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ピアノ協奏曲 ニ短調 断片(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、今年2010年は、ショパンで盛り上がっているみたいだけど、
もちろん、ロベルト・シューマンの生誕200年でもありますよね。
ということで、シューマンの曲でも書いてみよう。

シューマンのピアノ協奏曲というと、イ短調のものがあまりに有名で、
また、その曲が、すばらしいので、その一曲だけと思っている人もいるかも知れない。
まあ普通は、そうなのだけど
でも、作品表を見ると、あと3曲ピアノ協奏曲といわれる作品がある。
(序奏とアレグロ・アパッショナータ と ピアノと管弦楽の為の序奏とアレグロ は除く)

1828年作曲 ピアノ協奏曲 変ホ長調(未完)
1829年作曲 ピアノ協奏曲 ヘ長調(未完)
1839年作曲 ピアノ協奏曲 ニ短調(第1楽章のみ完成)
(あと、ホ短調の未完のものがあるとか・・・・本当?)

まあ、どれも完成していないので、曲という感じでもないのですが・・・

その中から、今日の音楽日記は、1839年作曲の
ピアノ協奏曲 ニ短調 断片(第1楽章のみ完成) です。

まあ、普通には、この曲、まったく無名の曲となるのだろうけど、
世の中には、シューマンおたく?の人もかなりいるみたいで、
その人達にとっては、以前からCDの音源もあったので、
ああ、あの曲ね。となるかもしれない。
(ははは、でも、そんな人、きっと少ないですね・・・)

シューマンのイ短調のピアノ協奏曲は、曲の解説もいろいろあるけど、
ニ短調のこの曲は、あまりないと思うので、
いつものように、ちょっとだけ いいかげんな解説です。

曲は、1839年に作曲され、第1楽章のみの断片です。
演奏時間は、8分程度。

曲は、ピアノの低音が響く、5小節の壮大な前奏の後、
ピアノの右手が、オクターブで、
上昇、下降する第1主題を力強く、弾きます。
その後、シューマンらしい、同一リズムでの展開があり、
お約束の、ゆっくりした、第2主題は、まず管楽器で・・・、
そして、いろいろ展開されます。
(途中のピアノ伴奏の上に、弦楽器の掛け合いがある所は、
とても美しいし、自然な音楽です)
終結部の前に、いかにもシューマンらしい、派手ではないけど、
ちょっと魅力的なカデンツァがあって、
その後、力強く、D音の引き延ばしで曲は、終わる。

と書くと、なんとなく、イ短調にも匹敵する曲か、と思う人もいるかもしれないけど、
実際には、結構、問題があると思うのです。

その一番の点は、ピアノ以外の楽器の使い方だろう。
最初の5小節は、なかなかの響きなのだけど、
それ以降は、さすがに、弦楽器が、ちょっと薄い響きだし、音色の変化も乏しい。
うーん、私に力があったら、弦楽器の部分を補筆したいぞ

あとは、ピアノ書法がちょっと単調になっているところか・・・
そうなんです。シューマン特有の同じリズムの繰り返しがでてくるのですが、
ちょっとだけ、単調です。
これも、ちょっと オブリガートを入れて・・・・
シューマンには、悪いけど、ちょっと改作してみたいなあ(笑)

でもね、そんなことすると、あたりまえだけど、
きっと、シューマンの音楽っぽくならないですねこれが。

シューマンは、この曲、どうしたかったのかなあ・・・
多分、これで、この第1楽章は、完成ではなかったと思います。
この楽章も手を入れて、そして、第2、第3楽章へ続いていく。

そんなことを考えながら聞く、そんな曲があってもいいですよね。

今年はシューマンイヤー。
他のピアノ協奏曲の未完の作品もCDがでるらしい。
しかし、こういうオタク向けのCD 何枚ぐらい売れるのかなあ・・・・
(きっと、私、買うなあ)
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