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左手の為の6つの練習曲(サンサーンス) [サンサーンス]

私、いつも譜面を書いているのだけど、
11月は、なぜか、マンドリンではなく、
オカリナ四重奏のための編曲をいくつか書いた。

2013-11-27 23.40.55.jpg
写真は、
「村の娘」「テデウムより前奏曲」「リベルタンゴ」「アヴェヴェルムコルプス」
ですね。
で、オカリナと言う楽器、
音域は、狭いし、
音量のフォルテとピアノの差は狭い。
そのため、編曲するのに、すごく制約はあるのだけど、
それがまた、なぜか結構、楽しい。

私は、音楽は、こうしなければならないという
制約があるとは思っていないけど
(だから、ケージもシュトックハウゼンも、現代の人の作品も聴きますよ)
だけど、ある制約の中で、どれだけ素晴らしい音楽ができるかを追求するのも
一つの楽しみだし、とても面白いと思うのです。

さて、ピアノ曲の中で、左手だけで書かれた曲はいろいろ
ありますよね。
明らかに、両手で弾くよりは、制約があるのですが、
それはそれで、作曲者は、その中で、新しい音楽を追求している。
そして、名作は、生まれる場合がある。

今日は、サンサーンスのピアノ曲。
『左手の為の6つの練習曲』です。

いままでもこの音楽日記の中で、
 ・左手の為の前奏曲と夜想曲(スクリャービン)→過去記事はこちら
 ・左手の為の協奏曲(ラヴェル)→過去記事はこちら
 ・左手の為のショパンの革命(ゴドフスキー)→過去記事はこちら
など書いてきた。

今日の『左手の為の6つの練習曲』は、
右手が不自由になった友人の為に書かれたそうだ。
6曲からなり、練習曲という名前だが、
どちらかというと、バロックの組曲のイメージです。

第1曲 前奏曲
 イメージは、古典的ですが、楽しい曲です。
 少ない音ですが、無理がないです。

第2曲 フーガ風 
 気持ちのいいフーガです。
 これも、音が少ないけど
 左手だけとは思えない響きです。
 声部を左手だけで分けて弾くのは、結構大変です。

第3曲 無窮動
 16分音符が続く曲です。
 まあ、これは、左手だけとわかります。
 なめらから動きの練習曲かな

第4曲 ブーレ
 古典的なイメージのブーレです。
 中間部は、簡単な書法だけど、効果的な音の響きです
 サンサーンスさん、さすがです。

第5曲 エレジー
 この曲集の中で、ちょっと、異色なんだけど、
 多分、最高傑作だと思います。
 左手だけだけど、とっても、深みがある歌です。
 途中から、結構、技巧的ななるけど、
 そこでも、たっぷりと、歌われる
 そして、とても変化に富んだ一曲です。

第6曲 ジーク
 ブレストで、飛び跳ねるような曲想です。
 終わり方が、粋で、サンサーンスらしいです。

ゴドフスキーの左手だけの曲に比べると、音も少なく、
単純に聞こえるかもしれませんが、
これはこれで、結構、弾いていて楽しい音楽達です。
サンサーンスの面目躍如といった曲ですね。

制約の中での音楽の作曲。
実は、自由になんでもありという場合より、
楽しく、いきいきした曲が出来たりして・・・・

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