、さすが、シューマン、聞きほれます。

でもですね、私がこの曲で、一番好きなのは、なんといっても
13分過ぎからのコーダですね。
ピアノの分散和音に乗って、雄大な音楽が、展開していく。
こういう雰囲気、大好きなのですよ。
そして、音楽は、力強く終わる。

この曲の充実さは、結構すごい。
15分の間に結構つまっている。

ちょっとだけ、シューマンの有名なピアノ協奏曲イ短調より、
とっつきにくいかもしれないけど、
何回か、聴いていくと、惚れますよ。

でも、シューマンは、この曲を書いて1年後には、
ライン河に投身自殺図るのです。
うーん、悩み多き作曲家だったんだなあ・・・

さてさて、次回は、室内楽の予定だったが、
もう一つ追加で、シューマンの協奏曲です。
なにかな?





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序曲【ヘルマンとドロテア】(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

このシューマン特集を書くにあたって、
いろいろ、シューマンで聴いていない曲も、ちょっと聴いた。
シューマンの交響曲以外の管弦楽曲は、以外と数が少ない。
その中では、
【序曲マンフレッド】や【序曲、スケルツォとフィナーレ】等が
知られているかもしれないけど、
今日の音楽日記は、ちょっと無名なシューマンの管弦楽曲、
序曲【ヘルマンとドロテア】です。

えっ、なんで、こんな曲を選んだのかって?

まあ、その理由は、最後まで読んでね(大した理由ではないけど・・・)

で、曲の説明です。
この曲は、フランス革命を題材としており、
ライン地方に住む青年ヘルマンと女性ドロテアを描いているらしい。

弦で演奏されるヘルマンの主題とちょっと明るいドロテアの主題が演奏され、
まあ、そんなに劇的な部分もなく、
ちょっとぎこちなく、音楽は、進行し、最後は、静かに終わる。
でも、随所にでてくる旋律は、美しいし、弦の響きもなかなかだ。
そんな音楽です。

で、特徴としては、
まあ、この曲を知っている人?(ははは、あまりいないかな)には、
説明不要かもしれないけど、
いろいろな所に、フランス軍を表す「ラ・マユセイエーズ」
の旋律がでてくることですね。
あのチャイコフスキーの「1812年序曲」などに使用されている旋律ですね
(ハ長調で歌うと、ドドレレソーミド・・・ってやつです。)

で、だいたいこの旋律が使用される場合、フランス軍を表現する場合です。
でも、これって、ちょっと作曲家として、安易すぎませんか?

チャイコフスキーの「1812」のように、徹底的に外面的な音楽ならともかく、
シューマンは、なんで、こんなに、この「ラ・マユセイエーズ」
をベタに使用したのかなあ・・・
(リストの交響詩なら、なんとなくわかるけど・・・)
で、シューマンのこの旋律の出し方が、また、なんというか
ベタで、おもしろいのです。(ちょっとお茶目だし・・・)
で、全然、軍隊らしくないし
全然、いつものシューマンらしくないなあ。

シューマンは、悩みのロマン派だ。
ブラームスのように、構成を重視するのか、
リストのよように、交響詩のような自由な世界にいくのか
きっと迷って、迷って、苦しんだと思う。
うーん、人間的です
で、音楽は、明るいけど、結構、苦しんで出来た音楽じゃないかなあ
と勝手に思っています。

この曲、たぶん、音楽史に残る作品とは、いえないと思う。
でも、シューマンの音楽の一部分を知るのには、
なかなか興味深い。

シューマンって、こんな曲も書くのだなあ・・・なんて

ともあれ、シューマンの管弦楽曲は、なんとなく、自由に書いていない気もする。
その分、大きな世界にちょっとだけなっていないかなあ・・・

さて、シューマンの交響曲と管弦楽ときたら、
もちろん、次は、協奏曲ですね
有名なピアノ協奏曲イ短調は、もう書いてしまったので、
なんでしょうね(笑) 

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交響曲 第3番【ライン】(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、いよいよ、お待ちかね(って、誰が待っていたのだろう?)
シューマン特集の始まりです。
でも何曲続くかなあ・・・・
今回も、いきあたりばったりに曲を紹介していこう。

シューマンという作曲家、実は、私、苦手でした。
確かに、ピアノ協奏曲イ短調など、クラシックの聴き始めから、
大好きな曲もあったのだけど、
リズムの繰り返しや、音楽の頂点の不確かさ、構成もがっちりでなさそう、等々
シューマンの音楽に、なんとなく苦手意識があったのです。
で、最近、とみに、苦手意識がなくなってきたのです。

それは、【楽園とペリ】という曲を知ってからかもしれない。
過去記事はこちら

そう、シューマンは、ロマン派の音楽家なのだ。
決して中途半端な作曲家ではない。
音楽の下には、ドラマがある
なんて、当たり前のことを再認識したのです。

で、シューマン特集の第1弾は、交響曲です。
シューマンは、交響曲を4曲作曲している。
昔から、フルトヴェングラー指揮の交響曲第4番は、聴いていたけど、
NHKのN響アワーのオープニングに使用されている
第3番の交響曲【ライン】を書いてみよう。

曲は、5楽章からなっている。

第1楽章
 この出だし、気分爽快です。
 でも拍子をちゃんととるのは、難しいですよ。
 (3拍子なのに2拍子に聞こえる、シューマンの得意技)

第2楽章
 スケルツォというより、村の民謡や祭りのイメージかな
 素朴な音楽の展開が、なかなか面白い

第3楽章
 うーん、この楽章が一番、シューマンぽいかな
 落ち着いた雰囲気の中、美しい音楽が流れていく

第4楽章
 堂々とした、おごそかな音楽。
 音楽とは、関係ないけど
 これをこの長さで、この楽章にもってくるのは、勇気いっただろうなあ
 この楽章があるから、この第3交響曲全体がひきしまるのかも

第5楽章
 明るく楽しい音楽。でも、ちゃんと書かれているし、終曲としては、
 とてもいい。
 この第3交響曲をしめるには、この音楽がぴったりだ。


シューマンの交響曲は、管弦楽法が、未熟とか下手とか言われる。
うーん、部分的にはそうかもしれないけど、
あんまり、シューマンの音楽を聴くときには、考えない方がいいんじやあないかなあ。
それよりも、純粋な交響曲として聴くより、イメージをもった交響詩のような感じで聴きたいなあ。

シューマンの交響曲は、ロマン派そのものだ。
構成より、情熱があふれて先に行っているかもしれない。
そこが、いいとこだし、でもとっつきにくいとこかもしれない。

【ライン】という標題は、シューマンがつけたものではないらしい。
でも、この標題、私のイメージとぴったりだなあ

とはいうものの、この曲、実際に演奏をまとめるは、すごく難しい気がする。
自分が指揮者になったつもりで、スコアを見て考えると、
いやいや、この曲は、一筋縄ではいかないですね

さて、シューマン特集の第1弾は、交響曲でした。
とは言っても、交響曲という分野は、シューマンの得意分野ではないかもしれない
ということで、
次回をお楽しみに・・・

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オラトリオ【楽園とペリ】作品50(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、この音楽日記を始めて、何年か経つが、
まさか、シューマンの大規模声楽曲で、オラトリオを書くとは、思ってもいなかった。
もちろん、知らない曲を聴くのは、昔から好きで、
ピアノ曲の小品から、現代音楽まで、なんでも手を出してきたが、
実は、シューマンのピアノ曲は、苦手だったし、
また、声楽曲というジャンルも、そんなに聴いていなかった。

で、このブログの音楽日記を書き始めて、
シューマンのピアノ曲は、結構、苦手でなくなってきたし、
声楽曲は、聴くようになったし、
ブログで、いろいろとコメントをもらったり・・・
そして、歳をとるのも悪くない。
いろいろな音楽に出会える喜びと、楽しみが、まだまだある。
これは、うれしいことです。

で、今日の音楽日記は、シューマン作曲のオラトリオ【楽園とペリ】なのです。
この曲、私、いままで、まったく聴いたことがなかったのですよ。
で、なんで、よし聴いてみよう。となったかというと、
このブログによくコメントをくださる、Nさんの、超お勧め曲でして・・・、
それは、それは、絶賛されていました(笑)
それなら、自分の耳で聞いて、確かめなければ・・・
と、ずっと思っていたのです。

で、ちょっと前に、タワーレコードに行ったら、
1500円で、この曲のCDがあって、
これは、買わねばと・・・
(たまたま。財布の中に、お札があったのですね(笑))

まあ、雑談は、このくらいにして、
シューマン作曲のオラトリオ【楽園とペリ】の話をしよう。

最初に言っておきます。
この曲を聴いて、シューマンの見方も変わったし、
そんなことより、音楽が素晴らしいのに、感動ものです。

この曲は、独唱、混声合唱、管弦楽からなる、約1時間30分の大作で、
物語は、3つの部分よりなる。
曲は、全部で26曲もある。
知らない人もいると思うので、ものすごく簡単にあらすじを紹介しよう。
(詳しくは、ネットで調べてくださいね)

第1部
 楽園(天国)を追放されたペリ(妖精ですね)だが、
 楽園の門の天使の心を動かすものをもって来れば、再び、楽園に戻れることになる。
 そして、暴君に立ち向かったある若者の血をもっていく。
第2部
 尊い若者の血では、楽園への門は、開かなかった。
 そして、再び、ペリは、天使の心を動かすものを探す
 今度は、純愛にあふれた少女の死をもっていく。
第3部
 しかし、再び、楽園への門は、開かなかった。
 が、ペリは、気を取り直す。
 そして、今度は、罪人の心からの罪を償う涙を持っていく
 そして、この涙により、楽園(天国)にペリは、再び入る事を許される

とまあ、オラトリオだけあって、
もちろん、キリストの教えがあるとは、思うが、
別に宗教的な事をしらなくてもいいと思う。
そう、シューマンも、この曲について
「礼拝堂ではなく、朗らかな人間の為に作曲した」と言っている。

で、この大曲をまずは、ゆったりした気分で聴いてみた。
そして、最初の感想は、・・・

 ・最初の部分のなんときれいなこと
 ・シューマンって、対位法がうまいんだ(笑)
 ・オペラチックでドラマチックな部分もあるが、シューマンも言っているように
  この音楽、心がとても朗らかになる。
 ・とにかく、物語を知って、聴くと、さらに、その音楽に浸れることまちがいない
 ・ちょっと、比較するのも、へんだが、メンデルゾーンのエリアよりいいかも・・・
 ・シューマンが、私の作曲した最も美しい音楽と言ったらしいのも、十分納得できる。
    等々

もう、最初に通して聴いた段階で、この曲は、ただものではないものを
感じましたね。

で、実は、何回か、この大曲を、この数日間、ずっと聴いていたのです。
では、26曲の中から、印象に残った数曲の感想を、ちょこっと・・・

第1部
 第1曲
   天国(楽園)の扉の前に、追放されペリがいる。
   そんな情景が目の前に浮かんでくるような、美しい音楽で、この大曲は、始まる。
   何回か聴いてくると、この部分を聴いただけで、この物語に入ってしまう
   不思議だ。
 第4曲
   ペリが、天使の心を動かすには、なにがいいか考える音楽
   ここは、ちょっとオペラチックで、美しい。
 第5曲
   4重唱の雰囲気が、これまた美しい
 第9曲
   第1部の圧巻のフィナーレだ。
   この曲、全体では、下降音階が主に使用されているが、
   この部分は、上昇音階が、壮大に使用されており、
   開放感あふれる音楽が、展開される。
   そして、すばらしいフーガ!!!
   正直、シューマンがこんな音楽を書くとは、思っていなかったです。(すいません・・・)
   いやはや、音楽の力に、圧倒されます。

第2部
 第10曲
   あきらかに、1部とは、雰囲気の違う音楽になる。
   この雰囲気は、悲しみだろうか・・・
 第13曲
   人々が病気で死んでいく様子を見て、涙するペリの音楽
   この4重唱の雰囲気は、美しいのだが、その中に、感情がこもっている。
 第17曲
   第2部の終曲です。
   少女の愛の死で、静かにペリは子守歌を歌う。
   この静けさに秘められた思いが、音楽ですばらしい

第3部
 第18曲
   第3部の始まりは、リズムあふれるちょっと陽気な雰囲気で始まる
   この雰囲気は、また第1部、第2部とは、対照的な始まり方だ。
 第20曲
   ペリの嘆きの部分の前半と、ペリが気を引き締めて、力強く歌う後半
   の対比がすばらしい。
   後半の歌は、思わず、歌いたくなりますね。
 第22曲
   まるで、オペラを聴いているような感じ。短いけどなかなかです。
 第24曲
   透き通るような美しさをたたえた、賛美歌風の合唱です。
   敬虔な音楽で、この部分は、きわだっています。
 第26曲
   ペリは、ついに楽園(天国)に帰ってくる。
   喜びに満ちあふれた、ソプラノ独唱が歌い喜び感謝する。
   そして、それと合唱と管弦楽が、さらに、その喜びを盛り上げる。
   ここのペリの喜びの歌も、思わず歌ってしまいますね。
   そして、この曲は、大円団を迎える。

さて、今日は、随分長い音楽日記になってしまった。
で、もう一度書こう。

この曲、音楽が素晴らしいのに、感動ものです。
そして、音楽で、幸せになれるし、心が朗らかになる。
是非、聴いたことの無い人は、騙されたと思って、一回聴いてみよう。
ここには、ロマンあふれる美しい音楽があふれています。

ははは、私も、こんなに、夢中になって曲を聴いたのは、
何年ぶりだろう・・・

では、最後に、
【楽園とペリ普及委員会】喜んで入りますよ(笑)



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予言の鳥(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

実は、今、シューマンの大規模声楽曲をずっと聴いていて、
次回ぐらい、その曲は、登場するのだけど、
ちょっと、まだ、感想を書くまで聞き込んでなくて・・・

この音楽日記、あまり、間隔があくと、
きっと、ファンの人(そんな人いるのか?)も、
淋しいと思うので(いやいや、そんなことないって)
今日は、シューマンのピアノ曲を、かるく、ちょこっとだけ、書いておこう。

シューマンのピアノ曲は、やっと最近、苦手でなくなってきたのですが、
この曲だけは、最初に聴いた時から、すごく印象に残って、
頭の中に、ずっと、残る曲だった。

今日の音楽日記は、シューマンのピアノ曲集【森の情景】より
「予言の鳥」です。

この【予言の鳥】という曲。
実に実に、印象深い、ゆっくりとした 鳥の鳴き声で、始まる。
とにかく、聴いてもらいたい。
頭の中に、残る旋律、いや、鳴き声であること間違えない。
イメージとして、【予言】 という言葉にぴったりの音楽だ。

鳥の鳴き声を模した曲の作曲家と言えば、
フランスのメシアンが有名だ。
メシアンの鳥の声の曲も、印象的だが、
シューマンのこの曲は、この時代にあって、
鳥のイメージは格別だとも思う。

中間部は、歌うような旋律がちょっと顔を出すが、
後半は、また、印象的な鳴き声に戻って、ふわっと、終わる。

この鳥は、なにを予言するのだろう?

人生かもしれない
不気味に聞こえる時もあるし、
希望をあたえる声にも、聞こえるときもある。


話かわって、
森の中で、かわいく鳴く鳥を見るのは、とても気持ちがいいのだが、
近所のゴミ収集場所で、見るカラスは、不気味で、ちょっと怖いのは、なぜだろう?
カラスの目って、ちょっと引き込まれる気がして・・・
あと、にわとり も、私、ちょっと苦手かも(笑)


さてさて、
次回は、シューマンの大曲です。
なんだかは、もうわかりますよね。


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子供のためのアルバム(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、最近、大曲ばかり書いているし、
シューマンばっかり書いているし、
なんか、うんちくも多くなっているし、
ということで、今日は、初心に返って、自分でも弾ける小品を書いてみよう。

でも、実は、今日もシューマンです(嫌いな方すいません・・・)

でも安心してください(えっ、なにが)
今日のシューマンの曲は、いつもの曲達とは違って、
とても、わかりやすく、愛らしく、そして、弾きやすい曲です。
(でも、この作品は、1848年の作曲で、シューマンのピアノ曲としては、
 後半の部類に入ります。)

今日の音楽日記は、
シューマンが自分の子供達の為に作曲した
43曲もの小品からなる、クリスマスのピアノ小品集
【子供のためのアルバム】(ユーゲントアルバム とも言われる)です。

この曲集は、聴いて楽しむというより、
(全曲聴くと、1時間以上かかります)
子供が(もちろん、大人でもいいのてすが・・・)
自分の好きな曲を選んで、自由に弾いて音楽を楽しみ、
そうして、音楽を勉強できる、すばらしい曲達だと思う。
シューマンが苦手な私もこの曲集だけは、ピアノの上に時々置いて、
弾いて楽しんでいる。
(あと、シューマンで弾くのは、トロイメライかな・・・)

43曲の中から、10曲だけ簡単に紹介してみよう。

第 1曲(メロディ)
     右手の単純だが、素直なメロディと、やさしく伴奏する左手
第 4曲(コラール)
     まるで、4声部の賛美歌そのものですね。
第10曲(楽しき農夫)
     この曲を知らない人は、いないでしょう。子供は楽しそうに弾くなあ。
     でも、大人になって、この楽しさのイメージは、なかなか出せないかも
     ちゃんと弾くのは、難しいですよ
第12曲(サンタクロース)
     サンタクロースさん、なにをそんなに急いでいるの?
     なにをそんなに、怒っているの? みたいな曲(笑)
第30曲(☆☆☆)
     題名が、星が三つ らしいです。(この題名の曲は、3曲あります)
     とても叙情的で、ロマンティックな曲で、この曲集で好きな曲の一つです。
第32曲(シェヘラザード)
     ゆっくりと、幻想と夢が語られる ちいさな音楽
第38曲(冬の季節Ⅰ)
     おだやかな冬の季節。これも この曲集で、私の好きな曲の一つ
第39曲(冬の季節Ⅱ)
     厳しい冬の季節。シューマン好きなら、途中に聴いたことのある旋律が・・・
第40曲(小さなフーガ)
     前半の前奏曲と、後半の生き生きとしたフーガ。この曲は、すばらしい。
     でも、この曲、私の実力では弾けません。はい
第42曲(装飾されたコラール)
     第4曲のコラールに、伴奏を付加して、雰囲気がまた違うのです

さて、この楽譜の第2版が出版された時には、
シューマンの音楽に対するエッセイ(音楽に対する心得みたいなもの)
が付いていたそうだ。

音楽の勉強に対してのシューマンの真面目な考え方が
長々と書いてある

 ・どんな曲でも、つまらなく弾いてはいけない
 ・やさしい曲を立派に演奏する方が、難しい曲を平凡に弾くより、難しい
 ・甘いおかしだけでは、よい大人になれない
 ・他の芸術や学問、そして生活に目を向けることが音楽には重要だ
         等々
おっと、いいことが書いてある。さすがシューマン。

でもですね、全部読むと、
うーん・・・
私には、共感できる部分と、それはどうかなあ、という部分があるなあ。
(日本語訳のせいもあるかもしれないけど・・・)

まあ、音楽に対する考え方は、自由だし、いろいろな意見があるのはいいことだ。

でも、そんなこと関係なく、
この【子供のためのアルバム】の中の小さな曲達は、
自分のお気に入りの曲を選んで、
聴いて、そして、弾いて楽しめる曲だ。

さてさて、今回で、ロベルト・シューマンの曲は、一段落して、
次回は、別の作曲家にしよう。


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交響的練習曲(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、3回連続シューマンのピアノ曲だあ。
それも今日も大曲。
私にとって、聴くのが苦手な曲が多いシューマンの曲をまともに解説できるのか?
さてさて・・・
(って、シューマン以外だって、まともに解説なんかしていませんね。すいません)

今日の音楽日記は、練習曲と名前が付いているが、
実体は、変奏曲でもある【交響的練習曲】である。

この曲、私が最初に聴いたのは、かなり昔だ。
それは、アシュケナージのレコードだった。
最初の印象は、あっ、結構いい曲じゃあないか・・・
ロマンあふれる名曲だなあ。

ただ、一カ所を除いては・・・

この曲の私が聴くのにあたって、苦手な部分、さて、それは、どこだろう?
わかりますか?
それは、最後に書こう。(この部分は、未だちょっとだけ苦手なのです)

まずは、この曲の簡単な解説である。

・曲は、主題と9曲の変奏曲そして、終曲からなる。
 但し、別に2曲の主題とは関係ない曲と、5曲の遺作の変奏曲があり、
 演奏者によって、すべて入れたり、何曲か選んで途中に入れる場合が多い。
 (どういう風に演奏すべきかの議論は、いろいろあってなかなかおもしろい)

・主題は、ある男爵の手によるものらしい。
 これを素人っぽい主題と書いてある本もあるが、
 私は、その分、変奏に向いているような気もする。
 結構、重々しい主題だし・・・
 それに、最初のド#-ソ#-ミ-ド#は、すごく単純なだけに逆に印象的だ。

・9曲の変奏曲は、どれもすばらしい。
 特に私が好きな曲は、
  第 1練習曲(第1変奏)・・・いいなあ、この低音のリズム
  第 2練習曲(第2変奏)・・・これぞ、ロマン派の旋律と和声
  第 6練習曲(第5変奏)・・・なんか、ブラームス風
  第 8練習曲(第7変奏)・・・この曲好きな人います? 独特な雰囲気、私好きです
  第11練習曲(第9変奏)・・・シューマンならではの、ゆっくりした曲。
 【交響的】という言葉が適切かどうかは、わからないが、
 どの練習曲も、多様なイメージが浮かんでくる。

・2曲ほど、主題とは、関係ない練習曲がはいる場合もあるが、
 全体の構成からいうと、ちょっとアクセントになっていいかもしれない

・さて、変奏曲には、5曲の遺作と呼ばれる小品がある。
 私、個人的には、この5曲は別に演奏される方が好きだな。
 この5曲は、どれも小品ながら、ロマン的な趣きがある。
 特に、私は、2と4が好きかな。

そう、この【交響的練習曲】は、
ロマン派の変奏練習曲として、すばらしい。
ピアノ書法といい、響きといい、引き込まれる。
第11練習曲(第9変奏)までは・・・

さて、おわかりですね

そう、私の苦手な部分は、フィナーレ(終曲)なのです。
この雄大な練習曲(変奏曲)の最後は、長大な行進曲風の明るい曲で締めくくられる。

さて、表情豊かな第11練習曲(第9変奏)が終わって、
急に明るい終曲になるのだが、
これが、私には、あまりにも、明るく、楽しい音楽に聞こえて、
なんか、ちぐはぐなイメージなのだ。
もちろん、この終曲だけを聴くと、
ピアノは、たっぷり響くし、フィナーレに相応しい感じがする。
最後の最後の転調も印象的だ。
でも、全体を通して【交響的練習曲】を聴くと、この部分だけ異質な感じがするのです。

もちろん、上記の感想は、個人的なもので、
この曲のどの解説を見ても、この【交響的練習曲】のフィナーレに相応しい、
力強く、喜びに満ちた、凱旋的な曲となっている。
これは、きっと正しいのだろう。

多分、これは、シューマンという作曲家の二面性
すなわち、よく言われる、
シューマンのフロレスタン(情熱的な部分)とオイゼビウス(内向的な部分)が、
どんなに、極端に変化しても、ついていける人と、
とてもついて行けない人の差かもしれない。

私は、まだまだ、シューマンをいろいろ聴かないと、とてもついていけないのです。

とはいっても、今日の音楽日記を書くために、
結構、いろいろな演奏の【交響的練習曲】を聴いた。

終曲もあまり違和感なく、聴ける時もあって、
自分でも驚いているのだが、どうしたことなのだろうか?
うーん、わかりません。

さてさて、私にとっては、大曲が続いたので、
次回からは、ちょっと小品を書いてみよう・・・かな
とか言って、またシューマンだったりして(笑)


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