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エレジー(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、昨日は、スクリャービンだったので、
今日の音楽日記は当然、ロシアの作曲家、ラフマニノフのピアノ曲だ。

と思って、ラフマニノフの有名な曲は、なんだろうと考えた。

 ・ピアノ協奏曲の2番・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こりゃあ有名
 ・ピアノ協奏曲の3番・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映画で使われると有名になるわな
 ・交響曲第2番の第3楽章・・・・・・・・・・・・・・・・・テレビで使われると有名になるわな
 ・歌曲のヴォカリーゼ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは傑作
 ・パガニーニの主題による変奏曲の第18変奏・・・この旋律は、ラフマニノフさでは一番でしょうね。
 ・ピアノ曲の前奏曲嬰ハ短調作品3-2・・・・・・・・みどりのこびとちゃん練習中(笑)

こんなところか・・・・
ピアノ曲の作曲家というイメージだが、
思ったより、すごくポピュラーなピアノ独奏曲という作品はない気がする。

確かに、ピアノ曲としては、ピアノソナタ2曲・前奏曲全24曲・練習曲集音の絵など
いろいろあり、どれもラフマニノフ独自の作風の傑作だ。
しかし、一般的に、すごく親しまれているピアノ曲というのは、少ないと思う。

これはなぜだろうか?

そう、ラフマニノフ自身がすばらしいピアニストだったため、
音の厚みや、音楽のピアノでの表現力が、一般的なピアニストでは、
太刀打ちできないのでは、と思う。
ソナタや前奏曲集や練習曲集は、そういった意味では、
ラフマニノフ自身か、プロ中のプロしか弾きこなせない作品かもしれない。

この作曲者の大部分のピアノ曲は、そういう作品だが、
初期の作品には、とてもとても愛らしい小品もある。

前置きが長くなってしまったが、
今日の音楽日記の曲は、
ラフマニノフの最初のピアノ曲集である5曲からなる【幻想小曲集】作品3より、
第1曲目の【エレジー(悲歌)】である。
(もちろん、この曲集の第2番は、有名なあの壮大な曲の【前奏曲嬰ハ短調】ですね)

さて、この【エレジー(悲歌)】であるが、

 ・とても感傷的な甘い下降旋律が歌われる。もうラフマニノフしか書けない旋律。
 ・映画音楽だろう、とつっこまれてもいい旋律(笑)
 ・中間部は、別の旋律が左手に移り、後半大きく盛り上がる
 ・そして、最初の旋律の後、かっこいい下降音階で最後はフォルテでしめくくる。
 ・なんといっても、非常にシンプルな書法で書かれている。
  (左手は単音のアルペジォ・右手は、シンプルに旋律のみ。が多い)

そう、確かに第一級の傑作ではないかもしれないが、
なんといっても、わかりやすい。
ちょっと、感傷に浸りたい時には、なかなか、お勧めの音楽である。
ちょっと腕がたつピアノ弾きにもお勧めである。

そう、こういう書法で、ピアノ曲を書き続けていたら、
もっとポピュラーなピアノ曲が数曲残されたかもしれない。

しかし、どんどんピアノの音は、増え、後期のラフマニノフのピアノ曲の譜面は、
黒く、黒く、黒く、埋まっていくのである。
それはそれで、独特のピアノ独奏曲の世界だ。
この重厚な世界もいいことはいい。

うーん、しかし、人生の後半にも、【エレジー】のような
シンプルな曲を書いてほしかったなあ。
そしたら、どんな曲になっていたのかなあ・・・


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