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暗い雲(灰色の雲)(リスト) [リスト]

さて、今日は、ちょっと変わったピアノ曲である。
昔、ピアノを弾きたいと思った時、リストが弾ければかっこいいなあ、という
単純な思いで、リストの簡単な曲を探していたときに、出会った曲である。
普通の解説本によると、リスト晩年の無調に向かう小品の傑作とある。
ポリーニをはじめ、結構いろいろな人が録音している。

決して、かっこいい曲ではない。
48小節しかない、よくわからない曲だが、すごく、不思議な感じの曲である。
特に、最後の解決されない和音を弾き終えると、なんともいえない気持ちになること
間違いない。(なんか、違う世界にいってしまうような・・・)
全体的に、暗いイメージだが、単純に暗いだけではない旋律と和声が特徴である。

しかし、ここで、疑問である。
いったい、どんな場所と時間の時、この曲を聴けば(弾けば)、いいのだろうか?。

癒されたい時? 嬉しい時? 悲しい時? ストレス発散の時? 眠たい時? 等々
どれも違う気がする。
(余談だが、私のストレス発散は、プロコフィエフのピアノソナタ第7番三楽章と
 同じリズム 2-3-2 で、不協和音の連打を低音から高音まで、メチャメチャに
 叩きつけることです。なかなかいけますよ(笑))
(本当は、ちゃんとプロコィエフが弾ければいいだけの話だけどね)

よーく、考えた末に、一つの結論が出た。
(って勝手に自分が思っているのだから、少々おめでたい)

この 暗い雲 を弾く場所と時間は、

リストの最高傑作(私もそう思う。)といわれている、ピアノソナタをコンサートで
弾き終わり、あの最低音のBの音が終わり、静寂のあと、拍手がおこる。
そこで、どうしてもアンコールを弾かなければならない。
そこで、この 暗い雲 である。これは、その時の雰囲気にぴったりである。
と勝手に想像してみた。うーん どうでしょうかね

次回は、普通の曲の感想に戻ろうと思う。


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タカノカズヒロ

今、これを聴いて寝ようと思っていたので書きました。
不気味で不穏、異質で冥府へと誘う。そんな感じがしました。

あれだけ盛り上げ上手なリストが、こんな単音で静かな曲を作ると、逆に「何かあるのでは?」と疑いたくなります。

20世紀を象徴する「調性の崩壊」。その実験をさりげなく、晩年にリストはやり始めていたんですね。
by タカノカズヒロ (2014-08-12 00:26) 

みどりのこびとちゃん

タカノカズヒロさん、コメントありがとうございます。
この曲にコメントがあるとは思っていませんでした(笑)
そう、確かに、不気味で不穏、異質な曲です。
リストは、どんな気持ちで作曲したのかなあ。
その時の自分のイメージを曲にしようとしたら、
こんな和声になってしまったのか?
それとも、最初から調性を崩壊させようとした実験なのか?
自分で、ピアノで弾くと、この音楽の奥深さが
さらに伝わります。

by みどりのこびとちゃん (2014-08-13 00:12) 

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