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11のコラール前奏曲(ブラームス) [ブラームス]

先週、土日に風邪をひいて、その時、
ベットで、ブラームスばかり、いろいろ聴いていたのだけど、
(そんなんで、最近、ブラームス特集?になっている訳だけど・・・)
今、私の中では結構、昔からブラームスの音楽が好きなんだなあ
と感じている。

そういえば、この音楽日記、最初のころは、ピアノ曲が中心だったけど、
早い時期から、ブラームスだけは、なぜか、
チェロソナタや弦楽六重奏曲などを紹介している。
ブラームスとは、相性がいいのかもしれない
(でも、詐欺師リストも好きなんだなあ)

ブラームスのいろいろな曲を聴いていて、
どの音楽を聴いても、なにか書きたくなってくるし、
この音楽日記は、基本的には、有名曲が多いのだけど、
たまには、変化球でも投げてみよう。

とはいっても、ブラームスのこんな無名な曲がある・・・
なんて、いうことではなくて、
ブラームスファンには、ブラームス最後の曲として、
かなり、知られているかもしれない。
ただ、普通のクラシックファンは、
ブラームスのオルガン曲なんて、普通、聴かないですよね。

今日の音楽日記は、ブラームスが最後に作曲したとされる
オルガンの為の曲【11のコラール前奏曲】です。

曲は、2分~4分程度の曲ばかりで、
なにか、バッハのコラール前奏曲を聞いている雰囲気がある。
一回聴いたイメージをまとて書いてみよう。

第1曲・・・バッハのような3声のフーガ。低音のコラール旋律
第2曲・・・人生の秋を感じさせる
第3曲・・・すばらしい対位法
第4曲・・・ピアノのような書法が随所に見られる
第5曲・・・平和な人生
第6曲・・・短いけど独特
第7曲・・・低音がない響き
第8曲・・・ピアノで、美しい旋律
第9曲・・・重厚なオルガンの響き
第10曲・・・流れるような16分音符
第11曲・・・敬虔なコラール。ブラームス最後の歌

ただ、ブラームスの絶筆となった作品として、聴くと、
コラールというより、
このオルガン曲は、ブラームスの人生をイメージする音楽となる。

ブラームス晩年の本当の心境は、わからないけど、
愛するクララも世を去り、
音楽との闘争は、無く、
人生の秋を迎え
だけど、音楽を愛してやまないブラームス。

私は、結構オルガンの響き が好きだ。
心が安まる時もあるし、
壮大な響きの中に包まれるのも悪くない。
しかし、このブラームスのオルガン曲には、
安らぎというよりも、
生き方だな。
まあ、技法的にも旋律にも、凝ったとこは、全然ないけど、
ブラームスの最後の曲として、大切に聴こう。

全11曲は、ちょっと 聴けない、という人がいたら、
最後の第11曲だけでもゆったりした気分で、聴いてください。
「おお世の人よ、私は汝より去らねばならぬ」ですね
ブラームスの白鳥の歌となったこの曲
あなたは、どんな思いで聞けますか?

追記
この曲の自筆譜を写真でみたことがある。
(文庫本の「ブラームス」という本に載っているのです)

それをみると、
悪筆でもないし、かといって、すごく几帳面でもない。
うーん、ブラームスらしいなあ・・・

でも、この本の写真の自筆譜、
第11曲の「おお世の人よ、私は汝より去らねばならぬ」
と書いてあるけど、どうみても、第10曲の譜面ですね(笑)





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なるたる

うーむ、次なるブラームスの曲に、この曲をお取りあげいただくとは激しく意外でありました。
この曲は余程のブラームスフリークでもなければ、話題にすることも少ない曲です。
よりによって何でこんな曲なんかを…、と言うのは冗談ですw。

孤独、寂寞、諦観、…人生の最後に必ず来るであろう情感をこんなにも切なく、近しく表現した曲を私はブラームスの音楽の中でも知りません。
ブラームスの最晩年の心境に近ずきありつつある自分自信ですが、それにしてもこの曲の「死」に対する姿勢はとても他人事ではない、と最近特に感じております。

第11曲は中でも私の大のお気に入りで、「こんな曲を最期にブラームスは旅立っていったんだな」と思うと、感慨一入となるのであります(泣)。
因みにこの曲、私は勝手に「この世に別れを告げよう」と題しております。

それにしても、「アルト・ラプソディ」と「哀悼歌」のご紹介はこの次当たりかなw。
いや、「運命の歌」・「勝利の歌」・「運命の女神の歌」・「埋葬歌」もあることだし…。
いやいや2曲ある「セレナード」も未だだったし。
おっとオルガンのためのフーガだってw。

by なるたる (2009-03-14 22:05) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
このブラームスのオルガン曲は、
人生というものについて、考えさせてくれます。
音楽的に、どうこうではないですね。

ご期待の曲、もちろん、準備万端です。
このブラームスシリーズの最後を「その曲」と「あの曲」で
締めくくる予定です。(本当か・・・)
by みどりのこびとちゃん (2009-03-15 09:16) 

なるたる

癪に触るけど訂正です。
「ブラームスの最晩年の心境に近ずきありつつある自分自信ですが」→「ブラームスの最晩年の心境に近ずきつつある自分自身ですが」。
お詫びして、謹んで訂正ですw。
by なるたる (2009-03-16 01:02) 

なるたる

今回のブラームス特集は、室内楽・協奏曲・器楽曲、そして多分声楽曲を網羅した、画期的シリーズでありますねw。
さすが、幅広いです。
by なるたる (2009-03-16 01:08) 

みどりのこびとちゃん

うーん、今回のブラームス特集は、幅広い画期的シリーズ
というより、
「ブラームスを聞き出したら、いろいろ節操なく、聴いて
 それが止まらなくなったシリーズ」ですね。
あまり、計画的には、聴いていません。

でも、私は、昔からブラームスが好きだったんだなあ・・・
と認識しています。

で、合唱曲は、初めて聴いて、感激しています。
by みどりのこびとちゃん (2009-03-16 22:36) 

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