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交響曲 第2番 ニ長調(ブラームス) [ブラームス]

さて、金曜の夜は、ゆっくりと、静かに、音楽を聴く時間があった。
こんな時間は、なかなかない、何の曲にしようか、
基本的には、ピアノの小品が好きな私だが、
こんな時は、普段ゆっくり聴けない交響曲にしよう。
久々にマーラーとかチャイコフスキーでも聴こうと思ったが、
ブラームスをコーヒーでも入れて、ゆっくり聴くことにした。
BOSEのスピーカーのオーディオで聴くのも久々だ。

耳を澄まして、ゆったりと、聴く。

そう、今日の音楽日記は、ブラームスの交響曲 第2番 ニ長調だ。

この曲は、気分が落ち着いた時に、ゆったり聴くと、とても気分がいい。
第1楽章は、低音の重要な音型ではじまり、とてもなごやかな開始となる。
しかし、なんといっても、すばらしいのは、
ヴィオラとチェロで歌われる民謡風の第2主題だろう。
のびのびと歌われるこの部分は、思わず歌ってしまう。
しかし、旋律だけに耳をかたむけていては、いけない。
耳を澄ますと、いたるところに、結構、対位法的に音楽が絡まっている。
うーん、なかなか、この音楽は、実は、凝っているぞ・・・
そして、フォルテの部分も、おしつけがましいところがない。これも魅力だ。

第2楽章のアダージョは、美しく、そして、はかないチェロの主題で始まるが、
その裏のオブリガートがいいんですよ。泣けます。
木管楽器の使い方も絶妙だ。

第3楽章は、この曲の中で、旋律が一番はっきりしている。
とても親しみやすい楽しい部分だ。

第4楽章はアレグロで喜ばしい音楽なのだが、ブラームス独特の哀愁の味もあり、
そのミックスがまた、とてもいいです。
この楽章の第2主題も、リズムは、凝っていないけど、とても好きですね。
そして、最後の部分はとても、にぎやかに終わるのだが、
一瞬停止する所は、なんとも言えない。(この部分好きです。)

さて、このブラームスの交響曲第2番は、どんな演奏がいいかなあ・・・
私は、そんなに派手ではなく、自然なリズムで、
ちょっとチャーミングに演奏するのが好きだな。
でも、弱々しい演奏でなく、ですね。

この曲は、ブラームスの「田園」と呼ばれることもあるらしいが、
私は、ちょっと、田園のイメージとは、違う。

ブラームスという人間は、
第1番の強固なイメージや、第4番の枯れたイメージがあるかもしれないが、
本当は、この第2番の交響曲のように、
のどかで、どこなく寂しいが、とてもチャーミングな人間だったのかもしれない。
(ははは、勝手にイメージして、ブラームスさんは、どう思うだろう・・・)

しかし、この曲、今日は、耳を澄まして、ゆったりと聴いたが、
上っ面は、単純だが、結構、作曲技法的には、奥が深い曲です。
しかし、それを感じさせないのがすごいです。

えっ、私は、今日の夜、誰の演奏で、聴いたかですって?
うーん、世間では、この演奏は、全然評価されて無いみたいだし、
ブラームスの2番では、これがいいみたいなのには、ベスト10にも全然のらないのですが・・・

今日の夜、聴いていたのは、アバド指揮のベルリンフィルの演奏です。
この演奏、明るくて、くせがなく、私は、ちょっといいなと思うのですが・・・

最後に。ブラームスのことを書くと、
やはり、クララさんに登場してもらわなくては、いけませんね。(お約束)
この曲を聴いて、クララさんは、「素敵な曲」と言ったそうです(本当か?)
でも、ブラームスは、こんな雰囲気の交響曲は、これだけなんだよなあ・・・
なんでかなあ(笑)


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ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日は、全然別の曲を書くつもりだったのだが、
ニュースで、ロストロポービッチが亡くなったことを知った。
最近では、指揮者としての活動の方が有名かも知れないが、
私にとっては、チェリストだ。

ということで、ロストロポービッチの演奏で、なんの曲を今まで、聴いただろう?
と思っていたら、結構ある。(うーん、でもほとんど、レコードの時代だな・・・)
そういえば、昔々、
リヒテル・ロストロポービッチ・オイストラフの夢の競演という
レコードがあって、良く聴いたものだ。
(ははは、完全にレコード会社の戦略にひっかかっていますよね)

ということで、今日の音楽日記は、ブラームス作曲の
【ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲】だ。
(ハイドンのチェロ協奏曲や、R.シュトラウスのドンキホーテなども思ったのですが、
 なぜか、最初に、この曲が、頭の中に浮かんだのです。)

ブラームスの交響曲は、全部で4曲あるが、
この曲は、本当は、ブラームスの第5番になるはずだった。
というのは、有名な話らしい。
そして、友人のヴァイオリニストのヨハヒムと友情を取り戻すために、
この交響曲のプランを二重協奏曲に変更したらしい。(本当か?)

まあ、しかし、当初の予定通り、第5交響曲としての姿も聴いてみたかったが、
ヴァイオリンとチェロの二重協奏曲としての形の音楽も、
私には、すごくブラームスに合っていると思う。
(クララ・シューマンは、この曲に否定的だったらしいが・・・)

冒頭の響きと主題は、堂々として、重圧な交響曲の響きとしての始まりだ。
しかし、その後、チェロが独奏で入ってくるところからして、
ブラームスの独創性が感じられる。
全体的に、いつものように古風なくせに、なぜかとても新鮮な音楽だ。
そして、どこかなつかしい雰囲気ももっている。
(二楽章は、とくにそんな感じです。)
終楽章のロンドも決して軽い音楽ではなく、
出てくる旋律がどれもこれも、魅力的だ。
そこが、すごくいい。(チェロの独奏がまたいいのですよ。)

この曲を私は、最初に、ロストロポービッチとオイストラフのレコードで聴いた。
初めて聴いた時、ヴァイオリンもチェロも太い音で、
随分、意志の強い演奏だなあ、と感じた記憶がある。

なには、ともあれ、ロストロポービッチは、私のクラッシック音楽の聴き始めには、
なくてはならない、チェロの演奏家だったのです。

ご冥福をお祈りします。


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【3つの間奏曲 作品117】より第1曲(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日は、ブラームスの晩年のピアノ曲の中から、
【3つの間奏曲 作品117】より第1曲 変ホ長調である。

ブラームスは、晩年になり、
作品116,117,118,119と続けてピアノの小曲集を作曲している。
これらのピアノ曲に対していろいろ論じられているが、
大きく2つの意見に分かれると思う。

その1:晩年になり、孤独な枯れた境地の作品で、簡素で素朴な音楽である。
    そう、水墨画のようなイメージである。
その2:枯れた音楽などではなく、音楽の組み立ては簡素そうだが、強固に組み立てられ、
    音楽の中には、若い情熱が潜んでいる。

うーん、随分対照的な意見だ。
みどりのこびとちゃんの意見は、このブログの最後に書くとして、
(おっと、期待はもたせるが、大した意見ではないですよ(笑))

早速、その晩年のピアノ曲でも、私の好きな一曲
【3つの間奏曲 作品117】より第1曲を聴いてみよう。

この曲は、冒頭に、子守歌の詩が書かれており、
子守歌のように、静かなそして、なつかしい感じの美しい曲想で始まる。
やさしい雰囲気の6/8拍子は、ゆりかごの子守歌も思い浮かべる。
しかし、一転して、中間部は、ブラームスらしい和声で、重々しい。
そして、最初の主題が戻るが、最初と同じではなく、
右手と左手に旋律が表れ、優しく伴奏が流れる。

ロマン派のピアノの子守歌の一曲としてかたずけるには、あまりにしのびがたい。
音楽としての内容がつまっている一曲である。

ところで、最初の話にもどろう。

みなさんは、この曲を聴いて、どう思われますか?

私は、この曲を聴く度に、
ブラームスの交響曲や協奏曲などの管弦楽曲の第二楽章(ゆっくりした楽章ですね)
を連想するのです。

そう枯れた水墨画のイメージではない。
そして、内面に若い情熱があるとも思えない。

どちらかというと、ブラームスの交響曲に通じる、強固な意志と、渋いロマンを感じる。
そう、この曲には、ブラームスの管弦楽の色をものすごく感じるのですよ。
誰か、管弦楽に編曲しないかなあ。
(リストやショパンのピアノ曲には、管弦楽の色は感じないのです。)
ブラームスの管弦楽として、十分に通用する。
この曲だけでなく、ブラームスの晩年のピアノ小品には、管弦楽の色を感じる
(実際、作品118の第6曲は、
  完成しなかった第5交響曲のある楽章に使われる予定だったそうだ。)

しかし、実際ねブラームスは、これをピアノ曲として発表している。
うーん、どうしてかなあ、そこにブラームス独自の美学があるのかもしれない。


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【ワルツ】作品39より第15番(ブラームス) [ブラームス]

さて、ブラームスのピアノ曲である。
私が、ブラームスのピアノ曲で一番好きなのは
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ】なのです。
(もちろん、ピアノソナタ三番や、パガニーニ変奏曲や、後期の小品も好きですが・・・)

しかし、ショパンやリストのように、愛らしい小品というのは、なかなか無い。

今日の音楽日記は、ブラームスには、めずらしく、
皆に愛されている、チャーミングなピアノ小品
【ワルツ】作品39より第15番である。

最初は、ピアノ連弾曲で書かれ、
その後、作曲者自身で、ピアノ独奏用に書き直されている。
(なんか、作曲者自身の簡単な独奏版の譜面もあるらしいが、見たことはない。)

この曲、譜面にして、1ページしかなく、それでいて、
とても、旋律は、優雅で、
いろいろな楽器に編曲されて、演奏されている。
実際、このワルツの旋律は、ブラームス風というより、
もっとロマンティックに弾いても、さまになる。

聴くだけでは、おしい、ということで、ちょっと、ピアノで弾いてみよう。

ピアノ連弾用の譜面は、イ長調(♯三つですね)で書かれ、
いかにも、サロン用の曲で、二人で弾くと、楽しそうだ。
技巧的にも難しくなく、ブラームスもこんな曲を書けるんだなあと思う。

さて、ピアノ独奏用である。なぜか、変イ長調(♭四つですね)に移調されている。
この移調は、ぜんぜん問題ないのだが、
演奏は、ちょっと問題なんだなあ。

譜面を見るとわかるが、
こんな優雅な旋律なのに、
右手の和音は、ときどき、分厚いし、右手の和音も厚いし、
時々、左手は、オクターブになるし、
そんなに難しくは、ないが、これを優雅にチャーミングに弾くのは、至難の技だ。
よっぽど、堂々と、フォルテで、響かした方が、弾きやすいのだが、
これでは、この旋律が生きてこない。
(ちゃんと、ピアノを練習している人は、問題ないのかなあ・・・)

いやあ、ブラームスさんは、やっぱりブラームスさんだなあ(笑)

こんな不器用な所がまたいいのかもしれない。

この独奏用の譜面に四苦八苦している、みどりのこびとちゃんなのだった。


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ピアノ五重奏曲(ブラームス) [ブラームス]

さて、今年は、ピアノ曲の他にも積極的にいろいろなジャンルを書いてみようと思う。

しかし、弦楽四重奏曲などの室内楽は、ちょっとだけ苦手だ。
CDや、実演を聴いていると、
聴くよりも弾く方が楽しいだろうなあ、
と思ってしまうからかも知れない。(弦楽器は、まったく弾けないのに・・・)

とはいえ、最近は、ちょっと聴いていなかったが、
ピアノ五重奏曲というジャンルは、昔、集中的に聴いたことがある。
それは、フランク作曲のピアノ五重奏曲を昔、実演で聴いて、すごくいい響きだなあ、
と思った時があり、(フランクのこの曲、実は、大好きです。いつか書きます。)
その時に、このジャンルの名曲と言われる曲をレコードで、いろいろ聴いた
(ブラームス・ドヴォルザーク・フォーレ・ショスタコービッチ等々)

その中から、今日は、リクエストにお応えして、
ブラームス作曲の【ピアノ五重奏曲】である。

いい意味でのブラームスの熱気がこもった曲で、

力強い楽想の第1楽章。
渋いブラームスならではの第2楽章。
(この楽章は、聴けば、ブラームスという感じです。さすがです。いいです。)
雄大な楽想なのに、スケルツォという第3楽章
神秘的な始まりのあと、自由に展開する、聴けば聴くほど味がでる第4楽章。
(第4楽章は、一回だけ聴いても、味はでませんので、何回も聴く事をお勧めします。)

どの楽章も結構、単純な主題なのに、強い意志が感じられる音楽になっていると思う。
気のあった仲間同士で弾く室内楽という感じではなく、
小さな交響曲か、ピアノ協奏曲という感じである。

この曲の作曲経過は、以下のようだったらしい。

 ・まず弦楽五重奏曲として作曲
 ・これは、友人のヨアヒム(ヴァイオリニストですね)がダメだし
 ・ピアノ二台用のソナタに改作(しかし、弦楽五重奏用の曲が、ピアノ2台用のソナタ?)
 ・これまた、クララさんがダメだし(ブラームスさんショックだっただろうなあ・・・)
 ・ピアノ五重奏曲として改作

多くのこの曲の解説では、この最後の形がこの音楽の楽想に一番合っていると書いてある。

そうかなあ・・・・・

実は、この曲、この作曲経過を知ってしまってから、
勝手に以下のような編成がいいなあと、考えているのです。
(あっ、いつものように、私の勝手な思いです。音楽的根拠は、まったくないです。)

 第1楽章・・・2台ピアノか、ピアノ協奏曲が合ってそう
 第2楽章・・・弦楽四重奏が合ってそう
 第3楽章・・・交響曲のスケルッオ楽章に合ってそう
 第4楽章・・・ピアノ五重奏曲に合ってそう

もちろん、ピアノ五重奏曲としてもいいのだけど、
なんとなく、上記のようなことも考えてしまう。
ブラームスさんは、本当は、どうだったんだろう?

ピアノ五重奏曲というジャンルは、
いうまでもなく、弦楽四重奏曲にピアノを加えたもので、
弦楽四重奏の音色にピアノがとけ込むのか、
弦楽四重奏とピアノが独立して音楽を奏でるのかは、大変な違いがあると思う。

実は、今日の音楽日記を書くのに、名盤と言われている
ポリーニ、イタリア弦楽四重奏団 のCDを買って聴いた。
(ははは、名盤といわれているが、今まで、この演奏聴いたことなかったのですよ)
この演奏は、いい意味での後者の演奏だ。

しかし、うーん、でも、私は、ブッシュとゼルキンの方が好きだな。
録音がすごく古いからかも知れないが、
私は、室内楽には、こんな感じの演奏を求めているのかもしれない。


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弦楽六重奏曲 第2番(ブラームス) [ブラームス]

さて、リクエストにお応えして、
今日は、ブラームス作曲の【弦楽六重奏曲 第2番】である。
(えっ、この音楽日記って、リクエストを受付ているの と、お思いの方、
 コメント欄に曲を書くと、かなりの確率で、その曲のことを書きますよ。
 って、絶対じゃないし、知らない曲だと、どうしようもないのだけど・・・(笑))

さて、過去にブラームスの弦楽六重奏曲は、第1番を書いた。

正直な所、第1番の方が、初めて聴くには、聴きやすい曲だと思うし、
旋律も自然に耳に入ってくる。
しかし、この第2番は、聴けば聴くほど味がでてくる音楽だ。

さて、ちょこっとだけ 楽章ごとの いつもの、いいかげん解説です。

第1楽章
冒頭の主題は、跳躍するし、調は定まらないし、強弱はあるし、で、
なんとなく、とっつきにくいかもしれないが、
何回か聴くと、なるほどね。こういう主題ね。と思ってしまう。
そのためか、第2主題は、とても聴きやすく、明るく、おおらかに聞こえる。
この主題の最後の方に、ブラームスが失恋した女性(アガーテ)の名前が、音型で表れ、
その恋との決別を表している。という話もあるが、
うーん、あんまりそんなことは、考えずに聴く方がこの曲に関してはいいと思うなあ。

第2楽章
2拍子のスケルツォ楽章。でもちょっと渋い音楽です。
それより、中間部のプレストは、6人の息の合った演奏の見せ所かな

第3楽章
ブラームスの十八番の変奏曲。
弦楽六重奏曲第1番の第2楽章の変奏曲と比較すると、随分渋くなってきている。
でもその分、なにか、音楽に深みがでてきているかなあ。

第4楽章
16符音符で始まるこの楽章のイメージは、
なにか、いろいろな種類の色だ。雰囲気が、ころころ変わる。
しかし、ブラームスだけに、安易にサロン風な音楽にはなっていない。
でも、終楽章だからといって、力をぶつける楽章ではない気がする。
しかし、演奏する方は、楽しいだろうなあ。

ブラームスの弦楽六重奏曲は、
音楽の本には、どちらも若いころの作品で、
交響曲を書く前の習作だ みたいな解説をしている ものもある。

そんなことないと思うけどなあ。
確かに第2番のヴァイオリンの使い方は、室内楽なのに、高音を多用して、
後のブラームスの交響曲のヴァイオリンの使い方と同じかもしれない。
しかし、この六重奏曲には、同じ作曲者の交響曲と違って、温かみが多いと思う。

第1番も第2番もなにもしないで、のんびりと音楽を聴く時に、最適だ。
至高の一時を与えてくれる。

うーんでも、第1番は、聴く方が楽しく、
第2番は、実際に演奏する方が楽しいと思うのは、私だけだろうか?
(もちろん、私は、弦楽器は、弾けませんので感覚だけで書いてます。)

まあ、今年になって、ピアノ曲だけでなく、室内楽も多く聴くようになってきた。
なんでだろうなあ・・・
ブラームスの室内楽は、まだある。少しずつ書いてみよう。

次回は、これまたリクエストにお応えして、ストラビンスキー作曲のピアノ曲
【ペトリューシュカからの三楽章】の予定。
ははは、宣言してしまおう。
(ピアノでね、音をちょっとだけ取ってみたんだけど、弾くのは絶対無理だわ)


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4つの厳粛な歌(ブラームス) [ブラームス]

さて、街は、すっかりクリスマスだ。
(あれっ、昨日と同じ書き出しだ。気にしない・・・気にしない・・・)

私は、特に宗教心を持っていないが、
賛美歌を聴くと、歌詞も分からないのに、なぜか心は、敬虔で厳粛な気持ちになる。
まあ、そんな力を持っているのかも知れない。
(まあ、賛美歌を聴くのもクリスマスシーズンだけですがね)

今日の音楽日記は、賛美歌ではないが、
ドイツ語訳の聖書の言葉から詩をとった曲である。
ブラームス最後の声楽曲【4つの厳粛な歌】だ。

この【4つの厳粛な歌】が作曲された年は、あのシューマンの妻、
そして、ブラームスが想いを寄せたクララが世を去っている。
そして、ブラームスは、この曲集を、クララの残された家族に送っている。
ブラームスもこの時期、自分自身の死を予感していたとも言われている。

そんな中で書かれたこの声楽曲は、とても、古めかしい感覚の音楽だ。
その時の心情をロマン的に表すのではなく、
純粋に音楽の内面の音で、表現しようしているように思える。
歌というより、言葉という感じの声楽曲だ。
渋く、とっつきにくい曲であることも事実だろう。
そして、その心情には、聖書の言葉がすべて使われており、
下記の4曲よりなっている。

第1曲【世の人に臨むところのことは】・・しっかりした意志が感じられる曲。
                        中間部のピアノの三連符の入りが印象的。
                        (誰だ、黄金虫って言っているのは(笑))
第2曲【ここに我が身をめぐらせて】・・・渋く、重い音楽
第3曲【おお、死よ】・・・・・・・・・・中間部の美しい部分と主部の対比がすばらしい
第4曲【たとえわれ人の言葉、天使の言葉も】・・歌は、オクターブの跳躍が多いが、
                             荘厳で、敬虔で、すばらしい曲

中でも、第4曲は、
「愛がなければ何の益もない・・・信仰と希望と愛の中でも愛が最も偉大なるもの」と
最後に歌われるが、けっして、大げさなクライマックスを音楽で表すのではなく、
三連符の淡々とした和声進行の上に、しかし感動的に歌われる。

ピアノ伴奏は、あいかわらず、ブラームスだ。
左手のオクターブと跳躍がやっかいだと思う。
この左手の伴奏の難しさを意識せず、敬虔にしかし淡々と伴奏し、
高い精神性を保って、弾くことは、大変だと思う。

私は、この曲は、渋い内容で、言葉の意味も深いと思うが、
張りのある声より、なぜか、温かい声の演奏の方が、好きだな。なぜだろう・・・・

ところで、この曲、ピアノ伴奏より、管弦楽伴奏の方がいいのになあ、
と思っていたら、本来、ブラームスは、管弦楽伴奏で考えていたらしい。
管弦楽に編曲した版もあるが、ブラームス自身の管弦楽編曲で聴いてまたかったなあ。

この曲の楽譜は、音楽専門の古本屋で買ったが、
ブラームスの歌曲が、64曲入って、300円は、安かったなあ。(結構ボロボロだつたけど)

今日は、ちょっと厳粛に、まじめに書いてみました。(どこが???)


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弦楽六重奏曲 第1番(ブラームス) [ブラームス]

さて、今日は、雰囲気を変えて、落ち着いた曲を紹介しよう。
なにもしたくない時、ゆっくり音楽を聴きたい時・・・
もちろん、一般的に癒されるという、
アダージョ××のCDなどに入っている曲もいいけども、
私は、こんな曲がいい。
そう、今日の音楽日記は、ブラームス作曲の【弦楽六重奏曲 第1番】である。

ブラームスの室内楽曲と聞くと、なにかとても渋いイメージがあるが、
(というより、あの小学校の音楽室のブラームスの肖像画のせいかもしれない・・・)
この弦楽六重奏曲 第1番は、ブラームスの若いころ(27歳)の作品であり、
そんな心配は、しなくとも大丈夫だ。
それよりも、音楽が素直に流れていき、とてもとてもおだやかな気分にれる。
音楽を聴く喜びとは、こういう曲を聴くことかもしれないとも思う。

さて、簡単に曲の紹介だ。(今日は、まじめです。)

第1楽章は、チェロのすばらしい旋律で始まる。
この音型が、後のブラームスの交響曲第1番の第4楽章の有名な主題を思わせるのは、
しかし、私だけかもしれない(笑)
そして、曲は、いろいろ展開される。第2主題は、ちょっとリズミックだ。
この楽章の最後の方のピッチカートは、とても印象的であり、しみじみする。

第2楽章は、変奏曲だ。これまた、主題がすばらしい。
心を打つ主題だが、どことなく懐かしさも感じる主題だ。
そして、変奏は、ブラームスは、やっぱり変奏曲作曲家だなあ。
ということを思い知らされる。渋いが、とてもいい。
この楽章も最後の静かな部分の主題演奏がとても印象的なんだなあ。

第3楽章は、独特のリズムによる素朴なスケルツォ。
とても短いが、それだけに、バランスがとれていないというより、印象的。

第4楽章もチェロのすばらしく優雅な主題ではじまる。
いろいろと別の主題も出てくるが、対比をつけるというより、
音楽の自然な流れの中で、旋律が、次から次へわいてくる感じだ。
展開も終わり方もとても素直だ。

この曲は、弦楽六重奏曲ということで、当然弦楽四重奏曲より、重厚な響きになる。
しかし、その重厚さを前面に押し出さない方がいいかなあ・・・

私が、この曲と初めて出会ったのは、
ベルリン・フィルハーモニー八重奏団員のレコードだ。(1300円だな)
この演奏は、重厚な演奏でもなく、スリリングな演奏でもない。
どちらかというと、とても普通の演奏だ。
しかし、この曲には、こんな演奏がぴったりだ。
そして、そのころは、レコードだったので、
A面に第1楽章と第2楽章。B面に第3楽章と第4楽章だった
なぜか、A面ばかり聞いていたので、
第1楽章と第2楽章が、とても好きになった時期もあった。
(第2楽章は、なにかの映画に使われたらしい。)

最初の方にも書いたが、この曲を聴いていると、
音楽を聴くという喜びは、こんな曲を聴くこと かもしれないと感じてしまう。

なんにもしないとき、ゆっくり音楽を聴きたい時に、お勧めの一曲です。
(なぜか、プーさんとクリストファーロビンが、「なんにもしないことさ」
 という場面を思い出してしまった。・・・・そんなとき、いいです。)

ブラームスの弦楽六重奏曲には、第2番もある。
これもいつかこの音楽日記に書きたい曲だ。

あーあ、リストもいいけど、やっぱりこういう音楽、なんか、いいなあ・・・


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チェロ・ソナタ第2番(ブラームス) [ブラームス]

私は、基本的に、明るくて楽しい小品が好きな人なのだが、
もちろん、渋い曲も聴くし、大曲や現代音楽も聴く。

最近、この音楽日記は、なぜか【鍛冶屋】の音楽が続いたので(笑)
今日は、渋い音楽を紹介しよう。

私は、中学生のころから、クラッシックのピアノ音楽にのめりこんでいったが、
最初は、ショパンやリストのピアノ曲をよく聴いていた。
そのうちに、ベートーベンのピアノソナタが好きになり、
ロンドン不滅の名盤シリーズというバックハウスのモノラル録音の
1200円のレコードを買い集めて、ピアノソナタの全集を聴いていた。
(今だに、私の心の中のベートーベンのピアノソナタは、バックハウスの演奏なのです。)

そのレコードの名盤シリーズの中に、
ピエール・フルニエ(チェロ)・ウィルヘルム・バックハウス(ピアノ)で、
ブラームスのチェロ・ソナタ(2曲)があり、
なにげに買った。これが、2曲ともすばらしかった。
(モノラル録音で音は、悪いのですが・・・)
心に響く曲と言おうか、渋いだけでなく、
当時は、ああ、これが音楽だ。とも思ったものだ。(若かったなあ・・・)

久々に今日は、そのレコードを聴いている。
とても、とても、とてもいい。

今日の音楽日記は、ブラームスの2曲あるチェロ・ソナタから、第2番である。
(1番も渋くて、とても感動的な曲ですよ)

2番は、渋さだけでなく、とてもとても表情豊かな曲だ。

第1楽章・・・劇的に始まる。しかし、派手ではなく、意志のある音楽が流れていく。
第2楽章・・・後期のブラームスの特徴である渋みの極致の音楽。
第3楽章・・・情熱的なスケルツォ。この楽章があるから、次の楽章がいきると思う。
第4楽章・・・すばらしく開放的で、わかりやすい音楽が朗々と流れる。
        あの名作フランクのヴァイオリンソナタの終楽章にも匹敵か?

そう、それまで、派手なピアノ曲ばかり聴いていたのに、こんな音楽もあるんだ。
と教えてくれたのが、このブラームスのチェロソナタなのだった。

この曲から、ブラームスは、ピアノ五重奏曲や、弦楽六重奏曲を聴くようになったし、
なかなか、思い出深い曲なのである。

この曲は、いろいろな演奏を聴いたが、(中には、すごく派手な演奏もあった。)
しかし、この曲のいつも心の中で鳴っているのは、
フルニエのチェロ そして、 バックハウスのピアノの演奏なのである。
モノラル録音で音は、悪いが、なぜか音楽が聞こえてくる。
(この感覚は、文章ではちょっと、表せないなあ・・・)

たまには、室内楽を書くのもいいものだ。


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5つの詩 より 【鍛冶屋】(ブラームス) [ブラームス]

さて、私の出演する演奏会もせまってきたし、
土日は、みっちり練習だし、曲は、仕上がらないし・・・
やることは、いっぱいあるし・・・
ちょっとブログを書く暇が最近なかなかない。

ということで、今日は、軽く小品を紹介して、みよう。

私の部屋の中は、実は、楽譜でいっぱいだ。
(弾けもしないピアノ譜がたくさん並んでいる(笑))
ピアノ譜だけでなく、スコアもかなりの数がある。
(これも、まともには、スコアリーディングできないのにね・・・)
そして、音楽に関する本も好きだ。
いろいろなエッセイから、楽器の本、そして作曲家の伝記まで、いろいろ読むのが好きだ。
もともと、本は、好きな方だと思う。
出張や旅行には、文庫本を忘れずに持っていく人である。

さて、音楽の本や楽譜を買うのは、お金がいる。
私は、神田に行くと、音楽の古書専門店の【古賀書店】に必ずよる。
ここは、ほとんどがクラッシックの楽譜と本の古書で、
店の入口のワゴンには、かなり安い値段で、楽譜や本が乱雑に置かれている。
(正直、ボロボロのもある。歌曲の楽譜を買ったが、中は、鉛筆書きでびっしり・・・)

つい先日、そこで、「歌曲・歌手・伴奏」(木村潤二著)という、
エッセイの本を安く買った
帰りの電車の中で、一気に読んでしまったが、なかなか面白かった。
(まあ、歌手の伴奏をやるのは、なかなか大変なんだなあと・・・・)

前置きが長くなってしまった。
その本の中では、「冬の旅」や「詩人の恋」等の有名曲のことも書いてあったが、
ブラームスの短い曲について書いてあったエッセイが印象的だった。

今日の音楽日記は、その曲、ブラームス作曲の5つの詩より【鍛冶屋】である。
ブラームスには、この曲より有名な歌曲は、いくらでもある。
あ、でも今日は、この曲だ。

鍛冶屋の若い男性に恋をした女性の気持ちを表現した曲だそうだ。
そして、ピアノの伴奏は、鍛冶屋の力強い男性を表しているとのこと、
ピアノは伴奏なのに、歌手より、ガンガン弾く人もいるとのこと。

この曲は、もちろん知らなかったので、早速ナクソス・ライブラリーで聴いてみた。
(いいなあ、こんな曲までありましたよ)

確かに、時間も2分とない、単純な三拍子の曲で、他のブラームスの歌曲に比べれば、単調だ。
しかし、わかりやすい。

それに、そうやって聴くと、もっとピアノ伴奏、力強く、がんばれよ。と思ってしまう。
それにうっとりする女性が歌だから、もっと歌は、控えめにしたら、と勝手に思ってしまう。

うーん、いろいろな聴き方があるもんだ。

ということで、今日は、短い曲でした。


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2つのラプソディより第1番 (ブラームス) [ブラームス]

さて、前々回のスケルツォに続いて、またまたブラームスのピアノ曲である。
今日の曲は、有名だ。
【2つのラプソディより第1番】である。

この【2つのラプソディ】という2曲のピアノ曲は、ブラームスのピアノ曲では、有名だ。
2番の方が世間では有名らしいが、今日の音楽日記は、第1番の方である。
(いやいや、どちらも甲乙つけがたい、すばらしい曲だと思います)

さて、最初の主題と音の動き、音の重厚さ、そして、左手のオクターブの使い方からして、
もうブラームスのピアノ音楽の世界である。
そして、ちょっと悲しげな第二主題。
この主題は、グリーグのペールギュントの音楽を思い出されるけれども、
そこまで感傷的にはならないのがブラームスたるゆえんだろう。
中間部は、すごく素朴な音楽になるが、この対比もおもしろい。
(素朴さもブラームスの特徴ですよね)
そして、最初の主題と第二主題が再現されるが、最後は、静かに終わる。

そう、とてもとても強い意志を感じさせる、すばらしいピアノ音楽だ。
音の一音一音に魂がこめられていると言っても恥ずかしくはないだろう。

さて、この曲の出だしを皆さんは、どう弾くのだろうか?
とても難しいと思う。
スラーが、かかってはいるが、ショパンの曲のように、なめらかに弾くわけにはいかない。
かといって、あまりぎこちなく弾くのもおかしい。
多分、スラーなのだけど、ちょっとぎこちなく、強い意志を込めてと言ったところか・・・

そして、この曲には、二カ所ほど、32分音符の速いスケールがあるが、
ここは、決して軽く弾いて欲しくないなあ。
重々しく、しかし速いスケール。(ははは、言うだけは簡単だ・・・)

ブラームスのピアノ曲では、左手のオクターブの音も重要だ。
ショパンやリストなら、決め所の一発という感じなのだが、
ブラームスの左手のオクターブは、単なる決め所ではなく、
曲のイメージを位置づける重要な要因だと思う。

さて、弾けもしないのに、いいかげんなことを書いてきたが、
いつもこの曲を聴く度に思っているのが、
なんで、この曲をラプソディ【狂詩曲】とブラームスは、呼んだのだろうか?
私の思っている【狂詩曲】とはイメージが合わない。

この曲の初演時は、【奇想曲】と呼ばれていたらしい。
しかし、【奇想曲】というのも、気まぐれな曲、自由な曲、陽気な曲、
というイメージであり、ちょっと違う。
その後、ブラームス自身が【狂詩曲】と名前を変えたらしい。
調べてみると、【狂詩曲】には、情熱的・熱情的な表現 という意味の他に、
自由な幻想の叙事詩 という意味もあるらしい。

うーん、それなら納得だな。どちらかというと、
私の中では、強い意志を持ったバラードというイメージなのです。

さてさて、今日は、一番のラプソディだが、二番も良い曲ですよ。本当に

追記
 さてさて、ブログなんて書いている暇はない。 不信のとき を見なくっちゃ(笑)


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スケルツォ 作品4(ブラームス) [ブラームス]

さて、リクエストにお応えして、
今日の音楽日記は、ブラームスの初期のピアノ曲。
【スケルツォ 作品4】を書いてみよう。
(はて、この音楽日記に、リクエストの受付なんてあったっけ・・・)
さて、このピアノ曲の知名度は、どのくらいあるのだろうか?
まあ、無名という訳ではないが、
一般的には、あまり、聴かれないし、弾かれないような気がする。
さて、ブラームスの初期の作品表をちょっと書いてみよう。

ピアノソナタ第1番(作品1)・・・1852~1853年作曲⇒この曲の記事はこちら
ピアノソナタ第2番(作品2)・・・1852年作曲⇒この曲の記事はこちら
6つの歌     (作品3)・・・1852~1853年作曲(声楽曲)
スケルツォ    (作品4)・・・1851年作曲
ピアノソナタ第3番(作品5)・・・1853年作曲⇒この曲の記事はこちら

そう、このスケルツォは、作品番号こそ4番だが、
ブラームスのピアノ曲の中では、最初に書かれたピアノ曲なのである。
なにごとにも、最初の曲というのには、後々に伝わるなにかを持っているものである。
この曲は、どうだろう?
この曲の解説や評論には、大抵、以下のようなことが書いてある。
・若い頃の作品で、ショパンの影響を受けている。

・最初の音型は、ショパンの第2番のスケルツォに似ている
・第2トリオの旋律は、ショパンの第2番スケルツォの第2主題に似ている
・この曲を聴いた人達は、ブラームスにショパンの曲に似ていると言った
      等々

このような解説を読んだ人で、この曲を知らない人は、
きっと、ショパンのスケルツォに似た曲だと思うだろう。
うーん、でもですね、私は、全然似ていないと思うのですよ。
(皆さんは、どう思いますか?)
ショパンというより、ブラームスの作品全体に言える質実剛健で真面目で、
きっちりした作品だと思うのです。
確かに、若い頃の作品らしく、情熱的ではあるが、
やはり、渋い作品だと思う。
そうリズムもどことなく、重々しいと思う。
それに、最後の方の感情を出す場所も、
ショパンとはイメージが違うよなあ・・・

決して、ブラームスの作品の中では、第一級の作品ではないとは思う。
しかし、ピアノの書法(オクターブ奏法の多用、分厚い和音、対位法など)は、
後々のピアノ協奏曲などに伝わるものがあると思う。
そう、この曲は、ロマン的に弾く曲ではなく、
ベートーベンからの伝統を引き継ぐ曲だと思う。
ということで、なんで、みんな、ショパンに似ているというのが、
私には、分からないのです。
(まあ、私の聴き方は、ちょっと変なので、この意見も少数派かもしれませんが・・・)

まあ、私自身も、小学校の音楽室にかかっていたブラームスの肖像画
(あの髭のある厳しい顔をしたものですね)にまどわされて、
ブラームスの音楽を質実剛健とか、渋いとか、語っているだけかもしれないのだが・・・
(肖像画が笑っていたら、違っていたかも(笑))
しかし、この曲の譜面を見て、リストは、初見で弾いたそうだ。
すごいもんださて、次回は・・・・

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ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ(ブラームス) [ブラームス]

実は、私、「******とフーガ」という曲名に弱いのです。
(最後にフーガを持ってくる曲にも弱いのです。)
多分、この曲名で、知らない曲のCDがあったら衝動買いですね(笑)

例えば、
前奏曲コラールとフーガ」(フランク)とか、
「モーッアルトの主題による変奏曲とフーガ」(レーガー)とか、
ベートーベンの第31番ソナタとか、
リストのピアノソナタの再現部もフーガですよね)
多様なジャンルの曲で、最後がフーガの曲はいろいろあるが、
最後のフーガの部分になると、どの曲も、なぜか、胸が熱くなる。

なぜだろう?

理由を、いろいろ考えてみた。
・フーガは、バッハを思いだして崇高な気分になるからだろうか?
・フーガを作曲しろと言われても出来ないので、あこがれからだろうか?
 (おいおい、普通の曲だって書けないだろう・・・)
・フーガは、いろいろな声部に分かれ、複雑だからだろうか?
     等々
しかし、いまいちピンとこない。
まあ、理由を考えてもしかたない。
フーガには、人を動かすなにかがあるのだろう。それはそれでいい。

前置きが長くなったが、そんなフーガを最後に置くピアノ曲では、
最高の出来であると私が勝手に思っているのが、
ブラームス作曲の
「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ」である。
ワーグナーが、
「古い洋式でも、本当に出来る人にかかると、いろいろなことが出来る」
と絶賛したように、
ピアノ変奏曲の中では、古風なピアノ書法を使ってはいるが、
なぜか聴く人をあきさせない。
そして、なによりすばらしいのが、最後のフーガである。
バッハのフーガと違い、かなり自由な形だが、
熱い。そして胸が熱くなる。
こんな熱いが、渋い変奏曲をかけるのは、ブラームスだけだろうなあ。

この曲は、クララ(シューマンの奥さん)の為に書いたのを知っていますか。
「あなたの誕生日の為に、この曲を書きました」
っていう、手紙を書いているが、
ブラームスさん。やるなあ。
でも、それなら、もっと気楽な曲を書けばいいのに(笑)

しかし、ブラームスの曲の日記を書くと、かならず、クララがでてくる・・・


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交響曲第1番(ブラームス) [ブラームス]

基本的に、この音楽日記は、聴いた曲や、弾ける(?)曲等を中心に書いている。
なかなか、大曲と呼ばれる曲の日記がないのは、決して大曲が嫌いな訳でなく、
単に聴く時間がないからだけだったりする。
ということで、お正月には、少々の時間があったので、ゆっくりと、交響曲でも聴こうと考えた。
候補としては、ベートーベン、ブルックナー、マーラー、ショスタコービッチ、等々いろいろあったが、
迷ったあげく、ブラームスの全4曲を聴くことにした。
(基本的に、楽天的な音楽ばかり最近聴いていたので、たまには、渋い音楽を、
 と考えただけで全然深い意味は、ないのですがね・・・)

ということで、ブラームスの交響曲4曲中最も有名な第1番の日記である。
楽曲分析や作曲経過などは、このさい省略。(興味ある人はネットで調べてくださいね)
さて、私の感想は、というと、

いやはや、まじめなまじめな音楽です。(ブラームスさん 力みすぎ)
最初のティンパニーの連打からして、「この曲を軽く演奏しては、いけません」みたいな
圧力がひしひしと伝わってくるのは、実際すごい曲だよなあ。
誰がどう演奏しても、ある程度、これが正解で、他は違う。みたいな・・・
(まだ、ベートーベンやブルックナーやマーラーの方が解釈に自由がありそう。)
ここまで、頑強な構成の音楽を書いたブラームスさん。あなたは、偉い。

という感想です。(オイオイそんな感想でいいのか?)

しかし、ブラームスさんもクララさん(シューマンの奥さんで、ブラームスが恋していたのは、
有名な話ですよね)に、ほめてもらいたかったら、
もっと気のきいた音楽を書けばいいのにと思うのだが、そこが出来ないのが、
ブラームスの内気で、いいとこなんだろうなあ。などと考えてしまう。

ちなみに今回聴いたのは、フルトヴエングラーが1952年にベルリンフィルを振ったCDです。
縦の線は合わないし、ティンパニーはずれるし、音は、モノラルですが、
とてもとてもブラームスの雰囲気がでている演奏だと思います。
(一般的には勧めませんが、実はこの曲では、私が、一番好きな演奏だったりする)

本当は、ブラームスの交響曲、全4曲をゆっくりと時間のある正月に、聴こうと思っていたが、
第1番を真剣(?)に聴いたら、とてもとても疲れた。心地よい疲れなのですが、・・・
というわけで、2番~4番は、またの機会にということになってしまった。残念

真剣(?)に、この曲を聴いている途中で、
R.S.オーケストラを千秋様が振った場面を思い出したのは、マンガの読み過ぎだな。(笑)
次回からは、また小曲です。たぶん・・・


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