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ピアノ協奏曲 イ短調 作品17(パデレフスキー) [パデレフスキー]

さて、【ちょっとだけ、マイナーで、昔、良く聴いたピアノ協奏曲シリーズ】第3弾である。
(さてさて、いつまで続ける気だ・・・)

ポーランドの作曲家といえば、ショパンだが、
パデレフスキーも忘れないで欲しい。

パデレフスキーは、大ピアニストであり、ポーランドの首相までなった人だ。
ただ、作曲家としてのパデレフスキーは、【メヌェット】一曲だけで、知られている。
(ショパンの楽譜のパデレフスキー校正版も、よく知られていますよね)

パデレフスキーには、多くのピアノ曲もあるが、交響曲や協奏曲も作曲している。
ピアノ小品には、無名だが、キラリと光る曲もあるが、
協奏曲は、どうだろうか?

今日のピアノ協奏曲は、パデレフスキー作曲の
【ピアノ協奏曲 イ短調 作品17】だ。

さて、曲の解説だ。
曲は、勇ましい力強いオーケストラの主題で始まる。
この主題が、単純なのに、なにか雰囲気があっていいんだなあ。
そして、ピアノが入ってくる。
そして、落ち着いた雰囲気の第2主題
そして、中間部の室内楽的な響き
そして、後半のムード満点の技巧的な長大なピアノのカデンツァ
まったく、この楽章は、あきさせない。

第2楽章は、のどかな歌だ。
同じポーランド人のショパンの甘美なロマンとは、異質だと思う。
この楽章の後半部のピアノと管弦楽の掛け合いは、特に美しい。
この楽章とても雰囲気がいい。

第3楽章は、力強い舞曲だ。そして、とても楽しい。
多分、ポーランドの舞曲だと思う(自信ないけど・・・)
ピアノは力強く、決然と弾かれる
そして、別の主題は、落ち着いた旋律だ。
この対照的な2つの主題が組み合わされ
曲は、進んでいく。
そして、うきうきするコーダ。
すばらしいフィナーレだ。

この曲は、ショパンと違って、管弦楽とピアノは、対等だ。
深い内容や渋さとは、無縁の曲だが、
民族性豊かなロマン派ピアノ協奏曲として、忘れてはならない曲だと思うけどなあ・・・

この曲が無名なのは、ちょっとおおげさなこの曲想が、時代に合わないからかもしれない。
確かに洗練された音楽ではない。
ダサイ音楽と言う人もいるかも知れない。

しかし、洗練されてなくとも、仰々しくとも、
作曲家が気合いを込めて書いた曲には、魅力がある。
そんな曲だ。

そんな曲が好きなのです。

さてさて、ここまで、3曲続いた
【ちょっとだけ、マイナーで、昔、良く聴いたピアノ協奏曲シリーズ】
今回で、ちょっとお休みだ。
また、気が向いたら、このシリーズを書こうと思う。

さて、次回は、なんでしよう?


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コメント 7

なるたる

しまった遅かったかw。

次のマイナーピアノ協奏曲は―

シャルヴェンカ、ザウアー、ダルベール、リトルフ、アレンスキー、ボルトキェヴィッチ、バラキレフ、カルクブレンナー、ドレイショック、ヘンゼルト、ドホナーニ、スタンフォード、マスネ、ブリュル、トーヴェイ、コルンゴルト、マルクス、ストヨフスキ、リャープノフ、モシェレス、フンメル、フックス、キール、エルツ、アイアランドのうちのどれかw。

おっと肝心なのが抜けてた、ラフ。
しかも臍曲がりにも、ピアノ協奏曲じゃなくてピアノと管弦楽のための「春への頌歌」の方でどうだ!

―こんな答えを用意してたのに…orz。

因みに私ラフが大好きで、CDは殆ど集めましたよ。
シャルヴェンカ・ザウアー・ダルベール・ボルトキェヴィッチ・スタンフォードも好きだじょ~w。
でも正直言って、パデ公はちとダサいと思います。
by なるたる (2007-08-28 00:33) 

なるたる

追記。
じゃ次回は、ピアノが続いたから、あんまり紹介してない交響曲、しかもうんと濃いマーラーかブルックナー。
或いは室内楽、多分ブラームスかシューマンかモーツァルト。
さもなくば、久々の声楽曲か宗教曲、モーツァルトのレクイエムじゃありきたりだから、そうだなケルビーニのレクイエムかドヴォルザークのスターバト・マーテル。いっそのことシューマンの「楽園とペリ」だと嬉すい。
ブラームスのアルト・ラプソディやマゲローネのロマンスでも嬉すいw。
何度も言うように、これはリクエストではありませぬw。

でも全部はずれでしょ?w。
by なるたる (2007-08-28 01:01) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
この調子でピアノ協奏曲を書いていくと、
ラフ・・・ライネッケ・・・シャルヴェンカ・・・リャプーノフ・・・マクダウェル・・・
と延々に続いていきそうなので、
ちょっと一休みです。
でもとても好きなジャンルなので、またの機会を
お楽しみに。

パデレフスキーのピアノ協奏曲・・・確かにダサイです。
でも、こういう曲があってもいですよね
by みどりのこびとちゃん (2007-08-30 00:35) 

ローター

うわあ、出張に出ている間に終わってしまいましたか・・・
遅ればせながら、
パデレフスキーのピアノ協奏曲は初めて聴いたときは
「イモだなあ・・・」と思いました。
ピアノが何とも強引というか力技みたいで。
でもこの曲のオケの雰囲気は何と言うか
「いい仕事してますねえ」
というバランスの取れた響きが魅力的に感じます。
2楽章も個性的ですねえ。
ヴィルトゥオーゾピアニスト・コンポーザーのまさに、
「私の、私による、私のための」
といった強烈な自己主張を感じられます。
何だか、時々無性に聞きたくなって、つい聴いてしまいますよ。

ルービンシュタインの4番は大味な曲かなあと感じていましたが、
今回改めて聴いてみたらいい曲ですね。発見。

いつかシャルヴェンカも、みどりのこびとさんの文章で拝見したく存じます。
あのサーカスか、超絶技巧見本市かというような流れ、
聴いていて嬉しくて思わず笑みが浮かびます。
                                   それでは、また
by ローター (2007-08-30 19:52) 

みどりのこびとちゃん

ローター さん、コメントありがとうございます。
パデレフスキーのPCが、「イモだなあ・・・」とは!
まともな感想です。
確かにイモいです。(笑)
でも確かに、「私の、私による、私のための」・・・・
その通りです。
そこが、この曲の一番の魅力です。

シャルヴェンカのピアノ協奏曲って、実は、隠れファンが多かったりして・・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-09-01 01:04) 

なるたる

クサヴァー・シャルヴェンカのピアノ協奏曲は2番と4番が特に素晴らしいです。
豪快、華麗でエネルギッシュ、ショパンの様な線の細さは皆無なのに繊細、なおかつ暗鬱で不思議な魅力を湛えています。

シャルヴェンカ兄弟(クサヴァー・フィリップ)のCDは結構市販されていて、
交響曲、室内楽、ピアノ曲等結構楽しめますよ。
by なるたる (2007-09-01 21:30) 

みどりのこびとちゃん

シャルヴェンカのピアノ協奏曲は、そのうち書きます。
(いったい、いつになることやら・・・)
確かに、よく考えると、なかなかない感じの曲です。
by みどりのこびとちゃん (2007-09-02 22:35) 

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