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交響曲 第2番 ニ長調(ブラームス) [ブラームス]

さて、金曜の夜は、ゆっくりと、静かに、音楽を聴く時間があった。
こんな時間は、なかなかない、何の曲にしようか、
基本的には、ピアノの小品が好きな私だが、
こんな時は、普段ゆっくり聴けない交響曲にしよう。
久々にマーラーとかチャイコフスキーでも聴こうと思ったが、
ブラームスをコーヒーでも入れて、ゆっくり聴くことにした。
BOSEのスピーカーのオーディオで聴くのも久々だ。

耳を澄まして、ゆったりと、聴く。

そう、今日の音楽日記は、ブラームスの交響曲 第2番 ニ長調だ。

この曲は、気分が落ち着いた時に、ゆったり聴くと、とても気分がいい。
第1楽章は、低音の重要な音型ではじまり、とてもなごやかな開始となる。
しかし、なんといっても、すばらしいのは、
ヴィオラとチェロで歌われる民謡風の第2主題だろう。
のびのびと歌われるこの部分は、思わず歌ってしまう。
しかし、旋律だけに耳をかたむけていては、いけない。
耳を澄ますと、いたるところに、結構、対位法的に音楽が絡まっている。
うーん、なかなか、この音楽は、実は、凝っているぞ・・・
そして、フォルテの部分も、おしつけがましいところがない。これも魅力だ。

第2楽章のアダージョは、美しく、そして、はかないチェロの主題で始まるが、
その裏のオブリガートがいいんですよ。泣けます。
木管楽器の使い方も絶妙だ。

第3楽章は、この曲の中で、旋律が一番はっきりしている。
とても親しみやすい楽しい部分だ。

第4楽章はアレグロで喜ばしい音楽なのだが、ブラームス独特の哀愁の味もあり、
そのミックスがまた、とてもいいです。
この楽章の第2主題も、リズムは、凝っていないけど、とても好きですね。
そして、最後の部分はとても、にぎやかに終わるのだが、
一瞬停止する所は、なんとも言えない。(この部分好きです。)

さて、このブラームスの交響曲第2番は、どんな演奏がいいかなあ・・・
私は、そんなに派手ではなく、自然なリズムで、
ちょっとチャーミングに演奏するのが好きだな。
でも、弱々しい演奏でなく、ですね。

この曲は、ブラームスの「田園」と呼ばれることもあるらしいが、
私は、ちょっと、田園のイメージとは、違う。

ブラームスという人間は、
第1番の強固なイメージや、第4番の枯れたイメージがあるかもしれないが、
本当は、この第2番の交響曲のように、
のどかで、どこなく寂しいが、とてもチャーミングな人間だったのかもしれない。
(ははは、勝手にイメージして、ブラームスさんは、どう思うだろう・・・)

しかし、この曲、今日は、耳を澄まして、ゆったりと聴いたが、
上っ面は、単純だが、結構、作曲技法的には、奥が深い曲です。
しかし、それを感じさせないのがすごいです。

えっ、私は、今日の夜、誰の演奏で、聴いたかですって?
うーん、世間では、この演奏は、全然評価されて無いみたいだし、
ブラームスの2番では、これがいいみたいなのには、ベスト10にも全然のらないのですが・・・

今日の夜、聴いていたのは、アバド指揮のベルリンフィルの演奏です。
この演奏、明るくて、くせがなく、私は、ちょっといいなと思うのですが・・・

最後に。ブラームスのことを書くと、
やはり、クララさんに登場してもらわなくては、いけませんね。(お約束)
この曲を聴いて、クララさんは、「素敵な曲」と言ったそうです(本当か?)
でも、ブラームスは、こんな雰囲気の交響曲は、これだけなんだよなあ・・・
なんでかなあ(笑)


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なるたる

歳とともに曲に対する好みは変わるようです。
斯く言う私も以前は3→4→1→2の順番で好きだったのですが、歳を取った最近では2番がダントツに好きです。

空っぽにした心にすんなりと自然に染み渡る旋律(特に第1・第2楽章)、聴く物を身構えさせずに優しく長閑な気分にさせてくれる旋律。

堅苦しさと暑苦しさ(1番)、雄々しさ(2番)、寂しさ(4番)に鈍感な年齢になって、初めて分るさりげない美しさ、伸びやかさがあると思います…と言うような趣旨の書き込みを私が参加している掲示板に載せたところ、あれはオサーンにしか判らない音楽だと言われてしまいましたw。
by なるたる (2007-06-10 13:50) 

みどりのこびとちゃん

そうかなあ・・・ブラームスの音楽は、若者にもわかると思うけど、
しかし、歳をとると、音楽の聴き方が違ってくるのも事実ですね
by みどりのこびとちゃん (2007-06-10 21:44) 

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