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演奏会用アレグロ 作品46(ショパン) [ショパン]

さて、今年は、なんと言っても、
ショパンとシューマンの生誕200年ですよね。
でも、どうも、この音楽日記、今年に限っては、ちょっとシューマンに肩入れしている。
ということで、ショパンの曲も書かねば・・・

しかし、左のサイドバーを見ても、ショパンの曲って、
いままで 58曲も書いて来たんだなあ。
結構、有名どころは、書いてきたつもりだ。
(それどころか、かなり無名なものまでですけど・・・)
で、まだまだ、マズルカの傑作や、ポロネーズやエチュードで
書いていない曲があるのだけど、

今日は、全然と言っていいほど、コンサートには登場しない曲を紹介してみよう。

今日の音楽日記は、ショパンのピアノ独奏曲【演奏会用アレグロ 作品46】です。

この曲を知らない人の為に、この曲の紹介です

・作曲は、1940~1941年、ショパンが最も油ののきりった時期の作曲で、
 バラード第3番 幻想曲 等 と同時期の作曲です。
・この曲、ショパンのピアノ独奏曲で、最も難しいと書いてある本もあります。
・演奏時間 12分程度という、聞きやすい時間ですね。
・もともと、ピアノ協奏曲第3番にする予定だった曲です。
・シューマンは言っている「カンティレーナは、輝かしい音楽で満ちている・・・」
・序奏~第1主題~ロマンティックな第2主題~華麗な展開部~再現部~華麗なコーダ 
 という構成。

ははは、こう書くと、この曲、聞いていない人は、聞きたくなるかもしれません。
ただ、上に書いたことは、本当のことだけど、はっきり言ってしまいましょう。
この曲、私は、全然ダメです。
(というより、世間一般の評価も、駄作ということになっています。)

この曲のどこが、問題か? ちょっと考えてみよう。

・第1主題に魅力がない(第2主題は、いいのだけど・・・)
・音楽に流れがない(つなぎの部分が、ぎこちないのです)
・演奏技巧が難しいと思うのだけど、生かされていない。
 (派手なら派手で、もっとやればいいのに・・・ちょっと中途半端)

この曲、作曲は、1940年ごろなのだけど、
実は、ショパンがお金に困って、若いころの作曲スケッチを
取り出して、ピアノ独奏曲にしたとの話だ。

作曲という行為は、難しい。

このショパンの【演奏会用アレグロ】
だれか、歌うとこは、極端に歌わせて、
技巧的な部分は、ガンガンに派手に早いテンポで、低音響かして、
弾いたら、結構、聞きごたえのある曲になるかも知れないけど、
ショパンの一曲としては、どうしても、ダメだろうなあ・・・
これが、リストだったら、駄作は、駄作として、結構 楽しめるのだけどなあ(笑)

えっ、なんで、この曲を今日、選曲したかって?
いやいや、特に理由はないのですが、たまたま、ショパンの曲を聴いていたら、
この曲を本当に久々に聞いたのです
そしたら、感想は、初めて聴いたときと同じだったので・・・

追記
 この曲は、もともと、ピアノ協奏曲として構想されたので、当然、
ピアノ協奏曲にしてみようと思う人がいても、不思議ではありません。
もちろん、そんなゲテモノCDもあって、ポンティがピアノを弾いているのを
聞いたのですが、うーん、これまた、ショパンの第3協奏曲というには、まだまだ・・・
というより、ショパンだったら、そんな風にピアノがはぃってこないだろうなあって・・・

では、次回も、ちょっとショパンの曲を書いてみましょう

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コメント 16

なるたる

おぉ、演奏会用アレグロだ。
感想入れるのメンドッちいショパンだけど。
私、この曲結構好きw。

出来損ないの第3協奏曲の第一楽章だけど、コーダというか終結部のピアノのフィギュレーションは結構萌えます。
でも良いのはそこだけ、あとは良いとこなし。
協奏曲にするには確かに印象的な旋律を欠いていますねぇ。

まだ感想本調子じゃありません。
気力が戻るまでもう少し…もう少し…。
by なるたる (2010-07-28 16:58) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
この曲に、コメントが入るとは・・・・(笑)
それに、結構好きとは・・・ちょっと驚き

それにしても、この曲、実演で弾く人いるのかなあ
苦労の割に、報われないような気もします。

なるたるさん、気力 とりもどしてくださいね
(まあ、暑いですから・・・)
by みどりのこびとちゃん (2010-07-28 23:44) 

早川直希

最近、「演奏会用アレグロ式ホ短調協奏曲第一楽章」というのを作りました。
演奏会用アレグロは、解説等では普通に「ソナタ形式」として説明されていますが、
違います。
これは二つの提示部を持つコンチェルト・ソナタ形式が基になっていますが、
当初の計画が変更されてソロの単品となったことで「コンチェルト・ソナタ崩れ」
としか言いようのない奇妙な構成を示しています。
こびとさんはピアノとオケ協奏の編曲版に触れていましたが、ポンティの弾いているのは単に原曲を協奏的に仕立てたもの(ヴィウコミルスカ編(誰かは知りません)。オケがピアノソロをかなり邪魔していますが、これはポンティの演奏にも録音の仕方にも問題あり)ですが、それとは別に、この曲を完全なコンチェルト・ソナタ形式による協奏曲の第一楽章として補作編曲したものがあります(ニコデ編(同前)。セトラックのピアノによる盤あり)。これは音楽的には成功しているとは言えませんが(ま、当然です)、現行の演奏会用アレグロのありようから、本来のコンチェルト・ソナタ形式のあるべき構成を的確に復元している慧眼の作です。
で、その逆と言ってはなんですが、コンチェルト・ソナタ形式で構成されている第1番の協奏曲の第一楽章を演奏会用アレグロの形式構成で再構成してみたら、現行の演奏会用アレグロがどのように崩れているのかが明らかになり、形式構成の実態が把握できるようになるのでは、と思い、作ってみました。
演奏会用アレグロの構成の特徴的なポイントは
①第一提示部に第二主題が現れない(これは従来の協奏曲にもある手法)。
②第二提示部でアイガングに続いてピアノソロが提示するのは第二主題で、しかも属調ではなく主調(従来にない手法)。
③第一エピソード(ピアニストの見せ場となるパッセージ部)のあとに属調で第二主題が提示される(ありえない手法)。
④第二エピソードとオケ全奏(本来)によるつなぎ部分を経て展開部になるが、異調での第一主題出現というよくある開始パターンから、そのまま第一主題の主調再現、つまり再現部になってしまい(もはやコンチェルト・ソナタではない)、第二主題の再現もない(ソナタ形式でもない)等。
これらをホ短調協奏曲の第一楽章に適用させました。全体は原曲の半分ほどの長さになり、ちょっと名曲アルバムチックです。
これだけ能書きを並べても、ネットのない私はそれをアップすることができないのですけれど(それどころか、今は壊れたパソコンの中に閉じ込められています)。おひまなら想像してみて下さい。
私は演奏会用アレグロけっこう好きです。第3協奏曲の創作が順調に進められていたら、素敵な第2,3楽章が加わって、1,2番と並ぶ名曲として評価されていたでしょう。演奏会用アレグロが抱える一番の問題点は、この曲だけのものではなく、他の協奏曲のソナタ楽章にも共通の問題なので、他の協奏曲並みのラルゲットとロンドさえ付いていればメジャーになれたのに、と思います(逆に言えば、私は2つの協奏曲のソナタ楽章をあまり高く評価していません)。
by 早川直希 (2010-10-08 16:17) 

みどりのこびとちゃん

早川さん、おもしろいコメントありがとうございます。
思わず、頭の中で、音楽を組み立ててしまいました(笑)
いやいや、おっしゃる通りです。
ひょっとしたら、いい音楽かも、
なんとなく構成的にも破たんしないかも
なんて、思ってしまいました。

そう、ソナタ形式崩れなんですよね
by みどりのこびとちゃん (2010-10-08 21:54) 

みどりの巨人ハルクくん

・・・今頃訂正です。
③の所「属調で第二主題が提示される」って、それじゃソナタとしてあたりまえ!
正しくは「属調で第一主題が提示される」です。この一字の間違いだけで
この長文全体の意味が通じなくなってしまう、あってはならない大ミス。
書き込みして二日後くらいに図書館のパソコンで見て間違いに気づきましたが、
そのパソコンでは書き込みができず、例の献血ルームには最低二週間を経なければ行けないので、独りでやりきれない思いをしておりました。
しかし、数々の困難を経て、このほど自宅にインターネットを開通させました
(どれほど継続するかはわかりませんが)。書き込み用のコテハンも作りましたので
よろしく。

「続・名曲ミステリーゾーン」の刊行をどこの出版社も引き受けず、あくまでこの
貧乏人に大金を出させようとするのなら、ブログを構えて連載しようかとも思っています
(ITアレルギーの自分にとって想像を絶する大難事となること必定)。
by みどりの巨人ハルクくん (2010-12-01 21:28) 

みどりのこびとちゃん

みどりの巨人ハルクくん さん(笑)コメントありがとうございます。
ははは、確かにソナタ形式としては、属調で第2主題って、
普通すぎます。ははは
さて、インターネット開通おめでとうございます。
でも、「続・名曲ミステリーゾーン」の出版がないのは、
いちファンとして、残念です。
あのような本は、貴重だと思うのだけどなあ・・・・


by みどりのこびとちゃん (2010-12-01 23:26) 

みどりの巨人ハルクくん

あきらめてはおりません。念のため。

ところで、「一曲だけの作曲家」シリーズで、スーザ「星条旗よ永遠なれ」を
それもホロヴィッツ編で取り上げてほしいです。
実は、「私が最も好きなピアノ曲」は、それなのです(「名ミス」でこれをお題に
一章書きましたが、ボツにしました)。
by みどりの巨人ハルクくん (2010-12-01 23:40) 

なるたる

早川さん改め「みどりの巨人ハルクくん」さん。
ご無沙汰でございます。

「続・名曲ミステリーゾーン」を手がける出版社がないとは、日本の出版界
も見る目がないと言わざるを得ません。
あんなに刺激的で知的興奮に満ちた趣向の書物は実に得難いのに…本当に残念です。
ブログへの掲載の案、心から応援いたします。

スーザの「星条旗よ永遠なれ」(ホロヴィッツ編)、宜しいですね。
この曲と同じくホロヴィッツ編の「メンデルスゾーンの結婚行進曲」
のトランスクリプションは私も好きです。
youtubeではアルカディ・ヴォロドスの演奏するこれらの曲の演奏
が光っています。
by なるたる (2010-12-02 21:14) 

みどりのこびとちゃん

おおっと、スーザ=ホロヴィッツの「星条旗よ永遠なれ」
「結婚行進曲」ついでに、「ラコッティ行進曲」に「カルメン変奏曲」
ええっい「死の舞踏」に「展覧会の絵」・・・
懐かしいなあ。あの興奮・・・
でも、いまでも、私、時々、聴いています。
それに「星条旗」は、ちょっと練習したし(笑)

さて、落ち着いたら「体育会系シリーズ」でも書きますか
by みどりのこびとちゃん (2010-12-02 23:53) 

みどりの巨人ハルクくん

なるたるさん、お久しぶりです。今後ともよろしくお願いします。

早速ご紹介頂いた演奏をユーチューブで視聴してきました
(これまではこういうことができなかったんですよ!)。
星条旗を弾き終えた後のヴォロドスの、なんの苦もなかったかのような表情がいいですね。
ただ、私はマニアでもオタクでもピアノフリークでもないので、星条旗以外での
ホロヴィッツの編曲は大抵好みません。超絶技巧という麻薬を無理矢理
過剰注入されて、酔わされて足腰がヘロヘロになっている音楽作品を
聴かされるのは御免です(私は、ホロヴィッツは非常に残念な人だと思っています)。
星条旗の編曲は、ピアノのトランスクリプションとして必要で最適なことを
やっているから、純粋にその音楽に感動します。吹奏楽によるスーザの
原曲の演奏からも得られない、作品に本質的に備わっている偉大な力が
存分に発揮されいると思うのです(こんな風に感じる点で、私の捉え方はおそらくこの編曲に対する大方の見方とはかなり異質であると思われます)。

ところで、こびとさんが推し進めているシリーズは「一曲だけの作曲家を
二曲にする」でしたね。私、読み違ってました。すいません。

著作への称賛と励ましをありがとうございました(嬉)。ただでさえ出版不況だし、
ああいう本は受けないという公算なのでしょうが、今はそうでもないと思います
(事実、「名ミス」結構売れましたし)。
by みどりの巨人ハルクくん (2010-12-03 00:58) 

みどりの巨人ハルクくん

こびとさんへ
「星条旗」、私は採譜しました。それほど好きです。
by みどりの巨人ハルクくん (2010-12-03 01:02) 

みどりのこびとちゃん

みどりの巨人ハルクくん さん、コメントありがとうございます。
ホロヴィッツの編曲作品についての意見もありがとうございます。
確かに、「星条旗」に関しては、原曲の力が十分にピアノで
発揮できる名編曲です。
ただ、私は、他の技巧的なそして、多分B級と言う人もいるかも知れない
ピアノ編曲作品も好きです。
それは、純粋な音楽ではなく、
きっと、あそこまで、徹底してやってしまったことに対してかもしれません。

話変わって、「続 名ミス」出版されるといいなあ・・・

by みどりのこびとちゃん (2010-12-03 23:58) 

みどりの巨人ハルクくん

(このコメントは、チェロ・ソナタに入れたコメントの次にご覧ください)
チェロ・ソナタによる“ピアノ協奏曲第4番”と同じアップ主による“ピアノ協奏曲第3番”
(編曲者は異なるらしい。関連動画の欄にあります)は《演奏会用アレグロ》による
コンチェルトソナタ楽章ですが(ソロピアノ導入から収録)、これがまた興味深い。
一番の特徴は、原曲の第2主題相当の部分(第91小節から)を、主調のままで
あることから経過楽節と見なして(妥当)、パッセージエピソードのあとに設けられている
属調による「不合理な第1主題出現」を廃止、代わりにショパンスタイルによる
全く新しい第2主題を創作して据えています。それはピアノ・ソナタ第3番第1楽章の
第2主題をベースに、序奏部のモチーフも交えて仕立てているようですが、
なかなか見事な出来です。問題は、展開部に一切手を加えていないので結局原曲同様
展開部が欠けたかたちになってしまっているのと、新作第2主題以降の呈示部主調再現が
パッセージ部も含めて全て忠実に移調して行われるのが冗長で、「ショパンは絶対に
そうはしないだろう」と思えることです。全体の構成処理もつぎはぎの感が否めません。

前に挙げたニコデ編は構成観に長じ、このコゴソウスキ(読み方不明)編は
楽想の補作に長じています。両者を合わせて最良の結果が得られそうなのですが。
by みどりの巨人ハルクくん (2011-03-10 16:22) 

みどりのこびとちゃん

これまた、面白そうな情報です。
聴いたら、感想入れます。
いやいや、ちょっといそがしくて・・・
by みどりのこびとちゃん (2011-03-14 23:44) 

みどりの巨人ハルクくん

地震では大変でしたね。
私はあの日、都内へ遊びに行こうと思っていたのですが、確定申告をしなければ
ならないことを思い出し、新兵器のネットで申告しようとしたら、相次ぐ煩雑な手続き
(なんでパソコンだけで済ませられないの? ICナントカカードなんてどこにあるの!?)で
あえなく挫折、やむなく税務署へ出向きました。
地震に遭遇したのはその道中です。足元の道路の継ぎ目がメリメリと動いて
やばいと思いましたが、家にいたらもっとずっと怖かっただろうと思います。もちろん
都内へ出かけていたら私も帰宅難民。運がよかったです。
税務署は普通にやっていましたが、その付近のスーパー等では停電で営業停止もちらほら。
でも、地元の方へ帰って来たら街が完全停電でした。家に被害はありませんでした。

今も長野震源の余震・・・今回は音楽の話は致しません(よく今日新記事をアップ
されましたね)。街の店からはパンや電池が消えていますが、普段からギリギリ生活の
私は普通に生活するだけです。
by みどりの巨人ハルクくん (2011-03-15 01:49) 

みどりのこびとちゃん

ハルクさん、この編曲も聴きました。
途中からですが、これもおもしろかったです。
確かに、私がいままで聴いていたこの曲の協奏曲アレンジより、
凝っていますね。
最後、これで終わりという場所になって、
ピアノ・ソナタ第3番第1楽章の第2主題風の曲想が戻ってくるとこでは、
うーん、そうくるかと・・・

話かわって、新しい記事書いたのは、私は、地震で、無事ですという
ことも含めてなのです。

by みどりのこびとちゃん (2011-03-16 23:19) 

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