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ノルマの回想(リスト) [リスト]

さて、最近、この音楽日記で、ベルリーニやショパンの作品について、ちょっと書いた。
となると、どうしても、ピアノ曲の傑作?であるこの曲を取り上げないわけにいかない。

今日の音楽日記は、リスト作曲の【ノルマの回想】という曲である。

はたして、このピアノ曲は、傑作か?

この曲の価値観は、クラッシックのピアノ曲に
その人が、なにを求めるかで大きく変わってくる。

絶対に聴かない人もいるだろうし、
最初から毛嫌いする人もいるだろうし、
やんやの喝采をおくる人もいるだろうし、・・・・

さて、この曲を知らない人もいると思うので、(多分そっちの方が多いよな)
ちょっとこの曲について書いてみよう。

・リストは、当時流行していた、オペラの主題や他の作曲家の作品をもとに、
 ピアノで派手に聴かせる曲を数多く書いている。(派手でない曲もあるが・・・)
 この曲もそういう曲の中の一曲である。

・【ノルマ】は、もちろんベルリーニのオペラであり、この中のいろいろな曲が使われている。

・15分程度の曲だが、ピアノ技巧的には、山あり谷ありで
 早いパッセージありーの、和音連打ありーの、歌う部分ありーの、等々
 ピアノの響きの豪快なことこのうえない。

・この曲を演奏会で、バリバリ弾けば、拍手喝采間違いない。
 しかし、音楽に意味を求めたり、響きの繊細さを求めるのは、この曲では無駄である。

そう、そういう曲である。
音楽的な深遠さを求める音楽でもなければ、
音楽を分析して、いろいろ解析する音楽でもない。

単純にオペラの旋律を
ピアノの豪快な響きで楽しむ。
手のすばやい動きを見て楽しむ。

そういうピアノ音楽の中では、一級品の傑作の音楽だと思う。
もう、譜面を見ているだけでも楽しい。
この曲は、自由にアレンジして、豪快に弾いてもらいたいものだ。

ちなみに、「クラッシックB級グルメ読本」という本の中に、この曲が登場するが、
なかなか、すばらしい解説?である。是非一読を。
(この曲は、長島茂雄的演奏法で弾かなくてはならない。 なんて書いてますよ)

リストのオペラパラフレーズの曲は、バリバリ弾けてこそ真価がでる。

なにも考えたく無い時、
スカッとしたい時、
悲しい時、
嬉しい時、

こんな音楽をきくのも、いいですよ。
本当は、こんな曲をバリバリ自分で弾けるのが夢です。
きっと、ストレス解消になるだろうなあ・・・
私この曲、好きですよ。

でも、この曲、あなどってはいけません。
ちゃんと、聴衆受けするように計算されて、作られているのも事実です。
この曲を弾くピアニスト様
そこをふまえて、聴衆に出来る限り受けるように、弾いてくださいね。
(って、いったい誰に言っているんだ?)

今日の音楽日記は、この曲にふさわしく、内容は、あまりない感じで(笑)


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なるたる

タールベルクのオペラトランスクリプションはもっと楽しくてかつ美しいよ。
分散和音がとってもチャーミングだぞ。
by なるたる (2007-02-24 18:43) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん、コメントありがとうございます。
三本の手のタールベルクですね。
確かに美しくて、派手ですね。

過去の日記では、タールベルクは、
【埴生の宿変奏曲】しか取り上げていません。
今度、オペラ編曲ものも、日記で書いてみます。
by みどりのこびとちゃん (2007-02-25 21:07) 

なるたる

再度の書き込み失礼いたします。

そういえばタールベルクにもノルマのトランスクリプションがありましたが、
これに関してはリストの方が明らかに上手(うわて)ですね。

でもリストのトランスクリプションはなんか出来不出来が多く、玉石混淆のような気がします。どちらかと言うと石が多すぎるような気が…。
オペラの中の比較的地味で映えない旋律を、鬼面人を驚かす派手なパッセージで繋ぐ、そんな曲が多いように思います。

そんなリスト嫌いな私ですが、マイアベーアのオペラ「予言者」を題材にした「予言者のイラストレーション」の第4曲「アド・ノス・アド・サルタレム・ウンダムによる幻想曲とフーガ」(原曲はオルガン)は正直凄い曲だと思います。

この曲における打鍵の凄まじさはまさに心底驚くばかりです。
この巨大でロマンチックでかつグロテスクで、熱い情熱はちょっと比類するものがないくらいです。

ところでタールベルクの他の作品の解説、早く聞いてみたいです。
個人的にはドン・パスクァーレ、モーゼ、セミラーミデ、ドン・ジョバンニ、湖上
の美女、ルクレツィア・ボルジア、愛の妙薬、夢遊病の女あたりのトランスクリプションは大好きですw。
by なるたる (2007-06-10 20:00) 

みどりのこびとちゃん

おおっと、リストの
「アド・ノス・アド・サルタレム・ウンダムによる幻想曲とフーガ」
をしっているとは、すばらしい。
私、
この曲、モギレフスキーのレコードで昔聞いてファンになってしまいました。

タールベルクの作品ですね。了解です。なるべく早い時期にかきましょう。
by みどりのこびとちゃん (2007-06-10 21:58) 

なるたる

おぉ、モギレフスキーのLPですね!
私もこのモギレフスキーの演奏を聴いてこの曲を知った口です。
モギレフスキーはあんまり言及する人はいないけど、凄いピアニストだと思います。
B面は確かラヴェルのスカボロでしたよね。
これも凄い演奏でした。

う~む、何だかみどりのこびとさんがとても他人とは思えなくなって来ましたw。
by なるたる (2007-06-11 01:41) 

なるたる

スカボロではなくスカルボの間違いでした。
お詫びして訂正します。
by なるたる (2007-06-11 01:47) 

みどりのこびとちゃん

モギレフスキーのLPの裏面は、
ラヴェルの夜のギャスパールが全曲入っていましたね。
確かに、これも、打鍵がすごい演奏ですね
by みどりのこびとちゃん (2007-06-11 21:24) 

なるたる

全曲、そうでしたか!
あまり昔の事なのですっかり忘れてしまいましたw。

レコードプレーヤーを処分してしまった現在では、昔買った膨大なLPは聴く機会も与えられず、押入れの奥で静かに朽ち果てています。
惜しい事です。
by なるたる (2007-06-11 22:44) 

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