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音楽の夜会 作品6 (クララ・シューマン) [シューマン(クララ)]

さて、前回の音楽日記で、
シューマン作曲のピアノ曲【ダヴィット同盟舞曲集】を書いたのだけど、
そうすると、この曲を聞きたくなった。

今日の音楽日記は、クララさんと言えば、シューマンの奥さん。
クララ・シューマン作曲のピアノ曲集【音楽の夜会】です。

もちろん、知っている人は、知っていると思うけど、
シューマン作曲の【ダヴィット同盟舞曲集】の第1曲の冒頭の部分は、
クララ・シューマン作曲の【音楽の夜会】の中のマズルカのテーマを引用しているのです。

クララ・シューマンは、ロベルト・シューマンの妻として有名だけど、
作曲した作品に関しては、夫のロベルトと比較すると、かなり無名だ。
最近こそ、楽譜も出版されて、普通に買えるけど、
やはり、クララさんの作品は、あまり聴いたことがない人が多いと思う。

この音楽日記では、いままでクララさんの作品は、
ピアノ協奏曲 イ短調・・・クララさんの代表曲かな
ベルリーニの「海賊」による演奏会用変奏曲・・・結構技巧的な曲
の2曲を紹介している。

まあ、クララさんについては、そちらも参考にして、
今日は、【音楽の夜会】です。

このピアノ曲は、6曲の小品からなるピアノ独奏曲で、
 第1曲 トッカティーナ
 第2曲 ノクターン
 第3曲 マズルカ
 第4曲 バラード
 第5曲 マズルカ
 第6曲 ポロネーズ
からなっている。
この題名を見ると、いかにも ショパンか? というイメージだけど、
まあ、ちょっと、各々の曲のイメージを書いてみよう。

第1曲 トッカティーナ
 飛び跳ねるような主題が楽しい。そして効果的な書法です。
 中間部はちょっとおとなしくなるのですが、
 最初の部分が復帰して、いかにも、トッカータ風の曲です。
 どちらかというと、ロベルト・シューマンの曲のようです。

2.ノクターン
 もろ、ショパン風 特に装飾音符の付け方が・・・
 ショパン後期の微妙な色彩は、まったくないのですが、
 そうは言っても、これはこれで、なかなか いい雰囲気の曲だと思うのです。

3.マズルカ
 これもショパン風のマズルカで始まり
 中間部は、雰囲気がちょっと違う感じになります。
 で、再現される部分は、装飾が微妙についています。
 これも、複雑な書法は使用していません

4.バラード
 これは、ショパンのバラードとは全く違います。
 どちらかというと、ロマン派の小品という感じで、
 物語風という感じはしません。
 だけども、ショパンのバラードと比較しなければ、これはこれで、
 これも なかなか いい雰囲気です。

5.マズルカ
 この曲の冒頭が、ロベルト・シューマンの【ダヴィット同盟舞曲集】
 に使用されています。
 このマズルカは、ちょっとマズルカっぽくないですが、結構いけます

6.ポロネーズ
 ショパン初期のポロネーズと言っても過言ではありません
 もちろん、ショパンの英雄や幻想等とは、比較できませんが、
 これも、これはこれで結構いけます。


ははは、ほぼすべての曲で、
ショパンの名曲と言われている作品と比較すると、そこまではいかないけど、
普通には、結構 いい感じの曲ばかりです。
そう、久々に譜面を見ながら、この曲集を聞いて、
このピアノ曲、ちょっと練習しようかな? と思ったほどです。

この曲集の作曲は、1835年 クララ16歳の作品です。

1835年というと、ショパンでは、
 ・スケルツォ第1番
 ・バラード第1番
が作曲された曲です。

ということで、ショパンと比較しては 16歳のクララさん、かわいそうです。

この【音楽の夜会】の6曲、結構 弾きやすそうですし、
もうちょっとだけ、演奏会にあがっても、いい曲かなあ・・・
それとも、自分で弾く方が楽しいかなあ・・・

まあ、クララさんは、作曲家としての人生を歩まなかったので、わからないけど
(当時の女性が作曲家として生きることは、出来なかったらしいけど)
もし、作曲家の道を選んでいたら、どんな作品ができたのかなあ
まあ、そうなっていたら、ロベルトと結婚してないし、
そしたら、ロベルトさんは、どんな作品を書いていたか・・・
ははは、なにを書いているのやら

とにかく、この【音楽の夜会】暇になったら、ちょっと ピアノで弾いてみよっと
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みどりの巨人ハルクくん

〈トッカティーナ〉の中間部に出てくる旋律が、次曲の〈ノクターン〉の主題になっていますが、

その旋律に、どこかほかで聞き覚えはありませんか?
by みどりの巨人ハルクくん (2011-05-11 00:34) 

みどりのこびとちゃん

ハルクさん、問題ありがとうございます。
まあ、答えとして、
シューマンのピアノ協奏曲やショパンのピアノ協奏曲
が似ている とか、の回答や
ちょっとひねって、チャイコフスキーの白鳥の湖の中にも、
この下降音階に 似ている部分があるとか、
は 期待してないですよね(笑)

正解は、シューマン作曲の【ノベレッテン】の第8曲の中間部
に、ほとんど、そのまま使用されていますよね。

でも、この回答も、面白くないので、

ちょっと別な回答を用意していたら、
いろいろ、ふくらんできたので、ここでは書かないで、
ちょっと考えてから、音楽日記に書きます
乞うご期待・・・・ははは

by みどりのこびとちゃん (2011-05-13 00:10) 

みどりの巨人ハルクくん

ご名答です。
古い解説などを見ると、「遠くからの声」と記されたその旋律について、
クララの原曲が知られてなかったためか、何の説明もされず「謎の旋律」のように
なっていますね。
《ノヴェレッテン》の加速する終結においてこの旋律がクライマックスとして
最後に現れる時、初めてクララの原旋律と調性が合致します。「物語」の大事な
ポイントですね。

《ノヴェレッテン》に、クララの「遠くからの声」・・・こんな話を持ち出してくると、
前の《ダヴィッド同盟舞曲集》からの記事の流れ的にもミステリー小説の趣きが
一層濃くなってよろしいんじゃないかと。
by みどりの巨人ハルクくん (2011-05-13 00:56) 

みどりのこびとちゃん

ハルクさん、解答ありがとうございます。
ちょっと シューマンのノヴェレッテン 最近聴いていなかったのですが、
改めて聴くと、この第8曲のこの部分、
結構、印象的ですね。

クララからの 遠い声・・・うーん ミステリーになりそうです
by みどりのこびとちゃん (2011-05-15 00:31) 

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