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展覧会の絵(ムソルグスキー) [ムソルグスキー]

さてさて、「弦楽セレナーデ」を書いたのなら、
この曲も書かなくてはいけない
(ははは、わからない人には、なんのことか、わからんですよね(笑))
ということで、まあ、理由はなんにせよ
今日の音楽日記は、原曲は、ピアノ曲だが、
これほど、いろいろな編曲をされている曲もめずらしいだろう・・・。
ムソルグスキー作曲の名曲【展覧会の絵】である。

ロシアの作曲家ムソルグスキーが、
画家の友人の遺作展を見て、その絵のイメージを音にした曲で、
プロムードと言われる歩くモチーフの曲と、10曲からなる組曲である。
まあ、曲の構成や、曲の生い立ちについては、
ネットで調べれば、山のように出てくるので、
そちらを参照してください。
(イメージした、基の絵も、なかなかおもしろいです。)

ということで、今日は、
この曲と私の今までの関わりを書いてみよう。
(そんな大げさなものではないけど・・・)

この曲との最初の出会いは、有名なラヴェル編曲の管弦楽でもなく、
ピアノの原曲でもなかった。

クラッシック音楽を聴き始めたころは、
ピアノ曲をよく聴いていて、
中でも、ピアニストのホロヴィッツは、私の中では、神だった。

そう、この展覧会の絵という曲との最初の出会いは、
ホロヴィッツの弾くホロヴィッツ編曲版のピアノだった。
この演奏、有名なので、書くまでもないかもしれないが、
原曲のピアノの譜面に、かなり手を加え、
もう、それは、巨大なエネルギーが、ぶつかるような音楽であり、
激しく、ときには、豪華絢爛たる音楽だった。
(低音の激しさ、殻の踊りのいきな終わり方、キエフの壮大なアレンジ・・・)

その後、この曲のピアノ原曲を聴いても、
なにか、物足りないなあ・・・と感じたことを覚えている。

しかし、今聴くと、なにかの本に書いてあったか、
誰かが言ったか、忘れたけど、
このホロヴィッツの演奏。
最後の最後のキエフの大門のコーダだけは、竜頭蛇尾だ。
という意見に、7:3ぐらいで、賛成かもしれない。
(あーあ、もっと、はっきりした意見を書けよ、と言われそう(笑))
この最後の部分、確かに演奏効果は、すばらしいのだけど、
なにか、ムソルグスキーの音楽という部分で、違和感があるとも思う。
でも、それでも、今でも、私の中では、とても大事にしたい演奏です。

その後、原曲のピアノ版を聴き、
そして、管弦楽編曲のラヴェル版を聴き、あまりに色彩豊かで、
この原曲ピアノ版がつまらなくなった記憶もあるし、
山下和仁の弾く、ギター独奏版にどきもをぬかれた、思い出もある。
富田勲のシンセ、ELPの雄叫び(笑)
から
ストコフスキー版、アシュケナージ版などの数多くの管弦楽編曲
ピアノ協奏曲風の編曲から、吹奏楽
いろいろな編曲も聴いた。
私の好きなピアニストの一人、プレトニョフは、
キエフの大門を独特の弾き方で弾いているし、
(ペダル踏みっぱなしの演奏で、和音を響かしています。いいのか、そんなことして・・・)
最近ナクソス・ライブラリーをのぞいてみたら、
アコーディオン合奏なんてものもあった。

まあ、インターネットで調べると、ほとんどすべての編曲を聴いて、
感想を書いているサイトもあるし、
いやいや、これほど多彩な楽しみ方ができる曲も珍しい。

しかし、どうして、この曲は、こんなことになったのだろう?

よく言われるのが、
・原曲のピアノ曲が骨格に近い形で、ピアノ曲としては完成していない

うーん、どうなんだろう?
確かに、原曲のピアノの響きからは、
別のイメージが膨らんでくる。
別の音色で、旋律が頭の中をめぐる。
とても不思議な曲だ。

この曲は、アレンジャー(編曲者)にとっては、
いかにラヴェルを超えるかみたいな、
ラヴェルに勝負!!!
みたいな所があるかもしれない。

かくいう私も、無謀にも、ラヴェルに挑んだ
(ははは、ウソです。絶対に、そんな大それた考えはないですよ。)
実は、何年か前に、
プロムナード と バーバヤーガの小屋 と キエフの大門 の3曲を
マンドリンオーケストラ用に、イメージを膨らませて、
編曲して、演奏したことがある。

プロムナードは、ギターの単音ではじまり、全部ピッキング奏法にして、
独特な音色にしたし、
バーバヤーガは、グリッサンドを多用して、不気味な雰囲気を作れた。
でもですね、キエフのイメージは、どうしても
ラヴェル編曲のイメージなのですね。
結局、マンドリンで、ラヴェルぽっくしてしまって、
完敗です。

やはり、ムソルグスキーの原曲ピアノ と、天才ラヴェルの管弦楽編曲
のイメージの豊かさには、全然かないませんし、
それに、演奏は、ホロヴィッツのような確信に満ちた演奏でもなくて、
ちょっと中途半端なアレンジと演奏になってしまったかなあ・・・

まあ、いつか、この曲の編曲と演奏は、リベンジですね(笑)

しかし、この曲は、無骨なのに、なんで、惹きつけるものがあるのだろう・・・

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