SSブログ

即興曲 作品90-1(シューベルト) [シューベルト]

さて、今日は、あまり考え込む曲ではなく、軽い気分の曲を聴きたいと思った。
そこで今日の一曲。
シューベルト作曲の4つの即興曲(作品90)より、第1番である。

シューベルトは、4つの即興曲という曲集を2つ作曲しており、
全部で8曲の即興曲がある。(作品90と作品142ですね。)
そのどれもが、自由に書かれており、どの曲にも特徴があるが、
すべての曲に、シューベルトの歌心があると思う。

知っているとおり、シューベルトは、歌曲を多く残しているが、
ピアノ曲においては、ソナタより、即興曲の方が、歌にあふれているような気がする。

即興曲8曲のどれもが魅力的だが、この第一番は、行進曲風の主題が、
時には、やさしく、時には、力強く、時には、叙情的に、変奏される曲である。
しかし、行進曲風の主題にしても、そんなに力強い訳ではなく、
また、ショパンのように、そんなに叙情的になる訳でもない。
どこか、力強さより、優雅さを感じる曲である。
そして旋律は、とても、わかりやすい。
(やはり一回聴いて、いいと思うのは、それだけで価値がありますね。)

普通にピアノ曲が聴きたい。
気分を少しだけ落ち着けたい。
歌心に浸りたい。
筋肉痛から開放されたい(笑)
と思った時にシューベルトの優雅な8曲の即興曲は、最適だと思う。

作曲家のシューマンは、この4曲セットを評して、ピアノソナタと考えたそうだ。
でも私は、ソナタみたいに堅苦しくなく、肩の力を抜いてこの曲集を聴きたいなあ。
(しかし、こんな風に考えられるシューマンさんもすごいと思う)

と、この曲のように、今日は、軽いタッチでの音楽日記。


nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

なるたる

私はシューベルトの即興曲の中ではOP90-3 変ト長調が一番好きです。

終始同じリズムの左手の三連音符に支えられて、右手が奏でる穏やかで清澄な無言歌。
決して激情に駆られることなく、淡々と淀みなく流れていく旋律の流麗さ・典雅さ。
どこまでも美しく満ち足りた幸福感に溢れる旋律の流れ。

抱きしめたくなる小品とは、こんな曲をこそ指していう言葉だと思います。
その押し付けがましくない詩的情緒こそ、本来のシューベルトの姿ではないかとさえ思います。

「これはピアノで描かれた一幅の名画である」。
誰かが言った言葉が心の底から肯ける佳曲であります。
もしシューベルトがこの一曲しか作曲しなかったとしても、私なら永遠に彼を
賛美し続けるでしょう。
by なるたる (2007-04-29 19:48) 

みどりのこびとちゃん

なるたるさん。コメントありがとうございます。
シューベルトの音楽の流れというのは、とても自然で、
確かに確かに押しつけがましくありませんし、
人為的なとこがあまりないです。
そこが、シューベルトの偉大な所ですね
by みどりのこびとちゃん (2007-04-30 23:58) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。