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超絶技巧練習曲より雪かき(リスト) [リスト]

今日は、ピアノの魔術師といわれるフランツ・リストが作曲した
超絶技巧練習曲の第12曲目「雪かき」である。
何といってもこの練習曲集のネーミングが凄い。
原語では、「卓越した技巧の持ち主の為の練習曲集」となるらしい。
誰がこの日本語訳をつけたかは、知らないが、これを
「上級者向練習曲集」とか「最高級松坂練習曲集」とか「ウルトラC練習曲集」なんて、
訳していたら、現在の人気は、なかったのではないだろうか?
「超絶技巧」という言葉の響きは、もうそれだけで、私の気持ちをワクワクさせる。

まあ、現在では、この曲よりはるかに超絶技巧を用いる作品は、いろいろあるが、
当時では、破格の難しさだったことは、疑うべくもない。
(ちなみに現在の譜面より、1839年版の譜面は、更に難しかったらしい。)
(残念だが、私は、1839年版の譜面は持っていないのです・・・)

この曲集には、魅力的な曲が詰まっているが、「雪かき」は最後の12曲目にあたる。
最初の作曲の時には、題名はついていなかったらしいが、曲を聴くと、
吹雪の中をゆっくり雪かきをしながら、歩く様子が浮かんでくる。
単純だが、すばらしい旋律を細かい雪を描写したトレモロがおおい、半音階のスケールが
ときおり、突風のようにつきささる。そして雪は、目の前を覆い尽くす。
(もちろんこんな解説は付いていません。私の頭の中の想像です(笑))
どうです、聴いてみたいと思いませんか?

というより、弾いてみたいと思いませんか?

「超絶技巧練習曲集」なんて弾くのは無理だという方(もちろん私もです)へ。
この曲集の元ネタになったのは、リスト作曲の「12の練習曲」作品1です。
これには、現在の超絶技巧練習曲の一部の曲と旋律はほとんど同じ曲があります。
それになんといっても技巧的には、易しいのがありがたい。
(いわゆる ハ長調で弾く簡単アレンジ の部類とは違います。れっきとしたリストの作品1です。)
この12曲目は、「雪かき」と同じような旋律で作曲されている小品で、
これなら、私のようないいかげんピアニスト?も弾く楽しみが出来ます。
(まあ、ただ、いかんせん、この曲の感じでは、都心の雪の夜を歩く程度ですが・・・)

ということで、超絶に関しては、12曲もあるので、
別の曲の感想もいつか書こうと思っています。

しかし、イタリアンレストランで、超絶を弾くと、そりぁ ひんしゅくだよな。
のだめさん


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暗い雲(灰色の雲)(リスト) [リスト]

さて、今日は、ちょっと変わったピアノ曲である。
昔、ピアノを弾きたいと思った時、リストが弾ければかっこいいなあ、という
単純な思いで、リストの簡単な曲を探していたときに、出会った曲である。
普通の解説本によると、リスト晩年の無調に向かう小品の傑作とある。
ポリーニをはじめ、結構いろいろな人が録音している。

決して、かっこいい曲ではない。
48小節しかない、よくわからない曲だが、すごく、不思議な感じの曲である。
特に、最後の解決されない和音を弾き終えると、なんともいえない気持ちになること
間違いない。(なんか、違う世界にいってしまうような・・・)
全体的に、暗いイメージだが、単純に暗いだけではない旋律と和声が特徴である。

しかし、ここで、疑問である。
いったい、どんな場所と時間の時、この曲を聴けば(弾けば)、いいのだろうか?。

癒されたい時? 嬉しい時? 悲しい時? ストレス発散の時? 眠たい時? 等々
どれも違う気がする。
(余談だが、私のストレス発散は、プロコフィエフのピアノソナタ第7番三楽章と
 同じリズム 2-3-2 で、不協和音の連打を低音から高音まで、メチャメチャに
 叩きつけることです。なかなかいけますよ(笑))
(本当は、ちゃんとプロコィエフが弾ければいいだけの話だけどね)

よーく、考えた末に、一つの結論が出た。
(って勝手に自分が思っているのだから、少々おめでたい)

この 暗い雲 を弾く場所と時間は、

リストの最高傑作(私もそう思う。)といわれている、ピアノソナタをコンサートで
弾き終わり、あの最低音のBの音が終わり、静寂のあと、拍手がおこる。
そこで、どうしてもアンコールを弾かなければならない。
そこで、この 暗い雲 である。これは、その時の雰囲気にぴったりである。
と勝手に想像してみた。うーん どうでしょうかね

次回は、普通の曲の感想に戻ろうと思う。


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ピアノ版交響曲第九番(リスト) [リスト]

さて、今日は、ベートーベンの誕生日と一説には言われている。
ベートーベンの大曲のピアノ曲はなんだろうと考えていたら、
まっさきに思いついたのが、ピアノソナタ第29番のハンマークラヴィアである。
うーん。ちょっとマイナーだし、始まりはいいが、終楽章は、ちょっと難解だなあ。
と思っていたら、いい曲が思いついた。交響曲第9番「合唱付」だ。(これは大曲だ)
オーケストラと合唱のこの有名な曲をリストがピアノ独奏用に編曲した曲の感想である。

ネットで調べればすぐわかるが、リストは、ベートーベンの交響曲すべてをピアノ独奏用
に編曲しており、第9番は、独奏用と二台用に編曲している。
この編曲は、ただオーケストラのスコアを単純に移し変えただけでなく、
時には、小節数も変え、音形もピアノの語法に変化させ、できる限り音符を省略せず、
あるピアニストに「スーパーピアノソナタ」と言わせた本当にすばらしい編曲である。
確かに、この編曲での第三番や第五番や第六番などは、プロのピアニストがコンサートで
演奏しても、オケの代替というより、りっぱなピアノ曲として響く。
では第九番の編曲はどうだろうか?
もちろん、CDはでているし、譜面も出版されている。

結論(もちろん完全な私個人の思いですよ。いいかげんですよ)から言うと
  第九のピアノ独奏用編曲としては、とてもとてもとてもすばらしい。
  一楽章から三楽章まではまさにスーパーピアノソナタだ。
  しかししかし、四楽章は、ピアノ一台で表現しようとすると、リストの力をもってし
  ても原曲のイメージがありすぎ、なかなか無理があるのかもしれない。
  カッアリスは、さらに音を加えて演奏しているが、それても無理があるかもしれない
  私は、どうしても音楽より、この部分をどうやって弾くのかの興味が先にきて、
  頭で聴いてしまう。もちろんそれはそれでおもしろい聞き方だのだが・・・・・
  でもね、四楽章のフーガなどは、本当にすばらしい編曲です。

ということで、年末に変わった第九を聞きたい人にはお勧めです。

追記
 あーあ、譜面としては、春秋社から出版されているものをもっているのだけど
 あたりまえだが、まったく歯が立ちません。
 夜一人で弾く楽しみができない曲は、ちっょとつまんないけど、
 まあ、こんな曲は、プロのピアニストにまかせて、勝手に批評しながら、
 CDを聞くのも楽しいものです。
 


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