リュートの為の古風な舞曲とアリア第3組曲(レスピーギ) [レスピーギ]
さて、私は、クラッシック音楽の中では、ピアノ曲を一番多く聴くが、
別に他のジャンルを聴かないわけではないのです。
交響曲や管弦楽曲の派手な曲もよく聴くのですが、
弦楽オーケストラの曲は、心を落ち着かせる音色が、大好きだ。
(しかし、最近は、声楽曲も聴くようになってきた・・・)
(そのうちにオペラも聴くようになるのかなあ、お金が無くなるよ・・・・)
さて今日の音楽日記は、珍しく、ピアノ曲でなく、弦楽オーケストラの名作。
レスピーギ作曲の「リュートの為の古風な舞曲とアリア第3組曲」である。
さて、簡単にこの曲の紹介である。
古いリュートの曲を基にして、イタリアの作曲家レスピーギが、
弦楽オーケストラの為に作曲(編曲)したもので、全部で4楽章からなっている。
第1楽章(イタリアーナ)・・・各パートの重なりがとても美しい。
第2楽章(宮廷のアリア)・・・雰囲気も速度も異なった、いろいろな恋の歌の集まり。
第3楽章(シチリアーナ)・・・付点音符を多く使う、シチリア島の舞曲
第4楽章(パッサカリア)・・・低音の主題を何回も繰り返す、堂々たる曲
私がこの曲を知ったのは、
古い話だが、FMのなにかの番組のテーマで、
第3楽章の「シチリアーナ」を使用していたのが初めてであり、
聴いた瞬間に、この旋律に惚れ込み、レコードを買いに行った気がする。
(しかし、バッハのシチリアーナといい、フォーレのシチリアーナといい、
このシチリア島の舞曲を基にした名曲は、なぜか多い気がする。)
私は、この曲に限っては、派手に演奏してもらいたくないし、
ちょっと抑えめの感情がいいなあ。と思う。
1楽章や3楽章は、ベトベトに甘いロマンティクな演奏(どんな演奏だ?)
にしてもらいたくないし、
第2楽章では、いろいろな歌にきわだった対比をつけてもらいたくない。
第4楽章のパッサカリアでは、
低音を強調し、弦楽オーケストラのパワー全開の演奏もあるのだが、
パッサカリアといえども、低音も、弦の重音も、パワーだけでなく、
響きを大切にした演奏がいいなあ。思っている。
この曲の第一楽章なんて、全パートが独立して、きれいに歌えば、
すばらしく、豊かに対位法的に響くと思うし、
第四楽章も、♭系だが、しっかりすべての弦を響かせると、
本当にすばらしい演奏になると思う。
(と勝手に指揮者になったつもりで思っています。(笑))
(まあ、こんなことが勝手に言えるのも、アマチュアの楽しみですね。)
しかしなぜだろう、弦楽オーケストラの為の曲というと、
私は、その言葉の響きになぜか、
安心感や、美しさや、まろやかで豊かな響きを感じてしまうだ。
(もちろん、そんな曲ばかりでないのは、わかってはいるのだが・・・)
この曲は、大好きだったので、この曲の基になった
リュートの原曲のCDも買って聴いてみた。
いやあ、リュートでのこの曲もいいです。
(アリアにはちゃんと歌も入っています。これがもう雰囲気100%)
これを聴くと、リュートの音色も関係あるのだろうけど、
イメージとして、古きよき宮廷を思いだされます。
(この曲を好きな人は、リュートの原曲は、一聴の価値は十分にあります。)
こんなイメージの弦楽オーケストラの演奏がいいなあ。
しかし、古きよき宮廷の音楽って、実際は、どんな感じだったのだろうか
貴族になって聴いて見たいが見果てぬ夢である。