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変奏曲 変ロ長調 作品83、83a(メンデルスゾーン) [メンデルスゾーン]

さてさて、今日で、メンデルスゾーン特集?は、一旦終わりにしよう。
本当は、最後に、メンデルスゾーンの若き日の傑作と私は、思っている
弦楽の為の交響曲から一曲、書こうと思っていたが、
リクエストがあったのなら、
やはり、それを書かなくては、・・・(笑)

ということで、今日の音楽日記は、メンデルスゾーンのピアノ曲
【変奏曲 変ロ長調 作品83、83a】です。

えっ、なんで、作品番号が、83 と 83a なの?
って、思わないでくださいね。
作品83 はピアノ独奏用
作品83aはピアノ連弾用
です。
(と言っても、これから書くのですが、同じ主題だけど、変奏は、違います。)

実は、この曲、譜面も持っているし、聴いたこともあったと思うのですが、
今日の音楽日記の為に、何回か聴いてみたら、
うーん、なかなか いい曲でした。

さて、まずは、作品83のピアノ独奏用の曲です。

主題は、アンダンテで、
とても美しい、賛美歌風のいかにも、メンデルスゾーンの主題だ。
そして、5つの変奏が続く
第1変奏・・・カンタービレ
       実は、この中声部の旋律は、右手だったり左手だったりで、演奏するのです
第2変奏・・・対位法的に美しい変奏
第3変奏・・・左手オクターブの活発な変奏
第4変奏・・・低音のリズムが、特徴的
第5変奏・・・ピアニシモで始まり、ちょっと神秘的な美しさ
アレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェ・・・とても気持ちのいい、歌う終曲。
                    最後のピアノのアルペジォ・・・いいなあ

このピアノ独奏用の【変奏曲 変ロ長調 作品83】も、いいのですが、
同じ主題を用いた、ピアノ連弾用の【変奏曲 変ロ長調 作品83a】は、
変奏も8つになり、そして、連弾の響きも豊かで、さらにすばらしい。

ピアノ連弾用の【変奏曲 変ロ長調 作品83a】は、
主題の賛美歌風のアンダンテは、独奏用と、ほとんど同じだ。
そして、第1変奏も、ほぼ同じ
しかし、第2変奏から第5変奏が異なる
第2変奏の飛び跳ねるような元気さ
第3変奏は、旋律が歌われるバックで、音が小川のように流れる
第4変奏は、さらに、音がキラキラして、美しい流れだ。
第5変奏は、リズムとアクセントが特徴的
第6変奏は、独奏用の第4変奏とほぼ同じ
第7変奏は、独奏用の第2変奏とほぼ同じ
第8変奏は、とても響きが豊かなピアノ音楽だ。
終曲は、独奏用と同じだが、響きが豊かになった分、開放感がさらに膨らむ
(この部分は、結構幸せな気分になりますね)

このピアノの為の変奏曲は、ロマン派にありがちな、派手な変奏曲とは、違う。
上品な音楽の楽しみを与えてくれる音楽だと思う。

メンデルスゾーンの曲の中には、どれも、
バロック、古典派、ロマン派の音楽が、均整のとれた美しさの中で、調和している。
こんな音楽もいい。

さてさて、メンテルスゾーンは、ひとまずお休みだ。
次回は、全く違うタイプのロマン派のピアノ音楽かな・・・

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コメント 4

なるたる

やっぱりみどりのこびとさんは優しいなぁw。
私の一方的な我儘を聞いてくれるんだから.。

と言うことでこの曲、連弾になると受ける印象がまるで違うんですね。
一言で言えば、響きが豊かで深みがあって、重みもあって、とにかくゴージャス華麗でより立体的。
やっぱり一人より二人の方が、曲に幅と厚みが出来て、聴き栄えがいたします。
和声も奥行きが出来て、もう連弾を聴いたら私は独奏は聴けません。
特に終曲の表現力は特筆ものだと、聴くたびに思います。

メンデルスゾーンのピアノ曲は、正直私は玉石混淆だと思うけど、この連弾版は紛れもなく「玉」ですね。

みどりのこびとさんはご存知がどうかわかりませんけど、シューマンのピアノ曲に「アンダンテと変奏曲 変ロ長調 OP46」と言う曲があります。
2台のピアノ用の曲ですが、元々は2台のピアノに2つのチェロおよびホルンと言う構成で作曲された、つまりは室内楽です。
試演の後、曲のバランスに問題ありと判断されて、2台のピアノ曲に改変されたものですが、曲の出来栄えは原曲の方が断然上です。
この曲も、原曲とピアノ版ではメロディがあちこちで違いますが、原曲の持つ異なる楽器による立体的な響き、特にその終曲の迫力は素晴らしく、私は原曲こそが「玉」であると断言して憚りません。
主題そのものの持つメロウでロマンチックな響きと相俟って、聴く者を幸せな気分にしてくれる珠玉の逸品です。
是非お聴きになってみてください。

作曲家の改変は、全く印象の異なる作品が出来上がってしまうこともあるので、要注意かもしれませんね。
by なるたる (2008-06-14 21:31) 

なるたる

追記。
弦楽のための交響曲も、時間を置いてそのうち是非記事にしてくださいませ。

by なるたる (2008-06-14 21:36) 

なるたる

追々記。
それと室内楽も。
by なるたる (2008-06-14 21:51) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
その通り。
みどりのこびとちゃんは、優しいのです(笑)
なんて、言っていますが、リクエストに応えてない曲の方が
圧倒的に、多い気が・・・・
まあ、こりずに、またリクエストしてください。

この曲、独奏版は、知っていたのですが、
連弾版は、正直、よく聴いていなかったので、
今回、ちょっと真面目に聴きました。

確かに、独奏版では、ばっとしない曲が、
連弾版では、生まれ変わります。

シューマンの曲は、今度聴いてみます。

自分の作曲した曲は、作曲家にとってかわいいので、
ちょっと、納得がいかないと、
どうしても、いろいろと、変更するものかもしれません。
それが、いい方向に行く場合と、悪くなるのは、どちらが多いのだろう?

メンデルスゾーンの弦楽の為の交響曲は、別の機会に書きます。
おっと、室内楽も聴かねば・・・

さてさて、次回からは、なるたるさんの嫌いな作曲家です(笑)




by みどりのこびとちゃん (2008-06-15 16:48) 

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