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ピアノ協奏曲(ブゾーニ) [ブゾーニ]

さて、マンドリンの演奏会が終わって、ちょっと五線紙と向き合う時間が減るかなあ、
とも思ったけど、
ちょっと趣味の作曲なんて、楽しくやっている。
正式に勉強した訳でないので、趣味の域をでないのだけど、
人前では、一生演奏されない曲達かもしれないけど、
これは、これで、私は結構、楽しい。

さて、作曲という行為は、どんなものだろうか?
もちろん、誰かに頼まれる場合もあるし、
演奏すること、聴衆に聞いてもらうことなどを主体に置く場合もあると思う。
だけど、そんなことまったく関係なく、
作曲家が、自分のやりたいことを譜面に書いた曲というのは、
強い意志がある曲になると思う。
ただ、それが名曲なのか、傑作なのか、みんなが聞くか、ということに関しては、
その場合、疑問がある曲も多い時もあるかも知れない。

今日は、多分、名曲でもない。傑作でもない。そして、
一般的には、まず、聴かれないと思うけど、
作曲家の意思は、強く響いてくる曲。
ブゾーニ作曲の【ピアノ協奏曲】です。

この曲、なにが、すごいって、すごいです。
もう、めちゃくちゃです。
・時間がすごい・・・全5楽章で、約80分
・構成がすごい・・・ピアノ協奏曲なのに、最後に合唱まで入っています
・構成がすごい・・・すごいというより、全五楽章、支離滅裂です
・旋律がすごい・・・すごいというより、いろいろなスタイルが入りすぎです。

こんな曲、あまり聴く人いませんよね(弾く人も少ないけど)

さて、私が、初めてこのブゾーニのピアノ協奏曲を聴いたのは、
かなり昔のことだ。
FMで、クラシック音楽をよく聴いていたとき、
何故か、この曲と出会った。

最初の感想は、「なんにも覚えていない」かな(笑)

第1楽章の始まりは、美しく、堂々としていて、ピアノが入ってきての
和音連打も和声進行もなかなかだ。
と思って聴いていると、これがなかなか、くせもので、
なかなか、思ったように展開していかない。
音楽そのものは、聴きにくくはないのだけど、よくわからないまま、
静かに1楽章は、終わる。

第2楽章は、荒々しい音楽のようだけど、イタリア風でもあり、途中から、ますます混乱してくる。しかし、ピアノパートは、難しそうだ。急に静かに終わるし・・・

第3楽章は、30分弱の楽章。長いぞ。

第4楽章は、イタリアの舞曲タランテラ。というと、想像する6/8の早い舞曲なんだけど、確かにそうなんだけど、イメージは、ずいぶん違うタランテラだ。
この微妙に楽しくなれないタランテラが、15分、延々と続く。
この楽章のピアノも難しそうだ。最後は、よくわからん音楽になるし・・・

そして、最終の第5楽章には、なんと、ピアノ協奏曲なのに、合唱がはいるのです。
うーん、凄く合唱で盛り上がる訳でもなく、
とてもとても、天国のように美しい音楽という訳でもなく、
いったいこの楽章は、なんなんだろうなあ・・・
急に最後は、普通のピアノ協奏曲の終わり方で、終わる

この曲、部分部分を聴くと、美しかったり、技巧的だったり、
気持ちよかったり、するのだけど、
全体を聴くと、支離滅裂かもしれない。
そこが、最大の魅力の曲なのかもしれない。

多分、この曲、音楽を聴くというより、
作曲者の意志を聴くんだろうなあ
ブゾーニというと、バッハの曲をピアノ用に編曲した人のイメージがあるけど、
作曲に関しては、なかなか、おもしろいことをやっている。
けど、それが、一般的に受け入れられるかというと、なかなか?だ。

クラシック音楽の流行は、どうなるかわからない
マーラーだって、今みたいに聞かれていないときは、あったし、
春の祭典が、バリバリの現代音楽だ みたいな 時代だってあった。
リストの超絶技巧練習曲だって、昔は、音源は、ちょっとだけしかなかった

ブゾーニのピアノ協奏曲が、普通に演奏されて、
普通に録音され、
みんなが、聴く音楽になる時代がくるのだろうか?

うーん、これに関しては、来ないほうに、賭けるな(笑)

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なるたる

どうもね、ブゾーニの評価って難しいなぁ。
この曲もね、意図するところが皆目分らない、意味不明の曲なんですね。
10年くらい前に初めて聴いて…いや、やっとの思いで全曲聴きとおしたけど…苦痛でした、「訳分らん」ってねw。
絶対聴衆を楽しませるつもりで書いた曲ではない、とその時思いましたけど何だかなぁ…。

25年くらい前に買ったピアノ曲全集(確か6~7枚組だったかな)も良く分らなかったなぁ。
大半が聴いていて全然美しくもないし楽しくもない、妙な半音階が入っていたりして聴くのを断念してそのまま、途中で放り投げたままです。
バッハの曲の編曲なんかは本当に素晴らしいのにね。
まるで別人のようで、戸惑いますね。
ブゾーニの世間の評価も、一般的には中途半端なままですしね。

最近の私は歳のせいもあって、こういうあざといもの、仕掛けの大掛かりのくせに空虚なもの、奇を衒いすぎたもの、意味不明なものにとりわけ嫌悪感を持つようになって来ました。
by なるたる (2009-10-24 19:48) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
確かに、この曲、意味不明・訳わからんです。

そして、ブゾーニのピアノ曲ですが、なるたるさんと同じ意見です。
ソナチネも全曲聴いたけど、なにか中途半端かなあ
妙です。

まあ、でも、ブゾーニもう少し聴いてみますよ
by みどりのこびとちゃん (2009-10-25 00:05) 

yoshimi

こんにちは。
ブゾーニ、なぜか評判悪いですね~。私はわりと好きですが。

このピアノ協奏曲に関しては誇大妄想的なところがありますが、楽章ごとに性格が違っているので、第2楽章と第4楽章は聴きやすかったと思います。(好みにもよりますが)

バッハ編曲の”シャコンヌ”は有名ですが、後年に書いた”バッハのコラール《幸なるかな》による即興曲(2台のピアノのための)”も、調性感があいまいな、なかなかモダンな曲です。

ロマンティックでわかりやすい曲なら、ヴァイオリンソナタ第2番が名曲だと思います。ピアノパートがソロ並に充実してます。

by yoshimi (2009-11-28 22:49) 

みどりのこびとちゃん

yoshimi さん、コメントありがとうございます。
ブゾーニは、ちっょと、とっつきにくいです。
有名なシャコンヌの編曲は、すごいと思ったけど、
バッハのオルガン編曲は、普通だし、
他の曲は、訳のわからない曲も多いし(笑)
ソナチネ集は、割合好きだけど・・・
ヴァイオリンソナタ第2番は、聴いていません。
機会があれば、聴いてみようと思います
by みどりのこびとちゃん (2009-11-29 02:09) 

takurou

こんにちは
ブゾーニのピアノ協奏曲を調べてたらたどり着きました。
私はドノホーの録音を聞いて特に終楽章のコーダなど魂が震えるほど感動したのですが、他の方の評価はまちまちなようですね・・・
録音も多くない曲なのえ演奏によって感想もだいぶ違うでしょう。是非お試しください。
http://www.allmusic.com/album/busoni-piano-concerto-mw0001847904
by takurou (2012-12-06 04:06) 

みどりのこびとちゃん

takurouさん、コメントありがとうございます。
この曲にコメントが入って、
久々に、この曲を聴いて(といっても、30秒毎のサンプルですね)
おっ、また、全曲聴いてみようかなと・・・・

このドノホーの演奏は、
ピアノがずいぶんはっきりしているような気がします。


by みどりのこびとちゃん (2012-12-06 23:54) 

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