ピアノ・ソナタ第3番(ショパン) [ショパン]
さて、この音楽日記、書ける時には出来るだけ書いてみよう。
今日の夜、車を運転していたので、NHK-FMを車で聴いていた。
丁度、ブレハッチの演奏で、ショパンをずっとやっていた。
その中の曲で、ショパンのピアノソナタ第3番があった。
久々にこの曲を全曲聴いたので、この曲のことを書いてみよう。
(この曲。全曲をまともに聴いたのは、本当に久々かなあ・・・)
ショパンは、全部で3曲ピアノソナタを作曲している。
最も有名なのは、葬送行進曲を含む独創的な第2番だろう。
そして、第1番とはいうと、全く無名な曲だ。
(あっ、でもこの第1番は独創的でないにせよ、音楽の流れは、なかなかです)
さてさて、第3番のピアノソナタは、どうだろう?
この作品は、1844年(34歳)の作曲。
すでに傑作といわれている、4曲のバラードや、4曲のスケルツォは作曲されている。
第1楽章・・・下降音階の印象的な始まり。歌う第2主題。技巧的にピアノの動き・・・
第2楽章・・・動き回る音楽。ゆっくりした部分との対比はなかなか・・・
第3楽章・・・重たい音楽だが、後半のショパン風な歌はみごと・・・
第4楽章・・・フィナーレに相応しい、技巧的で情熱的な音楽・・・
えっ、なんで、最後に全部 ・・・ が付いているかって?
この曲、けっして悪くないと思います。
だけど、なにか、ひとつ私には、足りないと思う時もあるのです。
なんなんだろう?
よく、ショパンには、ソナタと言う型にはまった形式が合わないという人もいる。
でも、そんなことは、無いと思う。
他の曲にしても、結構、型にはまっているが、自由に書いて、独創的だ。
ピアノ協奏曲だって、ショパンならではの曲だ。
実のところ、この第3番のピアノソナタは、
ショパンが、真面目に作曲しすぎたのかもしれない。
そして、演奏者は、ピアノソナタということで、真面目に弾きすぎるのからかも知れない。
かといって、バリバリ弾く曲でもないと思うし・・・
ということで、ちょっと敬遠していた曲だが、
今日、FM放送を聴いていて、ああ、いい曲だなあ・・・
と思ったのも事実なのです。
この曲は、ショパンの作品の中で、傑作なのか、それとも、違うのか、
まだまだ、私には、よく分からない曲なのです。
あーあ、自分の考えに自信が無い曲を書くのは、なかなか難しいなあ。
私も聴きました。
夫が聴いていたので偶然耳にした・・・というところですが・・・。このピアノソナタ、プログラムの最後の曲でしたっけ?
あまり聴いていない曲だと思っていましたが、最後の方は聴き覚えがありました。
またあらためて聴いてみます。
この後私は「ラチダレム変奏曲」を聴いてみました。
いつか感想をお願いします♪
by Cecilia (2007-07-31 10:08)
ショパンのソナタのCDもっています。
ラベルにはsonata in B minor, Opus 35
とだけありますがそれは何番のソナタなのか分かりません。
教えていただけたら幸せです。
どうぞよろしく。
eliot
by eliot (2007-07-31 20:33)
Cecilia さんコメントありがとうございます。
先日のFM放送では、
バラード第3番から前奏曲など続いて、メインがピアノソナタ第3番
アンコールがワルツなどでしたね。
車の中でずっと聴いていたのですが、
結構、硬い音色とリズムで、
時々ショパンのイメージとは違うこともありましたが、
真面目な時で、やさしく歌うところもあり、なかなかとも思っていました。
「ラチダレム変奏曲」いつか書きます。
シューマンが、いろいろイメージを解説した曲ですよね。
by みどりのこびとちゃん (2007-07-31 23:21)
eliot さん、コメントありがとうございます。
ショパンの作品35は、ピアノソナタ第2番です。
第3楽章は、有名な葬送行進曲です。
独創的なピアノソナタの名曲だと思います。
ちなみに、
第1番は、作品4
第3番は、作品58
です。
by みどりのこびとちゃん (2007-07-31 23:24)
ユンディのデビューCDで何回も演奏を聴きました!
自分の狭いイメージのショパンとは違うものでしたが、美しい曲だと思いました。
1楽章、そういえばちょっと音取りをしていた時期あったんですが・・・・
また楽譜みてみようっと!
by ピアノフォルテ (2007-08-01 07:17)
この曲は私のショパンの曲のベスト5に入る曲です。
と言っても第1楽章と第4楽章だけですが…。
二つとも例の風呂場の鼻歌の重要なレパートリーの一つですw。
とりわけ第1楽章の第2主題とその展開、およびコーダの妖艶な美しさは出色のものだと思います。
薔薇についた朝露、朝の夜想曲…ショパンの評伝者だったハネカーの云う通り、瑞々しく喩えようもなく美しい曲だと思います。
by なるたる (2007-08-01 21:24)
追記
ラチダレム変奏曲の後は、「ポーランド民謡の主題による幻想曲」と「クラコーヴィアク」も是非お願い致しますw。
by なるたる (2007-08-01 21:28)
ピアノフォルテさん、コメントありがとうございます。
ユンディのCDですが、家にあります。
これは、めずらしく、かみさんが買ってきたのです。
(ジャケット買いみたいで・・・(笑))
この中では、華麗なるポロネーズの演奏が好きでしたね。
がんばって、音取りしてくださいよ。
by みどりのこびとちゃん (2007-08-01 23:33)
なるたるさんのショパンのベスト5に入りますか?
他の4曲が気になるところです・・・
一楽章を鼻歌で歌うのは、結構難しい(笑)
ラチダレム変奏曲
ポーランド民謡の主題による幻想曲
クラコーヴィアク
あっ、なかなかいいですね。
いつか、まとめてこの3曲書いてみましょう。
昔、アラウのレコードをまとめて買った記憶が・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-08-01 23:38)
後の4曲は順不同で、
・舟歌
・幻想ポロネーズ(若しくは第5番 嬰へ短調 OP44)
・バラード第4番……少し迷って
・ノクターン第13番 OP48-1 ハ短調だお^^
ベスト10近辺まで入れると、
スケルツォ第2番・即興曲第2番・バラード第3番・ノクターン第17番OP62-1・マズルカ第38番OP59-3・子守唄あたりが当選圏内だす。
それとどういうわけかプレリュード16番 変ロ短調は無茶苦茶好きです。
でも幻想曲はあまり好きじゃありません。
勿論良い子の好きなエチュードも幻想即興曲も入りませんw。
ところでマイナーなマズルカ集の紹介もリクエストするお^^
by なるたる (2007-08-02 02:33)
舟歌も、幻ポロも、バラ4も、ノクターン13もすでに書いてしまったか(笑)
そうですね、マズルカは、おもしろい曲は、いっぱいありますね
by みどりのこびとちゃん (2007-08-02 22:03)
1楽章をお風呂で鼻歌で歌ってみようかな~。
美しい第2主題なら(第2主題?ん?私の思ってる箇所かな・・・)歌えそうですが、冒頭の5つの音は鼻歌にするには音感が必要ですね!笑
ほんとにこの曲はそこはかとない魅力があります。
2番とは全然タイプが違うような曲ですね。
by ピアノフォルテ (2007-08-02 23:41)
大昔読んだショパンの評伝(書名・著者名は失念 但し外国人)の中にこのピアノソナタの、普通なら絶対に気づかないある技術的側面に触れている箇所があり、目から鱗が落ちたことがあります。
第1楽章の第1主題と第2主題は同時に演奏が可能である。
どういうことかと言いますと、この2つの主題の右手の旋律部分は、調性を調整(洒落になりましたw)してやれば、まったく違和感なくちゃんとした旋律に聴こえると言うことです(2つの旋律を1つにした楽譜もちゃんと付いてました)。
著者によると第2楽章は第1楽章の木霊、若しくは影のようなもので、和声・構造には密接な関係性があるとの説明でした。
ショパンは一見全く異なった旋律でありながら、実は深い所で関連している要素を無意識の内に取り出して聴く者に提示して見せた。
言わば、同じものの異なる側面を表現し得たことになります。
しかもあくまで無意識にです。
これがいわゆる霊感と呼ぶべきものなのでしょう。
魂の奥底、本能の命ずるままに紡ぎ出す旋律の何と言う神秘性!
見えない物、語り得ない物を本質的に感じ取り自在に表現する、芸術家の摩訶不思議な感性!
一流作曲家は誰でも、このような無意識による創意工夫を凝らしている…その奥深さに強く打たる気がいたしました。
by なるたる (2007-08-04 14:36)
訂正。
>著者によると第2楽章は第1楽章の木霊、若しくは影のようなもので、和声・構造には密接な関係性があるとの説明でした
↓
著者によると第2主題は第1主題の木霊、若しくは影のようなもので、和声・構造には密接な関係性があるとの説明でした
失礼いたしました。
by なるたる (2007-08-04 14:45)
さて、早速、楽譜で確認してみました。
うーん、確かに、同時に弾いても違和感がないようには、可能です。
というより、この第2主題は、
明らかに第1主題から派生(変容)されていますね
しかし、リストのように、それみよがしにするのでなく、
なにげにするのが、やはり、天才というべきか・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-08-04 23:57)
正確に申し上げますと、完全に同時ではなく少しずれています。
第1主題の初めの四つの16分音符の次に来る二分音符から、四分休符で一拍分置いて、第2主題が開始されます。
今、その本が見つかりました。
「ショパン その人間と音楽」(アラン・ウォーカー著 和田旦訳 白水社刊 1968年初版)の332ページにその記載があります。
勿論とうの昔に絶版と思われます。
by なるたる (2007-08-05 00:56)
音楽専門の古本屋に行った時にでも探してみます。
なかなかおもしろそうです。
by みどりのこびとちゃん (2007-08-07 00:31)
↑ええ~!!!!
なるたるさんのコメント、すごく興味深いです。
楽譜よくみてみようっと。
明日レッスンなので先生にも聞いてみます!
書いてあったご本、絶版なんですか・・・
スミマセン、遅すぎのからみで。
by ピアノフォルテ (2007-08-13 23:57)
ピアノフォルテさん、気になるでしょ・・・
そう、第1主題を結構、のばして、重ねると、重なります。
私も気になって、すぐ譜面を見ましたから
by みどりのこびとちゃん (2007-08-14 00:45)
今日レッスンで先生にこの件、お話しました。
先生も「そういえば、そんな話読んだことあるような・・・」とおっしゃっていました。
先生によれば、ショパンは実はかなり緻密な計算をして作曲をしていたが、それを見せないようにしていたらしい、とのお話です。
なるたるさんのご本ではあくまで無意識にということのようですが。
実際はどうだったのでしょう??
知りたいなあ~・・・
ソナタの2番でも色々なところで1楽章のテーマのメロディが隠されているとおっしゃっていました。
いや~、おもしろいですね!(ってわたしが勉強不足なだけかな。笑)
by ピアノフォルテ (2007-08-14 21:53)
ピアノフォルテさん、私の意見としては、
ショパンの曲作りは、計算ではなく無意識と思います。
(理論的証拠などいっさいありません。ただの私の感覚です)
変奏曲の作曲家として初期にいろいろ書いてあるので、
きっと、その名残りが、無意識に出たのでは、と勝手に思っています。
(うーん、ショパンに聞いてみたいとこです。
あんがい、フィボナッチ数列を使っていたりして(笑))
しかし、リストは、計算していると思いますよ。
(結局、時々、計算は失敗するけど・・・だから失敗作も多い)
しかし、いろいろこういうことを探すと面白いですね。
by みどりのこびとちゃん (2007-08-15 00:23)
フィボナッチ数列!!恥ずかしながら初めて聞きました。
と、思ったらうちの息子は塾で習ったそうです~。(馬鹿にされた!)
前の2つの数を足して行くというものですよね。黄金比率がどうとか・・・
どういう風に音楽に使うのでしょうか?
ぁ、突っ込みすぎ?
by ピアノフォルテ (2007-08-15 21:18)
フィボナッチ数列は、クラッシック音楽好きなら有名ですが、
(えっ、知らない人が多い? うーん、どっちだろう?)
ハンガリーの作曲家バルトークが
自分の曲に取り入れていると言われています。
音楽の切れ目の小節がこの数列だったり、構成がこれだったり・・・
黄金分割の比もでてくるという説もあります。
まあ、ショパンがこれを使用していることは絶対にあり得ませんね
多分(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-08-15 23:53)
音楽と数学、一見関係なさそうでいて、繋がっているんですね。
不思議~。
そういえば同じ話ではないかもしれませんが、バラード4番のレッスン中、最小公倍数の話を先生がされていました。
左手2つの8分音符に、右手の3連符を入れるときの計算方法ということで。
とても勉強になりました!
by ピアノフォルテ (2007-08-19 21:30)
ピアノフォルテ さん、度々のコメントありがとうございます。
今度、機会があれば、バルトークの曲をこの音楽日記で書いて、
フィボナッチ数列のことを書いてみたいと思います。
クロスリズムの計算方法は、最大公倍数を出して、
右と左の出す場所を計算する方法ですか?
左右のクロスリズムの練習には、スクリャービンの練習曲集が
お勧めです。
なかなか、もつれますよ(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-08-19 23:11)
>バルトークの曲をこの音楽日記で書いて、
フィボナッチ数列のことを書いてみたいと思います。
わぁ、是非お願いいたします。
ブログの冒頭「音楽の勉強にはなりませんよ」は撤回ですね。笑
スクリャービン、以前はわたしにとっては未知の人物だったんですが、「ショパンになんとなく曲の雰囲気が似てる」と思ってからちょっとづつ距離が近くなってます。
といってもまだまだまだですけど~。
ショパンもあまり詳しくないので、まずショパンを良く知ってからかしら。
クロスリズムというんですね~。
最小公倍数?最大公約数??????
そうです。
こびとちゃんのおっしゃる方法を教わりました。
でも面倒くさくてしませんでしたが。爆
何となくあわせちゃいけないんだ、ということは明確になりました。笑
by ピアノフォルテ (2007-08-20 00:31)
昔、第4楽章と「巨人の星」のテーマを合体させた曲を聴いたことを突然思い出しました。
ピアノ好きでイタズラ好きな人が作ったmidiでしたが、これが実に素晴らしかった。
巨人の星のテーマの間から、第2主題のあの右手の駆け下りる走句がキラキラと輝いて聴こえるんですよ。
まるで、スケルツォ第3番の、あの両手で駆け下りる走句のように鮮烈な印象ではありました。
済みません…、今はこれぐらいしか話題がありませんorz
by なるたる (2009-02-19 02:00)
巨人の星のテーマの交響的融合は、
昔、あの有名な、体育会系ピアノ曲のホームページで
紹介されていたので、知っていました。
私は、こういうパロディ 大好きですね
by みどりのこびとちゃん (2009-02-21 03:03)