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前奏曲 嬰ハ短調【鐘】(ラフマニノフ) [ラフマニノフ]

さて、ロシアの作曲家ラフマニノフと言えば、有名曲は、
ピアノ協奏曲の二番三番交響曲の二番、歌曲のヴォカリーゼ と言ったところであるう。
どの曲も、必殺の旋律美で有名である(笑)
ピアノ独奏の作品の中にも、ピアノソナタ第2番、絵画的練習曲、前奏曲集等、
傑作は、数多くあるが、ピアノ協奏曲ほどの人気は得られていない気がする。
しかし、この前奏曲 嬰ハ短調 だけは、抜群の人気がある曲である。

簡単に解説すると、ラフマニノフが、音楽院を卒業した年に書かれた若き日の作品で、
鐘の音を模倣したと言われている。
ラフマニノフがピアニストとしての全盛期には、この曲をアンコールで弾くまで、
お客が帰らなかったとか、ミスター嬰ハ短調 というあだ名がついたとか、の伝説(?)
が生まれるほどの名曲である。曲は、壮麗な響きをもち、
後半は、四段譜(普通は二段譜)でのダイナミックな譜面となる。

さてここでは、私があくまで、個人的に一人で楽しんでいる弾き方を書いてみようと思う。
(よい子のピアニストは、決してこんな解釈をしてはいけません)
(まったく、音楽的でないばかりか、ラフマニノフ自身の演奏と解釈とは、かけ離れています)
(こんな演奏したら、たぶん批評家からおこられますね・・・ははは)

・最初の三つの音は、とにかく大きな音で弾く。その後は、音を押さえる。
・中間部は、低音の旋律の方を目立たせる。
・両手の交互打ちでの下降は、右ペダルで響かせ、濁ってもいいので、爆音を出す。
・主題の再現のテンポ・プリモの前で一瞬フェルマータ
・再現部は、力まかせに、ちょっと早いテンポで
・最後の7小節は、右ペダルを踏みっぱなしにして、鐘のような効果をだす。
 (プレトニョフが弾いている、キエフの大門と同じ弾き方ですね)

まあ、この曲を弾きこなす実力は、全然ないので、こういう楽しみ方をしています。
断っておきますが、この曲の演奏のあくまで超個人的な楽しみです。(笑)

ちなみに、ラフマニノフ自身の、この曲の解釈と弾き方について語ったインタビューが
残っているそうです。
それによると、この曲は、もっと知的に弾かれるべきだ みたいなことも言っており、
先ほどの個人的楽しみの弾き方とは、大きくかけ離れています。(まあ、そうだよな普通・・・)
ラフマニノフの自作自演のCDにも、この曲が入っており、ラフマニノフ自身の解釈
もある程度わかります。(やはり、ちょっと知的な弾き方だなあ。)

と、解釈の話は、これくらいにして、
この曲は、絶対に、大きなコンサートホールで、弾かれるべき超名曲だと思う。

身長2mのラフマニノフが、大きな手(13度とどいたらしい!!!)で、
スタインウェイのコンサートグランドピアノを前に、堂々と弾く姿を一度でいいから見たかったなあ・・・

**************************************************************************************************************** さて、この記事に新しく追加です。(2010/4/17) 先日、しっているピアノ教室の発表会があったのですが、 その 飛び入りコーナーで、なんと、この曲、人前で弾いてしまいました。 その時、ビデオを撮っていたのですね。 その動画をアップします(パチパチ いいのかなあ・・・) えっーとですね、あらかじめ言っておきますが、 私、ピアノ習ったことありません。完全に独学です。 で、いいかげんです。習っている人には、おこられそうです。 ちゃんと習っている人は、目(耳?)をつぶっていてくださいね こわいもの見たさの人は、どうぞ・・・(画像は粗いですよ あしからず)
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なるたる

この曲は、ご紹介にもある通り最大4段のパート譜に分かれていて、ラフマニノフのような手の巨大な大男にして初めて、完璧な演奏が可能な技術的な難曲なんですよね。
我々体も手も大きくない東洋人が弾きこなすには…その回答がここにあります。
目から鱗のコロンブスの卵です。こちらをどうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=ifKKlhYF53w

どうです、あっと驚く解決法でしょうw。
右の方にある「I will survive」や「Piano Lesson」も抱腹絶倒の面白さです。

因みにラフマニノフの前奏曲は、私が高校生の頃、ワイセンベルクの超絶的名演のLPが発売になり、大層話題になりました。
彼の演奏のトレードマークはこの「鐘」前奏曲ではなく、OP23-5 ト短調でしたけど、そのメロディとリズムはすっかり頭にこびりついてしまいました。
by なるたる (2007-09-05 20:45) 

みどりのこびとちゃん

ははは、この映像は、とあるサイトに紹介されていたので、
知っていました。
確かによくこんなこと考えます。
このやり方の方が、数段難しいだろうなあ・・・

この曲、私のピアノ演奏の数少ないレパートリーです。
by みどりのこびとちゃん (2007-09-06 00:18) 

なるたる

youtubeを覗いていたら、偶々出くわしたピアニストはとんでもないバケモノでした。
しかも女性です。
Valentina Lisitsa(ヴァレンティナ・リシッツア)と言うロシア生まれのピアニストで、「百年に1人の逸材」とも、「アルヘリチの再来」とも言われる話題のピアニストらしいです。
ネット上でもかなり話題になっていました、知らなかったけど。
おまけにかなりの美形ですw。

演奏は超絶技巧系で男勝り、凄まじいテクニックで難曲を何の苦もなくバリバリと弾きこなします。
打鍵の強靭さは注目に値します。
間違いなく台風の目となるでしょう。

ラフマニノフの練習曲集「音の絵」OP39-6なんかは唖然とする演奏です。

http://www.youtube.com/watch?v=DAb2nI2hVqk
by なるたる (2007-12-17 02:17) 

なるたる

追記。
右の方にあるリストのハンガリア狂詩曲第12番も凄いです。

http://www.youtube.com/watch?v=5yOv-aZieas&feature=related
by なるたる (2007-12-17 02:24) 

みどりのこびとちゃん

ヴァレンティナ・リシッツア 知りませんでした。
確かにすごい
by みどりのこびとちゃん (2007-12-17 23:42) 

Cecilia

動画アップありがとうございます。
すごいです。
これで独学なのですか。
しかも舞台慣れしていらっしゃるし。
お召し物がかなり気になりました。
男性は普通のサラリーマンスタイルが多そうですが、ピンクのジャケットでしょうか?

この曲、曲名からもっと華やかな曲を連想していたのですが、凄みのある曲で驚きました。
それを浅田選手が選んだと言うのも驚きでしたし。

by Cecilia (2010-04-17 06:46) 

みどりのこびとちゃん

Cecilia さん、コメントありがとうございます。
いやいや、この動画、お恥ずかしい限りです。
ピアノは、完全独学です。
中間部の音の粒は、そろってないし、ぺダリングは?だし(笑)
まあ、それでも、我ながら、よく弾いたもんです。
衣装は、画像が悪いのでよくわからないと思いますが、
赤っぽいシャツなのです。
あくまで、飛び入り演奏ということなので
ラフな格好での演奏なのです。

さてさて、次は作曲作品のアップかな・・・ははは
by みどりのこびとちゃん (2010-04-18 00:38) 

どもわこ

動画アップ、拝見しました。すごいですね、これで本当に独学とは思えません。子供の頃とかも全く習ったことがないんですか?中間部の譜読みなんて、えらく大変そう。いったい何をきっかけにピアノを始められたんですか?

by どもわこ (2010-06-18 14:30) 

みどりのこびとちゃん

どもわこ さん、再コメントありがとうございます。

さて、なんで、ピアノを始めたかは、
この音楽日記の「ブラームスのハンガリー舞曲第5番」の記事
を読むとわかります。

そして、どんな練習方法をとったかは、
この音楽日記の「ショパンの軍隊ポロネーズ」の記事
を読むとわかります。

まあ、理由なんて、そんなもんです(笑)
by みどりのこびとちゃん (2010-06-18 23:04) 

みどりの巨人ハルクくん

ショパンのチェロ・ソナタの記事からこちらへ飛んで来たのですが、
うーん・・・あなたもその手のお方でしたか・・・。

自分の話を少しいたしますと、私もピアノはほぼ独学です。というのは
中学一年の時に10ヶ月間だけレッスンを受けたことがあるからですが、
レッスンも休みがちで、結局ソナチネの最初の曲までで辞めました。
むしろ「独楽」と言った方が正しく(「こま」じゃない)、レッスンを
辞めてからは練習ではなく、ずっと好きなように弾いていました。

ピアノのサークルなどに首を突っ込んでみると、こういう人は
けっこういるのですよね。しかもこびとさんのように上級者レベルで、
音大生でもそうはならないような超絶技巧の道へ突っ走る猛者たちがいる。

けれど、私はそうはなりませんでした。なりよりもともと技術の修練が
なかったからですが、私は自分でピアノを弾く時に限っては、
静かな曲、暗い曲、悲しい曲が好きで、嗜好が超絶技巧曲には
向きませんでした。
私が人前で弾いた曲で最も難技巧の曲はリストの《葬送曲》《夕べの調べ》
メシアンの《聖母の初聖体拝受》というところでしょうか。それでも
私がそれらを弾く興味はメカニック面ではありませんでした。

 で、この十年近くピアノは弾いていません。五年前からはピアノさえ
ないのですが、音楽の記事を書くためにパソコンのキーボードを
叩いている方が楽しくなってしまい、ピアノを弾かなくてもいられるように
なってしまいました。
この前、ヤマハ渋谷店でお別れのために久しぶりでピアノに触ってみて、
意外に弾けたのでちょっとうれしくなりました。
いつの日か、また無性に弾きたくなるのでしょうね。

住んでいる所といい、こびとさんとはどこかで私が知らないうちに
接触するのでは、あるいは接触していたのでは、と
恐れおののいております★★★

by みどりの巨人ハルクくん (2010-12-30 20:29) 

みどりのこびとちゃん

ははは、私のピアノの腕ですが、まったく上級者レベルではありません。
この曲、いっぱい いっぱいです(笑)
ハルクさん、リストの「葬送曲」「夕べの調べ」の方が、よっぽど難しいし、
弾けるとは、すごいです。

確かに、アマチュアのピアノ弾きは、すごいですよね。
音大めざさないで、趣味でやるので、好きなようにできるのが強みですね
(まあ、そこが弱点でもありますが・・・)

どこかで、すれちがっているかもしれません。
by みどりのこびとちゃん (2010-12-31 00:22) 

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