SSブログ

ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4(ショパン) [ショパン]

さて、【ショパンのこの曲は、どの程度有名か?】シリーズの第3回目です。
ちっょと忙しいので、時間が空いてしまったが、とにかく、第3回である。
なんで、こんなシリーズを書いているかは、お約束で、
第1回(こちら)を読んでいただくとして、

第1回は、クラッシックのピアノ音楽ファンで、
ショパンの曲の中で、100人中100人は知っていると私が思っている曲として、
【別れの曲】を書いた。
第2回は、100人中50人程度知っていると私が思っているショパンの曲で
【ポロネーズ 嬰へ短調 作品44】を書いた。

さて、今日は、100人中10人知っていると勝手に思っているショパンの曲だ。

うーん、さらに、難しくなってきたぞ・・・
ここまで、くると、
「エチュード全曲」「バラード全曲」「スケルツォ全曲」「ワルツ全曲」「ポロネーズ全曲」
「マズルカ全曲」「ノクターン全曲」「前奏曲集」「即興曲全曲」
の曲ではない曲だろう。
そして、単独曲でも「幻想曲」「舟歌」「子守歌」などのように、録音が多いのは除こう・・・

うーん、作品番号は、あっても、無名な曲かなあ。

結局、その中でも私が結構好きな曲を選んだ。
(決してショパンの曲の中では、傑作だとはいいませんが・・・)

今日の音楽日記は、私が、ショパンのピアノ曲の中で、
100人中10人程度知っていると勝手に思っている曲

【ピアノソナタ 第1番 ハ短調 作品4】である。
(うーん、知っている人は、もっと少ないかも・・・)

ショパン17(18?)歳の時の作品だ。

この曲、個人的には、すごく不遇だと思っている。
本などの評論には、
「若き日の習作」「他のソナタに比べ魅力がない」「個性も無く重要でない」等々
散々に書かれているし、
CDにしても、第2番と第3番のカップリングが圧倒的に多い。
この曲を単独で、録音するピアニストは皆無のような気もする。

でも、そこまで、ひどい曲かなあ・・・

さて、知らない人もいると思うので、ちょっと紹介です。

第1楽章
 半音階の主題は、ロマン派特有の雰囲気だ。確かに、繰り返しが多いかもしれないが、
いろいろな、イメージの楽想が出て、あまりあきない。
深みはないが、ロマン派初期のピアノソナタの第1楽章としては、とても面白いと思う。

第2楽章
 ショパンには、めずらしい、メヌエットと書かれた楽章。
これといった特徴はないが、簡潔にまとめられて聴きやすい。

第3楽章
 ショパンの2曲のピアノ協奏曲の第2楽章を思わせるラルゲットの楽章。
珍しく5/4拍子で書かれていて、雰囲気がとてもいい。
ショパンの5拍子を聴きたい人は、是非聴いてね

第4楽章
 始まりは、シューベルトの「さすらい人」のように、力強くはじまり、
ピアニスティックな楽想にあふれている。
確かに、長い気はするが、流れに身をまかせて、ピアノの走句を感じとると、
結構いける楽章だ。

ショパンのピアノソナタは、第2番は独創的で、第3番は、充実した内容で、
どちらもすばらしい作品だ。
そのせいもあるのかもしれない。
第1番は、初期ロマン派の流れの中では、聴きごたえのあるピアノソナタなのに、
普通の曲だけに、ショパンとしては、物足りない。ということかもしれない。

ショパンの若い作品と言えば、ハツラツとした、ロンドも有名だが、
このピアノソナタ第1番も、聴いてみてくださいな

若きショパンのピアノにかける情熱が、伝わってくる曲だと思う。

ということで、この曲、確かに、ショパンの傑作ではないけど、
私は、個人的には、いいなあ、と思っている曲なのです。
(でも、めったに聴かないけど(笑))

さて、この曲は、だいたい、ショパンのピアノが好きな人なら、
10人/100人中 程度は、知っていると思うけど、
もっと少ないかなあ・・・そうかもしれないなあ・・・なんとなく・・・自信がないなあ・・・(笑)

さてさて、次回は、1人/100人中知っている曲だ。
いよいよ、作品番号無し、遺作、等々、どんどんマイナー作品になっていくなあ


nice!(1)  コメント(8) 

nice! 1

コメント 8

なるたる

確かに不遇な曲ですね。
脂の乗った時期に書かれた2番・3番が素晴らしすぎるため、言われるように散々の評価の曲ですが、私も割りと好きです、この曲。
そりゃ円熟期の和声と表現の美しさはないけど、これはショパンの疾風怒濤時代の曲なのね。

半音階を駆使した和声、風変わりなメロディと拍子、そして何より鬱屈した情熱が出口を求めて奔流となって暴れまわる生々しさ。
3つのソナタの中では一番荒々しく、感情剥き出しでより直截的。

ショパンも、こう言う若さを臆面もなくぶちまける時代があったわけで、最初のソナタと言いながら、他の作曲家の第1ソナタとは違う、なんとなくのショパンらしさも私は感じています。

特に第1楽章の展開部の大胆さ、第4楽章の激しい情熱が私は好きです。
by なるたる (2007-10-04 01:35) 

たかこ姫

はじめまして。
私も1番好きですよ。だめ作品みたいに言われてるけど、なかなか面白いです。弾くのには、ちょっと・・・難しいですが、いいとこ取りで楽しめます。
CDもそんなに多くないですよね。残念ですが、こうやって取り上げていただけるのが嬉しいです。
by たかこ姫 (2007-10-04 09:55) 

ピアノフォルテ

1番の存在は知っていたのですが、CDで聴くチャンスがありません~。
探してみようかな。
by ピアノフォルテ (2007-10-04 22:56) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
その通りなんですよね、
これがベートーベンだったら、初期のピアノソナタは、
ベートーベンの若き日の情熱あふれる作品として、
後期のソナタとは、違った、ちゃんとした評価を受けているのですが、
このショパンのピアノソナタ第1番は、不遇です。
そう、情熱を素直にぶつけたピアノソナタです。
by みどりのこびとちゃん (2007-10-05 00:30) 

みどりのこびとちゃん

はじめまして、たかこ姫さん。
コメントありがとうございます。

おおっと、ショパンのピアノソナタ第1番のファンがいたのは、嬉しいです。
しかし、譜面を見る限りでは、確かに難しそうです
さてさて、もっとこの曲を宣伝しますか(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-10-05 00:32) 

みどりのこびとちゃん

ピアノフォルテ さん、コメントありがとうございます。
CDは、探せば、安いものもあるので、是非聴いてくださいな。
2番3番とは、全く違った、ショパンのピアノソナタが楽しめます。
by みどりのこびとちゃん (2007-10-05 00:34) 

Robert

ソナタ1番、知っていました(良かった!)。鑑賞用ですが楽譜も持っています。100人中10人レベルまでクリアーでした。次は無理かな・・・予想しても良いですか?OP.1, 5, 12, 16, 19あたりが怪しいかな。
by Robert (2007-10-05 23:06) 

みどりのこびとちゃん

Robertさん、コメントありがとうございます。
おっと、楽譜もお持ちですか・・・
さてさて、次回は、作品番号は、無い曲ですよ(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-10-08 17:29) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。