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ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ 作品134(R.シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、シューマンのピアノ協奏曲といえば、有名なイ短調の1曲があり、
多分、ファンも多いと思う。
もちろん、私も、クラシック音楽を聴き始めたころから大好きな曲だ。
(この曲の過去記事は、こちら⇒ピアノ協奏曲イ短調

でも、シューマンのピアノ協奏曲は、これ1曲だけで、
この曲を好きな人には、ちとさみしい気分ですね。

ただ、シューマン作曲のピアノと管弦楽の為の曲で、聴ける曲は、まだある。
ピアノ協奏曲ニ短調の断片という曲は、あまりにマニアックだけど、
【序奏とアレグロ・アパッショナータ 作品92】と
【序奏と協奏的アレグロ 作品134】は、
結構、昔から音源はあるし、
そして、どちらも、シューマンならではのロマンあふれた作品です。

で、今日の音楽日記どっちにしようか、すごく迷ったのですが、
【ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ 作品134】にしました。

この曲、15分程度の曲ですが、
イ短調のピアノ協奏曲と比べても、遜色の無い、
いやいや、内容の深さは、こっちにあるかもしれません。
とても、とても、味わい深い、ロマンの香りただよう、いい曲です。

曲は、弦のピッチカートの後、
ピアノソロで、ゆっくりと、いかにもロマン派という旋律を弾き始め、
しばらく、その雰囲気にひたっていると、
アレグロの主部に入る。
自由に展開され、
その後、ちょっとゆっくりな旋律がでる。
この部分は、昔から、山田耕作の「赤とんぽ」の旋律に似ている、いや似ていない、
と話題のたえない旋律で、
もし、聴いていない人がいたら、自分の耳で確かめてくださいね。
(ちなみに、私は、音列や和声はよく似ているけど、これは、別の曲かな
 と思っています。もちろん、根拠はありません(笑))
でも、あんまり、「赤とんぼ」のことばかり考えて聴くと、
この曲の全体がみえなくなってしまいますよ・・・ははは
で、この二つの旋律が展開されるのですが、
その雰囲気は、さすが、シューマン、聞きほれます。

でもですね、私がこの曲で、一番好きなのは、なんといっても
13分過ぎからのコーダですね。
ピアノの分散和音に乗って、雄大な音楽が、展開していく。
こういう雰囲気、大好きなのですよ。
そして、音楽は、力強く終わる。

この曲の充実さは、結構すごい。
15分の間に結構つまっている。

ちょっとだけ、シューマンの有名なピアノ協奏曲イ短調より、
とっつきにくいかもしれないけど、
何回か、聴いていくと、惚れますよ。

でも、シューマンは、この曲を書いて1年後には、
ライン河に投身自殺図るのです。
うーん、悩み多き作曲家だったんだなあ・・・

さてさて、次回は、室内楽の予定だったが、
もう一つ追加で、シューマンの協奏曲です。
なにかな?





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なるたる

OP92とOP134は、実は私もピアノ協奏曲より評価が高いかもしれません。
どちらも円熟期の作品で、短いけれど内容のぎっしり詰まった傑作だと思います。
その熟達のピアノの技法と言い、香り高いロマンティシズムと言い、雄大華麗な曲想と言い、実に珠玉の作品であります。
ホントにシューマンシューマンした曲なのですね。

赤トンボの主題は、私は絶対山田耕作がパクったと信じて疑いません(ウソですw)。

>さてさて、次回は、室内楽の予定だったが、
もう一つ追加で、シューマンの協奏曲です

あっちかな、こっちかなw。
あれは以前の「特定協奏曲特集」でお流れになったし、あっちだとちょっと●●●●じみてるし(でもホントはあっちだと嬉しいです)w。
いやいや、ここは番狂わせでもっとマイナーなあれかな、協奏曲って名前はつかないけど、実体は立派な小協奏曲のあれ(これだともっと嬉しい)w。
そして次の室内楽はズバリあれですね。
by なるたる (2009-06-18 22:39) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
この曲、じっくり聴くと、本当にいい曲です。

次回ですが、最近CD化された、
あの協奏曲を、あれ用に作曲者自身が編曲した曲だったりして(笑)

ははは、そんなに、オタッキーではないです。ハイ
って、何言ってるかわかりますよね・・・


by みどりのこびとちゃん (2009-06-20 00:51) 

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