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クライスレリアーナ(シューマン) [シューマン(ロベルト)]

さて、このブログの左側を見ると、ピアノ曲に関しては、
作曲者別にカテゴリーが分かれている。
実は、3曲以上紹介した作曲者は、晴れてこのカテゴリーに名前が載るのである。
まあ、私の好き嫌いなので、このランキング? には、全然深い意味はないのですが・・・
(ですから、タールベルクも一般には無名ながら、ちゃんと載っています(笑))

さて、ロマン派の好きな私にとって、ショパンやリストの紹介した曲の数に比べて、
シューマンの数が少ないではないか、との声があるような、ないような・・・

ということで、今日もシューマンのピアノ曲を紹介してみよう。
(苦手なシューマンが続いて大丈夫かなあ)

今日の音楽日記は、シューマンのピアノ曲集【クライスレリアーナ】である。

さて、この曲に関してちょっと解説すると
   ・題名は、A.T.ホフマンという音楽評論家の筆名(クライスラー)から取られている。
    (この評論家は、結構音楽に関しては、真面目な音楽を推していたらしい)
   ・曲は、全部で8曲からなり、30分程度のピアノ曲集である。
   ・クララを想いながら作曲したらしい
   ・大抵の解説書などは、シューマンのピアノ曲の中でも最高傑作とべた褒めである
   ・シューマン、28歳の時の作品である。
   ・曲は、ショパンに献呈されている

第1曲 情熱的な曲
     ペダルを使うか使わないかで、かなりイメージが変わると思います
    私にとっては、情熱的というより、落ち着かない気分のような曲
第2曲 一曲目とがらりと雰囲気が変わってロマンティックな曲
    途中は、またまた、気分が変わって、早くなったりします
第3曲 独特なリズムと気分の曲。感情表現がころころ変わる。終わり方は激しい
    こういう気分の曲は、どんな風に弾いたらいいのだろう?
第4曲 すごく瞑想的な曲
第5曲 生き生きとした曲だが、どことなく不安かなあ
    でも、楽しくもあるんだなあ・・・
第6曲 これもまたまた複雑な気分の曲。
第7曲 軽快で穏やかな曲と書いている本もあるが、そうか?
    私には、なにか即興的(ジャズ的?)で、気分で書いた曲に聞こえます
第8曲 最初に聞いた時、これが終曲? と思ったのは、事実です
    耳に残るリズム動機に終始する曲ですが、
    舞曲でもなく、スケルツォでもなく、不思議な曲です

この曲、私は、正直言って、聴くのは苦手です。
多分、これだけ、雰囲気の違う幻想曲風の曲が、次から次へと続いていて、
風のように通り過ぎれば、まだいいのだけども、
曲の中でもその音の瞬間瞬間が、美しかったり、楽しかったり、苦しかったり、・・・
一瞬たりとも、気がぬけない音楽が続く。
この曲を聴くには、とてもとても、神経が疲れてしまうのです。
多分、シューマンと同じ精神状態にならないと、はいりこめないかも(笑)

もちろん、きっと、そこが、他の曲にはない、この曲集のすばらしい所なんだろうなあ。

この曲集の全体像を見せつつ、個々のイメージを明確にして、
そして、一瞬一瞬の音も美しく・・・
そんな演奏を私は、勝手に頭に描いているのだけど、
実際に、聞こえてくる音楽とは、解離しているのです。
そんなところが、この曲を私が、苦手としているところかもしれない。

しかし、
支離滅裂になる寸前で、踏みとどまっているロマン派ピアノ曲集の名曲
であることには、私は、依存はないのです。

追記1
 この曲をシューマンの代表作というのは、良く聞くが、
 最初に人に勧めるピアノ曲集なら、
 『謝肉祭』や『子供の情景』の方が、わかりやすいと思うのだけど・・・

追記2
 私、『クライスレリアーナ』は、ホロヴィッツのレコードで最初に聴いたのです。
 うーん、無茶苦茶とぎすまされた演奏で、この曲が苦手になった原因かも(笑)
 (でもホロヴィッツは、好きですよ ハイ)


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なるたる

そうなんですよね、私も掲示板で書いたけど不健康で神経症的な曲なんですよ、この曲。
だから結構ついて行けない人多いかもしれない。
なんかね、聴いているうちにだんだん気が変になってくるの。
あまりお近ずきになりたくない曲ですw。

ところで、この次の紹介はやはり苦手な交響的練習曲ですか?…w
by なるたる (2008-01-21 06:12) 

MK

シューマンのピアノ曲の内、何が好きかと聞かれたら『クライスレリアーナ』と答えてしまう私です。ホロビッツのレコードで、いつも聴いています(笑)。
私の場合、こんな雰囲気の曲の方がかえって落ち着きますが。
by MK (2008-01-21 23:05) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさんは、この曲、あまりお近づきになりたくない曲ですか・・・
うーん。なんとなく、わかるなあ、その気持ち。

はい、予想通り、『交響的練習曲』の予定です。
現在、譜面とにらめっこで、聴きまくっています。
ただ、なんとなく、ちょっと前より、この曲は、苦手でなくなったかも(笑)
by みどりのこびとちゃん (2008-01-22 00:01) 

みどりのこびとちゃん

MKさん、コメントありがとうございます。
クライスレリアーナがお好きですか。
そして、ホロヴィッツの演奏をよく聴かれるとのこと。
いいなあ・・・

私なんぞは、
もうちょっとシューマンを聞き込まなくてはいけないのかもしれない。
しかし、この曲のホロヴィッツの演奏だけは、
とてもとても、落ち着くことなんかできないのです(笑)
by みどりのこびとちゃん (2008-01-22 00:05) 

なるたる

シューマンを聴くなら、ピアノ曲は勿論のこと室内楽と歌曲(合唱曲含む)は必須と思います。

室内楽はピアノ四重奏曲・五重奏曲・三重奏曲3曲・弦楽四重奏曲3曲・ヴァイオリンソナタ3曲等々。

歌曲ならリーダークライス・詩人の恋・女の愛と生涯等の連作歌曲集、レクイエム・ミサ曲などの宗教曲、愛らしい「ミニヨンのためのレクイエム」、素晴らしく感動的な、キリスト曲をモチーフにしない異色のオラトリオ「楽園とペリ」、私が個人的にシューマンの最高傑作として絶賛して止まない、マーラーの合唱付き交響曲の先駆とも言える「ゲーテのファウストからの情景」。

あと管弦楽付きの曲ならば、ヴァイオリン協奏曲、序奏とアレグロ・アパショナート、序奏とアレグロ(いずれもピアノと管弦楽)、ヴァイオリンと室内楽のための幻想曲。

上に挙げたものは、どれもシューマンの夢と幻想の横溢する、それはそれは美しい作品群だと思います。
by なるたる (2008-01-22 14:03) 

なるたる

訂正。

ヴァイオリンと室内楽のための幻想曲→ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲。
by なるたる (2008-01-22 15:22) 

みどりのこびとちゃん

そうなんですよ。
シューマンを聴くなら、本当は、室内楽や歌曲を聴かなきゃいけない
そうなんです。まだまだです。
協奏曲関係は、ほとんど聴いているのですが・・・

シューベルトもある人に言われましたが、
シューベルトのよさがわかるには、歌曲を聴け、とも・・・

うーん、そんなに聴く時間が・・・・
会社やめたら、いっぱい聴くぞ・・・・・(笑)
by みどりのこびとちゃん (2008-01-23 00:19) 

なるたる

クライスレリアーナの終曲の主題は、思いっきり番狂わせのスカタンな旋律で、私も初めて聴いたときは目が点になりました。
この軽さ、おちゃらけた雰囲気は何なんだってね。

まるで二匹の子犬がじゃれあうような、終曲にあるまじき威厳も重みもない曲で、ふざけるんじゃねえぞと思いましたw。

でもこの主題、後の交響曲第一番の第4楽章に、リズムを替えて再び出て来たところを見ると、シューマン自信は割りと気に入っていたんじゃないかと思ったりもします。

対して中間部の旋律は、切迫したような暗い情熱を伴う不思議な音の運びで私は結構好きな旋律です。
シューマンの著名な研究家である評論家の前田昭雄氏は、「炭の熾火が一瞬赤々と燃え盛るようなこのクライマックスは、ロマン主義ピアノ音楽でも他に例をみない」と賛辞を贈っていますが、確かにそんな気がします。
by なるたる (2008-01-23 22:22) 

みどりのこびとちゃん

確かに最初に終曲を聞いた時は、目が点になりますよね。
でも、さっき この曲だけ聞き返してみたら、
それほど 悪い曲ではないような気が・・・
というより、独特な雰囲気と、中間部の情熱がよさそう・・・
みたいに聞こえてきました。
シューマンは、私にとっては、不思議な作曲家です
by みどりのこびとちゃん (2008-01-24 23:58) 

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