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合唱幻想曲(ベートーベン) [ベートーベン]

さて、なぜか、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカからの三楽章」の
音楽日記のコメント欄で、ある曲が、ちょっとだけ話題になったので、
本当に久々に聴いてみた。
(どんな話題かは、過去記事のコメント欄を参考にしてください⇒こちら

今日の音楽日記は、ベートーベン作曲の【合唱幻想曲】です。

この曲、まともにしっかり聴いたのは、何年ぶりだろうか、
よく思い出せない。
確か、レコードで、ピアノがリヒテルで、結構録音の悪いのを
昔、ちょこっと、聴いていたなあ・・・
聴きやすい曲と思ったけど、あまり印象に残っていない。

昔話は、この程度で、ちょっとこの曲のおさらいです。

作曲は、1808年(運命交響曲と同時期ですね)
編成は、管弦楽に独奏ピアノ、そして、独唱者6名に四部合唱
演奏時間は、約20分
特徴は、なんと言っても、あの第9交響曲の終楽章の旋律が聞こえることです。 
まあ、あとは、ネットで調べて下さいね。

今回、IMSLPのPDFファイルでスコアを見ながら聴いたのだけど、
この曲の感想?評価?を書こうとすると、難しいなあ。

確かに、聴きやすいし、ピアノは、活躍するし、
第9交響曲の旋律の原型は、興味深いし、
最後は、第9交響曲のような、合唱の響きもあるし、
第9と違って、20分程度だから、軽く聴けるし、
おもしろいのだけど、
いかんせん、
 ・みんな言っているけど、構成がつかみづらいなあ
 ・ピアノと管弦楽と合唱のバランスがいまいちだなあ
 ・第9を知っていると、あの旋律が、この曲ではいかにも貧弱だなあ
 ・最初のピアノの独奏は、なんなの?

まあ、ベートーベンは、
ここで、管弦楽と声楽の融合の実験を行った なんて、
かっこいい解説もあるけど、

本当は、よくわからないけど、今度演奏会やるけど、交響曲だけなので、
(この曲の初演は、運命 田園 と同じ演奏会です)
管弦楽も活躍して、
演奏会に呼んでいた声楽陣も活躍して、
ピアノは、作曲者が適当に弾いて活躍して、
みんなが喜ぶ短い曲で、派手にしめくくって、演奏会を成功させよう 
なんて ベートーベンが考えだったのかもしれない。
(私だけでなく、ちょっとネットで見たら、こういう風に考えている人多いです(笑))

で、この構成のこともあり、実演は少ないのですが、
録音は、以外に、有名ピアニストのものが、結構ある。
不思議ですね

でもね、この曲、次に聴くのは、いったいいつの日かなあ・・・・

合唱付きピアノ協奏曲というと、ブゾーニの怪作(過去記事はこちら)があるけど、
これも、成功作品とはいいがたいかな

この編成では、なかなか、難しいのかなあ・・・

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ofc201001

はじめまして!
たくさんの曲をご存じなんですね。勉強になります。m(_ _)m

この曲、私も学生の時に歌ったはずなんですけれど・・・
ほとんど記憶に残っていないんですよね。

やっぱり私もインパクトの薄い曲のように思います。

これからもいろいろ教えてください。
by ofc201001 (2011-01-10 19:07) 

みどりのこびとちゃん

ofc201001さん、はじめまして、コメントありがとうございます。
そうですよね、この曲、やはり、記憶に残らない曲かもしれません。

これからも、よろしくお願いします
by みどりのこびとちゃん (2011-01-10 22:34) 

みどりの巨人ハルクくん

客 「よぅよぅ、そのピアノの独奏はなんなの?」
ポリーニ 「きさまか、みどりのこびとちゃんとかいうふざけた奴は!」

(こちらでこんなことを書いてもなんのことかわからない・・・)

この曲、構成がつかみづらいのは「幻想曲」だからでしょう。
初演の演奏会では、これの前にピアノ独奏用の幻想曲Op.77も演奏されたと
ありますが、それも自由な構成の、つかみづらい曲です。
モーツァルトの幻想曲(特にハ短調の方)なども、同様です。
「幻想曲」という曲種が堅固な構成を持つようになったのは、意外にも
ロマン派の時代になってからのようです(ショパンやシューマン、あるいは
リストの《ソナタ風幻想曲 ダンテを読んで》などの作品)。
バロックでは即興演奏、古典派ではそれにテーマ変奏や気ままなポプリを
結合させたものが主流のようです。
この、記念すべき新作発表演奏会の大団円を飾るべく作曲された《合唱幻想曲》で、
ピアノと指揮を担当していたベートーヴェンは大失敗をしたようで、
フィナーレの途中で演奏を中断してやり直すはめになったと伝えられています
(もともと中断される運命にある曲なのですね)。
私もろくに聴いておらず、また悪くなさそうなのに興味を持ちにくい曲ですが、
かなり新しい独自の試みが盛られていそうな作品なので、いつかそのうち研究に
取り組んでみたいと、スコアを死蔵している次第であります。

by みどりの巨人ハルクくん (2011-01-11 01:06) 

みどりのこびとちゃん

ハルクさん、コメントありがとうございます。
幻想曲として、聴くと、構成は、確かにどうでもいいですね
ベートーベンというと、先入観で、構成のがしっとした曲
というイメージなので・・・

by みどりのこびとちゃん (2011-01-11 23:33) 

Robert

こんばんは。私はこの曲はこれまで3回しか聴いたことがありません。最初は1970年、ベートーヴェン生誕200年の年にN響がサヴァリッシュの指揮とピアノでやったのをTVで見ました。2回目、3回目はFM放送ですが演奏者ははっきり覚えていません。3回目のピアノはゼルキンではなかったかな?「ミニ第9」という感じがしないでもないですが、この編成では演奏会で取り上げられるチャンスは少ないでしょうね。ベートーヴェンの壮年期の作品で?なのはこれと3重協奏曲です。
by Robert (2011-01-12 00:12) 

みどりのこびとちゃん

Robert さん、コメントありがとうございます。
ベートーベンのトリプルコンチェルト、
昔、カラヤン・ベルリンフィル・リヒテル・ロストロポーピッチ・オイストラフ
のレコードを持っていました。(懐かしいなあ)
これだけの組み合わせでも、
曲自体は、私、あまり印象に残っていません。
確かに?ですね

by みどりのこびとちゃん (2011-01-12 09:41) 

yoshimi

この曲、良い曲だと思うんですけどね~。一番最初に聴いたポリーニ&アバド盤で、すっかり気に入ってしまったので。
終盤、ソリストと合唱が入ってきてからの高揚感が素晴らしく、スタジオ録音でもかなりテンションが高い演奏が多いです。
ほとんど曲を暗記してしまっているくらいに、よく聴いているので、わかりにくいと思ったことはないんですが、形式的には確かに変わってますね。
これと似た構成なのは、知っている限りでは、グラナドスの《星々の歌》くらいじゃないかと思います。


by yoshimi (2011-01-12 20:35) 

なるたる

手術の成功と病気の平癒をお祈りいたします。
ご自愛ください。

さてこの曲、35年くらい前に初めて聴いて、LPも買って何度か聴いた
まま、以来長い歳月が経ってしまいました。
懐かしい。

最初の印象は…妙な曲でしたね。
何かピアノ協奏曲仕立てかと思ったら、お終いの方に申し訳程度に
第九の出来損ないみたいな合唱があって、そのまま終わってしまう。
正直「?」としか思えない曲で、とまどいました。
私のような声楽曲好きにはバランスの非常に悪い曲で、明らかに消化不良、何が言いたいのかさっぱり分りませんでした。

今回実に何十年か振りに聴き返してみても、さほど印象に変化はなし。
相変わらず焦点のボケた、そして謎の曲ですw。
by なるたる (2011-01-14 20:41) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、無事に手術は終わり、退院しました。

この曲、謎です はい
by みどりのこびとちゃん (2011-01-20 23:54) 

みどりの巨人ハルクくん

この記事と《交響的練習曲》へのコメントの絡みで(記事はこちら あれ?赤くならないぞ)、この曲を改めて聴きなおしてみていますが、
これ、確かにyoshimiさんの言われるように「いい曲」なんですよね。
楽想はいかにも中期のベートーヴェンらしくて、気力もみなぎっています。
引き込まれる所がたくさんあります。構成だって、つかみづらくはあるけれども、
決してとりとめのないものではない。この異例な曲と他のベートーヴェン作品を
比較するということも本来できませんが、純粋に音楽を聴けば、第7番より前の
初期ピアノソナタよりはこちらの方がずっといい。さらに言えば、第五番より前の
交響曲よりもこの方がいいというのが私の偽らざる感想です
(私、言っちゃいけないこと言いましたか?)。ベートーヴェンはこの曲においても、
ちゃんと過去の自作群を乗り越えているのではないでしょうか?私はなぜこの曲が
これほど理解されないのか、わからなくなってきました。

風変わりな趣向づくめの曲なので、《第九》レベルの出来栄えでもないと
評価しないという、我々が無意識のうちに設けているハードルの高さが問題なのではないかという気もします。
近年、この曲の演奏やレコーディングが、名だたる演奏家たちによって
行われるようになってきています。徐々に理解が進んで来ているのでは?
みなさん、取り残されるかも知れませんよ!

ちなみに、話題に上った《三重協奏曲》、これは第1楽章が特に失敗だと思います。
けれど、そういうことを言えば、あのヴァイオリン協奏曲だって、私にとっては
失敗作なのです(私、言っちゃいけないこと言いましたか?)。

by みどりの巨人ハルクくん (2011-01-29 17:16) 

みどりのこびとちゃん

ハルクさん、ここにも長いコメントありがとうございます。

確かに、第9と、どうしても 比較してしまうからなのかもしれません。
でもね。私、第1~第4の交響曲 結構好きですよ


by みどりのこびとちゃん (2011-01-30 00:18) 

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