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フランス組曲 第2番(バッハ) [バッハ(J.S.)]

さて、ちょっと前だが、テレビ(BS)で、ゴールドベルク変奏曲の演奏があった。
私は、録画したのを、先日やっと見たのだが、
それはそれは、すばらしい演奏だった。
この曲には、カナダのピアニスト、グレングールドの新旧2種のすばらしい録音があるのだが、
それにも匹敵する演奏だったと思う。(ちょっとほめすぎかな)
時は、同じような解釈、
時には、別の解釈で、
とても惹きつけられる演奏だった。

そのピアニストの名前は、マルティン・シュタットフェルト。
26歳の若手ドイツ人のピアニストである。
(しかし、手の指を伸ばして弾き、椅子もすごく低く、おもしろい弾き方だなあ)
(ペダリングもなかなか独特だった。)

まだ26歳なので、今後、どのようなピアニストになるかわからないのだが、
今月の25日にバッハのイタリア協奏曲やインヴェンション等が入ったCDが販売された。
給料がでたので、雀の涙ほどのお小遣い(涙)をつぎこみ、さっそくCDを買った。

今日の音楽日記は、そのCDに入っていた曲。
J.S.バッハ作曲の【フランス組曲 第2番 ハ短調】である。

この曲は、なぜ、フランス組曲と呼ばれているかと言うと、
正確な理由は、よくわからないらしい。
(まあ、バッハがフランスに行ったことはないことだけは、事実らしい)
フランス風の優雅さからこの名前がきているという説もある。

曲は、いろいろな舞曲からなり
 ・アルマンド・・・元々は、ドイツ農民の踊りです
 ・クーラント・・・走る、とか、流れるとの意味があるらしい
 ・サラバンド・・・元々は、活発な踊りらしいが、重々しい落ち着いた舞曲
 ・エア・・・・・・アリアのことですね。空気ですね。でも速い曲です。
 ・メヌエット・・・小さなステップの踊り。
 ・ジーグ・・・・・テンポの速い舞曲。
の6曲からなっている。

さて、バッハは、この舞曲をそのままではなく、対位法をからませ、
その音楽を、自分なりに変化させ、
時には優雅に、時には厳格な形式的に、時には、自由に作曲している。
それ故、解釈には、いろいろなことが考えられ、
弾く人と聴く人に自由を与える。

形式にのっとったバッハの音楽の方が、ロマン派のピアノ曲よりも、
ひょっとしたら、解釈には自由がある気がする。
これは、おもしろい。

それに、前回ちょっと書いたが、ショパンの曲は、やはりピアノの音楽だが、
バッハの音楽は、楽器を選ばない。
そのような意味での、本当に純粋な音楽なのだろう。

マルティン・シュタットフェルトが弾く、フランス組曲第2番は、
決して、優雅ではなく、
また、舞曲という解釈ではないと思う。

しっかりしたピアノの音色にのせて、純粋な音楽が、自由なリズムで音楽が流れてくる。
どちらかというと、はっきりした、冷静だが情熱のある演奏だ。
こんなバッハもたまにはいい。

次のCDも是非聴いてみたいピアニストだ。

しかしですね。
このCDにバッハ作曲のイタリア協奏曲も入っていたのだが、
さすがに、その第3楽章は、ちょっと、速すぎるよ。
2分40秒で弾ききっている。
それはそれでいいと思うのだが、
なんか、くるくる回って踊っているバッハ っていう感じだな。(笑)


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アマリリス

こんにちは。ピアノのことがよくわかっていらっしゃるかんじです。
録画したマルティンの映像を買い取らせて頂けませんか?このリサイタルが放送されていたなんて知らなかったのです。彼のバッハは明晰ですが、訊いている側が理性を失ってしまうようなロマンがあります。よろしくお願いします。
by アマリリス (2006-08-03 18:13) 

みどりのこびとちゃん

アマリリスさん。コメントありがとうございます。
残念ながら、画像は、すでに、かみさんのドラマ録画の為に消えています。
しかし、多分BSで放送したのは、今後NHKの地上波でやるかもしれないので、よくチェックすればいいと思います。
まあ、マルティンは、一発屋とも思えないので、DVDも出るんじゃないかなあ
((注)しかし、TVの画像があったとしても売買は、まずいですよ)
by みどりのこびとちゃん (2006-08-03 21:45) 

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