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序曲【ヘルマンとドロテア】(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

このシューマン特集を書くにあたって、
いろいろ、シューマンで聴いていない曲も、ちょっと聴いた。
シューマンの交響曲以外の管弦楽曲は、以外と数が少ない。
その中では、
【序曲マンフレッド】や【序曲、スケルツォとフィナーレ】等が
知られているかもしれないけど、
今日の音楽日記は、ちょっと無名なシューマンの管弦楽曲、
序曲【ヘルマンとドロテア】です。

えっ、なんで、こんな曲を選んだのかって?

まあ、その理由は、最後まで読んでね(大した理由ではないけど・・・)

で、曲の説明です。
この曲は、フランス革命を題材としており、
ライン地方に住む青年ヘルマンと女性ドロテアを描いているらしい。

弦で演奏されるヘルマンの主題とちょっと明るいドロテアの主題が演奏され、
まあ、そんなに劇的な部分もなく、
ちょっとぎこちなく、音楽は、進行し、最後は、静かに終わる。
でも、随所にでてくる旋律は、美しいし、弦の響きもなかなかだ。
そんな音楽です。

で、特徴としては、
まあ、この曲を知っている人?(ははは、あまりいないかな)には、
説明不要かもしれないけど、
いろいろな所に、フランス軍を表す「ラ・マユセイエーズ」
の旋律がでてくることですね。
あのチャイコフスキーの「1812年序曲」などに使用されている旋律ですね
(ハ長調で歌うと、ドドレレソーミド・・・ってやつです。)

で、だいたいこの旋律が使用される場合、フランス軍を表現する場合です。
でも、これって、ちょっと作曲家として、安易すぎませんか?

チャイコフスキーの「1812」のように、徹底的に外面的な音楽ならともかく、
シューマンは、なんで、こんなに、この「ラ・マユセイエーズ」
をベタに使用したのかなあ・・・
(リストの交響詩なら、なんとなくわかるけど・・・)
で、シューマンのこの旋律の出し方が、また、なんというか
ベタで、おもしろいのです。(ちょっとお茶目だし・・・)
で、全然、軍隊らしくないし
全然、いつものシューマンらしくないなあ。

シューマンは、悩みのロマン派だ。
ブラームスのように、構成を重視するのか、
リストのよように、交響詩のような自由な世界にいくのか
きっと迷って、迷って、苦しんだと思う。
うーん、人間的です
で、音楽は、明るいけど、結構、苦しんで出来た音楽じゃないかなあ
と勝手に思っています。

この曲、たぶん、音楽史に残る作品とは、いえないと思う。
でも、シューマンの音楽の一部分を知るのには、
なかなか興味深い。

シューマンって、こんな曲も書くのだなあ・・・なんて

ともあれ、シューマンの管弦楽曲は、なんとなく、自由に書いていない気もする。
その分、大きな世界にちょっとだけなっていないかなあ・・・

さて、シューマンの交響曲と管弦楽ときたら、
もちろん、次は、協奏曲ですね
有名なピアノ協奏曲イ短調は、もう書いてしまったので、
なんでしょうね(笑) 

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なるたる

2曲目に「ヘルマンとドロテア」を持ってくるなんて、何てオタッキーなんざんしょ。
もう立派なシューマンおたくですねw。

シューマンの曲は、無名であっても大抵所々にはっとするような旋律の美しい箇所があって、なかなか油断は出来ないことが多いです。
この曲も滅多に聴かないけど、数少ないシューマンの管弦楽曲とし、貴重な存在かもしれませんね。

実はこの曲のピアノ連弾版の録音がありますが、私も聴いたことありません。





by なるたる (2009-06-16 00:34) 

みどりのこびとちゃん

いえいえ、シューマンをいろいろ聴き始めたのは、最近ですし、
私、決して、まだまだシューマンオタクではありませんよ(笑)

「ヘルマンとドロテア」を書いたのは、なんとなく、
シューマンぽくなかったからかも知れません。
でも、最初の弦の響きとか、随所に美しい部分は、確かにあります。

この曲のピアノ連弾曲かあ・・・
それこそ、オタッキーですね
by みどりのこびとちゃん (2009-06-17 00:24) 

なるたる

実はシューマンの室内楽と歌曲とピアノ曲で何をご紹介いただけるのか非常に興味のあるところなんですね。
あの曲と、あの曲と、あの曲も入っているんだろうか…なんてねw。
by なるたる (2009-06-17 22:01) 

みどりのこびとちゃん

うーん、はたして期待通りになるか?
良い意味で、期待を裏切る選曲にしたいかな
by みどりのこびとちゃん (2009-06-18 21:23) 

なるたる

この次の「あそびの音楽館」のシューマン序曲のピアノ連弾用編曲は、多分「マンフレッド」序曲になるはずです。
何時になることかわかりませんが…
by なるたる (2009-12-07 18:56) 

なるたる

ナクソスから「シューマンの序曲全集」が出ていて、この「ヘルマンとドロテア序曲」はもとより、「ジュリアス・シーザー序曲」なんて超オタッキーな曲まで聴けて大変重宝しています。
宜しければNMLでどうぞ。

「ヘルマンとドロテア」は、何と言っても優しく麗しい第二主題の「ドロテア」のテーマとそれに続く副主題(?)の部分が好きです。
ここいらは、メロディストたるシューマンの面目躍如の本当に美しい一級の旋律で、うっとり聴き入ってしまいます。
決して有名な作品ではないですが、私はこの曲結構好きです。

でも、「マンフレッド序曲」の素晴らしさには、他のどの序曲も道を譲らざるを得ません。
これはシューマンの音楽の中でも屈指の名曲かと思います。

たまたま、「あそびの音楽館」でシューマンの序曲全曲のピアノ連弾化がほぼ完成に近ずいているので、良かったら覗いてみてください(現在マンフレッド全曲が進行中です)。
あれよあれよと言う間に進んでしまいました、全く大したものです。
多分世界初の快挙です。

私も、機会を見てそちらへは感想を入れる積もりです。
by なるたる (2010-05-06 20:22) 

みどりのこびとちゃん

「あそびの音楽館」ちょっと のぞいてみたら、
いやいや、すごいですね。
シューマンのマイナーな序曲 や さらに、マンフレッド全曲とは・・・

個人的には、伊福部さんの リトミカ・オスティナータの連弾版があるとは
結構、おどろきかな(笑)
by みどりのこびとちゃん (2010-05-10 00:14) 

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