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バレエ音楽【ラ・ペリ】(ブルグミュラー) [ブルグミュラー]

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その男は、本屋に入って行った。
「目的の本がある場所は、わかっている。落ち着くんだ」
男は、思った。
会社帰りなので、スーツを着ている。
その男は、目的のコーナーに行き、目的の本を探し始めた。
そう、「のだめ」は、比較的わかりやすい所に置いてあるのに、
男の探すものは、なかなかなかった。
「うーん、店員に聞くわけにもいかない、どうしようか」
男は、汗をかいていた。
おっと、店員がこちらを見ている、男は、目をそらした。
違う本屋には、第2巻からしか、置いていなかったので、
ちょっと大きい本屋に今日は、来ている。
しかたない帰るか・・・
と思った時、男の目に目的のものが飛び込んできた。
すばやく、第1巻と第2巻を手に取り、レジに持っていった。
そして、男は、お金を払い、本屋の外にでた。
男は、思った。
「いやいや、少女マンガのコーナーで本を買うのは、この歳では、恥ずかしいものだ。
 しかし、全10巻のこのマンガ、2冊づつ買うにしても、あと、5回も来るのか・・・」
男は、深いため息をついた。
手には、山岸凉子の舞姫【テレプシコーラ】があった。
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もちろん、上記は、実話である(笑)

私には、小学生の娘がいるが、
まあ、よくあるように、クラッシックバレエをちょこっと習っている。
そのおかげで、バレエの曲も、ちょくちょく聞くようになった。

  キューピット、青い鳥、キトリ、エスメラルダ、スワニルダ、等々

この言葉をきくだけで、
バレエをやっている人は、すぐに曲がわかると思う。
しかし、普通に管弦楽やピアノ曲等を聞いているだけでは、出会えなかった曲達だ。
どれもこれも、短いが、魅力があふれている。

ということで、今日の音楽日記は、バレエ音楽の中でも
ちょっとめずらしい曲を紹介しよう。
25の練習曲」で名高い、ドイツの作曲家 ブルグミュラーが作曲した
バレエ音楽【ラ・ペリ】である。

ブルグミュラーは、ピアニストでもあったので、
もちろん作曲の中心は、ピアノ曲になるわけだが、
オペラやバレエ曲も作曲している。

このバレエ音楽【ラ・ペリ】は、その中でも成功した作品らしく、
1843年の初演以来、かなり上演されたらしいが、今では、まったく忘れられている。

知らない人が多いと思うので、曲をちょっと紹介してみよう。
全2幕からなるバレエである。

序曲は、3分少々の曲だが、知らない人が聞いて、
作曲者がブルグミュラー作曲と分かるのは、難しいだろう。
ティンパニーのトレモロから始まるドラマティックな音楽は、
あの「25の練習曲」からは、とても想像できない。
そして、序曲が終わると、とても、ロマンティックな曲想になり、
バレエ音楽にふさわしく、いろいろな聞きやすい音楽が次々と流れ
ギャロップからフィナーレへと続く。
第2幕は、これまた、チャイコフスキーを思わせるロマンティックな響きで始まる。
この幕の前半は、全体的に静かで、やさしい音楽が流れる。
そして、後半は、堂々とした音楽になり、
途中、フルートとハープの美しい音楽もはさみ、
最後はドラマティックに終わる。

そう、しかし、良い曲だと思うのだが、
これといった特徴がないのが欠点と言えば欠点かもしれない。
しかし、この曲を聞きながら、バリオペラ座で踊られるバレエを想像すると、
私は、いままで、想像していたブルグミュラーさんの顔が
まったく違って見えるのですよ。(笑)

もし、機会があれば、全幕、舞台で実際に見てみたい気がするが、
なかなか、実演の機会は、なさそうだ。

ところで、このブログの最初に書いた、
舞姫【テレプシコーラ】と言うマンガだが、
バレエマンガである。これがまた、なかなかおもしろい。
バレエを習っている人には、さらにおもしろいのかなあ(いろいろ専門用語もでてくるし)
そして、なかなか、バレエの勉強にもなる(笑)
さてさて、あと8巻、買って読んでみるか・・・


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コメント 6

Cecilia

テレプシコーラ、なかなか見つかりにくいですよね。
もうAmazonで買うしかない、と思っています。
六花ちゃんは音楽からイメージすることが得意な子で、これからの展開が楽しみですよ。
「青い鳥」・・・といえば空美ちゃんが・・・。(二巻ではまだだったでしょうか?)
ブルグミュラーのその曲は知りませんでしたが、お嬢様はコンクールに出られる・・・とのことで相当頑張っていらっしゃるのでは・・・と想像しています。
by Cecilia (2007-02-28 08:18) 

みどりのこびとちゃん

テレプシコーラは、バレエのことが、ちゃんと描かれているので、
おもしろいです。紹介してもらって、感謝です。
「青い鳥」といえば、2巻では、六花ちゃんが、・・・・までです。
先が楽しみです。

娘は、いつもストレッチをしています。
お父さんと言えば、残念ながら、まっすぐ立って、足を曲げずに、
手を床に付けることも、見果てぬ夢の世界です(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-02-28 22:29) 

ゴーパ1号

ブルグミュラーがバレエ音楽!興味津々です。
山岸涼子さんは、私は「アラベスク」を文庫タイプで読みました^^
by ゴーパ1号 (2007-03-01 00:35) 

みどりのこびとちゃん

ゴーパ1号さんも、マンガお読みになるのですね。
「アラベスク」も機会があれば、読んでみます

このブルグミュラーの曲は、珍しい曲だとは思います。
絶対に聴いてくださいという程の曲ではないですが、
ブルグミュラーのイメージを変える曲だとは、思いますよ。
by みどりのこびとちゃん (2007-03-02 01:00) 

ピアノフォルテ

パ・ド・ドウ部分だけ20年前くらいに見ました。
東京文化会館で行なわれたバレエの祭典って言う題だったような。
ブルグミューラーの曲だったんですか~。
曲、忘れました。爆
by ピアノフォルテ (2007-03-14 17:13) 

みどりのこびとちゃん

えっ、ラ・ペリ を実演で見たことあるのですか?
ピアノフォルテさん。それはすごいなあ。
でも20年前ですか。
確かに、一回聴いただけだと、忘れる曲だと思います。(笑)
by みどりのこびとちゃん (2007-03-14 23:59) 

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