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ピアノ協奏曲 第2番 (チャイコフスキー) [チャイコフスキー]

さて、ピアノ独奏曲が続いたので、次は、なににしようと思っていたら、
他のブログで、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番のことが書いてあった。
そういえば、同じ作曲者の第1番の協奏曲の音楽日記を書いた時、
確か、いつか第2番も書くようなことを書いていた。
(オイオイ、いったいいつの話だ・・・)

ということで、今日の音楽日記は、私にとっては、結構好きなピアノ協奏曲である
チャイコフスキー作曲の【ピアノ協奏曲 第2番】である。

さて、チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、全部で3曲というのが、通説であるが、
第3番は途中まで(一楽章だけ)の曲なので、実質は、第1番と第2番の2曲である。

しかし、この第1番と第2番の知名度は、天と地ほとの差がある。
かくいう私も、第1番のレコードやCDや音源は、いったいいくつあるかよくわからない程あるが、
第2番となると、レコードとCDを合わせて片手程度しかない。

なぜこれほど知名度の差がついたかを
今日は、【第1番 VS 第2番】という感じで書いてみよう。(いいかげんですよ)

ROUND 1(第1楽章)
 そう、この勝負、出だしは、圧倒的に第1番の勝ちである。
なんといっても、あの第1番の雄大な序奏部には、第2番は、勝てないと思う。
しかし、第2番は、序奏はないが、いきなり、主題がオーケストラで力強く奏され、
その後に、ピアノが重厚な和音で、主題を弾くところは、胸が、すかっとする。
それに続く部分は、第二番の方が、ちょっと古典的かな・・・
しかし第2番には、とてもとてもかっこいい、長いカデンツァがある。
このカデンツァ部分は、第2番の勝ちだ。ピアノ好きにはたまらない部分である。
最後は、両者似たように、たたみかけるように終わる。
そう第一楽章は、両者イーブンといったところか・・・

ROUND 2(第2楽章)
 この楽章の勝負は、難しい。
第一番のこの楽章の主題は、特に普通だが、中間部のスケルツォ風の楽想は、独創的だ。
しかし、第2番を聴いたことが無い人は、是非この第2楽章を聴いてもらいたい。
ほとんどが、ピアノとヴァイオリンソロとチェロソロの音楽だが、とてもとても、美しい。
ピアノ協奏曲であることを一瞬忘れてしまう程だ。
さて、ここは、判定が分かれる所だろう。(私は二番か・・・)

ROUND 3(第3楽章)
 さて、第3楽章は、両者、ピアノがリズミックに飛び跳ねる。主題も似ている。
もちろん、管弦楽の書法もチャイコフスキーだけあって、すばらしい。
ここで、意見が分かれるとすると、最後の部分だろう。
第1番は、さて、ここで、盛り上がりますよ、といって第2主題を朗々と歌って、
ダイナミックに終わる。ちょっと大げさすぎるよな、と考える人もいるだろう。
第2番は、最後の部分は、いったん空白があった後、ピアノの音階で、徐々に盛り上がり、管弦楽と一緒に一気に駆けるように終わる。
うーん。どっちもいいなあ。と、みどりのこびとちゃんは思うのですよ。

あれ、これだけだと、第2番も第1番と同じように名曲になってもいいはずだ。
なにが違うのだろうか?

多分、きっと、第2番には、第1番にあるような、
おもしろい逸話がないからかもしれない。
(そう、第1番は、ルビンシティンに罵倒されたとか、演奏不可能と言われたとか、
 ビューローが初演して、成功したとか・・・)

それと、第2番は、あまりにもまとまりすぎているのかもしれない。
第1番には、ちょっと変わっている部分もあり、そこも魅力だ。

とにかく、このチャイコフスキーの第2番のピアノ協奏曲は、不遇な曲だ。
もっともっと、聴かれて良い曲だと思う。(演奏もして欲しいなあ・・・)

さて、最後にこの曲の私のお気に入りの演奏は、
ロシアのピアニスト、エミール・ギレリスが弾いたライブのCD(メロディア盤)である。
豪快で質実剛健でなおかつ、華麗な演奏が聴ける。

追記
 【ロベルト・シューマン VS クララ・シューマン】のピアノ協奏曲対決だったら、
ロベルトの圧倒的な勝ちかな(笑)


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かおる

わあーーー、聞いたことないです!!!!!お恥ずかしい!というか、3番まであるんですね。1番・・・て番号ついてるから、2番以降あっても当然か。はは。

これは聞いてみなくては!興味がでてきました。ありがとうございます。

有名にならないのは、メロディが親しみあるかないか、とかでしょうか?聞いてみたらわかるわね(汗)
by かおる (2006-09-14 21:33) 

木曽

こんにちは。
ギレリス/スヴェトラーノフの1972年盤、持ってます
(ギレリスにはもうひとつ、マゼールとの録音もあるらしい)。
本当に豪快で華麗な演奏ですね!
ただ、第2楽章にジロティによる大幅な編曲&カットがあるのが残念です。
最近の録音は原典版が多いですね。
by 木曽 (2006-09-14 21:44) 

みどりのこびとちゃん

かおるさん。是非2番は、聴いて見てください。かっこいい曲ですよ。
(3番まで聴くのは、マニアだけですね)
この曲、メロディもいいのですよ。でも無名・・・・
by みどりのこびとちゃん (2006-09-14 23:06) 

みどりのこびとちゃん

木曽さん。コメントありがとうございます。
ギレリスの1972年盤もっていましたか。良い演奏ですよね。
確かに最近の全集どでは、カット無しが多いみたいですが、
このライブ盤は、キズはいっぱいあるものの、私は好きなのです。
by みどりのこびとちゃん (2006-09-14 23:08) 

Cool & Cool

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シューマン・ピアノ協奏曲 ライプツィヒ・ゲバントハウスでのライブ
by Cool & Cool (2006-09-22 22:02) 

なるたる

LP時代にイーゴリ・ジューコフ(懐かしい)が演奏するこの曲を聴いて以来のファンです。勿論1番よかずっと好きです。

ジューコフの凄まじい鋼鉄のタッチに激しく感動しことが思い出されます。
ジャケットのジューコフの写真(当時)はあんなに痩せっぽちなのにねw。
特に第1・第3楽章のカデンツァと第3楽章の切れの良さは唖然とするほどでした。大変に元気の出る音楽だと思いました。
第2楽章(勿論カットなし)のチェロとピアノの優しくよりそう二重奏にも、こんな美しい曲があるんだろうか、と大いに心を揺り動かされました。
by なるたる (2007-08-19 01:28) 

NO NAME

訂正。

特に第1・第3楽章のカデンツァ→第1楽章のカデンツァ
by NO NAME (2007-08-19 01:32) 

みどりのこびとちゃん

第2番ファンがいて結構うれしいです。
なんで、人気ないんでしょうかねえ・・・
by みどりのこびとちゃん (2007-08-19 22:58) 

なるたる

>なんで、人気ないんでしょうかねえ・・・

それは日本人独特の教養主義だからだと思います。

第1番、とりわけ第1楽章のあのピアノの旋律があまり印象的であるため、
チャイコフスキーのピアノ協奏曲=第1番のみという刷り込みが強烈に行われ、これで十分だと普通の人は他を知ろうとする好奇心が起きないのです。
チャイコフスキーなら、これとこれとこれを知っておけば十分である、と言う最低限の教養ベースにある曲なんですよ、この曲は。
そこで満足しちゃうんですね。
他の曲があるとまでは、思いが及ばないのです。
昔から音楽解説者も多くの場合第1番にしか言及しないのも、大きな問題だと思います。
普通の音楽ファンは、まず知る動機がない。

人気ないと言うより、知らないのです。
by なるたる (2007-08-20 20:41) 

みどりのこびとちゃん

そうか、では、このブログで、
少しでもいろいろな曲を広めなければ(笑)

でも、いろいろな曲を聴くのは、楽しいのですね
(はずれの曲も、数かぎりなくあるけど・・・)
by みどりのこびとちゃん (2007-08-20 23:51) 

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