エチュード 作品25-1【エオリアン・ハープ】(ショパン) [ショパン]
さて、今日は、めずらしく、二曲目の音楽日記です。
さて、この音楽日記では、一番登場回数の多いショパンだ。
エチュード(練習曲)は、全部で24曲(+3曲)作曲しているが、
だれしも言っているように、単純な指の運動と練習ではなく、
一曲一曲は、短いながらも、
ピアノの詩人といわれるだけに、どれもこれも、技巧の中に、
詩と歌と思いがつまっている曲ばかりだ。
この作品25の第1番の曲は、
シューマンが、【エオリアン・ハープ】と呼んだらしい。
ショパン自身は、真偽のほどは不明だが、
「牧童が風雨を避けて、安全な洞窟にいる。遠くでは風雨が強い中、静かに笛を吹く。」
と言ったとかで、【羊飼いの笛】とも呼ばれることもある。
とにかく、曲は、とても美しい分散和音の中で、右手の小指で、
単純な旋律が、淡々と歌われる。
しかし、絶妙な和声で、すばらしい音楽となっている。
そして、完全にピアノ音楽だ。
この曲に関しては、機械的に完璧に弾くのではなく、
もたついてもいいので、愛情を込めて、弾いてもらいたい。
私は、そんな曲だと思う。
24曲の中でも、とってもいい曲です。
さて、ショパンのエチュードと言えば、
ゴドフスキーが作曲した【53のショパンの練習曲によるエチュード】だ。
ゴドフスキーは、この【エオリアン・ハープ】という曲を基に
3曲のピアノ曲を作曲(編曲?)している。
第23番
この曲を左手だけの為に編曲している。
左手だけなのに、途中からの低音のオブリガートは、みごと。
第24番
この曲をさらに複雑にして、連弾で弾いているかのように仕上げた編曲。
途中の盛り上がりは、すばらしい。
第25番
細かい音の中で、左手は原曲の旋律と伴奏、右手は対旋律と伴奏。
とても複雑な音楽なのに、歌と愛がある仕上がりとなっている。
ゴドフスキーのショパンのエチュードによるパラフレーズは、
マニアしか聴かない曲かもしれない。
でも、ショパンのエチュードが好きな人は、一度は、聴いても損はないと思う。
原曲を壊すというより、新しい曲の創造という一面が発見できるかも・・・
しかし、このゴドフスキー編曲版のうち、【エオリアン・ハープ】に限っては、
私は、ピアニスト、アムランの完璧演奏より、
ボレットという、ピアニストの味のある演奏が好きなんだなあ・・・これが
もしも右手の旋律線が親指の位置にあったらな、タールベルク奏法になるんだが…残念w。
by なるたる (2007-07-15 20:59)
この曲、旋律だけを取ると、四分音符での単純な旋律ですね。
そうか!!!
右手と左手で、交互に旋律を取り、
その間で、両手で大きなアルペジォの伴奏に編曲すれば、
タールベルク版「エオリアン・ハープ」ができますね。
暇なときに、譜面にしてみよう(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-07-15 23:05)