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ショパンのエチュードによる練習曲より『冗談』(ゴドフスキー) [ゴドフスキー]

さて、お久しぶりです。
最近、どうも、歳を感じます。
なぜかというと、
最近、なにをやるにも、昔より、時間がかかるのです。
耳コピや編曲もそうだし、本を読むのもそうだし、
スコアを暗譜するのも、時間がかかる。
それに、どうも集中できる時間が短い。

最近、娘が、ちょっとアラビア語って面白そうだから、
(書き方が逆ですし、文字自体なんかかわってます)
って、本を買って、勉強し始めたけど、
若いっていいなあ。すぐ覚えてしまう・・・
本当にびっくりです。
(まあ、本当に読み書き、会話はまだまだだけど・・・)
私なんか、ちょっとみても アラビア語なんかまったくわからんです

話がそれたけど、
このブログも、昔は、1記事15分程度で書いていたのですね。
なんで、早く書けなくなったんだろうなあ・・・

と、歳の話をしたけど、
まあ、ゆっくり続けますので、よろしくお願いします。

で今日は、前回の続きで、ゴドフスキーです。
(って、前回書いたのいつだったかなあ・・・)

今日の音楽日記の曲は、
ゴドフスキーが作曲?した
ショパンのエチュードによる練習曲より『冗談』です。

さて、曲の前に、私とゴドフスキーの出会いを書いてみよう。

大学生か高校生の時だったと思うのだけど、
NHK-FM放送のクラシック番組で、ピアノ曲を紹介していた。
それがゴドフスキーで、その時のカセットテープに録音したものがまだある。
(ピアノが誰だかわからないのです・・・)
最初に紹介されていたのが、ジャワ組曲で、
随分、変な曲だなあ という感想だった。
特に、これはすごいと言う感じではなかったのだけど、
その番組の最後に、この[冗談]という曲を流したのです。
これは、面白かったなあ。
それで、ゴドフスキーに興味をもったのですね。
とはいえ、当時は、全くといっていいほど、ゴドフスキーの音源がなくて、
まあ、音源を探していた時代は時代で、懐かしいなあ・・・

で、曲の話です。
この[冗談]という曲は、知っている人は知っているけど、
ショパンの別々のエチュードを2曲同時に弾くというゲテモノです。

右手がショパンのエチュード[蝶々]そして、左手がショパンのエチュード[黒鍵]
で始まります。
右手と左手の役割が、時々 ひっくりかえるけど
これがね、本当によく出来ているのですよ。

聞いてみないと、わからないかもしれないけど、
この曲を聞いて、思うことはいろいろあると思うけど、
代表的には下記のどれかかな・・・

1.つまらん、興味ない
2.よく出来てるけど、芸術じゃあなくて、見世物だな
3.ショパンに対する冒とくだあ
4.よく考えられている芸術だ
5.芸術とか考えなくて、単純に楽しいです。

まあ、人それぞれだけど、
私は、4ですね。

普通に、2曲同時進行は、編曲手法として一般的だけど、
この2曲合わせは、特別です。
ショパンのエチュードでこれをしたというのもあるけど、
譜面をちょっと見て、弾いてみると(もちろん私、普通のテンポではひけません)
これがね、ちょっといろいろ仕掛けがあって、実によく重なるように変更されて
いるのです。
まあ、驚きですね。

クラシックのジャンルでは、このような作品は、なかなか
ないですね。
興味のある方は、是非。
(ゴドフスキーは、3曲同時も作曲していたらしい。譜面が行方不明らしいので、
 アムランをはじめ、いろいろな人が再現しようと、作曲しています・・・うーん、すごいなあ)

追記
ゴドフスキーには全く及ばないし、ポピュラー編曲の手法としての
2曲同時アレンジです。
私の作った編曲の[川の流れのように]です。
最初は、モルダウからはじまりますが、
途中から、[スワニー河][神田川][墨田川][ドナウ川][モルダウ]が
[川の流れのように]の主題に重なります
自分ではよく出来ていると思うのだけどなあ・・・
まあ、興味のある方はどうぞ

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ヨハンシュトラウスの「芸術家の生涯」による交響的変容(ゴドフスキー) [ゴドフスキー]

さて、天才ゴドフスキーです。
(好きな作曲家なのに、いままで、一曲しか書いていないので)
レオポルド・ゴドフスキーという作曲家(ピアニスト)は、
個人的には、ピアノ音楽において、すごく重要な位置にあると思うのだけど、
やはり、どの曲も、一般的には、聴きやすい曲ではないし、
プロのピアニストでも、演奏会で弾くのには、ちょっとためらうほどの難しさ
だと思う。

レオポルド・ゴドフスキーについて詳しくは、ネットで調べてもらうとして、
ピアノ演奏に関しては、左右の指の独立した動きは、すごいです
(私、ゴドフスキーが演奏したショパンのバラード第1番の演奏は好きです)

で、作曲の方ですが、
これがなかなか、凝っていて、一筋縄ではいきません。

代表曲は、なんだろう?
やはり、私としては、
「ショパンのエチュードによる練習曲集」
ですね。
ここには、ゴドフスキーのピアノ音楽に対する
思いと美学が、いっぱいつまっています。
パッサカリア、ピアノソナタは、一回聞いてもよくわからないけど、
何回か聞くと、そこに込められた思いがわかるし、
ジャワ組曲なんて、また違った一面をみせてくれる。

でも別の曲でも 素晴らしい曲があります。
今日の音楽日記は、 
ヨハンシュトラウスの「芸術家の生涯」による交響的変容 というピアノ曲です。

もヨハン・シュトラウスのワルツというと、
思い出すのは、ニューイヤーコンサート。
そのどれもが、優雅で心地よいワルツです。

このワルツをピアノ曲に編曲しようとした時、どうしますか?
 ・原曲の優雅さを生かした編曲
 ・華麗な音の動きや派手な動きで、技巧を見せつける編曲
 ・ワルツをテーマとした変奏形式の編曲
 などなど・・・
普通そうですよね。

でも、ゴドフスキーは違います。
この「芸術家の生涯」による交響的変容というピアノ曲は、
そんな曲ではありません。

いまでこそ、動画サイトで聴けるけど、
この曲をちょっと紹介すると、
最初、低音で主題のリズムがきざまれるのだけど、
なにが始まるのか期待します。
その後の和声進行と音の動きは素晴らしい。
で、前奏がすごくながくて、右手のグリッサンドがあったり
なかなか、主題がでてきませんが、
やっとでてきたと思ったら、
これが、右手は、主題を弾きながら、スタカートの和音の伴奏
なんか、優雅さもない主題展開なのですが、
もう、音の厚みと半音階的な和声で、頭がくらくらします。
浜辺の歌に似た旋律の和声も分厚いし、
途中は、何声もの旋律が重なって、普通に弾くと、ごちゃごちゃして
なにがなんだかわかりません。
ここは、ピアニストの本当の実力がわかります
まあ、最後は、ちょっとわかりやすくなりますが・・・

この曲、なにがすごいって、普通の変奏ではなく、
あくまで、主題を変容して、再創造して、
ゴドフスキーの美学で、この主題でのピアノ音楽を極限まで
拡大しています。
演奏は、難しいし、聞く方も大変です。

ということで、私、ゴドフスキーに関しては、
譜面を見て、頭で音楽を鳴らすのが大好きなのです。
(うーん、こんな聴き方? いけませんか)

ゴドフスキーの譜面は、どの曲も
見ているだけで、想像できて、わくわくするのです。

しかし、この曲、動画サイトで、いろいろ聴ける
うーん、すごい世の中になったもんだ。

次回は、ゴドフスキーと私の出会いを書こうと思ったけど、
音楽評論家の吉田秀和さんが亡くなったという
この人の本には、結構、お世話になったなあ・・・
ということで、なにを書くかな

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左手用革命エチュード(ゴドフスキー) [ゴドフスキー]

今日は、クリスマスイブである。街は、明るくイルミネーションされ、
ワクワク・ウキウキ気分で外出する人も、ゆっくりと、落ち着いて静かに過ごす人もいるだろう。
クリスマスイブに合う、クラッシックピアノ曲を考えていたが、
逆に、クリスマスイブに合わない曲を考えてみた。(すいません。ひねくれているので・・・)

そこで、思ったのが、ショパンの曲を大ピアニストのゴドフスキーが
編曲(作曲?)した「ショパンエチュードによる54のエチュード」だった。
この曲集、ピアノマニアの間では、結構有名で、簡単に説明すると、
ショパンのエチュード集(別れの曲や黒鍵や木枯らしが入っているやつですね)
を基ネタに、超絶技巧を駆使したアレンジ(過剰な装飾も)をほどこした曲集である。
(ある意味すばらしい名曲と個人的には、思っています。)
技巧派ピアニストであるアムランのすばらしいCDも販売されている。

その中で、ショパンの革命のエチュードをなんと、左手だけで弾く曲がある。
譜面だけ見ても、片手用とは考えられない。
左手だけで弾きやすいように、調も変更されてはいるが、
片手だけで、あのスピードで、旋律と伴奏の16分の音符を弾く曲である。
おそらく、アムランのCD演奏を聴かせたら、誰も片手で弾いているとは思わないだろう。
完全に、原曲を左手用にしながら、最初の下降音階に内声部をつけたり、
最後に低音のトリルをつけたり、過剰な装飾も随所にある。

この曲の私の楽しみ方は、完全に理工系である。譜面を見て、楽しむのである。
(まあ、弾く楽しみは、完全にお手上げ状態ですからね)
この曲集で書かれた左手だけの曲は、(ちなみに、別れの曲の左手用編曲もある。)
興味は、どうやって、原曲のようにひくのだろうの一点である。
(そして、さらに、原曲より、過剰に音符が多い場合もある。)

左手だけの曲には、サンサーンスやスクリャービンや、ブラームスが編曲した
バッハのシャコンヌ等、音楽の内面をじっくりと、聴かせる曲も多い。
しかし、このゴドフスキーのこの左手用の曲は、(まあ、練習曲だからということもあるが)
音楽の内面を聴かせることとは、無縁の世界である。

ということで、クリスマスイブには、
このゴドフスキーの理工系の曲は、全然向かないと思っていたら、
最近、はやりの住宅のキラキラしたクリスマス・イルミネーションが目に入ってきた。
これも、ゴドフスキーのこの曲集と一緒で、
本来の住宅を過剰な装飾で着飾っているのだろうか?
お後がよろしいようで。

うーん。やっぱり、今日は、違う曲を聴くことにしょう・・・・・・


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