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ルーマニア民俗舞曲(バルトーク) [バルトーク]

さて、昨日に続いて、今日の音楽日記は、ハンガリーの作曲家バルトークである。
(リクエストもあったので・・・)
基本的に、ピアノの小曲が好きな私であるが、
大作曲家のピアノ曲は、私にとって、多くは、実際に弾いて楽しむには、とても難しい。
その点、教育用に書かれた曲で、音楽性にあふれた曲は、
ピアノで、弾いていて、技巧的に易しいが、とても、楽しい場合が多い。

バルトークは、大作曲家であったが、音楽の教育者としても有名だ。
そして、教育用だが、結構大人が弾いても、楽しめるピアノ小品を数多く書いている。

今日は、そんな中の一曲、【ルーマニア民俗舞曲】である。

全部で6曲からなるこの舞曲集は、バルトーク自身が収集した舞曲を基に書かれている。
長くて、1分強、短いものは、数十秒からなる、全6曲である。
右手も左手もオクターブ以下の和音であり、弾きやすい
(でも、結構、左手なんかは、跳躍がある。)

第1曲・・・【棒踊り】。ゆっくり弾くと、なにか日本のゆっくりした民謡をイメージする。
      左手の低音が、棒を叩く音らしい。男性の力強い舞曲。

第2曲・・・【帯踊り】。この音階好きだなあ・・・(レから始まるドリア調)

第3曲・・・【足踏み踊り】。右手の装飾音がかっこよくひけないと、さまにならない。
      ものさびしい踊りだなあ。

第4曲・・・【ブチュム人の踊り】。ピアノ独奏より、弦楽合奏の方が合うなあ
      叙情的な旋律。

第5曲・・・【ルーマニアのポルカ】。とても快活。おもしろい。

第6曲・・・【速い踊り】。この曲からは、イメージできないが、求愛のダンスらしい。へぇ・・・

まあ短い曲だし、伴奏と旋律は、はっきり分かれているし、
イメージも人によって、かなり違うと思う。
それに、バルトークは、何回もこの曲の速度指示を変更しているらしい。
(一曲目は、最初は、四分音符=80 だったのが、104までなったらしい。)

ルーマニアの自然を頭で思い浮かべても、みんな違うんじゃあないのかなあ。
ということで、各自、自由に弾いて楽しみましょう。
速くったって、遅くたって、テンポがゆれてもいいじゃあないか(笑)
(でも、管弦楽ではそういう訳にいかないか)

この曲は、元々ピアノ曲だったが、作曲者自身の管弦楽編曲を始め、
いろいろな楽器に編曲されている。
単純な曲だけに、編曲したいろいろな版を聴き比べるのもおもしろい。

最後に、この曲の作曲者自身の演奏について書いてみよう。
バルトークは、ピアノ演奏の録音をかなり残している。
(ナクソス・ミュージック・ライブラリー で聴けますよ)
もちろん、この【ルーマニア民俗舞曲】も録音している。

その演奏を聴くと、第1曲目の【棒踊り】の低音などは、かなり、あっさりしているし、
結構、テンポは、ゆれている。
(最後の6曲目などは、指がからまっているように聞こえるのだが・・・)
楽譜通りに弾いていない場所もある。
まあ、作曲者自身の演奏が一番よいわけでは、けっしてないのだが、
一回は、聴いてもいい演奏だと思う。

そこからは、作曲者の思いが、聞こえてくる。

しかし、自分で実際にピアノで弾くと、自分のイメージ通り弾けない自分にがっくりくるのです。
(頭の中では、理想の演奏が、鳴っているのですが・・・ははは)


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コメント 4

ゴーパ1号

こんばんは。
昨日の記事の所で、この曲についてコメントしようかなーって思っていたのでした^^;
私がバルトークを知ったのは、この曲でした。
ま、そうゆう人が多いかもしれませんけど。
ペダリング難しかったです。私も帯踊りすきですよ^^
by ゴーパ1号 (2007-02-27 00:50) 

みどりのこびとちゃん

ゴーパ1号 さん、コメントありがとうございます。
確かに、バルトークのピアノ曲では、この曲が一番有名かもしれません。
ドリア調は、なぜか、私は、好きな響きです。
by みどりのこびとちゃん (2007-02-27 22:04) 

目具陳

バルトークが若かりし頃、必死に民族音楽収集を行ったという話を数年前に小中学生向けのバルトークの伝記を見つけて読んでから、この曲を聴くとなんだか胸がジーンとしてきます。

つーか、実際の小中学生はバルトークの伝記なんて読むのだろうか・・・

by 目具陳 (2011-04-04 01:10) 

みどりのこびとちゃん

目具陳さん、コメントありがとうございます。
へえー 小中学生向けのバルトークの伝記って、あるのですか・・・
それは、びっくりです。きっと読まないですね。

バルトークといえば、
私は、遺作のピアノ協奏曲第3番の最後のコーダを聴くと、
ジーンときます。

しかし、バルトークの伝記もそうだけど、
クララシューマンの小学生向けの伝記漫画があるのが、
不思議でしょうがないです。ハイ
by みどりのこびとちゃん (2011-04-04 22:39) 

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