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ピアノソナタ第16番 イ短調 D845(シューベルト) [シューベルト]

さて、今日の音楽日記は、音楽とは、関係ない話題で始まる。
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家で、娘の勉強を一緒にやっていたら、
社会の問題に、こんな問題があった。
「静岡県は、茶の産地ですが、【茶】という文字が入っている、
 ことわざ、又は、慣用句を一つ、書きなさい。」
(あのう、これって、社会の問題でなく、国語の問題のような気が・・・)
皆さんは、答えが、すぐ、わかりますか?
まあ、この答えは、今日のブログの最後に、書くとして、
(ちょっと考えてみてくださいね)

このあと、なにげに、下記の問題を、私が、かみさんと娘に出した。
 【赤という漢字が入っている、四字熟語を一つ書きなさい】
実は、ふと、私の頭によぎった、思いつきの問題で、解答は、私にもわかりません(笑)
(解答は、あるのかなあ? ないような気が・・・多分)

とは、言っても、娘とかみさんは、ほぼ同時に紙に、解答らしきものを書いた。

娘の解答→【財政赤字】
うーん、これは、厳密には四字熟語でないにせよ、いい答えだ。

かみさんの解答→【赤字覚悟】
うーん、これは、しかし、うーん、・・・

でもなんで、二人とも、赤字という語句が入っているのだろう
二人とも、我が家の状態がよくわかっているのか(笑)

上記の話は、本当の話です。決して受けをねらって書いたのではありません。
(だいたい、このブログで、受けをねらって書いてどうする?)

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さて、話を音楽に戻そう
赤字ということで、今日は、貧乏な作曲家の曲を書いてみよう。
(ははは、なんという無理無理のこじつけの理由を)

今日の音楽日記は、生前はかなり貧乏だったシューベルトのピアノ作品だ。
【ピアノソナタ第16番 イ短調 D845】です。

もちろん、あの「のだめカンタービレ」でも、重要な場面で、使用された曲だ。
(この曲、このおかげで知名度が上がったかも)

皆さんは、シューベルトのピアノソナタについて、どんなイメージを持っていますか?

過去記事のシューベルトのピアノソナタ第21番のところでも書いたが、
つい最近まで、私は、シューベルトのピアノソナタは、苦手だった。

理由は、(昔も書いたのだが・・・)
 ・時間が長い割に、あまり劇的な展開は、無いかなあ
   (いやいや、それが良いところだとも思うのですが・・・)
 ・音楽の構成力は、ベートーベン等の方があると思うし・・・
   (でも、構成力って、なんだ?)
 ・ピアノ音楽の歌という点では、ショパンなどのロマン派の方が好きだし・・・
   (シューベルトの歌は、独特かも)
 ・なんか、一楽章に比べて最終楽章が軽く、竜頭蛇尾の構成だし・・・
みたいだったのです。

ということで、20曲以上もあるシューベルトのピアノソナタは、
結構レコードやCDを持ってはいたが、最近まで、あまり聴かなかった。

特に、この【ピアノソナタ第16番 イ短調 D845】は、
以前は、ちょっと地味だなあ、程度の感想しかなく、
譜面を見て、音楽を聴いてても、眠くなったりしたものだ

でも、最近は、シューベルトのピアノソナタは、
結構いいと思うようになってきたのです。

この【ピアノソナタ第16番 イ短調 D845】にしても、
第1楽章の出だしの特徴的なユニゾンのモチーフから、
いろいろと、変化がって、この変化が劇的でないのだが、
音楽の流れが、すばらしくいいのです。
第2楽章は、シューベルトならではの歌の変奏で、飽きることがない
第3楽章は、ちょっと力強く、絶妙な和声がおもしろい。
第4楽章は、盛り上がりを期待してはいけない。
でも、よく聴くと、音楽の流れの中で、フィナーレにふさわしい十分な雰囲気がある。
(昔から思っていたのですが、パガニーニの主題が聞こえますよね(笑))

シューベルトのピアノソナタは、聴こうとして聴いては、いけないと思う。
そして、譜面を見て、聴いてもつまらない。
演奏も、聴かせようとする演奏は、つまらない。
(例えば、この第16番の最初のモチーフの4小節目にritがあるが、
 ここを、あまり、重々しく弾くと、なんだかなあ・・・になるような気が・・・)

シューベルトのピアノソナタの音楽は、小手先の技巧や、
理論に基づいた構成力を聴くのではなく、
全体の雰囲気をイメージして、聴かないと、長いだけの曲になってしまう。
そう、肩の力をちょっと抜いて、シューベルトの音楽の世界に入ると、
とても美しく、すばらしく響く。
そんな曲達だと思う。
ただ、それには、ゆったりした時間が必要かも

まだまだ、全部のピアノソナタをゆっくり聴いていないが、
そんな時間が欲しい私です。

追記
さてさて、最初の問題の答えです。
「静岡県は、茶の産地ですが、【茶】という文字が入っている、
 ことわざ、又は、慣用句を一つ、書きなさい。」

わかりましたか?

答えは、
「へそが茶を沸かす」「お茶の子さいさい」「お茶を濁す」等々
いっぱいあるみたいです。ハイ


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Robert

シューベルトのソナタは21番から好きになり、全部の作品がどんな具合かをやっとつかんだところです。このイ短調も気に入った曲のひとつです。たしかに劇的なところもないし、外面的に盛り上がるところもないですが、どの曲のどの楽章でも楽しめますね。
(私は静岡県の出身なので、思わずコメントを書いてしまいました。大阪在住ですが、いまでもお茶は故郷の静岡から取り寄せています。)
by Robert (2008-01-14 12:48) 

みどりのこびとちゃん

Robertさん、コメントありがとうございます。
Robertさんは、シューベルトのピアノソナタの全体像がつかめてきましたか

私は、まだまだです。というより、ゆっくり20曲以上を聴きたいです。

でも最近、やっとシューベルトのピアノソナタはいいなあ、
と思えてきたのです。

静岡茶おいしいです(笑)
by みどりのこびとちゃん (2008-01-15 00:29) 

なるたる

シューベルトのピアノソナタはね、何と言うかいわゆる普通のピアノソナタではありません。
あれはつまり彼の歌曲の延長みたいなもの。
蝶が花から花へ跳び回って蜜を集めるように、瞬間瞬間で移ろい行く曲想の変化と繊細な転調の妙に味わいを求めるもので、決してソナタ形式の構成美とか厳格な論理を求めてはいけません。
そんなことしたら彼の音楽は死んでしまいます。

シューベルトは徹頭徹尾「情念」の支配する音楽家であって、なによりもその過剰と言って良い歌心からは決して離れられない人、ピアノ曲においても然り。
歌のないシューベルトはシューベルトではありません。
だから意図的に「ソナタ」として鑑賞しようとしても、全然面白くもない。
ソナタとしては統一性も求心力も緊張感も構築性も欠けている。
でもそんな欠点を補って余りあるのが、全体に溢れる歌謡性なんです。
彼のソナタは将に歌うがごとく響きます。
小さな歌の集合体ーこんな風に私はシューベルトのソナタを、いや彼の全作品を捉えています。

私も、割りと長い間シューベルトのピアノソナタの素晴らしさがわからなかった。
開眼したのはここ10年くらいの間です。
初めのうちは退屈だった。
だらだらと流れ、盛り上がりを欠き、メリハリのない詰まらない音楽…こんな否定的な印象がガラリと覆ったのは40歳を過ぎてから。

判りやすい、刺激的でコントラストのはっきりした音楽を散々聴いて後、薄墨のような微妙な色合いの繊細な和声と、展開と言うにはあまりにも穏やかな曲想の移ろいに、「こんな音楽もあったのか」と突然彼のソナタの素晴らしさに開眼したように思えたのでした。

これは年の功、若い頃はどうしてもはっきりしたもの、目立つもの、感動がより直裁なものに心が行って、小さきもの、変化の少ないもの、微妙な色付けをされたものまで気持ちが及ばない、これはしようがありません、自分の過去を振り返ってもそうだったもん。
だからシューベルトのソナタの素晴らしさはある程度年齢が行かないとわからないかもしれない、というのが私の持論であります。

年を取るにつれ、その素晴らしさに益々惚れ込むようになって来ている自分がいます。

シューベルトのピアノソナタについては個々の作品ごとに言いたいことは沢山あるけど、今日はここまでw。
また機会があったらD845についても触れてみたいです。
by なるたる (2008-01-16 22:33) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、言っている通りだと思います。
若い頃は、私は、超絶技巧系の曲が大好きでした。
(もちろん、いまでも好きです)
しかし、シューベルトの音楽のよさがわかるのは、
40過ぎてからでした。
うーん、音楽は、奥が深いです。
by みどりのこびとちゃん (2008-01-18 00:34) 

なるたる

実はブラームスの後期のピアノ小品も、ある程度年齢が行かないと本当に理解することは難しいと思っています。
by なるたる (2008-01-18 23:07) 

Mickey

シューベルトのイ短調ピアノソナタ第16番。いい曲ですね。私のブログで内田光子盤について書いたばかりのところです。ついでに同じシューベルトの第14番の方の同じイ短調ソナタもいい曲ですね。
by Mickey (2008-02-05 21:30) 

みどりのこびとちゃん

mickey さん、コメントありがとうございます。
私は、シューベルトは、最近やっと、よく聴くようになりました。
第14番も書きますよ
by みどりのこびとちゃん (2008-02-06 00:06) 

なるたる

おぉ、自分でコメント入れてたの忘れていた。
3年半も前だったんですね。
こんな曲あったんだw。
我ながらなんか恥ずかしい感想入れてますねw。

私は第二楽章の変奏曲が無茶苦茶好きです。
これぞシューベルトと思ってます。

ところで「さすらい人幻想曲」未だでしたね。
この曲も大好きなので、良ければ是非ご紹介ください。
by なるたる (2011-08-10 23:07) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
この曲紹介して、もう3年かあ・・・
いやいや、年がたつのは早いなあ・・・
今年に入って、この曲聴いてないなあ・・・

で「さすらい人幻想曲」はすでに4年前に書いています
http://kfc-201.blog.so-net.ne.jp/2007-06-10
で、ちゃんと、なるたるさんコメントしてますよ(笑)
by みどりのこびとちゃん (2011-08-11 21:22) 

なるたる

最近、歳のせいか物忘れが激しくて困っています。
いや、お恥ずかしい…w。
上のコメントはなかった事にしてくださいませ。
by なるたる (2011-08-19 20:37) 

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