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半音階的大ギャロップ(リスト) [リスト]

さて、最近は、バロック音楽や、シューベルトやメンデルスゾーンの音楽を聴いて、
音楽の幸せをかみしめることも多いし、
ブラームスやベートーベンなどのドイツ系のどっしりとした強固な構成の曲を
楽譜をみながら、なるほど、と思いながら、聞くことも多い。

しかし、そうは言っても、技巧的に派手な曲も大好きで、よく聴いている。
ただ、よく、技巧だけの曲は、「音楽の内容が無い」と酷評される。
しかし、音楽の内容って、なんだろう?
いろいろな音楽があっていいじゃないか。
楽しいだけ、派手なだけの音楽が、クラッシックにあってもいいし、
それだって、意思がある音楽は、けっして内容がないとはいえないと思う。

リストのピアノ曲の中には、傑作も多いが、駄作といわれるものも多い。
そして、駄作といわれる曲は、「内容が空虚だ」と言われる。
そんな内容が空虚と言われる曲のなかでも、この曲は有名だろう。
今日の音楽日記は、リスト作曲の【半音階的大ギャロップ】である。

さて、どこが、内容がないのだろう、
多分・・・
最初のファンファーレも、トランペット風の単純なリズムだし、
そして、だいたい、題名が、半音階的・・・となっているが、
実は、この主題は、・・・的なんてもんでなく、もろ半音階である。
第一主題は、シ♭から単純に半音のスケールで上がったり下がったりするだけである。
そして、左手はほとんどが単純な伴奏である。
そんなところか

しかし、この曲の音楽の聴き所は、見所でもある。

この曲を、派手にかっこよく、バリバリと、
右手のオクターブも強く、速く、
左手の低音は、ガツンと、そして、跳躍は、腕を上げて、
そして、純粋に、テクニックだけを見せつけて、みえを切って終わる

こんな演奏ができれば、この曲だって、りっぱな音楽だ。

この曲は、リストが、二十七歳の時の作品で、
まだ、コンサートピアニストとして、バリバリの現役だったころの作品である。
リストは、自分のリサイタルのアンコールでこの曲をよく弾いたそうだ。

「音楽の内容が無い」というのは、
作曲された曲に意志がない場合を言うのじゃないかなあ、とも思う。

この【半音階的大ギャロップ】は、リストが、自分自身のピアノで、
いままでにない、豪快で、派手な音楽を聴衆に聞かせるという、
強い意志の表れの曲だと思う。
そんな曲は、主題がどうであれ、名曲だと思う。

ハンガリーの技巧派ピアニストのシフラが、この曲を弾いた映像があるが、
とてもあざやかに、この曲を弾いている

余談だが、ギャロップという語源は、
馬術で、馬への全速力の指示から派生した用語らしい。
ということは、できるだけ速く弾かねば・・・
まあ、特にこの曲はね(笑)
でも、すごく難しい・・・・(涙)

さてさて、今から、テレビでバレエのジゼルを見なくっちゃ


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