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交響詩 死の舞踏(サンサーンス) [サンサーンス]

昨日の夜は、オペラシティコンサートホールへ
ガヴリリュクのピアノリサイタルに行きました。
演奏曲目は、体育会系超絶技巧のピアノ曲が、
ずらり。本人が、技巧曲と言われているけど、
技巧は当然。それ以上の音楽を目指す みたいなことを
というだけあって、とても、素晴らしい演奏でした。

その時のブラームスのパガニーニ練習曲の演奏ですが、
この曲、リストの同名の曲より、技巧的には難しいです。
(リストも初版は難しいけど・・・)
で、硬いタッチで、バリバリ弾きます。
従来のブラームスのイメージはありません。
まるで、ルトワフスキのパガニーニの現代曲を聴いているようで新鮮。
静かな所の音色や呼吸も見事。
時間を感じさせない演奏でした。
きっと、好き嫌いがある演奏スタイルだけど、
ブラームスのこの曲が新鮮に聞こえたのは、びっくりです。
これは、鳥肌がたちましたね。

で、後半はリスト中心の曲ですが、
最後のリスト作曲タランテラも、
テンポの差が大きく、また、ダイナミックレンジも大きく
新鮮な表現でした。

伝統的な音楽を、あたかも新しい音楽のように弾く。
そんな感じでした。

ただ、ホロヴィッツ編曲物をかなり弾いて、
それはそれで、素晴らしいのだけど、
そして、ホロヴィッツに対してのリスペクトもすごく感じるのだけど、
私は、ホロヴィッツのイメージが強すぎて、
違うのですよ。例えば、ラコッツィ行進曲の再現部の前の爆音は、
どうしても、違うのですよ。
結婚行進曲は完璧に弾いてはいけないのですよ(笑)
で、最後のトロイメライも余韻があっていいのですが、
ホロヴィッツのそれではないのですよ。
ということで、ホロヴィッツ編曲ものは、偉大なピアニストの前に
難しいなあ・・・と思ったりして

うーん、今日の音楽日記、前半長い文章だなあ。
ということで、今日の音楽日記は、
このリサイタルでも、リスト編曲版が弾かれた
サンサーンス作曲の交響詩「死の舞踏」です。

この管弦楽曲、非常に描写的な音楽で、
夜中の12時の時計から始まって、
死神のヴァイオリン、骸骨のワルツ、騒乱
そして、朝を告げる鶏の鳴き声。
死神や骸骨がいなくなる最後の場面。
いやいや、管弦楽で、これほど、イメージを分かりやすく
描けるのは、サンサーンスは天才です。
で、これが、陳腐な描写音楽になっていないとこがすごいです。
ソロヴァイオリンが変則チューニングで、
死神を表しているのもなかなかです。

まあ、オーケストラで、この曲を演奏する場合は、
ちょっと大げさな演奏が私は、好きです。

さて、この曲をピアノ独奏用にリストが編曲している。
(リストには、自分の作曲したピアノと管弦楽の為の死の舞踏
 という曲もあるので、注意が必要です)
リストのピアノ編曲もよくできているのだけど、
リストにしては、ちょっとアクが無い。

ということで、ピアノ独奏用としては、
このリストの編曲をピアノの神様ホロヴィッツがさらに編曲した版があります。
これがですね、もう、アクが強くて、なんでもありで、
低音は、ガンガン響くし、高音のキラキラ感もなんともいえず、
素晴らしいです。
皆さん、サンサーンス作曲の死の舞踏をピアノで弾こうとする人は、
リスト編曲をさらにホロヴィッツが編曲したものがお勧めです。
(って、とっても難しいけど)

で、このホロヴィッツ編曲が好きだったので、
昔、マンドリンオーケストラで、サンサーンス作曲の[死の舞踏]を
演奏しようと決まった時、私が編曲したのですが、
このホロヴィッツ版を基にして、編曲してしまいました。
すなわち、
サンサーンス作曲/リスト編曲/ホロヴィッツ編曲/みどりのこびとちゃん編曲
の[死の舞踏]を マンドリンオーケストラで、演奏しましたね。
(長いぞこれ・・・)
で、この編曲は、面白いのか?と言われると、非常に答えに困ります(笑)
そう、当然、ホロヴィッツには、ぼろ負けです。
面白くないという人がほとんど と言うより、
とんでも演奏です。ボロボロでした。

しかし、いろいろな編曲バージョンが出来るのも
基のサンサーンスの曲がいいからですね。
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タカノカズヒロ

今年もよろしくおねがいします。
死の舞踏と言えば、「化石」とセットでお気に入りです。
私は原曲よりも先にピアノ編曲でこの作品を知ったので、原曲のリアリティさはまさに描写音楽です。

"Dance macabre"と表現されるサンサーンスの死の舞踏に対し、リストのはドイツ語表記でTotentanzなので、別物かなといつも思います。

ホロヴィッツ編の方が派手で、リストのはやや控えめな仕上がりに聞こえます。
by タカノカズヒロ (2015-01-27 20:19) 

みどりのこびとちゃん

タカノカズヒロさん、今年もよろしくお願いします。
私は、管弦楽原曲⇒ホロヴィッツ編曲⇒リスト編曲
という風に この曲を知ったので、
リスト編曲のピアノ版が、すごく控えめだなあ、
と思ったものです。


by みどりのこびとちゃん (2015-01-27 23:45) 

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