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ペンギン組曲(西村朗) [西村朗]

さて、今日の音楽日記の題名を見て、
「かわいらしい題名だなあ・・・」とか
「どんな曲だろう・・・」とか、思う人は、多いと思うが、
この曲が、どんな曲か、聴いたことのある人は、少ないと思う。
と言うより、このプログを読んでいる人で、この曲、聴いたことある人いますか?

有名曲は、確かに、有名だけあって、すばらしい曲も多いとは思う。
しかし、あまり演奏されない曲を探して、弾いたり、聴くのも、
これまた、楽しい。

今日の音楽日記は、日本の現代の作曲家、西村朗の作曲したピアノ独奏の組曲、
【ペンギン組曲】です。

実は、ちょっと前に、神田の音楽専門の古本屋にいって、
いろいろ本や譜面を見ていたのです。
その古本屋は、店内ではなく、表に、乱雑に、
書き込みのある楽譜や、汚れた楽譜が、むちゃくちゃ安く売っている。
ちょっと、そこをあさっていたら、
かわいらしいペンギンの絵が表紙にも、楽譜の中にも、書かれた
ピアノ小品の組曲の楽譜があって、それを見ていたら
表紙に書かれた、五匹のペンギンが、
「ここから、連れて行って・・・」と騒いでいた(笑)

ということで、その楽譜は、我が家にやってきた。

ははは、実は、私もこのピアノ曲、聴いたことがないのです。
でも、中に書かれているペンギン達が、かわいい・・・

作曲家の西村朗氏は、日本を代表する作曲家で、
1953年大阪生まれの現代作曲家で、
曲は、現代風ではあるが、
しかし、とてもイメージ豊かな作品ばかりだと私は、思っている。
この音楽日記でも、以前、同じ作曲者鳥のヘテロフォニーを書いた。

さて、ピアノ組曲【ペンギン組曲】である。
もちろん、私自身、聴いたこともないので、このブログで書くために、
ピアノの前に座って、ちょっと練習して、音をとってみた。
(しかしですね、作曲者が、チェルニー40番を終了した程度の少年少女のため
に作曲した。と書いてあるとおり、私には、まともに弾けません・・・)

この曲は、5曲からなっている。
第1曲【氷の国の眠りの精】
眠っているペンギンが見る夢のイメージの曲だそうだ。
しかし、本当に冷たい感じがよくでている曲だと思います
 そして、ペンギンの気持ちも・・・・

第2曲【アデリー・ペンギンのオーバード】
 楽しそうな朝の歌です。
 右手は、ずっと三度の重音で、はねます。

第3曲【岩とびペンギンのトッカータ】
 この曲、、飛び跳ねるペンギン達のトッカータです。
 最後の下降グリッサンドは、海に飛び込むジャンプをイメージしているそうです。
 (しかしですね、この曲、右手の五線は、シャープもフラットもなく、
左手の五線は、フラット五つの譜面なので、一見、間違えます。
でも、左手は黒鍵だけで、右手は、白鍵だけなので、なんとか・・・)
注)複調ではないですよ。

第4曲【コウテイ・ペンギンのソネット】
 右手のなんともいえない歌が、魅力の曲です。
 まるで、ペンギンが、遠くに向かって歌っているような・・・

第5曲【マカロニ・ペンギンのセレナード、そしてオーロラ】
 美しい十六分音符の流れの中で、黒鍵だけで歌が歌われる
 そして、途中で、ペンギン達は、オーロラを見上げる
 この部分の音色は、素敵です。
 その後、前4曲のテーマがちょっと出て、印象深く曲をピアニシモで閉じる

作曲者は、上野動物園のペンギン達のために、故郷の夢をみせてあげたい
と思って、この曲を作曲したそうだ。

私は、このピアノ組曲を聴いたことはない。
しかし、楽譜を買って、一人でちょっと弾いてみたら、
すごく聴きやすい曲ではないけども、
ペンギン達の気持ちを、とてもとても、代弁した曲のイメージだと思う。

有名曲もいいけど、こんな曲と出会うのも、とても楽しい。

この曲、技巧的に易しいらしいが、私には、まともには、弾けない(涙)
ということで、楽譜からのイメージをふくらませている。

ピアニスト皆さん、誰か、CD録音しませんか?

って、ここで言っても無駄ですね(笑)

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鳥のヘテロフォニー(西村朗) [西村朗]

さて、今日は、なぜか、私の会社内でこのブログの話題になったので、
そのことを書こうかなあとも思ったが、やはり、いつものように真面目に書こう
(えっ、どこが真面目なのだ・・・まあ、そのことは、別の機会に・・・)
(ポート61とポート67は、別々にプルアップできます(笑)・・・・す、すいません内輪の話です)

さて、指揮者の岩城さんが先月亡くなってから、
岩城さんの指揮したCDをいくつか購入した。
初演魔?と言われただけあって、日本の現代曲を数多く初演しているが、
オーケストラ・アンサンブル金沢を指揮した、2枚の日本人の現代曲のCDは、
なかなか聴き応えがあった。(1000円/1枚というのもうれしい。)
その中には、聴きやすい現代曲から、斬新な曲まで、いろいろ入っていたが、
今日の音楽日記は、そのCDに入っていた、
西村朗作曲の管弦楽曲【鳥のヘテロフォニー】を紹介してみよう。

まあ、この曲に限っては、知らない人が多いと思うので、
まずは、ちょっと真面目に曲を紹介。

・作曲者の西村朗氏は、1953年大阪生まれの現代音楽作曲家。
・ヘテロフォニーとは、同一の旋律をリズムやテンポをずらして同時に演奏すること
・この曲は、鳥の声を模倣しているわけではなく、パプアニューギニアの鳥に関する伝説
 をイメージしたものであり、最後は、ケチャ(あのガムラン音楽ですね)の手法も取り
 入れられている。

さて、鳥の曲というと、
 ヴィバルディの四季に始まり、ベートーベンの田園、かっこうワルツ、
 メシアンの鳥の曲シリーズ、カタロニア民謡の鳥の唄 等々
名曲にあふれている。

さて、この西村朗作曲の【鳥のヘテロフォニー】はどうだろう。

現代音楽の中では、聴きやすい音楽だと私は思うが、
普通には、けっして、聴きやすい音楽ではないかもしれない。
しかし、何回も聴くうちに、鳥の声だけでなく、作曲者が言っているように
いろいろな声が聞こえる様に感じてくるから、不思議だ。
(木々の声・鳥の声・水の声・風の声・太陽の声・月の声・歌とリズム 等々)
そう、これは、描写的な音楽ではなく、とてもとてもイメージがわいてくる音楽だ。

私のような素人には、この曲のヘテロフォニーの作曲技法や、リズム手法は、分からない。
(もちろん、勉強して、分かるようになれば、もっとおもしろいのかもしれないが・・・)
しかし、この曲を素直に聴くと、この曲のイメージの基となる鳥の神話が、
私の想像の世界(作曲者の意図とは違うかもしれない)
が頭の中に、広く広く広がっていく曲なのです。
(ははは、実は勝手にバリ島の森の中の鳥達の生態をイメージしているのです(笑))

現代曲は、映画音楽風なものから、わけのわからないものまで、
誰かが言っていたが、玉手箱のようなものだ。
いつもこのような音楽を聴くわけではないが、
聴かず嫌いになることもないだろう。

たまには、お勧めの音楽である。

しかし、通勤電車の中で、この曲聴いているのは、私だけ?


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